2006年09月21日

再雇用者の資格等級は?

再雇用者の資格等級は、どのように取り扱えばいいのでしょうか?


企業において人事考課に資格等級制度を設けているところは少なくないです。

現状の日本の人事管理において、人事制度の合理性、整合性、公平性を確保する上で、この資格等級制度が果たす役割は大きいため、この制度が一般的に普及しているのです。


では、再雇用者についてはどのような資格等級で取り扱うのが適当でしょうか?

再雇用者は定年でいったん退職し、再び雇用された者で、また雇用形態も正社員から嘱託へと変更している場合が多いです。

このような事情を考慮すると、再雇用によって職務遂行能力や勤労意欲が著しく低下するものではないですが、資格等級を定年退職前そのまま引き継ぐのは無理があると言えます。

たとえば、
・再雇用後は、定年前の資格等級よりも3ランク下に格付けする
・再雇用後は、総合職から一般職に転換する
などの取扱いをするのが現実的でしょう。


厚生労働省の2003年雇用管理調査によると、再雇用後に資格等級が変わるのは47.5%、変わらないのが29.4%と、資格等級を変更する企業の方が多くなっています。

再雇用時の役職の取扱いは?

定年退職前に役職に就いていた場合、どのように取り扱うのがよいのでしょうか?


対応方法としては、次の2点が考えられます。

…蠻到着時点で役職から外し、役職には就かせない
∈童柩儻紊睫鮨Δ魴兮海気擦


再雇用者は定年でいったん退職した者です。会社との雇用関係がいったん解消された高齢者です。

ゆえに、円滑な人事ローテーションの観点から見ても、原則として役職から外すのが適切でしょう。

ただし、本人の能力が著しく優れている、後任者が育っていない、役職者が不足している、といった場合には、役職を外すことでかえって社内バランスを崩し、業務遂行に支障を起こす場合も考えられます。

こういった場合には、例外的に役職を外さずに継続させるのがベターといえるでしょう。


子会社で再雇用は可能か?

定年退職した社員を子会社で再雇用することは可能でしょうか?


結論から言うと可能です。

子会社での再雇用も、安定した雇用が確保されている場合には、高年齢者雇用安定法が定める継続雇用に認められます。


ただし、定年退職者を親会社では再雇用せずに、子会社で再雇用する場合には次の点に留意することが必要です。


…蠻退職者への説明
社員にとっては再雇用の場合、今まで勤務してきた親会社で行われると考えるのが通常でしょう。
それゆえに、子会社で再雇用する場合にはあらかじめ定年退職予定者に対して、子会社で再雇用する旨を通知しておくのが望ましいと言えます。

∈童柩儡間
子会社は改正法で定められているとおり、次の年齢までは確実に再雇用しなければなりません。
平成18年4月1日〜平成19年3月31日→62歳
平成19年4月1日〜平成22年3月31日→63歳
平成22年4月1日〜平成25年3月31日→64歳
平成25年4月1日〜→65歳

E正な雇用管理
当然のことながら、子会社においても労働基準法などの労働法令を遵守して適正な雇用管理を実行することが必要です。


再雇用者の雇用形態は?

再雇用者の雇用形態はどのようなものがあるのでしょうか?


雇用形態の種類としては、
・正社員
・嘱託社員
・契約社員
・パートタイマー
・業務委託社員
・派遣社員
・在宅勤務社員
などが考えられます。

高年齢者雇用安定法は、「65歳まで雇用延長しなければならない」と規定しているだけで、雇用形態は特に指定していないので、どのような雇用形態にするかは、それぞれの会社の自由ということになります。


現実的には、嘱託社員といった雇用形態を採用する場合が多いようです。
これは担当する業務が経営の中枢に関わるような重要業務に関与したりすることは少ないからです。


厚生労働省の2003年雇用管理調査によると、再雇用制を実施している企業の雇用形態は、嘱託社員が61.7%、パート・アルバイトが21.1%、正社員が17.4%、契約社員が14.9%、その他が3.8%となっています。

このように嘱託社員という雇用形態を採用しているところが圧倒的に多いのがわかります。

再雇用での雇用期間は?

再雇用時の雇用契約期間は、どのように決めればいいのでしょうか?


雇用期間の取扱いには次の2つがあります。

,△蕕じめ1年や2年といった雇用期間を決めておく
雇用期間は特に定めずに、最高雇用年齢まで雇用する

社員にとっては、△望ましいのでしょうが、再雇用した高齢社員が最高雇用年齢まで意欲や能力を持ち続けるとは限りません。

それゆえ、企業側としては、,鯀択するのが現実的、合理的です。

当初決定した契約期間満了前に適切な人事評価をし、再雇用契約の更新の可否を決定します。

依然として働く意欲が高く、職務遂行能力も高いレベルを維持しているようでしたら、再雇用契約の更新を決定します。

そして、決定した際には、「再雇用契約更新決定通知書」を社員に通知します。





2006年09月20日

再雇用の最高雇用年齢は?

再雇用制度導入の場合、雇用年齢については、次の2つの取り組みがあります。

・雇用年齢の上限を設ける場合
・雇用年齢の上限を特に設けない場合

社員の中には健康である限りは現役で、という希望を持っている方も多いでしょう。

しかし、雇用年齢の条件を設けないとなると、人事ローテーションが停滞すると同時に、社員全体に占める高齢者の割合が多くなり、社内の年齢バランスが悪くなるという可能性があります。

現在はドッグイヤー、マウスイヤーと言われるように、めまぐるしく経営環境が変化する時代ですから、社員の年齢構成が高くなりすぎると、この環境変化に対応できなくなる恐れが出てきます。

それゆえ、雇用年齢の上限を設け、その年齢に達した際には退職させるのが現実的で合理的であると思います。


では、雇用年齢の上限はどうやって定めていけばいいのでしょうか?

やはりこれは改正高年齢者雇用安定法に合わせて、次のように決めておくのがいいでしょう。

平成18年4月1日〜平成19年3月31日→62歳
平成19年4月1日〜平成22年3月31日→63歳
平成22年4月1日〜平成25年3月31日→64歳
平成25年4月1日〜→65歳


雇用年齢の上限を設ける際には、再雇用者に対して、この旨を周知しておくことが必要です。

2006年09月19日

再雇用の日はどうやって決める?

再雇用の日は、どのように決めればいいでしょうか?

再雇用の日については、
・定年退職日の翌日とする
・定年退職日から一定期間経過した日とする
などがあります。

再雇用の日をいつに設定するかは会社の自由であり法律による規制はありませんが、退職日と再雇用の日にあまり空白期間が開いてしまうのはよろしくないでしょう。

では再雇用の日はどうやって決めるべきでしょうか?

再雇用の決め方については、
・会社で決める
・本人が決める
・本人と会社とで話し合って決める
などがあります。

会社、本人それぞれの希望もありますが、ここはやはり一般論から言っても「再雇用の日は定年退職後の翌日とする。ただし、本人が希望し、かつ、会社が認めた場合には、定年退職日から一定期間経過した日とする」とするのがベターでしょう。


再雇用決定の通知は?

再雇用の希望を申し出た社員について、再雇用の可否を決定した時は、本人にどのように通知すればよいのでしょうか?

会社は再雇用の希望を申し出た社員について、会社が定める再雇用条件を満たしているかどうかを公正厳正に審査します。そして、再雇用の可否を速やかに決定し本人に通知します。

通知方法については、正確さを期すために書面で通知すべきでしょう。


定年後も働くことを希望している社員にとって、会社が再雇用してくれるかどうかは本人にとって極めて重要な問題です。
再雇用しないと決定した場合、本人は自ら再就職先を探さなければならないが、自分の条件や希望等に合った就職先を探すのは簡単ではなく、長期化が予想されます。

このため、会社として再雇用の可否を決定した場合は、可及的速やかに本人に伝えるべきです。

再雇用する旨を通知する場合は、合わせて再雇用の開始日を知らせるべきです。

再雇用の申し出の方法は?

再雇用の申し出は具体的にどのように実施すればよいでしょうか?

申し出の方法は、書面と口頭の2つのやり方がありますが、正確を期すために書面で行うべきでしょう。


では、申出書は誰に提出すればいいのでしょうか?

大きく分けて、人事部に直接提出させる場合と上司を通じて人事部に提出させる場合がありますが、管理職は自分の部下が再雇用についてどのように考えているかを把握しておくことが望ましいのですから、再雇用申出書は上司を通じて人事部に提出させる方がいいでしょう。

再雇用申出書の提出期限は?

会社にとっては要員管理を計画的に行わなければなりません。そのためには、定年退職予定者について、再雇用の希望の有無を早めに把握し、再雇用するかどうかを判断しておかなければなりません。

そこで、再雇用申出書は定年退職日の一定期日前(たとえば、3ヶ月前、6ヶ月前)までに提出されることが重要です。この期日までに申出書が提出されなかった場合は再雇用の希望がなかったものと判断します。



             再雇用申出書
                          平成○○年○月○日
代表取締役 山田 太郎 

                          所属営業部営業課
                          中谷 充宏 印

 私は、平成○○年○月○日付をもって定年退職となりますが、引き続いて再雇用さ
れることを希望します。

 なお、再雇用の条件については、会社の定めるところに依存はありません。
 再雇用を許可されたときは、会社の規則・規程を遵守し、誠実に勤務することを
誓約します。

                            以上

再雇用の手続は?

再雇用の手続は、具体的にはどう進めればよいのでしょうか?

企業としては要員管理を計画的に実施していかなければなりません。要員管理が適切でないと業務遂行に支障が生じることになります。

一方、社員の立場からすると、定年後の生活設計は極めて重要な問題です。
早い時期から定年後の生活設計を立てておかないと、失業期間が長期に及んだり、生活費のやりくりに苦慮したりして、何かと大変です。

双方の立場から、定年退職後の1年前か6ヶ月前に、本人に対し定年退職日を伝えるとともに、「一定の基準を満たしている場合には再雇用する。再雇用を希望する場合はいついつまでに会社に書面にて申し出る。」ことをきちんと伝えることです。

この際は、
・再雇用の基準
・再雇用の条件(期間、給与、勤務時間など)
を明確にしておくといいでしょう。


会社は社員から再雇用の申し出を受け付けます。
なお、所定の期日までに申し出がない場合には、再雇用のきぼうがないものと判断します。

社員から申し出があった場合には、再雇用基準を満たしているかを厳正に審査し、審査結果を速やかに本人に伝えます。

再雇用が決定したら、定年退職日に定年退職の辞令と再雇用の辞令を交付します。