2017年04月02日

2017年4月2日(日)1 クロストレーニングセミナー・居合い編

 9時過ぎを目処に、高田馬場にやってきました。高田馬場駅戸山口から徒歩数分、極真空手増田道場にやってきました。今日はここで、121回目のクロストレーニングセミナーが開かれる予定になっています。
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 道場内から2人、道場外から6人、合計8人の方が参加してくださいました。
 まずは、道場の回りのランニング、スキップ、サイドステップ、カリオカステップ、そして久しぶりのアジリティートレーニングでウォーミングアップです。ストレッチングに続いて、空手の基本稽古に移ります。
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 第二部には、「居合い」を予定しています。いっぱい汗をかくようなトレーニングにはならないかと思いましたので、ウォーミングアップと空手の基礎トレーニングを、少し厳しくしました(笑)。
 第二部を何にしようかということは、いつも悩みます。他のメンバーの方から、ご提案、ご希望が寄せられなかったので、今回は、私が第一部に続き、「居合い」について解説することにしました。刀を差しての礼法、居合い独特の身体の動かし方、考え方、それに少しですが、鍛練方法など、私がこの8年間で学んできたこと、考えてきたことなど、ご紹介できればと思いました。
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 今日は、かつての空手道場の先輩で、私よりも先に、居合いを始められた小林治氏がいらっしゃいました。私の説明でいたらないところを補足していただくよう、お願いしました。
 まずは、「刀の持ち方」、「礼法」といったことについて、説明します。居合いの「礼」には、「神前への礼」と、刀に対する「刀礼」とがあります。その際に、相手への敬意を示しながらも、油断を見せないための、視線、姿勢といったものについて、話しました。
 次に、「歩き方」について、話しました。本当の「摺り足」とは、前から見られても、後ろから見られても、足の裏が見えないような歩き方なのだそうです。これは、柔道の小室宏二先生がおっしゃっていました。居合いの場合は、「居合い腰」といって、膝を軽く曲げて、腰を落とした姿勢で、身体の上下動を抑えて移動します。
 道場の端から端まで、何度か往復してもらいます。前に進んだ後は、後ろに移動します。さらに、二人で向かい合った状態で、二人の距離を変えないように、移動します。
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 居合いで最初に学ぶ、「初発刀」という形を例に、鷲掴みではない右手での柄の持ち方、刀の抜き放ち方について説明します。
 右手で刀を抜くのと同じくらい大切なことが、左手で鞘を後ろに引く「鞘引き」です。右手で刀を前に抜く動きと、左手で鞘を後ろに引く動作を同期して、一気に刀を抜きちます。スキーのジャンプで、踏み切りの前に立ち止まっていたら、それは「立ち幅跳び」になりますから・・・。
 そんな表現は、違う競技、違う武道からも、いいところは学びたいという、クロストレーニングの仲間だからこそ、理解してくれることですね。
 刀を右に抜き放ちながら、右足を前に踏み出します。このときに、床の平面、右下腿、右大腿、左大腿、左下腿のそれぞれが、直角になる姿勢となります。
 刀を抜き放った後は、右手の力を緩めます。これが、居合いの言葉で「手の内」というもので、これができないと、右に抜き放った刀を、すぐに頭上に振り上げることができません。
 「初発刀」の、「抜き付け」から「振りかぶり」までの動きを、何度か稽古してもらいます。刀をガチガチに握り締めていると、次の動きに移れないということを実感していただきます。
 刀を抜き放った後、左手も、手を開いて鞘の脇に置きます。流派によっては、左手で鞘を持ち続けるところもありますが、私が習っている流派では、「人を斬った」という緊張状態で、左手が固まってしまう、つまり、武道の言葉で言うところの、「居ついてしまう」ことを恐れるためのようです。
 ゴルフのティーチングプロの金子智昭氏も、今回、参加してくださっています。ゴルフでも、中途半端な距離のパットなどで、身体が固まってしまう、「イップス」という現象があります。そういった、心理面での壁に、居合いのようなアプローチが、何かのヒントになるのではないかと思いました。
 「呼吸法」の話をしました。刀を振るときに、息を吐き、次の動きに移るときに息を吸いますが、息を吸うときが「虚」の状態なので、極力、短くするようにと伝えます。
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 次に、「軸」を意識した稽古です。「初発刀」の次に、「右」、「左」という、正座の姿勢から、立ち上がりつつ、後ろの膝を軸にしての回転する形があります。
 ここでゲームをします。時計の文字盤の中央に、「12時」の方向に向かって座っていると仮定します。ここで、まわりの人に「3時」とか「8時」と、時刻を言ってもらい、その方向を向きます。文字盤の右半分に回るときには、左膝を軸にして、右足を出します。左半分に回るときには、右膝を軸にして、左足を出します。
 居合いの形には、「前の足の踵を軸にしての回転」もありますが、これは次回にしましょう。
 次に、「足運び」の稽古をします。最初の「抜き付け」で、右足を前に踏み出した姿勢から、腰を低くしたまま、左足を前に踏み出し、また右足を前に踏み出し、歩くように前に進みます。これを、道場の端から端まで、何回か往復します。その後、後ろに下がる動作も入れて、何回か往復します。
 居合いの稽古に、あまり「筋トレ」といった概念はなさそうです。この稽古も、最近になって、一人の先輩から聞いて、「あっ、やってみよう」と思ったものです。何往復かすると、大腿部がプルプルしてきます。
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 次が、「血振り」と「納刀」ですが、道具の関係で、動作をなぞっただけです。
 最後の「礼法」です。「刀礼」、「神前への礼」は、最初と同じですが、みんなで車座になったり、相手と向き合ったときなどの、刀の置き方について説明しました。正座で座った際に、刀は身体の右側に起きます。これでは、右手で刀を抜けませんので、相手に敵意がないことを示す刀の置き方です。しかし、阪本龍馬が暗殺されたときに、刀は右側に置かれていたものの、暗殺者は実は左利きだったという話があります。居合いというのは、剣道と同じで、右利きの人間に向けて設定されたものなのですね。
 居合いというものは、仮想の想定、すべてバーチャルだということです。段位が上の先生、先輩が「こうだ」と言えば、下の段位の者は、「違うんじゃないですか」とは言いにくい世界です。上の段位の人から、「今の『抜き付け』は、刀の位置が高すぎるぞ」と言われたときに、下の段位の人は、「今のは相手を、ジャイアント馬場だと設定していまして・・・」などとは言えません。反対に、上の段位の人に「こういう設定だから、こうではないでしょうか」と質問すると、「そんなこと、相手の体格によって、変わってくるだろ」と言われてしまいます。
 そんな中で、いろいろと考えてきたことを話してみました。また、居合いというものは、口伝の世界で、外部との交流を嫌う人も、中にはいらっしゃいます。その中で、跳ねっ返りの私は、そのうちに破門されてしまうかもしれません(笑)。
 普通の腕立て伏せ30本、新日本プロレス式の「ライオン・プッシュアップ」10本、普通の腹筋30本、ひねりを入れた腹筋20本、普通の背筋30本、ひねりを入れた背筋20本、ハーフスクワット30本、新日本プロレス式のジャンピングスクワット10本、ワンツーパンチを左右10本ずつ、金的蹴り20本で、今日の稽古を終わりました。

koyamaclinic at 23:34│Comments(0)TrackBack(0)空手 | 居合い

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