2期目最後の2月議会が終了しました。

最終日に総務常任委員長の「閉会中の継続審査報告」を行いました。
今回は、視察報告に加え、蔵春閣の移築に関する報告、上中山豚舎悪臭問題についての報告を行いましたので、登壇時間は過去最高の30分以上となりました。
議場で30分喋りっぱなしと言うのは初めて経験しました。
膨大な情報量で甘く見てしまい結果的に完全な徹夜になってしまいました(T-T)
もっとカットしようと思いましたが、蔵春閣の移築場所の決定過程、豚舎問題の現状や今後の方針などを丁寧に伝えるためにこのような長文となってしまいました。


総務常任委員会所管の閉会中の継続審査について、調査結果を報告いたします。

 今回の報告は、平成30年7月4日の行政視察に関する報告及び所見に関する事項に加え、平成30年9月18日から平成31年2月7日の間に計7回にわたり開催した「蔵春閣について」、さらに平成30年12月19日から平成31年3月4日までの間に計4回にわたり開催した「上中山豚舎問題について」の3項目について、それぞれテーマ毎に報告するものです。そのため、日付については相前後いたしますのでご了承願います。
 尚、平成29年10月より集中的に取り上げた「SCにおける期日前投票所設置」に向けての所管事務調査は、平成30年9月27日の9月定例会最終日に報告済みであることから今回の報告は割愛いたします。


■行政視察について
 当常任委員会では、7月4日、独自の法定外普通税導入の先進事例調査として、福岡県太宰府市の「歴史と文化の環境税」について、翌5日午前中は、市民との協働で防犯活動に取り組む、福岡県北九州市の「市民を巻き込んだ防犯活動について」、同日午後は、同じく北九州市の「公共交通政策について」、最終日の6日は、全国の住みたい街の上位を独占する大分県にあって人気上位移住地である、宇佐市に「移住・定住政策について」をそれぞれ、中野市民まちづくり支援課長の同行を願い、行政視察を行いました。なお、報告書は行政視察後の平成30年9月18日、総務常任委員会付託案件審査後に、各委員の意見及び所見を踏まえ報告するものです。

□福岡県太宰府市の「歴史と文化の環境税について」
 太宰府市は、年間650万人もの来訪がある「太宰府天満宮」という、九州屈指の観光資源を持つことから、中心市街地の渋滞深刻化を多くの市民が感じていました。
 そのため、市では平成15年より有料駐車場料金に対して、駐車場事業者を徴収義務者とした「法定外普通税」を導入しました。一地方自治体が、独自財源を得るために起こした行動に対して、国の認可を得るのは多くのハードルがあり、現在でも全国でも7例しか認可されていませんが、税の主要な使途である「歴史的文化遺産の保存・活用」「来訪者のおもてなし」「交通渋滞緩和」を中心に、計20事業以上へ活用されており、来訪者、市民とも8割が、事業者でも5割以上が税に対して評価をしています。
 税収は、博多港へのクルーズ船寄港が激増した平成26年頃から年7千万円を超え、平成15年から平成28年の間では、のべ8億6千万円にのぼり、基金残も12億円まで積み上がっています。
 観光地のスケールから考えて、新発田で採用するのは難しいと思われますが、地方分権の時代にあって、「法定外税」という独自財源によって、街の課題を解決するという手法は、学ぶべきものはあるとの所見が述べられました。

□福岡県北九州市の「市民を巻き込んだ防犯活動について」
 北九州市のイメージは「鉄冷えの街」「暴力の街」「文化砂漠」等、最悪のものでしたが、そのような背景から市民の防犯への関心は極めて強く、「自分たちも立ち上がろう」との意識も高い背景がありました。
 犯罪や事故防止、子どもの見守り、防犯灯や歩道の状況等の安全点検を担う、自主パトロール組織「生活安全パトロール隊」に加え、ジョギング愛好者らが、趣味と地域貢献を兼ねてランニングしながら見回る「パトランキタキュー」の活動は特筆すべきものがあります。「パトラン隊員」は、1班あたり4~7名でゆっくりとしたスピードで、声かけをしながら街を走ります。
 また、全市一斉に夜間に行う「1万人の防犯パトロール」などのイベントを通して、一般市民の防犯意識を高めるための仕組みにも取り組んでいます。
 そのような官民挙げての取組が功を奏して、平成14年度で4万389件有った犯罪認知件数は平成29年度は7,570件とピークの1/5まで減らすことに成功したとのことです。
 担当は市民文化スポーツ局安全・安心推進課でしたが、説明に訪れた日々谷課長の、前職はKFCの起ち上げで「業界のカリスマ」と呼ばれるスーパー公務員です。
 「金をかけずに出来ることはゴマンとある!!」の言葉のとおり、市民協働による無理のない持続可能な防犯活動は、新発田でも可能である旨の所見が述べられました。

□福岡県北九州市の「公共交通政策について」
 市役所において都市交通政策課から「地域公共交通網形成計画」の全体概要と「おでかけ交通」の事業概要、その後、実際におでかけ交通に乗車して、運行形態を実体験し現場で陣頭指揮をとっている光タクシーの石橋社長から衝撃的な内容の話を聞きました。
 北九州市は、鉄道、モノレール、路線バスなどで公共交通人口カバー率で80%を維持していますが、市街地を細分化し「居住誘導区域」への引っ越し助成などを制度的に整備しつつ、中心駅の拠点エリア、拡散した住宅自治を結ぶフィーダー輸送と乗り継ぎ拠点の整備を行い、それでも漏れる山間地域は個別輸送である「おでかけ交通」を整備しています。
 北九州市全域でで7団体ある「おでかけ交通」の中で、地元商店街との連携で成功事例として井原先生より推薦されたのが、今回現場視察を行った「枝光やまさか乗合ジャンボタクシー運営委員会」です。
 おでかけ交通事業には、交通事業者へ運行開始時に460万円の他、運行赤字額の7割、5年に一度の車輌更新時に300万円のそれぞれ市からの助成メニューがありますが、石橋社長は「公共交通は地域の血のめぐり」と印象深い言葉を述べ、これからの高齢化社会を迎える日本全国の地域共通課題として、「絶やすわけにはいかないインフラ」と強調されていました。
 小さな車輌で隈無く地域を巡り、交通弱者の移動手段を確保する手法は、新発田でも大いに可能性があり、参考にすべきとの各委員から所見が述べられました。

■大分県宇佐市の「移住・定住政策について」
 宇佐市は国宝の社殿が有名な「宇佐神宮」の門前として発展しましたが、現在10万人以下の市町村の「20代が移住したい街ランキング」では、周辺の豊後高田市、臼杵市、竹田市、国東市、大分市などと並び上位常連です。
 背景には、大分県の強力な移住者誘因メニューの充実が挙げられますが、竹田市の職員である後藤氏などと同様、熱心に移住者に寄り添うサポーターの役割が大きいように感じました。
 宇佐市は、「田舎であること」を前面に掲げ、移住体験施設である古民家をリノベーションして、21泊までの移住体験施設として1泊1000円で貸し出しを行っています。この短期移住体験によって、実際に住んだ後のイメージが掴みやすく、並行して民泊を受け入れている農家17軒の協力で、グリーンツーリズムも実施しています。更に、子育て世帯向けの体験ツアーなどの開催によって、間口を広げ、定住後には自身も移住者である「集落定住支援員」や「定住サポーター」が活躍するそうです。
 更に成約数で400件を超える「空き家バンク」、月額1万円で賃貸できる「若者定住促進住宅」、住宅取得に関わる補助金の充実なども制度化されていますが、どの項目も特段目新しいものはなく、新発田の方が内容的に勝っており、なぜこの実数の差が付くのか考えてみたとき、住居などのハードや補助金よりも、気楽に相談できる世話役の存在が大きいのではないかとの所見が述べられました。
 その後、西日本豪雨に遭遇し足止めを強いられたため、行程を延長して翌7日に新発田市まで戻ってきました。
 以上で、行政視察に関する報告及び所見に関する報告を終了します。



続いて、「蔵春閣について」の審査内容について報告いたします。

平成30年9月18日
蔵春閣の移築先について、検討委員会から4カ所の答申があった旨の市長答弁を受け、所管はみらい創造課であることから、検討委員会での検討の経緯、今後の移築場所の選定について、また利用法その他について、委員会としても関わるべきであるとの意見が出され、委員満場一致でこのテーマに特化して「所管事務調査」項目として取り扱うことが決まり、次回委員会にて担当課長に出席を願い、これまでの経緯について報告、説明を願うこととした。

平成30年9月25日
山口みらい創造課長に出席を願い、寄附に至るまで、庁内検討委員会の実施、その後に検討委員会の3段階で時系列的に説明が行われました。以下内容について要約します。

1段階
・平成26年12月18日「大倉喜八郎の会」を通じて、公益財団法人大倉文化財団が蔵春閣の移転計画を持っているとの情報提供があったが、翌平成27年2月20日財団より東京経済大学への移築計画があるとのことで、約2年間ペンディングとなっていた。
・平成28年12月16日「大倉喜八郎の会」を通じて大学の移築が進展せず、財団としては生誕の地である新発田市と協議したい旨の連絡があった。
・平成29年2月22日財団関係者が新発田市来訪の際、移築に関して約2億円の費用負担が出来ないかの打診があったため、3月31日に「大倉喜八郎の会」を交えた市との協議の席上、外構工事、駐車場や庭園、水回りなどの整備となれば2億だけで済むとは考えられないことから、今回は辞退せざるを得ないとの市の方針が出され財団に伝えた。
・平成29年6月2日財団から「市の負担なしで寄贈したい」との意向が示され、6月23日財団トップが来市され、改めて無償で譲渡するという意向が示された。
・蔵春閣は別邸の一部であり、玄関も附属設備で有ることなどを確認し、お互いの条件についてある程度理解が整った。
・「寄附申し込み書」は9月25日付で、市長が別公務で上京の折、財団トップと面会し受領した。
・9月26日に市長が議会最終日に行政報告を行った。

2段階
・10月6日副市長、観光振興課長、地域整備課長、建築課長、文化行政課長、みらい創造課長で庁内検討会議を起ち上げ、関係法令に伴う課題と対応を検討した。
・蔵春閣は部材として保管をされているが建物としては新築扱いとなり12メーターを超える木造建築物で、建築基準法上の規制、延焼防止対策、耐震基準、消防法、都市計画法、バリアフリー法、景観条例エリア内における高さ規制、形態、意匠に制限、または屋根勾配の制限など多岐にわたる。
・検討委員会の設立の目的と公募した際の募集要項、検討委員会の規約、委員の名簿を提示した
・検討委員会は、移築候補地と利活用を検討し、関係団体、学識経験者、また行政関係者の12名で組織し、任期については、第1条に定める目的を達成するまでとした。
・検討委員会は大倉喜八郎の会より2名、新発田歴史文化プロジェクトの代表、新発田まち遺産の会1名、社団法人新発田市観光協会、月岡温泉観光協会から各1名、学識経験者として、新発田市景観アドバイザーと新潟職業能力開発短期大学校、景観審議会、更に市民からの公募委員として2名、行政関係者として副市長と庁内検討委員会に参画の課長が事務局となった。

3段階
・1月25日第1回目の会議をに開催し、委員会の役割、開催の方針、候補地決定方法について説明を行い、市有地であることと、提言書をもとに、最終的には市長が議会の承認を得て決定をする旨の説明を行った。その後、互選により委員長を選出し職業能力短期大学校長の寺内学校長が委員長就任し、庁内検討会で示した市有地の候補地7カ所を示した。
・2月20日第2回目は、7カ所についての現地視察を行ったところ、緊急動議が車中で出されプラス1カ所、合計8カ所を現地視察した。
・3月2日、一部委員から新たな追加提案候補地として、3カ所の提案があり、3月27日第3回目の検討委員会の際に、現地確認を実施した8カ所に加え、市有地がアイネスしばたと、特養二の丸跡地、私有地である清水園の3カ所の計11カ所となった。
・特養二の丸用地は取り下げの申し出のため候補地から除外し、外ケ輪公園、西公園、新発田城辰巳櫓脇の3カ所についても候補地から外して最終的には7カ所となった。
・4月12日4回目は、民有地である清水園について、事務局から文化財指定範囲や現状について文化行政課長からもご説明をした上、月岡温泉いやしの里、アイネスしばた北東部芝生広場の2カ所を除外し計5カ所に絞り込みを行った。
・さらに追加で委員より、清水園の中だけではなく、指定区域外の清水園の裏手の土地に対しても追加提案があった。
・6月22日の第6回で各委員が推薦する候補地、想定される利活用方法について意見交換を行い、この議論の結果、検討委員会の移築候補地として、東公園、市役所第三駐車場、清水園の園内、園外を提案するということで決定した。
・7月12日の第7回は、提言書案について意見交換を行い、委員長一任で了承された。
・8月20日市長室において、寺内委員長ほか計6名が同席する中で市長に提言書が提出がされた。


 45分間に及ぶ説明の後、委員からは、ようやく流れが見えてきたとの感想があり、今後の利活用方法と、ロケーション、イニシャルコスト、ランニングコスト、集客力と経済波及効果、歴史的関連性として大倉喜八郎との関連性や時代背景、交通アクセスの検討などが今後の課題となる旨の説明が有った。
 絞られた候補地4カ所について現地視察を行いたい旨の自由討議があり、委員全員賛成のもと、10月15日に、みらい創造課同行にて、実施する旨を決定し閉会した。

平成30年10月15日 現地視察
委員外議員の参加を許可し、マイクロバスで東公園、清水園及び清水園外、市庁舎の第3駐車場の順に現地視察を行った。

平成30年12月19日 継続審査事項の確認
前回10月15日以降の進捗状況について、みらい創造課に対し、報告を求めることを確認した。

平成30年12月26日 みらい創造課長説明
蔵春閣移築候補地イメージパース作成等業務委託調査は、10月26日に業務委託契約を随意契約で締結をした。内容は、資材の搬入経路やストックヤード、建築工法、関係法令等、建物の魅力を最大限に引き出すための配置、12.9メーターの高さがある蔵春閣を候補場所に建てた際の周辺環境との関係性や、軒先が2.3メーターと張り出していることから近接している建物への影響等を考慮して専門的な観点から調査を行っており、全国の歴史的建造物の修復や保存活用計画の策定にも関わっている、大成建設東京本社設計本部専門設計部伝統保存建築設計室から専門家にも加わり調査をしている。11月12日に現地確認、パース写真の撮影を行い、11月24日候補地の第1回目の地縄張り作業を実施、11月26日に残りの候補地の地縄張り作業を実施し、12月19日に地縄張りの調査が終了した。成果物は年明け1月中旬から下旬に提示できることから、当委員会へ専門家の説明を交えて報告する旨の説明があった。

平成31年1月31日 みらい創造課長説明(大成建設)
 蔵春閣移設候補地イメージパース等作成業務委託が完了し、1月29日成果物が納品されたことに伴い、大成建設株式会社設計本部専門設計部伝統・保存建築設計室長の松尾氏と、同株式会社北信越支社新潟CSセンター、倉又氏に同席をいただき説明を行った。
説明では、作成したイメージパースを基に、5つの項目の観点でそれぞれ評価を評価を行い、
 項目1が施工に伴う観点。項目2が関係法令にかかわる観点。項目3が外構工事、附帯施設にかかわる観点。項目4が周辺環境、ロケーションにかかわる観点。項目5がその他とし、全部で22項目に二重丸、丸、三角、×をつけて、二重丸は3点、丸は2点、三角は1点、バツは零点と点数を入れて評価を行った。
 候補地Aの東公園について、配置は三差路で視認性が良く、眺望も諏訪神社や市島酒造を望むため悪くない、工事ヤードの確保は敷地に十分余裕があり、喜八郎が寄附をした敷地で石碑もあり、縁が深いとの判定で点数は高い。

 候補地Bの市民文化会館について、周りのスペースがとれず施工及び隣地の問題で不利、関係法令では防火関係や、日照問題が発生する可能性が高く、外観の視認性は良くなく、昭和末期の文化会館に隣接することで、統一感が失われ点数は低い。

 候補地Cの清水園について、2階に上がったときの広縁から清水園の名勝の庭園が臨めるが反対側は民家が迫る。門と塀を北側に移築し武家屋敷の曳家、台輪小屋の移築が必要となる。また、施工の面では非常に狭く、武家屋敷の曳家が名勝に指定されており文化庁との交渉で時間が掛かる可能性があり点数は低い。

 清水園の園外については、敷地が狭く境界からの距離や防火上の問題がある上、資材の搬入が難しく、建築は不可能に近いことからパース作成は行わなかった。

 参考提案で委員会の最終段階まで残っていたアイネスしばたについて、パースを作成したところ、内堀とお城、桜並木、反対側の月見台からは飯豊連峰の山々が見えて良いが、文化財保護関係で、遺跡包蔵地新発田城址の中にあるため発掘調査が必要になり点数は低い。

 財団とスケジュールを詰める中で、2021年のオリンピックの翌年の秋または冬に引き渡しをしたいと一つの目安が示されている事から、市長の判断は早くしたい。委員会としては、建築不可能な「清水園園外は外して、今回示された4案で意見集約を行いたい旨の自由討議があった。

平成31年2月7日 みらい創造課長説明及び意見集約
前回の自由討議に引き続き、大成建設の調査結果を受け、東公園、市民文化会館、清水園の園内、参考提案として新たに出てきたアイネスしばた隣接市有地について各委員から意見を聴取し集約を図った。

その結果、文化会館は狭隘で隣地の関係、排雪や、ロケーションの問題で消極的、アイネスは遺跡の問題や特養の移設都市計画道路などとの絡みがあり消極的。
 東公園は大倉喜八郎縁の地であり、歴史的な背景が有り、外観の視認性も高く良い場所である。ただし、管理上単独になることで、ランニングコストが発生する可能性は否めない。
 清水園園内は、名勝の庭と隣接し趣がある。何より観光客の集客のある施設と一体で活用できれば、相乗効果が期待できるものの、建築の上での制約のハードルはが非常に高い。
 当委員会としては、議論はし尽くされたと考え、以上の意見集約をもって、最終的には市長に決断していただくこととし、蔵春閣の移設等については、これにて調査を終結することとした。



続いて、「上中山豚舎問題について」の審査内容について報告いたします。

平成30年12月19日 継続審査事項の確認
 上中山豚舎問題については、新たに閉会中の継続審査とし、12月14日立ち入り調査の結果について環境衛生課長の出席を求め、あわせて立ち入り調査に同行した宮崎光夫議員から委員外議員として、それぞれ状況説明を受けることに決定した。

平成30年12月26日 環境衛生課長及び宮崎議員説明
 環境衛生課長並びに宮崎議員の出席を願い、12月14日のナカショク上中山農場の立ち入り調査について報告を行った。
 調査は畜産環境アドバイザーの本多勝男氏、宮崎光夫議員、下越家畜保健所の濱崎尚樹氏、市から環境衛生課長をはじめ4名、ナカショク側は、代理人弁護士の鯰越弁護士、大田弁護士、上中山農場の渋谷氏が対応した。
 立ち入りした豚舎は、1号から6号、それから9号、10号、12号の9豚舎で、7、8、11は選畜中で立ち入りができず、13号、14号は現在出荷してオールアウト状態で9豚舎について立ち入りを行った。日齢が進んだ豚舎の敷料は、10リットル当たり勧告の6.5キロを超えるものも若干あった。
 立ち入り後の検討会では畜産環境アドバイザーの本多氏から、7月以降ほとんどの臭気測定で悪臭防止法の規制値を超える異常事態で、何か原因があるのではと質問がなされ、夏の猛暑で豚の死亡がふえ、豚房の移動ができなかったことが原因であり、死亡原因については現在調査中で原因特定は社外秘であり、公表はできないとの回答だった。
 本多氏から状況の悪い敷料の交換や敷料の補充を行うべきであるという指導があり、市からは作業記録の提出が4月以降滞っており、早急な提出を求め、臭気指数が基準値を超過した場合、原因を都度照会しているが回答が非常に遅いと指摘をし、今後は直ちに回答することにするとした。

 自由討議では、行政側としてもやるべきことはやっているが、業者側が法律のすき間ぎりぎりのところを突いてくる対応で実効性がなく、議会としても立ち入り調査を行うなり、それによって打開点が出る可能性もある。また、条例に穴がある状態で、そこを突かれている状態なので、条例そのものを強化したり、より実効性の高い条例を上乗せで定めるなど踏み込んだ対応が必要と意見が交わされた。
 また、行政側は、ギアを上げて市長などトップ同士の話し合いにより、政治的な圧力をかける事も必要で無いかとの意見も有った。
 次回、年明けに確実に立入調査を履行されるかの確認とあわせて、条例制定の可能性を調べて次回に報告することとし閉会した。

平成31年2月7日 12月26日以降の状況説明等
 平成30年12月14日以降の立入調査実施状況及び今後の予定について、環境衛生課の資料を示し、1月28日に次回の立ち入り調査は、3月4日午後1時以降に延期された旨が報告された。
 委員長からは、新発田市の公害防止条例は、国の公害防止法の手続きなどの細部を決める目的であり、水質、大気、騒音が中心を成していて、制定当時の状況下では、生活環境に属する「悪臭に関する網」が狭くないため、独自の上乗せ条例を制定している自治体が、岩手県奥州市と花巻市、京都府の南山城村がある旨が報告された。
 新発田の顧問弁護士からは、もともと悪臭防止法で網がかかっているから、それに対して条例をつくるのは有効じゃないとの見解が示されており、特定の業者を狙い撃ちするような法律は憲法上好ましくないと言う解釈と、基礎自治体として住民の生活環境を守らなければならない行政は、相反する二つの権利の狭間で身動きがとれない状況が見て取れ、法的には、悪臭防止法の中の第8条に市町村長、つまり新発田市長は規制区域内の事業所における事業活動に伴って発生する悪臭原因物の排出が規制基準に適応しない場合において、その不快な臭いにより住民の生活環境が損なわれていると認めるときには、当該事業所を設置しているものに対して相当の期限を定めて、その事態を除去するに必要な限度において、悪臭原因物を発生させている施設の運用の改善と悪臭原因物の排出防止設備の改良、その他悪臭原因物の排出を減少させるための措置をとることを勧告する」とあり、今その3回目の勧告が行われた状態だ。
 この勧告が、言い方変えれば「のらりくらり」とかわされているような状況の中で、市町村長はこの2項に「前項の規定による勧告を受けた者がその勧告に従わないときは、相当の期限を定めてその勧告に係る措置をとるべきことを命ずることができ」とあり、つまり勧告の一段上の命令となる。
 命令を守らないときは24条に、「8条2項の規定による命令に反した者については、1年以下の懲役または100万円以下の罰金に処する」と悪臭防止法には一応記載されている。しかし、命令を出すことによって、逆に損害賠償など民事的に訴えられるおそれがあるから、返り討ちを恐れて手詰まりになっているのが今の状況で、立入検査を拒否した時点での罰則規定はなく、その間隙を突かれているというのが現状でないか」との状況説明が成された。
 自由討議では、新発田市公害防止条例の上乗せをするなり、附則をつけるなり、改正するなり、それを含めた調査研究が必要であり、ある程度の時間が必要な上、当委員会だけでやるには非常に範囲も広い上、非常に大きな問題なので、できれば議会全体として特別委員会を組織して取り組むべきとの意見、また、法律家も交えて、公害防止条例の強化を検討する必要があるが、次期に引き継ぐ形になると意見集約がされ、取扱は次回に持ち越された。

平成31年3月4日 総務常任委員会付託案件審査後、今後の取扱いについての確認
 議会事務局から、花巻市議会、奥州市議会、南山城村議会に対して調査を行い、その経緯や効果について検討した。その結果、花巻市、奥州市においては悪臭問題は概ね解決に向かっており、南山城村については、悪臭源であった、養豚業者が廃業を決意するなど、一定の効果があることが判明した。今期の当委員会としての調査は時間的なリミットのため、今後の突っ込んだ話は難しいことから、改選後の次期メンバーで、再度取り上げ、場合によっては特別委員会なり、もう一段高いレベルの議会対応を行い、より強力に取り組んでほしいということで、今後の取り扱いを決定して閉会とした。
 以上で総務常任委員会所管事務調査における閉会中の継続審査報告とさせていただきます。尚詳細は委員会記録をご参照願います。