めずらしくフランスのシャンパーニュです。
クリュッグ グランド キュヴェ NVをテイスティングしました。

クリュッグは1843年の創業。6世代にわたる家族経営のシャンパーニュメゾン。
モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH)グループ傘下であります。

収穫された葡萄は区画ごとに異なる樽で熟成。また、10〜15年に渡るリザーヴワインを使用。
世界中に愛好家がおり、愛好家は「クリュギスト」などと呼ばれます。

今回のグランド・キュヴェはクリュッグのスタンダードレンジ。
6~10年にわたる収穫年の異なる120種類以上のワインをブレンド。
それゆえ、NV(ノンヴィンテージ)というよりは、ブレンドの妙からマルチヴィンテージなどと称されます。


■クリュッグ グランド キュヴェ NV
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泡はゆるやかで細かい1本の線で優雅に立ち上ります。

香りはリンゴやピーチを思わせる果実み。べっこうのような焦がしたイメージや塩気。
ミルクのようなクリーミーさ。鉄のような硬質的な印象。
感じ取れた要素の中ではべっこうのような香りの印象が先行します。香りのみだとややビターな印象があります。


味わいはナッティーで香ばしい要素がやさしく膨らみます。
ヘーゼルナッツのような味わいや香り。ナッツ入りのクッキーのような香ばしさや甘さを想起させます。
アプリコットジャムのような果実みに、わずかにキャンディのような甘さ。
ほろ苦さと香ばしさが口中でバランス良く溶け合います。

味わいの後半もソフトな印象があります。くどくなく、繊細さが感じられます。


余韻も長く、ヘーゼルナッツのような香ばしい要素やほろ苦さが続きます。


うーん、おいしい。とってもおいしい。


個人的にはチョコっぽいビターなタイプのシャンパンが苦手なのですが、クリュッグはタイプが違いますね。ビターっちゃあビターなのですが、香ばしくてソフトなシャンパーニュです。ヘーゼルナッツのような香ばしいナッティーなイメージが中心にあって、ほのかに甘みも感じます。


基本的に、ちまちま飲んでる試飲形式を軸にやってる当ブログ。
特に抽出型の機械試飲に傾いているため、シャンパーニュの経験がきわめて少ない状態です。

その前提となりますが、個人的な尺度だと
コントドシャンパーニュ>クリュッググランドキュヴェ>ゴッセ セレブリス
的な順番で好きです。

分解すると、コントドシャンパーニュはビスケット香がしっかりとあってソフト。
ゴッセセレブリスはチョコなどのビターなニュアンスが強く、多層感を感じます。
クリュッグはその中間ですが、ナッティーな印象が強く感じました。

どれもいいのですが、私自身がソフトな感じのシャンパーニュが好きってだけですけど。


いずれにしてもとてもよかったです。
さすがと感じた試飲でした。


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