所訓に続いて名南には行動指針である「改善の前提~仕事の十則」がある。これもそらで言えなければ名南人ではないとされるものである。この十則は以下のとおり。(~以降は私の解釈で付記してあるが、新入社員のオリエンテーションで毎年話している内容である。)

①自分が変われば相手も変わる~相手に変わって欲しければ先ず自分から変われ。

②常に原因は自分にないかと反省すること~物事には必ず因果がある。他責にするな。

③常に相手に良い影響を与えること~自らは勿論、相手の良心も啓(ひら)く。

④常に相手に思いやりを持つこと~相手の立場ならどう思うか、言動の背景を慮る。

⑤常に相手に迷惑をかけないようにすること~相手が何を気にしているかを慮る。

⑥常に相手へ自分の意思を伝えること~伝え方より伝わり方が大切。

⑦常に相手との信頼関係を確立すること~「あなたに会えてよかった」と言われよう。

⑧常に相手へ感謝すること~毎日、あなたを頼りにしてくれる人々がいる。

⑨常に甘えの精神を捨てること~自己を律し、他責の心をコントロールする。

⑩常にケジメをつけること~専門職業人、商人としての節度と矜持を忘れるな。

この十則は、何か問題が起きる度に、上長や先輩たちの口をついて出てくる「名南の規範」である。中でも①②⑨は、お客様に対しても、同僚や部下に対しても、つい易きに流れ勝ちな私達の戒めとしていつも心に留めている。③は創業者佐藤の生き方そのものであった「プラス発想」を別の言葉で言い表している。④⑤⑦は信頼される担当者として、上司として、人間として、とても大切な考え方だ。⑥は専門用語を相手に分かり易く伝えたり、本当に納得されたかどうかを丁寧に確認する姿勢のこと。⑧は毎日同じ仕事の繰り返しで少々げんなりしていたときに救われた言葉だ。最後の⑩は遵法精神と共に、「先生」と呼ばれる危うさへの注意である。
 古いかもしれないが、これらを定期的に唱和することで皆に共通の言語が刷り込まれ、それが組織風土になり、受け継がれていくのだと思う。前回の理念(所訓)は根本を成すものとして大切だが、日々の活動を支えるのはこの十則なのだろう。