非居住者や外国法人から、日本国内にある土地や建物等の不動産を購入した場合、買主は、原則として、その不動産の譲渡対価の支払時に、売主が負担すべき所得税等を徴収して税務署に納付しなければなりません。
具体的には、非居住者や外国法人から不動産を購入する場合、その購入代金が1億円だったと仮定して、1億円を売主に支払うのではなく、1,021万円(10.21%)の所得税等を源泉徴収して、売主には源泉徴収後の8,979万円を支払います。
そして、買主は、売主に不動産の対価を支払った翌月10日までに所轄の税務署へ源泉徴収した1,021万円を納付する必要があります。
ただし、個人が購入した不動産の対価が1億円以下で、かつ、その不動産が自己またはその親族の居住用である場合は、源泉徴収は不要です。
うっかり、源泉徴収せずに、買主が購入代金の全額を売主に支払ってしまうと源泉徴収義務違反になります。後に、税務署から源泉徴収もれの連絡があった場合、その不動産の買主は、源泉徴収すべき税額の1,021万円(先ほどの例の場合)を納付する必要があります。その上、10%の不納付加算税や延滞税が課される場合があります。
当然、売主から源泉徴収額相当額を回収できるかどうか保証はありません。
この取扱いは、不動産の購入だけではなく、非居住者や外国法人から、日本国内にある土地や建物等の不動産を借りた場合にも同様の注意が必要です。個人が自己またはその親族の居住用を除き、非居住者や外国法人に不動産の賃借料を支払う場合は、20.42%源泉徴収が必要になるのです。
『非居住者』は、日本国内に住所を有しない個人で日本国内に引き続き1年以上居所を有しない人です。その判定は、住民票の有無だけで決まるものではありません。
また、『外国法人』は、日本国内に本店や主たる事務所を有しない法人です。
非居住者や外国法人からの不動産購入や賃借料の支払いの際にはご注意ください。
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