前向きな意味で自分を諦める

八方美人で要領のいい男と、所謂オタサーの姫でメンヘラな女。どちらも容姿がいいから受け入れられていく。

過去のことや他人のことが気になるのは、今の自分が空っぽで何にもない証拠。粗探ししても勝てないどころか追いつくこともできない。

人から嫌われることは簡単だ。
ありのままの自分でいたらいい。
真っ直ぐで素直な自分は、誰かにとったら屁理屈で捻くれて生意気で陰湿な奴だから。

一生、顔のせいにする。
ダウンタイムとか症例写真とか、あれこれ言い訳はするくせに、いざメスを入れて整形に踏み出す度胸はないんだ。
お金と時間さえあれば。

そうだ。お金さえあれば時間にも心にも余裕ができる。
そしたらいくらでも私は変われる。
お金を作るにはどうしたらいいか?
ものを食べなければいい。
体も軽くなるし一石二鳥だ。
心の満腹なんて痩せてからいくらでも取り戻せるだろう。

私はどれだけ今が満たされていても、ふと1人になっ時、一生過去を恨み続けるだろう。陰湿すぎて悲しい。でももうどうしようもできない。死んで生まれ変わるしかない。
しかし美容整形すら踏み出せない私は死ぬことができない。
どれだけがむしゃらに生きてもどうせ私が頑張りすぎたところでせいぜい死ぬことはないから、死ぬつもりで頑張るしかない。
お守りがわりのアクセサリーを、食べて。

一度だけ過去に戻れるのなら、間違いなく、2008年の2月末に戻る。
「中期と後期の国公立試験はもうやめな、今までよく頑張ってきたよ。今すぐ予備校の寮から出て、実家に帰って、ゆっくり休みな。そして上京の準備をしよう。当時好きだった異性とはどうせうまくいかないから。彼はすぐに自分より若い新入生と付き合うことになるから。」
過去の自分に助言してあげたい。ドラえもんの世界。

高校3年生の国公立理系クラスで、他のクラスとは週に6時間多い授業を、月に24時間、年に264時間多い授業を受けてきたこと、指定校推薦で進路が決まった人たちよりも3ヶ月長く勉強してその後12ヶ月の受験生延長を選択したこと、そんなしょ〜もないことへのプライドが、上京を拒んだ。

今、私は幸せだと思う。
でも、2008年から15年間抱き続けてきたコンプレックスは、未だに私の首を絞め続け、何事もない深夜に突然、呼吸の仕方を忘れさせようと試みる。
今の幸せ以外の人生も少し覗いてみたい。
そっちの方がキラキラ眩しくて甘くて美味しいのか、泥水のぬかるみで溺れているのか、そもそも道が途絶えているのか…案外今と変わらなず、やはりどこかで何かを拗らせて過呼吸になっているのかもしれない。18年間で培った人間の本質なんて、そんなに変わるもんじゃないんだから。

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私はどこかで自分に妥協する、というか、自分を諦めた方がいいのかもしれない。
そんなに今の自分が嫌なら、死なずに生まれ変わることもできるかも。よくわかんない?ならやってみよっか。













小さい頃、地元の海のことがそこまで綺麗だと思ってなかった。
一応港や海岸が有名な町ではあったけど、自宅と海は市の端と端、辿り着くまで車で30分近くかかるし、中学上がった頃からは1年に1回も日常で海を見ることはなかった。地元の海は綺麗でしょと言われてもピンとこなかった。
先日実家へ帰った際、祖父が生前乗っていた軽自動車を旦那に運転してもらい、久しぶりに海を見に行った。もう4年ぶりくらいにはなるのかな。

何だかんだ言っても、海の街で育った因果なのか、私は本能的に海が好きなのだ、波の音で疲れが取れるタイプの人間なのだと、薄々勘づいていたここ数年。

海は私が思っていたよりずっとずっと綺麗だった。
何でだろう。自分の心がそれだけ汚くなっていたのかもしれない。きっとそう。
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