不動産担保付ローンで過払金の返還を得た事例再計算の結果、過払い金が少額だった場合について

2015年09月19日

最高裁「過払い金 調停成立後も請求可能」

2015/9/15 NHKニュース

裁判所で調停が成立したあとも消費者金融に払いすぎた利息を返すよう、
求めることができるかどうかが争われた裁判で、最高裁判所は「調停が成立していても、
いわゆる過払い金の請求は可能だ」という初めての判断を示し、借り手側に有利な判決を言い渡しました。
最高裁判所は平成18年に利息制限法を超える金利を原則認めない判断をしていますが、
今回の裁判では、原告の女性が平成14年に消費者金融と話し合い裁判所で特定調停を結んだため、
この調停が有効かどうかなどが争われました。
判決で、最高裁判所第3小法廷の大谷剛彦裁判長は「調停は有効だが、このケースでは借金をどうやって返済していくかなどが話し合いの目的だ。
過払い金を返してもらうことができるかどうかは当時の調停には含まれていないので、調停が成立していても、
いわゆる過払い金の請求は可能だ」という初めての判断を示しました。
過払い金を巡っては、事前に業者と話し合って特定調停に同意していたことが争点となるケースもありますが、
調停は有効とする一方で、借り手側に有利な判断をした15日の判決は、今後、同じような裁判にも影響を与えそうです。

過払い金訴訟は急増
消費者金融に払いすぎた利息を返すよう求める裁判は、
最高裁が平成18年に利息制限法を超える金利を原則認めない判断をしてから全国で急増しました。
最高裁判所によりますと、平成21年には民事裁判全体の6割を占める14万4000件余りに上りました。
その後、法律が改正され件数は減っていますが、去年は5万1000件余りと、
依然として民事訴訟全体の3分の1を超えています。
こうした裁判の中には、最高裁が高い金利を認めない判断をする前に当事者どうしの話し合いで解決を目指す
「特定調停」が成立しているケースもあり、それまでに払いすぎた利息を取り戻すことができるかどうかが大きな争点となっていました。


【コメント】

清算条項が盛り込まれている特定調停が成立した場合、
たとえ過払い金が発生しているケースであっても過払いの取戻しが認められるかは、
錯誤無効や公序良俗違反等、調停の成立自体の有効性を争い、下級審でその判断が分かれていました。

今回の最高裁判決では、調停の成立自体は有効としつつも、調停が成立した後も過払い金の返還請求は可能であると判断したのです。清算条項が盛り込まれている特定調停が成立している場合に、後に過払い金返還請求をしようとするケースでその障害がなくなったと言って良いでしょう。

最高裁判所第三小法廷 平成27年9月15日判決より
『本件調停における調停の目的は,A取引のうち特定の期間内に被上告人がAから借り受けた借受金等の債務であると文言上明記され,
本件調停の調停条項である本件確認条項及び本件清算条項も,上記調停の目的を前提とするものであるといえる。
したがって,上記各条項の対象である被上告人とAとの間の権利義務関係も,特定債務者である被上告人のAに対する上記借受金等の債務に限られ,
A取引によって生ずる被上告人のAに対する過払金返還請求権等の債権はこれに含まれないと解するのが相当』


これは、借主と業者間の間で和解が成立し、清算条項が争点となっている場合にも、借主側の主張に好影響を与えると考えられます。





kozomitani at 20:23│TrackBack(0)

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