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日本はロシア-NATO間を仲介し、ウクライナ台湾同時侵攻を防げ

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昨年12月30日、バイデンはプーチンと電話会談し、ウクライナ危機について話し合った。


プーチンは、NATOがウクライナを加盟させ中距離ミサイルを配備する事を国防上も威信上も何としても防ぎたい。そのためにウクライナ国境に兵力10万を展開している。

会談は継続協議となったものの、戦略的には正しいアフガン撤退で、大言壮語しつつ戦術的に最大の失態を演じた記憶も新しい素人集団のバイデン政権が、ボタンの掛け違いをする事も考えられる。

ロシアにはもう世界覇権を握れる力はないし、欧州はドイツを筆頭にエネルギー供給をロシアの天然ガスに頼っているにも関わらず、NATOがロシアを最大敵視し拡大を目指すのは奇妙な事である。

しかしながらそれを続けているのは、米国を中心に米ソ冷戦思考が抜け切れず、また軍産学複合体の中に米ソ冷戦の構図で喰っているプレイヤーが未だに生き延びているためである。取り分け冷戦頭が残っているバイデンは、その象徴である。

漸く、西側にとってまた世界にとっての最大の脅威はロシアではなく中国であるという厳然たる事実が浸透しつつあるが、まだ麻薬が抜け切れていない中毒患者のように、しばしばフラッシュバックを起こしている。

大悪魔と中悪魔を取り違え、中悪魔を大悪魔側に追いやり、挙句の果てに成立した大中悪魔同盟に怯えている構図は、外交軍事戦略上後世の笑いものになるレベルの愚かな事である。

<参考>「インド・ロシア太平洋戦略」:対中国覇権枠組拡大の必要性


さて太平洋側では、中国の習近平が2月の北京オリンピック後に台湾侵攻を行う事が警戒されており、ロシアと連携し、台湾・ウクライナ同時侵攻となる可能性も懸念されている。

習近平が毛沢東、小平と肩を並べ歴史に名を残すためには、台湾侵攻、中国統一を成し遂げ国内求心力を高める事はほぼ必須条件であり、この危険な賭けに出る事は十分に考えられる。

そしてその時期は、北京オリンピック終了後から、習近平が総書記3期目続投に加え絶対的権力基盤を固める事が掛かる今年秋の共産党大会、そして事勿れ主義で本質的に親中のバイデン政権が議会多数を失う趨勢の11月の米中間選挙までの間が1つのチャンスだろう。

あるいは、プーチンにウクライナ侵攻を挙行させ西側の戦力と関心をロシアに引き付けつつ、台湾やアジア諸国、尖閣、沖縄への静かなる侵攻を倍速強化させ国際情勢を見極め次なるチャンスを狙うのかも知れない。

何れにしても、中露の実質同盟に楔を入れロシアを「インド太平洋戦略」に組み込まなければ、習近平の世界覇権の野望を成就され世界はウイグル化する可能性が高い。

日本は、中国にプライベートでも急所を握られている腰抜けバイデンの精一杯の打ち手である外交的ボイコットにも、漸く玉虫色ボイコットで追従しお茶を濁している有様だ。

だが、NATOとロシアを仲介出来るのは日本以外にはない。

道化役に終わる事を恐れる必要はない。たとえ成就せずとも、事後にも西側にパイプを持ちたいプーチンと、ロシアとの経済関係、エネルギー供給を念頭に米国のロシア敵視に半身の構えの欧州諸国に恩を売れるだろう。

その役には、習近平の戦略を絶対的に邪魔しない林外相等は論外で、岸田首相もよく見れば吉田松陰みたいな骨格をしているものの、クラゲの様に左右を漂い権力維持を図っている中では少なくとも表立っては動けない。

であれば、岸防衛相、あるいはプーチンと個人的に話が可能な森元首相、安倍元首相、場合によってはその波状攻撃で多角的にロシアと接触させ、ダメ元でNATO-ロシア間仲介を行うのは1つの選択である。

習近平の世界覇権の野望を果たさせぬよう、「国際的大義を伴う長期的国益の追及」を外交理念に掲げ日本は打てる手は全て打つべきである。

オミクロン株には当面、「完全 人的鎖国」で備えよ

新型コロナのアフリカ発新変異株、オミクロン株について岸田首相は30日午前0時から、世界のすべての国や地域を対象にビジネス目的などの外国人の新規入国を原則停止することを明らかにした。

更に「日本人などについても、南アフリカなど9か国に加えて感染が確認された14か国・地域から帰国する場合には、リスクに応じて指定施設で厳格な隔離措置を実施する」とした上で、「これらの措置は、オミクロン株についての情報がある程度明らかになるまでの、念のための臨時異例の措置だ」と説明した。

諸外国がいち早く入国禁止措置を取る中、政府は隔離期間の拡大等の水際対策強化に留め出遅れていたが、多少追いついた感がある。

これを受け、国民民主党の玉木代表は29日午後、ツイッターで下記発信した。

「全世界からの新規入国、原則停止の対応は評価したい。ただ『原則』なので『特段の事由』で、なし崩し的に入国緩和しないよう厳格な運用を求めていきたい。フォローします。」


筆者は更に、オミクロン株の性質について現時点では未確定ながら、ホテルの廊下を介しての感染が伝えられる等、感染力が相当に高いのは明らかであり、当面日本人の帰国、永住者の再入国も含め全面的な「人的鎖国」に踏み込むべきと考える。

今後、感染力、ブレークスルー感染率、毒性、ワクチンの発症予防・重症化予防効果等が明らかになるにつれて、変更を加えて行けばよい。

日本の、拡充が謳われながらノロノロと進まぬ医療キャパの脆弱性、ぐだぐだとも言われる隔離措置等水際対策の建付けや運用面の甘さを考えれば諸外国以上の措置をすべきであろう。

「水際をすり抜けて入って来る前提で、備えなければならない」とは、TV等でよく見かける医師や研究者のコメントであり、それはその通りなのだが往々にしてこれが政府にとって水際を甘いまま放置する言い訳に使われている感がある。

国境を厳しくすれば、そこをすり抜けて入ってきた場合にも、その分時間稼ぎや感染ピークの分散が出来、止むを得ず国内の行動制限や営業制限を課さざるを得ない際にも最小限に止め得る。

危機に於いて、政府には拙速を恐れず踏み込んだ対応を望みたい。

ファイザー経口薬は、コロナのゲームチェンジャーとなるか?

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製薬大手ファイザーが開発中の新型ウイルス経口治療薬「パクスロビド」について、米国バイデン大統領は18日、1000万回分を購入したと発表し、規制当局のFDA(食品医薬品局)が緊急使用許可をすれば国民にすみやかに提供するとしている。

この経口治療薬は、新型コロナのゲームチェンジャーとなり得るかも知れない。素人なりにそう考える理由は、下記の通りである。

●同じく経口治療薬であるメルク(MSD)社が開発した「モルヌピラビル」は、入院・死亡リスクを半減させるが、「パクスロビド」はそれらを89%減少させるとしている事。なお患者1人の治療にあたる費用が、前者が700ドル程度、後者が500ドルと多少安価である。

●「モルヌピラビル」はウイルスの遺伝子コードにエラーを引き起こさせるRNAポリメラーゼ阻害剤であり発ガン性や催奇性リスクが皆無とは言い切れぬ一方、「パクスロビド」はウイルスの増殖に必要なタンパク質分解酵素を阻害するプロテアーゼ阻害剤であり副作用リスクは低いと思われる事。

●経口治療薬であることのメリット。ワクチンがウイルスの変異対して徐々に効き難くなるのに対してそれが少なく、また基本的に感染・発症時のみに飲むため副反応・副作用の機会自体が少ない事。なお、点滴薬に比べ自宅での治療に適している。


参照:新型ウイルスの飲み薬「パクスロビド」、入院・死亡リスクが89%減 米ファイザー(BBCニュース2021年11月6日)


もし、「パクスロビド」が期待通りであれば、新型コロナは文字通り「普通の風邪」に近づいて行く。

またファイザーは16日、「パクスロビド」について、95の発展途上国での製造・販売を認める契約を国連が支援する特許団体と結んだと発表した。

このライセンス契約により、世界人口の53%が「パクスロビド」を利用できるようになる。対象の多くはアフリカやアジアの国々。同社は低所得国において、パクスロビドの製造ライセンス使用料を受け取らない方針という。

10月にはメルクも「モルヌピラビル」について同様の措置を発表しているものの、最新技術のm-RNAワクチンで大収益を上げているファイザーにとっては、これは大きな転機を示すものとなる。

しかし、そこは生き馬の目を抜く製薬業界。これらはファイザーによるメルクの「モルヌピラビル」潰しの一環であり、潰した後は先進国等で「パクスロビド」の供給を絞り、安定収益が見込めるワクチンのサブスク(定期購入)ビジネス・モデルに軸足を置いたまま、それを末永く続けて行く戦略である事等も考えられ、新型コロナを抱えた社会の未来と共に予断を許さぬ所ではある。


(追記)インドなどでは新型コロナに効果があるとされている「イベルメクチン」は、日本の治験ではまだ結果が出ておらず、小保方さんのスタップ細胞のような風情となっている。

素人考えを重ねれば、ウイルスに効果があるとされる亜鉛を同時投与し、亜鉛を細胞に浸透させる亜鉛イオノファの機能を「イベルメクチン」に発揮させなければ期待した結果は出ないと思われるのだが、興和と北里大学の治験内容について今の所詳細は不明である。


<参考>
米バイデン大統領 開発中のコロナ飲み薬 1000万回分購入を発表 | NHKニュース

【解説】入院・死亡リスク89%減 ファイザー社製「飲み薬」承認はいつ?(TBS系(JNN))#Yahooニュース

シクレソニドは、COVID-19の治療薬になり得るか?

米ファイザー、新型ウイルス経口薬の製造・販売を容認 95の途上国が対象2021年11月17日

再度も投稿しますがこれ大問題だと思うのですよね

このインタビューは昨年12月のもので、今年3月に2回目接種済み。

三酔人コロナ問答:「ワクチンただ乗り論」 vs 「リスク分散論」

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<登場人物>
ワクチン推進紳士(ワク推し君)、ワクチン反対闘士(反ワク君)、万回先生

新型コロナの猛威が小休止する中、一度酔えば、即ち政治を論じ哲学を論じて止まるところを知らぬ万回先生のもとに晩秋のある夕べ、ワク推し君、反ワク君という二人の客が訪れた。次第に酔を発した三人は、談論風発、大いに天下のコロナの趨勢を論じ、やがて佳境に到り議論はワクチンの是非へ進んだ。

ワク推し君:まあ、わが日本を含め世界中で新型コロナが収まって来ているのはワクチンのせいだけとは言わないが、大いにワクチン接種が進んだからと言っても過言ではない。

ここで、わが国でもワクチンパスポートを導入し、大いに経済を再開することにお二方とも異論はないでしょうな。

反ワク君:経済再開には大いに賛成だが、一寸待ってくれワク押し君。確かにワクチンは発症予防に効果を発し、また恐らく重症化予防効果もあるだろうけど、感染自体の予防効果と二次感染予防効果は殆どないと見込まれるんだ。

ワク推し君:そんなことは無い。現に色んな統計で発症予防効果も確認されているぞ!

反ワク君:それは、多くの統計では概ね発症して医療機関で検査した人を集計しているんで、無症状感染者や極く軽い症状の人はそもそも医療機関に行かず統計から漏れていると思われるんだ。

現に、例えば人工国家のシンガポールでは積極的で包括的な検査をしているみたいで、いわゆるブレークスルー感染者も多く、未接種者での感染者比率と殆ど変わらないようだよ。だからワクチンパスポートの導入は、感染予防の観点から意味は無い!

ワク推し君:百歩譲って仮にそうだとしても、発症しなくて重症化しないなら十分じゃないか。それで、医療キャパ逼迫を抑えられるなら、ワクチンを打つのは個人の利益だけではなく社会的意義もある事になる。ワクチンパスポートを導入して、どんどん打たない者にも接種を促せばいいんだ!

ワクチン接種証明の代わりになる検査を無料にしようという動きもあるが、甘やかすのはやめた方がいい。だいたい、ワクチンを打たない者は打っている我々の免疫で、さっき言った医療キャパ逼迫回避の効果に、ただ乗りしていると言えるぞ!

反ワク君:なにーぃ、暴論だ! 表に出ろ!

− 胸倉を掴み合う2人。そのまま座敷から縁側から転げ落ち、庭でもつれ合う。
  (30分の後)格闘の末、ヘトヘトとなって縁側から座敷に戻る2人。

万回先生:ずいぶん派手な喧嘩だったね。大の男が本気の喧嘩をするのは久しぶりに見たよ。

反ワク君:ワク押し君の腕ひしぎ十字固めは強烈だったよ。

ワク推し君:いやあ、あれを解いたのは君が初めてだ。あそこから裏返っての送り襟絞めは効いた。もう少しで落ちる所だった。

万回先生:さあ2人とも仲直りの一杯だ。ところで話しはワク推し君の「ワクチンただ乗り論」に到った訳だが、反ワク君の方で何か反論はあるかね?

反ワク君:はい。ワク推し君も、怒らないで聞いて欲しいんだ。ワクチンは確かに一定の効果はあった。だけどm-RNAワクチンとかウイルスベクターワクチンとかの最新遺伝子工学を用いたものはまだ治験が済んでいなく、副反応の因果関係や長期の副作用リスクについてはまだまだ分からないのが現状だ。

さてここから本題だが、極論を言います。仮に、ワクチンを打った人が数年のうちに全員死んでしまうかも知れない。いや逆に打たない人が強烈なコロナの変異株で全員死んでしまうかも知れない。

万回先生:おやおや、随分と極端だね。

反ワク君:もう少し穏やかにすると、打った人の10%に重篤な副作用が出るかも知れない。逆に打たない人の10%がコロナ変異種でそう成るかも知れない。これでも十分過激な想定だけれど、そうした場合その人達を残りの人達が国や社会として支えなければならない。一定の打たない人達もいる事によって、10%の負担を半分や2/3にする事が出来るので社会全体のリスク分散になる。だから打たない事の社会的意義もあると思うんです。

ワク推し君:そうかなぁ。なんか僕にはアクロバチックな議論にも聞こえるけど、君の言いたい事はだいたい分かったよ。

万回先生:コロナはまだまだ分からない事が多く、ひょっとしたらこのまま収まってしまうかも知れない。いやいや、そんな楽観は禁物でもっと凄い変異株が現れて今までの何倍もの人が死ぬかも知れない。

今後有望だと言われる治療薬にしても、それぞれそれなりの副作用リスクはあるだろう。また、ワクチンが耐性の強毒化変異株の流行の呼び水になるかも知れないという人も居れば、逆にワクチンの接種率向上がそれを防ぐと言う研究者も居る。分からない事だらけじゃが、結局は試行錯誤しながら、騙し騙し進んで行くしかないのじゃろう。

− それから3人は、軍鶏鍋を突きながら夜が更けるまで深酒をしたとの事である。果たして日本の夜明け、コロナの夜明けは近い! のか?(了)

<参考>
シンガポール 2021年8-9月コロナ状況(2021年9月19日放送 あさパラS | 読売テレビより)

米東部で発生のクラスター、感染者の74%がワクチン接種済み…CDC調査 : 国際 : ニュース : 読売新聞オンライン2021/07/31 10:29

三酔人経綸問答 (岩波文庫) 中江 兆民

ワクチン接種の懸念点どう解く?専門家「じっくり考えてからでも間に合う」 @ABEMA で無料配信中

バラマキ論議、各論を超えて財政の哲学を問え

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◆各党の現金給付案◆
矢野康治財務次官が「文芸春秋」誌に寄せた「バラマキ批判論文」が波紋を呼ぶ中、総選挙を控え各党の現金給付策の概要も出揃いつつある。下記のYahooニュース記事に各党の考え方がよく纏まっている。

  ■現金給付は? 与野党9党の党首がnews23で論戦(TBS系(JNN))

現金給付は、要はコロナで困っている人を適切にサポートするものであるべきだが、選挙であるから矢野次官の指摘ではないが、各党からはそれ程困っていない人にも厚く給付して票を得たい、即ちバラマキをしたい気持ちも滲み出ていていじましい。当面困っていない人への給付は、消費に向かえばまだよいが、単に銀行預金に積み上がったり金融投資に回ったり目的から大きく離れ無駄になってしまう。

その観点から言うと、国民民主党の玉木雄一郎代表の次の考え等が仕組みとしては最も適切だろう。

「国は誰が困っているかが分からないんですよ。ですからまず迅速に配った上で、年末で前の年から比べて所得が落ちていないような方はお返しいただく。これが一番早くて効果的だ」

だが、上記にしてもサラリーマンは年末調整で返還するとして、前年所得データ等とマッチングしなければならず、単純に所得水準や扶養人数基準で返還額を算出する方法が実務上も現実的と思われる。

◆財政の判断基準◆
さて、現金給付に限らず、財政、歳出が単なるバラマキかどうかを分かつ基準は、凡そ下記のようなものだろう。

(1)将来の経済成長(または歳出減)等に寄与し、ペイする投資か?(なおそれは、民間投資に任せるのではダメなものか?)
(2)またはコロナの痛み緩和等で、やむを得ない歳出か?
(3)長期的な社会像を描いた上で、それに沿った歳出・投資か?

投資については、有望な研究開発分野、産業分野への投資で将来の経済成長と税収増に直接結びつくものの他、防災や防衛で将来の損害を防ぐものが含まれる。損害を防ぐ投資は国土の資産価値を高めるものでもある。加えて高市早苗氏が自民党総裁選で唱えたように、輸出が出来るような防災・防衛技術であればなお望ましい。

コロナでのやむを得ない歳出については、前述の現金給付も含め適切な対象へ迅速に行われるべきなのは言うまでもない。

長期的な社会像も迂遠なようで重要である。さもなければ目的地のない登山や、達成目的の無い戦争の様になってしまい迷走を繰り返すだろう。

筆者は長期的な社会像としては、「ナショナル・ミニマムを伴う自立社会」を掲げたい。

現在、岸田新政権が分配と成長の優先順位で右往左往しているように見えるのは、その上位概念として在るべき社会像がぼんやりしているからである。鋭意改善を求めたい。

◆国債発行◆
なお、矢野論文へ財務省出身で嘉悦大学教授の高橋洋一氏が、手厳しい批判をしている。

  ■財務事務次官「異例の論考」に思わず失笑…もはや隠蔽工作レベルの「財政再建論」

財務省が「増税翼賛会」と揶揄されるような自らを頂点としたシンジケートを政財官学界及びマスコミに形成し、これまで日本の内政を歪めて牛耳って来ており、矢野事務次官がその財務省の増税緊縮路線を忠実に唱えている事には、筆者も予てから可成り批判的である。

だが、過ぎたるは猶及ばざるが如し、足らざれば元より成らず。高橋氏が政府と日銀の統合バランスシートを作成しそれで日銀の資産となっている分の国債発行残高が相殺されるので、幾らでも紙幣を刷っても大丈夫と言わんばかりのモードである事には異を唱えたい。

そもそも、お金は簡単に言えば物資やサービスの引換券であり、自ずとそれら見合った発行量があるだろう。それが過剰であれば、ハイパーとなるかは分からないが何れインフレとなる。

国債発行は適切な投資により将来の物資やサービスが増え、経済成長により税収増として国庫にリターンする事、または国土の資産価値増として国債残高とバランスする事により、恒久的な物語りが成立し財政の健全性、ひいては国家の存続が担保されると言える。

特にこのコロナ下、短期的には国債を発行する事に躊躇するべきではないが、その具体的内容と裏付けとなる哲学については、総選挙に於いても皮相で近視眼的議論に陥ることなく、各党間および識者、マスメディア等で厳しく議論され、国民に明示されなければならないだろう。

ふわふわとした根拠でのワクチンパスポート導入への疑義

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◆各国事情◆
新型コロナは現在、ワクチンの普及により重症者が減った一方、感染力が高いデルタ株の流行で第二フェーズに入った感がある。

欧米中心に各国では、ワクチンパスポートの導入が図られており、フランス等では基本的にこれを提示しなければレストランでの食事が出来なくなっている。米国でも鬩ぎ合いながらも各州で導入が進む州が出ている。また、これに先んじて米軍や連邦政府ではワクチン接種が義務図けられつつある。(これらに於いて定期的な検査をワクチン接種の代替にする措置もあるが、有料になったり禁止になったりして来ている)

民間でも例えばCNNのような企業でワクチン未接種でのオフィス出勤者が実際に解雇されているのに加え、バイデン政権は、 9月9日に従業員100人以上の企業に対し、従業員のワクチン接種か毎週の検査を義務化する方針を示した。

日本でも経済活動再開のため、財界を含め各方面からワクチンパスポートの導入の声が上がって来ている。政府分科会は「ワクチン・検査パッケージ」を提唱し、定期的な検査でもワクチンの代替可と考えているようだが、検査が無料とならなければ実質的なワクチン義務化と地続きになるだろう。

一方、ワクチン自体の効果に関しては、学術的にはともかく少なくとも各国政府は感染予防効果が期待されるとして接種キャンペーンを始めたものの、デルタ株の影響等により接種者のブレークスルー感染が増えたためそれが怪しくなって来ている。今では「ワクチンは主に発症予防効果や重症予防効果のためのものだ」とし、ゴールポストがずらされた感もある。

もちろん、未知の新型コロナと戦うために急遽作ったワクチンなので、色々と状況変化が出て来るのは必然ではある。

◆感染予防効果は?◆
ブレークスルー感染は増加しているものの、感染予防効果は落ちてはいるが依然有意に残っているというのが、各国政府と主流の専門家の主張している所である。しかし、ワクチンの発症予防効果や重症予防効果で発症しなかった場合若しくは極軽症で済んだ場合には、そもそも医療機関に行かず従って検査を受ける事は少ないだろうから、実際には自覚の無い感染者はもっと多いのではないかと思われる。

米国マサチューセッツ州7月上旬に同州バーンスタブル郡内で複数の大規模な集会やイベントが開かれ、数千人の観光客が訪れた。その後に感染者が469人確認されたため、CDCが調査したところ、74%にあたる346人が、規定の回数のワクチン接種を終えていたことが判明したとの事である。そういった包括的な調査を行えば、同様な結果が出るのではないか?

もしそうであるなら、ワクチンパスポートの導入意義は基本的には根本から崩れる事となる。また、他者に感染させる二次感染防止効果を主張するなら、更に詳しい研究調査が必要であろう。

感染予防効果の調査対象群の細かい内訳は、少なくとも通常のニュースレベルでは報道される事が無いが、各国はワクチンパスポート導入議論の前提として明示すべきである。

「ワクチンのメリットは結局接種者個人に帰し、社会的な意義があるとすれば、それは重症化を防ぎ医療逼迫を避ける効果である」と実感から述べる臨床医も出ている。そうであるなら、各国政府の率直なアナウンスが望まれる。

ワクチンは、抗体減少やウイルス変異で3回目のブースター接種が必要とされつつあり、また特にm-RNAワクチンや、ウイルスベクターワクチン等の最新遺伝子工学を用いたものは、短期の副反応に加え、長期的副作用リスクが不明な上に、ウイルス耐性強毒化変異株の拡散を招く可能性もあり社会的にもリスクと隣り合わせである。

イスラエルは既にブースター接種に踏み切り、今後も収束しない限り継続的にワクチンを打ち続ける「ウイズ・ワクチン」に舵を切った感があるが、そうであるなら人体がそれに耐えられるのかを含め実験的な取り組みと言える。

これらを鑑み、今後コロナ対策の切り札は、変異への対応力があり、少なくとも遺伝子工学由来の副作用リスクは少ない治療薬へ移行する事となるだろうと筆者には思われる。

ワクチンパスポート導入は、必然的に社会分断と前述のワクチン自体に由来するリスクを伴う。であるなら、それを相応に上回る明確な感染予防効果と二次感染予防効果のメリットが必要であり、ふわふわとした根拠で国民を錯覚させたり誘導したりして進めるものであってはならないだろう。

煮え切らぬコロナ起源報告書と今後の展望

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発生確認から1年半を過ぎてなお、新型コロナの災禍は続く。

米バイデン大統領は、ウイルスの起原の再調査を複数の情報機関に命じたが、上がってきた報告書は予想された通り煮え切らぬものだった。8月27日の発表では、総合すると結局中国が全面的に情報を出さなければ武漢ウイルス研究所から漏れ出たものか、コウモリから中間宿主を経由して人に感染したものか判断できないというもので、仮に研究所から漏れ出たとしても生物兵器として開発されたかは不明というものだ。

これに先んじて8月2日に発表された下院外交委員会の共和党の調査報告書では、新たに入手した中国の電子情報を引用して、大量の状況証拠からすれば、ウイルスはほぼ間違いなく武漢ウイルス研究所から漏れ出たとしている。また、研究所でウイルスが遺伝的に操作されたことを示す「十分な証拠がある」とも主張されている。

情報機関と言えども官僚組織であり、バイデンの中国コネクションと事勿れ主義を考えれば、その顔色を窺って玉虫色の報告書を上げて来るのは予定調和である。なお、バイデン政権の報告書には共和党報告書で用いられた新たに入手した電子情報は加味されていない。バイデンは引き続きの調査を命じたようだが、今後の展開は果たしてどうなるのか?

ハードな証拠を入手するためには中国が拒否している以上、威力査察を飲ませるしかなく、それは即ち実質的な宣戦布告に繋がるだろう。

開戦のリスクを冒してまで中国に圧力を掛けるには、先ず(1) 西側中心の一糸乱れぬ団結、次に(2) 米軍主導の多国籍軍による中国を屈服させ得る戦闘体制、そして(3) 中国に真相の開示を迫る米国民他の民意の高まりが必要である。

取り分けキーとなるのは、特に甚大な被害を被った米国民の民意の高まりである。今は新型コロナが落ち着かねばそれ所ではない様子だが、落ち着けば何事もケロリと忘れる日本人とは違い、米国人は失われた人命について報復を誓い、被害に対して金額に換算した請求書を作成し始めるのではないか。また逆にコロナの出口がいよいよ見出せなくなったときには、あまり良い譬えではないが、パールハーバーや9.11テロの時の様に憤怒が沸き起こり国が一つに纏まるかも知れない。何れにせよそれは、今後のコロナの帰趨に大きく左右されるだろう。

なお将来、中国とは限らず何者かが誤って新しい病原体を漏洩してしまう可能性、また多分にSF的次元になるが現在の新型コロナの変異の一部は自然変異ではなく何処かの国の研究機関が人為的に起こしている可能性、あるいは更に新しい病原体ウイルスを何者かが作り出す可能性は理論的に完全には排除できない。これらを防止せねば、いくら新型コロナのワクチン等を開発しようと、ロックダウンで封じ込めようと賽の河原で石を積む事となってしまう。

このため、これらの発生を牽制し予防するためには、新型コロナの起原調査は必ず遂行し真相を明らかにしなければならない。

今後の米国の民意の動向に目を凝らしつつも、日本も覚悟を固めて行く必要がある。中国マーケットに目が眩み曖昧な結論でお茶を濁していては、世界の破滅に加担する事となるだろう。

総選挙のコロナ争点:ワクチン、ロックダウン、5類変更

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菅首相は3日、自民党総裁選(9月17日告示、29日投開票)に出馬しない事を表明した。このため10月21日任期満了までに行われる衆院選は、選出された新総裁が臨時国会で首相指名され、その下で臨むことになる。

現下の最大の政治テーマは言わずもがなコロナ対策であるが、総裁選では候補者の顔ぶれがどのようになるにせよ、これまでの党内議論を見れば大きな争点にはならないだろうと見られてきた。だが、菅氏退陣を受け俄かに中心テーマの一つとなる可能性が浮上した。

もし意欲を示す高市早苗氏が推薦人20名を集めて候補者となった場合には、改憲と対中政策が比較的大きなテーマとなると思われるが、コロナ対策でも新機軸を打ち出す事を期待したい。

さて総選挙であるが、こちらの方は元よりコロナ対策が最大のテーマとなる。もし自民党が新総裁の下でも大きな転換は出来ないと仮定するなら、これまでの主張を見れば各陣営の打ち出すコロナ対策は概ね次のような所か。

  自民・公明:  ワクチン一本勝負とは言わぬまでも、ワクチン中心
  立憲・共産等: ロックダウン等中心、またこれに対し休業補償を厚くする事等


ワクチンは特に長期的リスクが未知数の上、ブレークスルー感染等で3回目接種が必要と言われる等、効果の方も怪しくなりつつある。

一方、効果不明かつ甚大な経済的損失を伴うロックダウン等の営業規制・行動規制は、もしやるにしても緊急避難的なものであり、筆者はそれをコロナ対策の中心に据えるのは誤りだと考える。但しこれは左翼側にはすこぶる受けがよく、立憲・共産等としては捨てがたい看板政策になるだろう。

その他のコロナ対策としては、ぐだぐだの水際対策、のろのろの医療キャパ拡充については、各党とも具体的な政策を打ち出して欲しいものであるが、ここに来て前々からあった新型コロナをSARSや結核等と同じ感染症法上の2類相当の特別枠から季節性インフルエンザと同じ5類に引き下げる議論が、デルタ株による東京等の医療崩壊を受け一部医療関係者等から強く上がって来ている。

5類に変更する事は、保健所を通さず広く開業医がコロナ診療を行う事を意味し、下記式の分母だけでなく、結果として分子も増加させる事になるだろう。

  感染者数(分子)/ 使える医療キャパ(分母)

そのため、筆者は単純に5類に落とすのではなく、現在の感染対策のうち隔離や濃厚接触者の範囲を含め、何を残して何を削り何を加えるのかを具体化する必要があると考える。またその際、一部で有効性が主張されているイベルメクチン等の治療薬の緊急承認や大規模治験等に踏み込む選択も有り得る。

総選挙では、こうした点をどの党が取り上げるのか、そしてどの党が無視するのか、ワクチンとロックダウンのステレオタイプのポジショントークだけでは退屈であり、マスコミも大きく深く取り上げ、コロナ政策論争を実質的なものとし大いに盛り上げて頂きたいものである。


<参考>
新型コロナを5類感染症にすると医療現場はどうなるか? 倉原優呼吸器内科医 8/11(水) 7:45


感染爆発の東京を、イベルメクチンの臨床試験場にせよ

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新型コロナは、アルファ株から感染力が強く毒性も強いとも言われるデルタ株に置き換わりつつあり、日本でも東京を筆頭に感染者の増加が止まらない趨勢だ。

厚労省は、重症化リスクが高い人を除き中等症以下の発症者については、自宅療養を基本とする方針を発表したが、その後批判を受けて逡巡している。

今更繰り言を重ねても詮無いが水際対策と医療キャパ拡大での失政が致命的であり、菅総理はワクチンで乗り切れると踏んでいたようだが、ワクチンに変異株の感染自体を防ぐ力は弱く、また供給不足と副反応及び長期的副作用リスクへの懸念から接種率は頭打ちになっている。

今の状態は、医療崩壊若しくは医療崩壊前夜と言えそうだ。多数の死者を覚悟して集団免疫が出来るのをひたすら耐え忍ぶという道も、ワクチン耐性に拠ったのか強毒化を伴っている場合もある変異株が次から次へと襲ってくる中では出口にならない。

ここで一縷の望みとなるのが、治療薬である。しかし正式承認された「抗体カクテル療法」に用いる治療薬は、供給量が限られる上に高価でかつ点滴での投与となり在宅での処方は困難であるため、焼け石に水で実質的な戦力にはならない。

投与が簡単な経口薬であり経験レベルでは重症化防止効果が高いと言われるイベルメクチンは、現在日本では医師の責任に於いてのみ処方が可能であるものの、国内治験に取り掛かった所であり、今年中の正式承認を目指している途上にある。

治験に時間が掛かるなら、いっそ現下の東京をイベルメクチンの臨床試験場にしてはどうか。毎日増え続ける感染者の中から、治験希望者を募る事は恐らく容易だろう。もちろん可能なら全国に広げてもよい。

「ワクチンを差し置いて治療薬を優先してはならない」というような大人の事情や不文律があるはずは無いし、万が一あれば踏み潰して行くべきである。

菅首相は五輪に勝負を賭けたそうであるが、このまま行けば政権がもたないのみならず、歴史の石碑に最大の失政首相として名を刻み込む事になる。イベルメクチンの大規模治験は賭けでも何でもなく、供給や体制の整備は必要だが、淡々粛々と進めればよいはずのものである。

そこに踏み込むのか、そこにすら踏み込めぬのか、菅首相の胆力と知恵が試される。

ワクチンで集団免疫は作れるか? コロナ対策の現在位置

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1918年から1920年にかけて流行したスペイン風邪は、ワクチンも特効薬も無い中で世界の人口(当時18億人)の半数から3分の1が感染し、全世界で5000万人以上の人が死亡者を出した末に、集団免疫が成立し収束した。

さて1年半以上続いている新型コロナは、どういう終焉を迎えるのか。次が考えられる。

(1) スペイン風邪のように、集団免疫が成立する。
(2) 集団免疫は成立せず、社会全体で永遠にワクチンを打ち続ける。
(3) ワクチンに大きな効果が無くなり、収束しないまま死者が多く出続ける状況を甘受する。

(1)の集団免疫の成立のためには、実効再生産数が高いのでスペイン風邪より遥に多くの感染者またはワクチン接種者が必要とされるらしい。

ここで大きな要素となるのは、ウイルスの変異だろう。新型コロナはインフルエンザの一種であるスペイン風邪に比較すると変異は少ないとの事だが、それでも変異の多様性と速度が大き過ぎると感染またはワクチン接種によって得た免疫が適合しなくなり、(2)の永遠にワクチン(変異に対応した新型)を打ち続ける世界か、(3)の多くの死者を出し続ける世界が待っている。

イギリス在住の免疫学者・医師、小野昌弘氏は、7/20 (火) 付Yahoo! 記事「英の封鎖解除・オリンピック〜変異株の競争」で次のように書いている。

「ウイルスが流行をひろげてより多くの人の中で自分を複製して増えていけばいくほど、ウイルスが変異を獲得する機会は増える。さらに社会で大流行がおきてしまうと、重症の疾患のため免疫がうまく働かないような人にまで感染する機会もふえる。このような人のなかでは、ウイルスがとくに長期間にわたって感染して多くの複製を繰り返しながら多数の変異を蓄積することが知られている。
このように、コロナの流行を広げることは、犠牲者を増やすのみならず、新たな変異株を作り出すことにもつながる。」

小野氏はこのような懸念を示しているが、一般的には一方でウイルスの自然変異では感染力は高まるが毒性は弱まる趨勢があると言われている。

また小野氏は、懐疑を伴いながらも下記のようにワクチン接種に希望を抱いている。

「それでも現在主流のワクチンが二回接種すればデルタ株に対してでも9割程度の相当高い重症化回避効果があることは重要で、コロナのパンデミックから抜け出すための大きな希望である。」

しかし、ワクチンによって耐性菌のような強毒化した変異株の出現可能性が指摘され始めており、一説には南米を中心に流行を広め始めているラムダ株がそうであるとも言われている。そうすると前述(3)のワクチンに大きな効果が無いどころか逆効果となり収束ではなく拡散となってしまう。

なお、日本を含めた先進国で使用しているファイザー製、モデルナ製等のm-RNAワクチンやアストラゼネカ製等のウイルスベクターワクチンは、遺伝子工学上の新技術を使っており治験が完了しておらず長期的リスクが未知数である。

一方中国が現在使用すると共にワクチン外交で友好国に供給しているシノファーム製やシノバック製の不活化ワクチンは、インフルエンザと同様の従来技術を用いており、インフルワクチン程度にしか効かないとも言われるが、他に有害な成分が加わっていない限りは甚大な副作用リスクは低いものである。

このため、もしm-RNAワクチン、ウイルスベクターワクチンで広範で甚大な長期的副作用が発生した場合には、相対的に中国の独り勝ちとなり、世界秩序と各国の安全保障上、最大の脅威となるだろう。

結局、我々は社会としてワクチン接種を促進すべきなのか? それとも一旦立ち止まってその速度を緩めるべきなのか? 現時点では前者の意見が世界的にも圧倒的に優勢であり、ワクチン無しでの集団免疫は不可能との説もある。

しかしながら日本は、奇遇にも中国等と同じ東アジアにあり、幸いな事に恐らくは人種的要素と各種感染症の免疫履歴に由来する「ファクターX」により重症者、死者数等が低く抑えられている。このため現在性善説に基づいて体を成していない水際対策と著しく遅れている医療キャパの拡充をまともに図れば、緊急事態宣言等の営業制限や行動制限の発令を最小限に抑えつつ、コロナをコントロール下に置くための下記不等式をある程度の余裕をもって成り立たせる事は可能だろう。

(感染者、発症者、重症者)/ それぞれの医療キャパ < 1 

なお世界各国に於いても仮にワクチンに長期的副作用リスクが無くとも、前述のワクチン耐性強毒化変異種の発生懸念もあるため、現時点ではワクチン接種は高齢者や既往症者のようなコロナ重症ハイリスク者に対する緊急使用という位置付けに留めるのが適当なのではないか。

そして食生活や生活習慣の改善により個々人の自然な免疫力を高める地道な取り組み(例えば魚や緑茶等の摂取、屋外に出ての適度な日光浴や軽い運動がよいと言われる)を中心に、使用許可や正式認可が進みつつある各種治療薬も適切に使いながら、なおワクチンに偏重しない集団免疫形成を模索する戦術を採るのが、一見迂遠ながら筆者にはリスク分散の観点からは望ましいと思われる。

イベルメクチン 緊急配布を! 東京五輪コロナ危機

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東京五輪が、21日から概ね無観客で開催される事が決まった(開会式は23日)。観客無しが、新型コロナの感染防止にどれだけ作用したかは分からないが、五輪開催に関するコロナのリスクはまだ残っている。

特に東京五輪の成功を日本底力の発露としたいと願う門田隆将氏の様な保守層主流からは、不吉な事を言うのはいい加減にしろと塩を撒かれそうだが、以下に予想されるリスクを挙げてみたい。

(1) バブル方式の破綻による、選手団、海外メディア他からのデルタ株、ラムダ株等の市中拡散
(2) 選手村内の濃厚接触による、クラスターと「日本型新株」の発生可能性と世界拡散
(3) 海外選手の感染と濃厚接触認定による出場停止に関する、日本の防疫体制不備に対する訴訟等

上記(1)のバブル方式については、自民党内から「ヒゲの隊長」こと佐藤正久参議院議員が「穴だらけ」として繰り返し粘り強く是正を求める声を上げているが、筆者の見る所、そもそもバブルとして成立していない様に映る。

(2)の選手村内の濃厚接触については、海外選手は競技出場終了後は速やかに帰国する事となっているが、酒池肉林とは言わないまでも、各自の部屋に他者を入れない事や共同スペースでの飲酒禁止等をルール化し監視と強制力で徹底しない限り、活力あふれる生身の若者達を抑える事は無理だろう。

(3)の出場停止と訴訟等については、濃厚接触者に関しては対戦相手が認めれば出場可能となるようであるが、それが叶わない選手及び感染選手が、自分達の不注意を棚に上げて、日本側の防疫体制不備に対して訴訟等を起こす事は、海外選手の権利意識の強さから見て十分に考えられるだろう。

以上、敢えてネガティブなスタンスを取り考えてみた。筆者はこれらに対しては性悪説に立った対策が不可欠と考えていたが、五輪が無くとも水際対策や医療キャパ拡充での政府、東京都、医師会のグダグダ、ノロノロぶりを見れば今更大したことは期待できないだろう。

政府や組織委員会等の対応ぶりに、治療薬は無さそうに思える。しかしここに幸いにもコロナ自体に対しては予防効果も期待される日本発の治療薬「イベルメクチン」が脚光を浴び始めており、正式には未承認ながら国際的な救命救急医師/学者のグループ「FLCCCアライアンス」も、東京五輪での配布を提言している。

当初、橋本聖子組織委員会会長が述べていたワクチンでの「おもてなし」も間に合わない中、このままであれば政権が飛ぶのみならず、中国に代わりコロナの新たな震源地となり、国際的非難の標的となって日本自体が飛びかねない。

筆者の危機感が杞憂に終われば何よりだが、具体策無く臨めばそうはなるまい。日本と世界のために菅首相は最後の蛮勇を奮うべきである。

<参考資料>
FLCCC Alliance 2021 年 6 月 5 日

新型コロナワクチン:打つも博打、打たぬも博打か?

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新型コロナ禍の下、ワクチンの使用許可に続き世界的に接種が行き渡りつつある。日本でも高齢者等への接種は順次進み、配送面で多少渋滞しているものの主戦場は職域接種へ移りつつある。

◆河野大臣の主張◆
そんな中、ワクチン接種の陣頭指揮を執る河野太郎担当大臣が24日、自身の公式サイトのブログ「ごまめの歯ぎしり」において「ワクチンデマについて」という下記文章を公開した。

この中で河野大臣は、ファイザー社とモデルナ社のmRNAワクチンについてSNSを通じて流布されている各種の懸念(河野氏言う所のデマ)について、次の様に払拭を図っている。(以下抜粋)

「卵巣にコロナワクチンの成分が大量に蓄積する」
⇒ 単にごく微量が卵巣に一時的に分布したということであり、蓄積というのは明らかな誤りです。

「ワクチン接種で遺伝子が組み換えられる」
⇒ mRNAワクチンが遺伝子に組み込まれる可能性はありません。

「治験が終わっていないので安全性が確認されていない」
⇒ mRNAワクチンは、基礎研究、動物実験、治験が省略されることなく実施され、リスクを上回る臨床的に意味のある有効性が確認されています。
⇒ その上で、いつまで効果が持続するかという長期の有効性を確認するための治験が継続して行われています。

「長期的な安全性がわからない」
⇒ mRNAは半日から数日で分解され、ワクチンにより作られるスパイク蛋白も約2週間以内でほとんどがなくなります。
⇒(中略)以上のことから、コロナワクチンの長期的な安全性について特段の不安があるということはありません。

「ADE(抗体依存性増強現象)が起きる」
⇒ ワクチンや過去の感染により作られる抗体が、ウイルスの感染を増強してしまうことをADEといいます。
⇒ 動物実験でもADEは観察されず、大規模な治験においてもADEの報告はないことから、新型コロナワクチンに関して、ADEの可能性は考えにくいとされています。

⇒ この項は「こびナビ」( covnavi.jp , @covnavi)の監修をいただいております。(以上抜粋)

◆2つの疑問◆
河野大臣の主張は、筆者には素人目に全体としては概ね得心出来るものと映ったが、次の点には疑問を抱いた。

上記の「いつまで効果が持続するかという長期の有効性を確認するための治験が継続して行われています。」という記述については、筆者は長期の安全性についての検査もある程度は行われているという認識であったが、筆者の認識違いか或は大臣の文章の綾かは今後探って参りたい。

また、上記い痢屮錺チンにより作られるスパイク蛋白も約2週間以内でほとんどがなくなります。」については、「ほとんど」がどの程度なのか、それが長期的に副作用を起こす事は無いのかという疑問が生じる。

これに関して、認知科学者の苫米地氏は、下記YouTube動画を配信している。

Dr.苫米地 ヒトに初めて実用化接種されるmRNAワクチンとは


この中で苫米地氏は、次のようなリスクがあると述べる。

●mRNAにより細胞内発現したSpikeタンパクが、自己細胞由来であるためホメオスタシスで免疫寛容される可能性
Spikeタンパク断片が表面発現した細胞も、キラーT細胞に除去されず全身に残る可能性
●その後、変異種や別のコロナウイルス(SARSや普通の風邪)に感染した場合にキラーT細胞が全身の健康なスパイク発現細胞を一斉攻撃するリスク
 特に高年齢層が高リスクとされる
●J&Jのウイルスベクター式も、前述と同様
●ワクチンは、発症は防ぐが感染そのものを防ぐわけではない
 ワクチン接種により感染しても発症せず自覚なしに他社に感染させるリスクがある

苫米地氏は、キラーT細胞の暴走リスクについて、動画のラストで大変低いはずという。一方で本人はワクチンを接種しないと思うとも言っており解釈に迷う所だが、結局現時点で決定的な事は述べようがなく、後は各自が判断するしかないという事だろう。「信じるか信じないかはあなた次第」と言ったところか。(なお念のため、苫米地氏は、幅広い知見を持ってはいるが、あくまでも認知科学者であって感染症の専門家や医師では、ない)

◆個人と社会の選択◆
さて、これらを受けどうして行くべきか。
筆者は個人的には、単純ながら食生活、生活習慣の改善により自然免疫を増進する事等でコロナの感染や発症を避け、ワクチンの接種は今暫く様子を見たいと考えている。
つまり、新型コロナワクチンは、打つも博打、打たぬも博打という考えで躊躇している所だ。mRNAやウイルスベクターワクチンでなければ前述の懸念の大半は生じないが、現存の不活化ワクチンは中国製等で効果と信頼性が薄く、生ワクチンの実用化は先々になりそうである。

社会全体、国全体、進んでは世界全体としてはどうか。

ワクチンにより何とか日常を回復して経済活動、社会活動を回したいと考えるのは、全世界の人々の願いである。

だが、いやそれ故にワクチンを信じたいバイアス、つまりメリットを大きく、リスクを小さく捉えたいというバイアスが働いているのではないか。

譬えが飛躍するが、かつて力道山とも好試合を繰り広げた必殺技バックドロップが代名詞だった往年のプロレス王、故ルー・テーズは、試合中に相手に絶対に腕も脚も胴も首も取らせなかったそうだ。そして相手が焦れた所を見極めて背後からスーっと首を差し出すと相手は必ずヘッドロックを掛けて来る。テーズは空かさず相手の腰に手を廻し、バックドロップで後方に投げフォールを取るのが勝利の方程式だったと本人が述懐している。

つまり何を言いたいかというと、手も足も出ない新型コロナという相手に対して、一縷の望みがあればどうしてもバイアスが働いてしまう事は避けられないだろうという事だ。(にんげんだもの)

あるいは、人は短期のメリットを大きく、長期のリスクを小さく考えがちである。いわば「長短測定バイアス」とでも言えようか。

新型コロナワクチンを打つか打たぬかは、個人だけでなく、社会全体、世界全体にとっても博打である。博打と言う言葉が悪ければ、社会実験である。

ワクチンの接種は、日本では予防接種法第9条の規定が適用され「努力義務」とされているが、職域接種が広まれば強力な同調圧力によって実質強制となって行くのは容易に想像できる。

変異株が出現する頻度と速度及び、変異の強度と感染力と毒性によっては、幾らワクチンの接種率が上がっても、イタチごっこで永遠に期待通りに集団免疫が出来ない可能性がある。すると、ワクチンのバージョンアップとその接種の速度を速める必要が生じるだろう。もし副作用のリスクが有るなら、よりその発症の可能性は高まるかも知れない。

ワクチン接種は、特にコロナ重症化リスクが大きい高齢者や基礎疾患を持っている人にとっては、メリットの方が大きいかも知れないが。(加えて高齢者については、超長期の副作用リスクの考慮の優先順位は高くはないだろう)

緊急事態宣言等は回避しつつ、イベルメクチン(経験則レベルながら発症・重症化抑制効果が高く、一説には感染予防効果もあると言われる)等の副作用リスクが少なくウイルス変異に左右されにくい治療薬の早期正式承認と広範な投入、変異株の早期察知と囲い込みの国際的仕組み作り、日本で言えば立ち遅れている水際対策の厳格化、医療キャパの拡大、及び前述の個人の食生活と生活習慣の改善の合わせ技で、コロナの飼い慣らしは不可能なのだろうか。

特に飲食業を始め、自粛生活で大打撃を受けている業界からは、「とんでもない、ワクチン接種は待ったなしだ」の声が聞こえてきそうだが、社会全体でも今暫くは慎重に進むべきと筆者には思われる。

東京五輪、性悪説に立てぬなら中止せよ

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7月からの東京オリンピック・パラリンピック開催について、世論では賛否が鬩ぎ合っている。

新型コロナ第4波のピーク越えを経て、世論はやや開催賛成に傾いている感があるが、筆者は変異株の拡散状況等を考えれば五輪によるコロナ感染爆発等のリスクは依然として高いと見ている。もし開催するなら、性悪説を以て臨むべきだろう。

政府、組織委は、入国する選手に対しての他、メディア等の関係者については検査や隔離、ワクチン接種や人数の絞り込み等のそれなりの対策を考えてはいるが、今の所やはり甘いと言わざるを得ない。

すぐ思い付く所を挙げれば、筆者は例えば下記のような追加対策が必要と考える。
●バブル形式の選手村からの出入りを厳格化するために、包囲する形での機動隊配備。
●海外メディア等の関係者については、GPS端末は持たせるのではなく着脱不能のバンド形態、少なくともウェアラブルで着脱情報が本部に飛ぶ仕組みへの変更。
●選手村については、「濃厚接触」を避けるため各個室への他者の出入り禁止と強制権限を持つ監視員の配置。など。

外国人は、日本人の様に暗黙の了解は通じないし従順で大人しくもない。平和の祭典には凡そ相応しくないが、もしコロナ下で開催するなら無粋で武骨な性悪説に立った対応が必要である。

これまでの我が国の新型コロナ対策は、政府、自治体、医師会の合作だが、水際対策、医療キャパ拡大については、憲法や法律の縛りを言い訳に、そのくせ法改正なく行える事すら狭く捉え凡そ合理的とは思えない対応が取られてきた。利害関係の調整や選挙対策、マスコミ対策等もあったのだろうが、特に水際対策の遅れとグダグダぶりは何に遠慮しているのか筆者には奇妙なものに映る。

IOCが開催の意志を固める中、政府、東京都は、世論の風を読みながら互いに駆け引きをしつつも、小中学生の観戦、国内一般観客の観戦といった「のりしろ」を削り落とすカードも懐に忍ばせながら、今のところは開催に向け足並みを揃えて進むつもりのようだ。

筆者は五輪開催については、絶対賛成でも絶対反対でもない。しかし前述のようなこれまでのコロナ対応を見れば、五輪の時だけシャキッとした対応が取れるとは到底思えないのである。

もし開催するのなら、リスクを最小限に抑えるための性悪説に立った具体的かつ合理的で実効性を伴う方策が必須である。

さもなくば、五輪中止が国益と国際利益に資するだろう。


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コロナ敗戦: 「さざ波」で医療崩壊を起こしている日本

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高橋洋一内閣参与の5月9日のTwitterでの「さざ波」発言が物議をきたした。

当該Twitter発言は、先進諸国等と比較した日本の人口当たりの感染者数のグラフを示し、「日本はこの程度の「さざ波」。これで五輪中止とかいうと笑笑」と述べたものだ。


これについて、コロナで亡くなった遺族の傷口に塩を擦りこむものだというような非難が巻き起こった。

高橋氏の発言についての筆者の捉え方は、下記のようなものだ。

「実際『さざ波』はさざ波なのだが、低すぎる防波堤(水際対策)と貧弱過ぎる揚水ポンプ(医療キャパ拡充)で、大水害と遊水池決壊(医療崩壊)を起こしており、高橋氏の発言は五輪開催を後押しするあまり、その点についての思考と言及が足りなかった。」

なお筆者は、東京五輪開催については、情けなくも医療崩壊を起こしてしまっている現下の日本では、バーチャル五輪でもない限りリスクが高過ぎると思う。

さて、新型コロナ対策は概ね、/綺歛从、医療キャパ拡充、アビガン等の治療薬の実用拡大、け超叛限・行動制限、ゥ錺チン接種推進、Ρ親亜食生活等での自然免疫増進の6つのカテゴリ―に分かれるだろう。

/綺歛从と医療キャパ拡充のぐだぐだぶりについては、筆者は繰り返し指摘してきたので、ここで改めて詳しくは述べない。

科学的に効果が明確でない上に経済と人心と財政を破壊する、ロックダウン、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置等のけ超叛限・行動制限の発動は、医療崩壊を起こしている現下では致し方ないが、/綺歛从、医療キャパ拡充、アビガン等の治療薬の実用拡大、が適切になされていれば、本来最小限で済むものであった。

ゥ錺チン接種推進については、効果の持続期間と特にmRNAワクチン等の革新的ワクチンに関しては、1年後、数年後、10年後以降等の副作用の確率について未知の領域であり、個人の選択に関しては効果とリスクの比較考量が必要だろう。(私事になるが、筆者は実家の老親には、この事を説明した上で恐らく接種を勧めるが、大きな声で言うのは憚られるものの中年である自身や家族については状況を見極めて判断したいと思う)

筆者はコロナ対策について、政府の不首尾は責められるべきと思うが、立憲民主党等の野党の追及はマスコミ受けの良い対症療法のけ超叛限・行動制限やゥ錺チン接種推進の甘さばかりに向かっている。これでは政権を任すに至らないと筆者は考える。

与党自民党の中では、比較的地味な施策である/綺歛从、医療キャパ拡充、アビガン等の治療薬の実用拡大に対し、ようやく実効的な対策の必要を訴える有志の声が聞こえ始めた。

9月までに予想される衆院解散総選挙の結果は見通せないが、与野党問わず有志の躍進とその結集を望む。

世界から中国が消えたなら: デカップリングか、地球のウイグル化か

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現下の趨勢では、米国から中国への覇権移行は防げないだろう。中国への覇権移行は、つまり究極的には地球全体が甚だしい人権侵害が報じられるウイグルになる事であり、ウイグル報道をたとえ幾分でも信じる限り人間として避けるべきものだ。

確かに米バイデン政権は、ブリンケン国務長官中心に日米豪印のクワッド、G7等の枠組みを使いウイグル人権問題等で中国に厳しく当たっているが、相手の強かさに対して上品過ぎて実効力には疑問符が付く。

筆者が覇権移行を防げないと思うのは、具体的には主に下記のような理由による。

●中国包囲網の北側、即ちロシアが抑えられていないばかりか「中露同盟」を深化させている。
●バイデン政権は増税政策を取り、中国との競争に競り負ける。
●CO2排出削減政策で、中国は約束を守らず、結果中国に石油石炭資源を奪われる。
●通商問題では、ウォールストリートからの対中緩和圧力に強い抵抗を示していない。
●中国の新型コロナ発生隠蔽の責任追及を回避している。
●違法移民問題、人種対立問題での無策、深刻化助長。

中国の悪行の相対化のためのロシアの「悪魔化」は、今バイデン本人だけが突出して行っている感があるが、やがて利益が一致するCIAや軍産複合体、大手マスコミ等も追随してくる可能性が高い。

バイデン政権の増税政策は、併せて各国に最低法人税率を課す事で競争力低下を防ぐ目論見だが、中国については縛る事は出来ない。

地球温暖化説に基づくCO2削減政策は、地球がどのタームで見て温暖化しているのか、温暖化しているとしてCO2排出が主な原因か、自然災害や未知のウイルス拡散は温暖化が主な原因か、温暖化しているとしてシベリア農地化、北極海航路開通等に代表されるメリットとの比較考量はどうか等々について仮定に仮定を積み重ねた前提の下に行われているものであり、少なくとも喫緊の中国への覇権移行問題の前には優先度を下げるべきだ。

上記の諸々の事は、バイデンの対中事なかれ主義が作用しているが、より根本的な要因は世界中が中国のマーケットの魅力に目が眩んでいる事にある。

世界が中国の巨大マーケットに執着する限り、米国は主導権を握られ術中に嵌って行き覇権を失う事になる。

かつてチャーチルは、連合国を糾合してヒトラーを下したが、現代のヒトラーである習近平には巨大マーケットが付いているのが厄介な所だ。

だが、かつて米ソ冷戦時には、経済的にはソ連共産圏は実態としては確かに在ったが、西側世界から見れば存在していなかった。

中国とのデカップリングは可能だ。しかしそれには覚悟とリーダーシップが要る。そして現下の盟主のバイデンはそれをする気がない。

デカップリングと言っても、永遠に中国市場を捨てる訳ではないし、いきなり捨てる訳でもない。

問題は、世界が場合によっては中国の市場を捨てる事、即ち市場としての中国が世界から消える事も厭わずに団結し、抜け駆けせずに中国の人権無視、国際法違反に対峙する覚悟を持てるかだ。

その一致団結した覚悟が中国の牙を抜き、やがては中国を民主化へ導き宥和の中での共存共栄にも繋がるだろう。しかしその覚悟を持てねば個々に切り崩され、果てには地球全体のウイグル化が待つ。

世界は今、自らの運命を分かつ歴史の岐路に立つ。
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佐藤鴻全

佐藤総研代表、会社員、文筆家、196X年生、東京近郊在住
座右の銘: 四海大義
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