まずシーホークスの選手の異動からです。先週ミスが相次いだスペシャルチームから、リターナー2人(WRシェノールト、CBウィリアムズ)が解雇され、ウェイバーから新たにリターナーとしてWRジェイロン・ダーデンを獲得しました。
WRダーデンは2021年ドラフト4巡でバッカニアーズに加入、以来キックオフリターン27回、パントリターン78回、タッチダウンはゼロですがマフ(ボールをこぼす)もゼロです。4年間リターナーをしてきた経験と安定感を買っての獲得でしょう。これでシーホークスのスペシャルチームが締まると良いですね。
また、先週の試合後半でPディクソンが背中の痙攣でパントできずホルダーとしてしかプレイできない時間がありました。これの保険として、練習選手で前ラムズのPゼントナーと契約しています。
では今週の展望です。
◆今季の勝敗
シーホークス | カーディナルス |
---|---|
7勝5敗 | 6勝6敗 |
◆今季のスタッツ
【攻撃】 | シーホークス | カーディナルス |
---|---|---|
得点 | 22.7(15) | 22.2(17) |
総ヤード | 339.0(16) | 347.3(11) |
パス | 250.3(2) | 205.9(22) |
ラン | 88.7(28) | 141.4(6) |
【守備】 | シーホークス | カーディナルス |
---|---|---|
失点 | 22.1(12) | 21.6(11) |
総ヤード | 337.6(18) | 334.8(17) |
パス | 210.6(12) | 217.5(18) |
ラン | 127.0(21) | 117.3(13) |
攻撃は、シーホークスがパス偏重、カーディナルスはラン主体です。守備は両チームともNFL平均程度ですが、シーホークスの守備は直近では相当良いです。全体のチーム力としてはほぼ互角でしょう。
----
アリゾナ・カーディナルスは、先々週のシーホークスとの対戦のあと、先週は今季好調のバイキングスと戦い22-23で惜敗しました。ただ、バイキングスは現在10勝2敗ですから、この強豪相手に1点差で惜敗というのは、カーディナルスには自信になっていると思います。この試合では1巡ルーキーDEロビンソンがデビューしました。また、この間にチームはRBコナーとの契約を延長しています。
----
両チームの戦力です。ポジションは基本的にはESPNのデプスチャート( SEA / ARI )に拠っています。 Q (クエスチョナブル:Questionable)は出場可能性50%、 D (ダウトフル:Doubtful)は出場可能性25%、 OUT は欠場です。インジュリー・レポート(怪我人一覧)は こちら。細文字名の選手はPSからエレベートされる選手です(試合当日に決まります)。
アルファベットは 今季の の評価、 Sは100-90 、 Aは90-80 、Bは80-70、 Cは70-60、Dは60-50、 Eは50-40 、 Fは40未満 です。 青太字はルーキー 、 赤は主な新戦力 です。
シーホークス | カーディナルス | |||
---|---|---|---|---|
攻撃 | ロースター | PFF | ロースター | PFF |
QB | G.スミス ハウエル | A C | マレー チューン | A F |
RB | ウォーカーOUT シャーボネイ マッキントッシュ ホラーニ | A+ C+ B - | コナー ベンソン デマーカド ダラス | A+ C B C+ |
WR | メトカーフ ボーボ | B D | ハリソンJr. Z.ジョーンズ | B+ D |
WR | ロケット D.ヤング | C+ D+ | ウィルソン ウィーバー | C E+ |
WR | スミス-インジグバ ホワイト ダーデン | B+ C+ - | ドーチ パスカル | D+ E+ |
TE FB | N.ファント バーナー P.ブラウン ラッセル | C D+ E+ C+ | マクブライド ヒギンズ リーマン ヴォコレク | A+ C+ E E+ |
LT | クロス | A | ジョンソン C.ジョーンズ | B+ - |
LG | トムリンソン | C | ブラウン アダムズ | C+ C+ |
C | オルワティミ サンデル | C D+ | フローホルト ゲインズ | B B |
RG | ヘインズ ラウメア | D F | コロン | C+ |
RT | ルーカス ジェレル | C E | J.ウィリアムズ ビーチャム | C+ C |
守備 | ロースター | PFF | ロースター | PFF |
DT LDE | J.リード マーフィー | C+ D+ | コリンズ スティルズQ ディムキジ | B+ D+ A |
NT LDT | ハンキンス | F | N.ジョーンズQ | C |
DE RDT | L.ウィリアムズ ロバートソン-ハリス モリス | A+ D D | ロペス トンガ | D+ D+ |
RUSH RDE | ホール D.ジョーンズ | C D | コーリアー ロビンソン | E+ C |
MLB WLB | E.ジョーンズ ロス | C - | ウィルソン ルテカ パポー | C+ C+ C |
WLB MLB | ナイト トーマス オコネル | C+ E+ - | ホワイト バーンズ | D D |
SAM SLB | マフェ ヌウォス ギプソン | B C F | ブロウニング X.トーマス オクワラ | D+ F+ D+ |
CB | ウーレン プリチェット | C+ F | マーフィー-バンティング クラーク | D+ B |
SS | ブライアント ジェンキンス | B D | トンプソン テイラー-デマーソン | D+ B+ |
FS | ラヴ リード | A C | ベイカー ブローント | B+ C+ |
CB NB | ウィザースプーン ジョーブ T.ブラウンD | B E+ D | S.トーマス メルトン G.ウィリアムズ | D+ D B+ |
ST | ロースター | PFF | ロースター | PFF |
K | マイヤーズ | S | ライランド | A |
P | ディクソンQ ゼントナー | S - | ギリキン | B |
LS | ストール | - | ブリュワー | - |
PR | ダーデン ホラーニ | - | ドーチ ダラス | - - |
KR | ダーデン シャーボネイ | - | ダラス ドーチ | - - |
故障者 | PFF | 故障者 | PFF | |
IR PUP | Tファント Tフォーサイス*OUT Gブラッドフォード DTヤング CBバーンズ Sウォーレス | C E D E C+ F+ | Gヘルナンデス Gオドネル DEオジュラリ DTニコルズ DEジョーンズ CBガーデック Kプレイター CB E.ジョーンズ*OUT | C+ - - F+ F B A - |
◆怪我人など
シーホークスは、まずOLBヌウォスが故障者リストから戻って来ました。また、上に書いたようにリターナーが入れ替わっています。RBウォーカーとPディクソンがクエスチョナブル、Tフォーサイスは今週はロースターへ復帰できません。練習を休んでいたDLウィリアムズやWRメトカーフらは出場します。
※ウォーカーは欠場となりました。CBブラウンがダウトフルになりました。
カーディナルスは、DLにクエスチョナブルが2人、3巡ルーキーCBジョーンズは今週はロースターへ復帰できません。
◆まずはやはりミスを無くすこと、特に選手が入れ替わったスペシャルチームは要注意
先週のジェッツ戦ではスペシャルチームにミスが相次ぎました。上にも書いたようにリターナー2人は解雇され、今週は新たに獲得したWRダーデンが主なリターナーを務める模様です。選手が入れ替わった直後はまたミスが発生しそうです。リターンでファンブルロストすると大きくゲームのモメンタムが失われますので、今週はまずは大事なリターンを心掛けてほしいものです。
ミスはスペシャルチームだけでなく、あらゆるところに発生する可能性があります。先々週のカーディナルス戦では、QBジーノ・スミスがエンドゾーンへのパスをインターセプトされてしまいました。今季のシーホークスはゴールライン際の攻撃で苦戦していますが、こういう焦るような場面でも、冷静に投げ捨てるなりして最低限のところは守って欲しいですね。
◆先々週同様にQBマレーとRBコナーらのラン攻撃を封じたい、TEマクブライドの止め方も鍵
カーディナルスはやはりラン攻撃をメインにして戦ってきます。先々週のシーホークスはQBマレー、RBコナーを封じて勝利しました。NFLで同じことを2度やるのは非常に大変だと思いますが、今週もこれをやってほしいですね。RBコナーは契約更新でモチベーションが上がっているでしょうから特に要注意です。
また、今季はTEマクブライドがパス781ヤードでチームトップと大きな成長を遂げています。先々週も133ヤードを獲得されてしまいました。体格の大きい彼をどう止めるか、DBではなかなか止められないところでしょうから、HCマクドナルドのコールによるマッチアップが重要になるでしょう。LBジョーンズやSラヴは先々週よく守れていたようですので、LBナイトやCBジョーブに頑張って欲しいところです。また、帰って来るOLBヌウォスのプレイぶりも注目したいですね。
攻撃に関しては、やはりOLですね。特に若いCオルワティミ、RGラウメアが十分なパフォーマンスをしてくれるか。彼らの十分なプロテクト・ブロックがあれば、QBジーノ・スミスものびのびと投げられますし、RBウォーカー(※欠場になりました)、RBシャーボネイのランも出ることでしょう。カーディナルスDLは1巡ルーキーDEロビンソンが先週からプレイしています。彼を乗せないことが必要です。
------
試合は12/9(月)朝6時からです。元ESPNのアナリストの計算によれば、勝てばシーホークスのプレイオフ進出確率は62%、負けると17%とのことです(PFFでは勝つと76%、負けると25%)。ワイルドカードでのプレイオフ進出はNFCの現状ではかなり厳しいので、ぜひ地区優勝でプレイオフ進出を決めたいですね。そのためには非常に重要な一戦です。予想は拮抗していますが、絶対に勝ちたいですね。GO! HAWKS!!