仙台から山形に着いて、寒河江行きの電車が出るまで40分ほど空きができたので、急いで妹島和世設計の朝日新聞山形ビルに行きました。

梅林の家やツォルフェラインに先駆けての竣工で、後の西沢さんの森山邸やHouse Aに通じる「薄い壁」と「ランダムな面イチ開口」の秀作となった建築だと個人的に思っています。竣工が若干早い西沢さんの「鎌倉の家」からの影響も大きかったのかなと。


・設計 妹島和世

・住所 山形県山形市六日町7番10号

・竣工 2002年






まず建ち方がよかった。どこにでもありそうな風景のなかで、道路や隣接する建物からちょっと引きをとって「ス・・・」と置かれたような建物になっています。抽象度が高い形態が、周囲と衝突を起こすでもなく、溶け込むでもなく布置されているような印象でした。森山邸の異質感とはだいぶちがいます。




足下の水切りというか、地面と縁を切る縁取りもうまい。ひとつ外に飛び出したフラットバーの下部がえぐれ込むようになっていて、すぐにでも曳き屋で動かせそうな軽い印象になっています。




竣工から結構経っていると思いますが、意外と外壁の汚れも少なく綺麗でした。ガラスと壁があり得ない取り合わせになっているし、ぱっと見水切りもないので不思議です。なにか特殊な収まりになっているのでしょう。



正面から。室外機が無造作に置かれているのも、前述の布置感に影響しているのでしょうね。