武富士

2011年02月20日

武富士 過払2.4兆円でも貸付再開へ

 多重債務・貧困対策NEWSNo.6  2011.2.20
発行 全国クレジット・サラ金問題対策協議会(代表幹事 弁護士 木村達也)

☆過払2.4兆円!でも貸付再開へ 明日の武富士を創る会?
 会社更生手続中のサラ金大手武富士が、昨年10月の会社更生開始時点で2兆4000億円もの過払金返還債務を抱えていたことが分かった。また、武富士は、現在、新規貸付を停止しているが、管財人の意向によれば、近く新規貸付を再開する見込み。会社更生手続で巨額の過払金を踏み倒しながら、早くも高利貸を再開することに世論の非難は高まりそうだ。

 武富士は、昨年9月に会社更生を申し立て、10月31日に東京地方裁判所民事8部から会社更生手続開始決定を得た。管財人には、申立代理人であった小畑英一弁護士が横滑りで就任し、利益相反ではないかと物議を醸している。
 小畑管財人は、裁判所から命じられた職務の一環として、今年1月31日「会社更生法84条1項による調査報告書」を裁判所に提出した。この報告書によれば、武富士の営業貸付金は、平成22年3月期決算において5895億円あったとされていたが、実際には、利息制限法所定の利率に基づく引き直し計算を行うと、会社更生開始決定時には750億円しか存在していなかったことが判明した。つまり、5145億円も違法無効な利息が含まれていたため、法律上有効な営業貸付残高は見かけ上の残高の約12.7%しか存在せず、実に約87.2%の営業貸付金が毀損されていた状態にあったということになる。そして、驚くことに、同報告書によれば、会社更生開始決定時の過払金残高は約2兆4000億円にも達していたという。こうした滅茶苦茶という他ない違法経営をしていた武富士旧経営陣の法的責任を管財人が今後果たして追及していくのか、200万人とも言われる過払債権者らは注視している。

 さらに、小畑管財人の報告書によれば、武富士は、現在、新規貸付を停止しているが、今後は、選定後のスポンサーとも協議の上、事業の再構築を図り、更生計画認可決定前であっても新規貸付を再開する予定である、という。また、管財人は、武富士の若手従業員と管財人団のメンバーから構成される「明日の武富士を創る会」を立ち上げ、営業再開への準備を進めている、とのことである。武富士は、これまで高金利、過剰貸付、苛酷な取立という「サラ金三悪」を具現化し、無効な高金利を有効と偽って強硬な取立を続けた末、破産、自殺、一家離散といった多重債務問題を深刻化させてきた。そのような悪質企業が安易ともいうべきプロセスにより早々と復活する状況に、とくに過払金債権を失権させられる元借主らの批判の声は高まると予想される。
 ところで、今回の報告書は公開されていない。管財人は、こうした重要情報を秘匿したままである。報告書作成日の翌2月1日、管財人は記者会見を開いたが、参加した記者らによると、参加者は10数人程度に厳しく制限され、重要情報の開示もなかったという。これらの重要情報は、もちろん、武富士のホームページにも掲載されていない。こうした管財人の情報秘匿の態度にも非難が集中しそうだ。

☆借金システムの問題を抉る! 利息制限法の金利引下求め
 利息制限法金利引下実現全国会議は、3月5日午後1時から「エル・大阪」(大阪府立労働センター 大阪市中央区北浜東3−14)で「第14回 利息制限法金利引下実現全国会議 大阪シンポジウム 借金システムの問題を抉る!〜銀行とサラ金を問う!」を開催する。
 同会議は、現行利息制限法の所定金利年15〜20%は「生活を破壊する高金利」であるとして、同法の改正を求める活動を続けている、弁護士、司法書士、学者、被害者の会などで構成する民間団体。
 シンポでは、被害体験報告、椎名麻紗枝弁護士による基調講演「銀行被害について」、パネルディスカッション「借金システムの問題を抉る!〜銀行とサラ金を問う!」(コーディネーターとして柴田武男聖学院大学教授、パネラーとして椎名弁護士、今瞭美弁護士、木村達也弁護士、茆原正道弁護士)、及川智志弁護士による「武富士問題について」の報告などを予定している。

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全国クレジット・サラ金問題対策協議会 マスコミ広報部会 事務局長 弁護士 及川智志

kozomitani at 20:23|PermalinkTrackBack(0)

2011年02月05日

武富士の債権届出期限を前に、他社は水際作戦で過払い請求に対抗

 武富士への債権届出期限が迫る中、増加する過払い請求の問合せに対して、他社も必死の対応をしているようです。

 2月に入って、面談した方々は、武富士の経営破綻をきっかけに、武富士以外の他社について債務整理、過払い請求を考え、ご自身で連絡を取られたようです。

 Nさんは、過払い金の件で電話したにもかかわらず、担当者にうまく丸め込まれ、今後は無利息にするからと債務弁済の和解契約を交わす羽目になりました。
 過払い金を放棄したことになるのではと、心配して相談に来られました。

 Kさんは、「うちも武富士のようになってしまうおそれがある。短期間で返還するから」と、1割程度での和解を持掛けられ、断って専門家に依頼しようと思って相談に来られました。

 やはり、利用者本人からの問合せに対しては、貸金業者の対応マニュアルもしっかりできているようで、かなり強引な誘導作戦で対抗してきます。

 本来的には、減少していくはずの過払い請求ですが、武富士のニュースをきっかけに、直接業者に問い合わせる利用者が急増し、貸金業者側も本腰を入れて何とか防ごうと必死なのです。

 大手の業者は、貸金業法改正前後から、大量の広告を出して顧客の問合せに対応する姿勢をアピールし、顧客の囲い込みをしていました。
 今後はすでに過払いになっている顧客への過払い金の返還を防ぐ水際作戦をエスカレートさせてくるでしょう。

 ご本人が請求するとしても、訴訟提起を前提に交渉していかないと、まず、いい結果は得られないと思います。

 業者の対応に少しでも疑問があれば、弁護士・司法書士やその関連団体に相談されることをおすすめします。



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2011年01月30日

1万人請求訴訟 武富士の責任を追及する市民集会

多重債務・貧困対策NEWSNo.3   2011.1.30 
発行 全国クレジット・サラ金問題対策協議会(代表幹事 弁護士 木村達也)

☆日弁連 貧困問題全国キャラバン 全国巡回で実施中 
 日本弁護士連合会は、貧困問題等への取組の一環として、「貧困問題全国キャラバン」を全国各地で実施している。日弁連の活動を広報し、全国の弁護士会と密接に連携しながら定着させ、全国の人権団体や労働団体等とも連携を深めるため、各地で市民集会を開催する企画。
 日弁連は、貧困の根絶を目指し、貧困問題対策本部を設置、「日弁連が作成した生活保護法改正要綱の実現」、「労働者派遣法の抜本的改正」、「子どもの貧困の根絶」、「貧困問題に関するワンストップ相談体制の確立」を取り組むべき喫緊の課題ととらえて、集中的に研究や運動に取り組んでいる。
 「貧困問題全国キャラバン」は、昨年から始め、10月に大阪、11月に京都、12月に北海道・釧路と市民集会を開いた。今年もすでに、1月15日に「和歌山市民会館」でシンポジウム「貧困の解消を目指して」を、1月22日に「秋田市文化会館」でシンポジウム「秋田の貧困―生活保護の問題点と生活保護法改正」を、1月29日に佐賀市の「アイスクエアビル」でシンポジウムを開催した。今後も、3月12日に鳥取県と沖縄県(「那覇市民会館」でシンポジウム「沖縄の子どもの貧困」を予定)で、3月17日に埼玉県で、3月19日に石川県で、市民集会やシンポジウムを開催する予定。


☆子どもを大切にする社会「子育て新システム」を考える 
 日本弁護士連合会は、2月9日午後6時から「弁護士会館」(東京都千代田区霞が関1−1−3)17階1701会議室でシンポジウム「すべての子どもへの良質な生育環境を保障し、子どもを大切にする社会のために〜『子ども・子育て新システム』を考える〜」を開催する。
 昨年6月、「子ども・子育て新システムの基本制度案要綱」が決定され、子どもに関する新たな施策の検討が急速に進められている。制度案要綱は、子ども・子育てを社会全体で支援し、すべての子ども・子育て家庭に必要な良質のサービスを提供することを方針の第一としているが、子どもの貧困問題の解消という視点に立った具体的制度の言及がなく、困難を抱えた子どもに対する施策についても直接触れられていないという問題がある。また、要綱中のいわゆる保育制度改革についても賛否がある。
 今回のシンポジウムでは、基調講演とパネルディスカッションを通じ、子ども・子育
て新システムの内容を説明、子どもの良質な生育環境を保障するための方策、「子ども・子育て新システム」のあり方などについて考える。
 当日は、実方伸子氏(全国保育団体連絡会事務局長)による基調講演「子ども・子育て新システムについて」、秋野純一氏(全日本自治団体労働組合社会福祉評議会事務局長)、泉健太氏(衆議院議員)、中島圭子氏(日本労働組合総連合総合政策局総合局長)、実方伸子氏、寺町東子氏(弁護士・東京弁護士会)によるパネルディスカッション(コーディネーターは日弁連貧困問題対策本部委員の大井琢氏)を予定している。
 参加費無料・事前申込不要(http://www.nichibenren.or.jp/ja/event/110209.html)。


☆やろう!1万人請求訴訟 武富士の責任を追及する市民集会 
 「武富士の責任を追及する全国会議」は、2月5日午後2時から「総評会館」(東京都千代田区 JRお茶の水駅徒歩5分)で表記集会を開催する。会社更生手続により「過払ロンダリング」を図ろうとしている武富士。集会では、長年にわたり違法高金利を徴収することにより膨大な利益を貪ってきた武富士創業家・武井一族の法的責任を追及するとともに、違法な経営によって武富士を破綻させ過払金を返還できなくさせた取締役らの法的責任を追及するため、1万人規模の全国的な損害賠償の民事訴訟を呼びかける。
 集会に先立ち、1月31日から2月4日まで、全国23都道府県27の被害者の会が「武富士の責任を追及する110番」を実施する(110番の問合せは「全国クレジット・サラ金被害者連絡協議会」03−5207−5507へ)。2月5日の集会でも「緊急相談会コーナー」を設置して相談を受ける予定。


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2011年01月23日

弁護士ら 武富士役員を集団提訴へ 1万人訴訟呼びかけ

多重債務・貧困対策NEWSNo.2   2011.1.23
発行 全国クレジット・サラ金問題対策協議会(代表幹事 弁護士 木村達也)

☆弁護士ら 武富士役員を集団提訴へ 1万人訴訟呼びかけ
 「武富士の責任を追及する全国会議」(代表・新里宏二弁護士)は、会社更生手続中のサラ金大手武富士の取締役経験者らを被告として、過払金相当額の損害賠償請求訴訟を提起する準備を進めている。利息制限法を超過していることから支払う必要がなかったにもかかわらず、武富士から取立を受けて払い過ぎ(過払い)が発生している過払債権者に対し、訴訟参加を呼びかける運動を始めた。提訴時期は4月末を予定。原告数1万人規模で、請求金額100億円程度の訴訟を目指している。
被告として、吉田純一社長ら社長経験者、武井保雄元会長(故人)の長男俊樹元専務、次男健晃前副社長らを想定している。武富士は長年にわたり利息制限法違反の高金利を取り立てし続けてきており、全国の潜在的過払いは、債権者数200万人、過払債権額2兆円にも達すると見られている。訴訟では、違法金利を取り立てられた「直接損害」のほか、ずさんな経営で武富士を破綻させ過払金を返金できなくなったことに基づく「間接損害」について主張する。
 武富士は先月、更生手続きの一環として、過去の経営責任を調べる経営責任調査委員会(委員長・梶谷剛日弁連元会長)を設置、4月に報告書をまとめる予定。しかし、武富士の会社更生においては、同社から更生申立の依頼を有償で受けていた小畑弁護士が後に管財人に就任するなど、手続の不透明性が指揮されている。小畑弁護士が過去に手がけた商工ローンロプロ(旧日栄)の会社更生事件で役員責任が追及されなかった「実績」からしても、武富士の会社更生においても経営陣や創業家の責任追及が見送られる恐れがあるとみられている。
 武富士の過払債権者らは、自ら過払いであることすら知らないことも多く、権利行使の意識は必ずしも高くないともいわれる。「武富士の責任を追及する全国会議」では、今回の訴訟を通じて過払債権者を組織化することで、会社更生手続の透明化と公正さをあわせて追及していきたい、としている。


☆シンポ 高齢者の孤立と貧困 無縁社会からの脱却を
 日本弁護士連合会は、28日午後5時30分から「弁護士会館」17階1701会議室(東京都千代田区霞が関1−1−3)で、シンポジウム「高齢者の孤立と貧困〜『無縁社会』からの脱却をめざして〜」を開く。
 住民登録地に居住していない「消えた高齢者」が相次いで発覚するなど、孤立化した高齢者の増加が「無縁社会」として社会問題化している。非正規雇用・貧困の拡大で、こうした孤立化は、今後、ますます深刻さを増すことが予想される。国は介護保険法改正(平成24年4月施行予定)に向けた検討を進めており、今回のシンポでは、現行制度の課題と改善の方向性を各界の第一人者とともに考える。
 シンポでは、池田 誠一氏(NHK報道局社会部ディレクター)による「基調報告」、同氏と井上英夫教授(金沢大学大学院人間社会環境研究科)、小川栄二教授(立命館大学産業社会学部現代社会学科)、澤登久雄氏(大田区地域包括支援センター入新井センター長)によるパネルディスカッションを予定している。


☆シンポ 住居喪失と民主主義の危機 差別と排除を超えて
 「ホームレス法的支援者交流会設立三周年記念シンポジウム 住居喪失と民主主義の危機 差別と排除を超えて」が、29日午後1時から「上智大学」中央図書館で開かれる。
 シンポでは、笹沼弘志教授(静岡大学教授・憲法学)による基調講演「住居喪失と選挙権」、寸劇「路上からover the rainbow」、パネルディスカッション「ホームレス問題から民主主義を考える」(パネリスト 笹沼教授、中野晃一・上智大学准教授、後閑一博司法書士・ホームレス法的支援者交流会共同代表、信木美穂・ホームレス総合相談ネットワーク事務局長、コーディネーター 戸舘圭之弁護士)、大学生による調査報告などを予定している。
 参加費無料。連絡先は03-3238-3023(上智大学グローバル・コンサーン研究所)。


☆近畿生活保護支援法律家ネットワーク 実務研究会 29日 「近畿生活保護支援法律家ネットワーク」は、29日午後1時30分から「大阪弁護士会」(大阪市北区西天満1−12−5)で「総会・第9会実務研究会」を開く。基調講演、入門講座、事例報告、当事者の声などを予定している。
同ネットワークは、活動開始から丸3年を迎えた。有期保護、医療費一部負担、貧困ビジネスの跋扈などの問題に対処するため、今回の研究会を大阪弁護士会と共催する。


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  全国クレジット・サラ金問題対策協議会 マスコミ広報部会 事務局長 弁護士 及川智志

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2010年09月28日

武富士、会社更生法を申請

 過払金の返還手続が進まず、資金繰りの悪化も懸念されていた武富士が、ついに消費者金融大手では初の会社更生法の適用を申請しました。

 過払金の返還請求訴訟での遅延行為も目に余るものがありました。ある程度、予想されたことではありましたが、かなり時期が早まったという印象です。

 再建計画で、どれくらい過払金がカットされるのか、現時点ではわかりません。 現在も、戻ってくることを期待して請求している方は数多くいらっしゃるはずです。少しでも多く戻ってくるように、少額なものは全額返還など、優遇措置を考えてもらいたいものです。


時事通信 9月28日(火)17時18分配信
消費者金融大手の武富士は28日午後、東京地裁に会社更生法の適用を申請した。借り手が利息制限法の上限金利より多く支払った「過払い利息」の返還請求が相次ぎ、財務体質が急速に悪化。自力再建にこだわれば、資金繰りの破綻(はたん)は免れないと判断した。10月29日付で東京証券取引所への上場は廃止される。
 負債額は6月末時点で4336億円。帝国データバンクによると、日本航空グループ2社、日本振興銀行に次ぐ今年4位の大型倒産となる。これに加え、まだ過払い利息を請求していない人が最大で200万人前後、金額では2兆円程度に上るといい、負債額はさらに膨らむことが確実だ。
 更生手続きには、現経営陣の一部が継続して再建に携わる「DIP型」を採用。清川昭社長と創業家の武井健晃副社長は同日付で引責辞任し、生え抜きの吉田純一取締役が社長に昇格した。会見した吉田新社長は「多大なるご迷惑をお掛けし、心よりおわび申し上げる」と謝罪。スポンサーによる資金支援での再建を目指すと説明した。
 今後は債権者説明会を10月5日に大阪、6日に東京で開催。更生手続きの開始が予定される同月末からは、返済対象になる同社の債務を確定するため、4カ月にわたって借り手から過払い利息の申し出などを受ける。再建計画では過払い利息は一部カットされる見込み。計画の認可までには1年程度かかるという。
 同社は1966年に創業。積極的なテレビCMなどで「サラ金」のイメージを刷新して業界トップに上り詰め、2002年3月期の貸付金残高は1兆7666億円を誇った。しかし、利息制限法の上限を上回る「グレーゾーン金利」の受け取りを事実上認めない06年の最高裁判決を機に、過払い請求が急増。貸付金残高も10年3月期までに5894億円まで縮小した。 


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