南アフリカのワインです。
クリスタルム ボナファイド ピノノワール 2017を再度テイスティングしました。


クリスタルムは南アフリカのウォーカーベイ・ヘルマナス地区に位置するワイナリー。
設立は2007年。父親はおなじくヘルマナス地区の名門「ブシャール・フィンレーソン」の初代醸造長であるピーター・フィンレイソン氏。そのフィンレーソン家の三代目であるアンドリューとピーター・アラン兄弟により設立されています。

ワインメイクを担当するのがピーター・アラン・フィンレーソン氏。アンドリュー・フィンレーソン氏は建築家という肩書を持っています。
ピノノワールとシャルドネに特化したワイナリーで、非常にエレガントな路線のワインを作ります。

また、ピーターアランフィンレーソンの嫁さんの実家がガブリエルスクルーフという別のワイナリー。ピーターはそこの醸造長も2014年から務めています。
オウンレーベルのクリスタルム、そして家系のガブリエルスクルーフという2足の草鞋です。
参考までに、ガブリエルスクルーフは設備が整っているとのことで、南アの上位生産者のソーンドーターズ、並びにモメントワインズは同じ設備を間借りして使っています。


クリスタルムレーベルは、シャルドネにアグネスというエントリーレンジと、クレイシェルスという上位レンジの2種。
ピノノワールには、ピーターマックスというエントリーレンジと、単一畑の上位キュヴェ「ボナファイド」「マバレル」「キュヴェシネマ」があります。


本日は単一畑の上位クラスである、ボナファイド。
ウォーカーベイ地区シングルヴィンヤードの畑。ストーム・ワインズが有するフレダヴィンヤードから生まれるワインです。ボナファイドは「良い信頼の中」という意味。

粘土と細かい頁岩(けつがん/粘土が固まってできた水成岩)土壌。50%を全房、残りの50%を除梗。
ステンレスタンクで発酵し、醸しは28日間。その後、ブルゴーニュ樽(新樽比率は10%)に打ちされ11カ月を経てから瓶詰。



■クリスタルム ボナファイド ピノ・ノワール2017
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香りは血液を思わせる香りや鉄のような香りが主張的。
硬質的な印象と同時に官能的な印象を感じます。

キノコのような湿った土の印象や、フランボワーズやチェリーのような赤系の果実みが感じられます。
また古樽を思わせる木質的な印象や、バニラ香のような香りが感じられます。
樽の要素は穏やか。まだ若いオーキーさもありますが、すぐに落ち着くのではないかと推察されます。

よくシャンボールミュジニーに感じられるような森のような要素は感じられません。


味わいはラズベリーやチェリーを思わせる赤系の果実みと酸を感じます。
古い木樽のような香りがふわっと感じられます。
細身ではありますが、甘みも豊かに感じ、やわらかく感じます。

また、硬質的な要素やスパイシーさが感じられます。
そのため、ぶれた印象はなく、総じてスマートな、もしくはエレガントな印象を持ちます。


余韻はやわらかくフランボワーズやチェリーのような印象が残ります。


さて、やっぱり17年のクリスタルムのマストバイはボナファイドだと思います。

ボナファイド>キュヴェシネマ>マバレルですね。
キュヴェシネマは待つだけの忍耐があれば。マバレルはその中間くらいでしょうか。

しばしば他国産地のピノノワールに、シャンボールミュジニー的な森のような湿った葉の要素を求めがちですが、少なくとも南アのワインでそのような類いのものに出会ったことはありません。
ブルゴーニュに近いと言っても、ポマールであったり、ジュヴレシャンベルタンであったり、赤系の果実みが主張的な感じのワインが大半です。

とはいえ、5千円台としてはマストバイトというべきクオリティのワインでしょう。
参考になった試飲でした。



クリスタルム / ボナ・ファイド・ピノ・ノワール [2017]【赤ワイン】




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