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憲法改正:九条改正は必要だが、緊急事態条項は不要だ

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台湾有事や半島有事も懸念され、憲法改正の必要性の声が聞かれるとともに、それに対する反発の声も大きくなりつつある。左翼は元より改正に反対だが、保守の中でも緊急事態条項の要否について意見が割れている。この状況を受けて以下に現時点での筆者の考えを述べたい。

現行の第九条に関しては、筆者は米国の属国状態は継続すべきでないし、そもそも継続不可能であるため九条の改正は必要だと考える。

先ず憲法前文にて、国としての基本スタンスとして「我が国は外交においては、真の国際的大義を希求し、その下に長期的国益を追求する事をその要諦とする」旨を宣言として明記し、九条の改正はその理念の下に自衛隊の国軍としての位置付け等々を具体的に記述すべきとの考えだ。

一方筆者は、緊急事態条項の新設については、内閣及び議会の意思のみによって国民主権が恣意的に制限される事に懸念を抱いている。議会による牽制機能を強く働かせればよいではないかとの意見もあろうが、時々の一過性の世論未満の雰囲気に迎合するだけで何らの信念や気骨が感じられない与野党を見るにつけ、筆者には非常に危うく感じられる。

英米法では個別法で対処しているのを鑑みても、むしろ改正憲法には緊急事態条項を新設しない旨を明記すべきと考える。具体的に私案らしきものを示せば、下記のようになろうか。

第九章 緊急的事態(私案)
(緊急的事態への対処)
第○○○条 我が国に対する外部からの武力攻撃、内乱等による社会秩序の混乱、地震等による大規模な自然災害その他の法律で定める緊急的事態に関する対処方法は、各個別の法律によって定める。
2 憲法においては緊急事態の宣言を発する旨の条項は定めない。緊急的事態においては事態に応じ個別の法律による対処方法に則った必要な措置を憲法の定めの範囲で行い、その運用に疑義が生じた際には最高裁判所の判断に従う。
3 緊急的事態において内閣および両議院の機能が全く失われた際には、最高裁判所が憲法の趣旨に沿った代替機能を暫定的に定める。
参考:「緊急事態」に関する資料 平成25年5月衆議院憲法審査会事務局
同:日本国憲法改正草案(現行憲法対照)自由民主党 平成二十四年四月二十七日( 決定)

緊急事態における権力の集中については、幾度の歴史的事件を経てその必要性と弊害が論じられてきた。古代ローマのディクタトル(独裁官)を含め、数多くの独裁者が出現し、国家と社会を破滅に導いてきた例は多い。

確かに、秩序無き状態で権力集中により一定の秩序が形成される事のメリットは、無視は出来ない。しかし筆者は見たところ、現在の我が国においては前述のように個別法で十分対処出来ると捉えており、想定外のケースは仔細に定めるのではなく、最高裁判所の良識に委ねる方がよいと考える。

具体的には例えば、今後新型コロナのバージョンアップ版や別途の強毒ウイルスが蔓延した場合に、議会の制約を受けるにせよ内閣の発する緊急事態宣言で、営業停止、社会生活の停止のみならず、ワクチン接種の強制等が一方的に決定されてよいのかと問われれば非常に危険な感がある。

一方そうした事態では、私立医療機関への治療対応の強制、場合によっては機関の接収も必要かも知れないが、それらは個別法の整備で対処出来るはずであり、現状出来ないのは与野党と日本医師会の力関係の結果に過ぎない。

以上が筆者の考えであるが、与野党各党始め憲法改正に関する論者は、先ずこうした危機対応の具体的シミュレーションを行い整理した上で、いわゆる九条の改正と、緊急事態条項の新設を分けて論じるべきだろう。

憲法改正:九条改正は必要だが、緊急事態条項は不要だ

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台湾有事や半島有事も懸念され、憲法改正の必要性の声が聞かれるとともに、それに対する反発の声も大きくなりつつある。左翼は元より改正に反対だが、保守の中でも緊急事態条項の要否について意見が割れている。この状況を受けて以下に現時点での筆者の考えを述べたい。

現行の第九条に関しては、筆者は米国の属国状態は継続すべきでないし、そもそも継続不可能であるため九条の改正は必要だと考える。

先ず憲法前文にて、国としての基本スタンスとして「我が国は外交においては、真の国際的大義を希求し、その下に長期的国益を追求する事をその要諦とする」旨を宣言として明記し、九条の改正はその理念の下に自衛隊の国軍としての位置付け等々を具体的に記述すべきとの考えだ。

一方筆者は、緊急事態条項の新設については、内閣及び議会の意思のみによって国民主権が恣意的に制限される事に懸念を抱いている。議会による牽制機能を強く働かせればよいではないかとの意見もあろうが、時々の一過性の世論未満の雰囲気に迎合するだけで何らの信念や気骨が感じられない与野党を見るにつけ、筆者には非常に危うく感じられる。

英米法では個別法で対処しているのを鑑みても、むしろ改正憲法には緊急事態条項を新設しない旨を明記すべきと考える。具体的に私案らしきものを示せば、下記のようになろうか。

第九章 緊急的事態(私案)
(緊急的事態への対処)
第○○○条 我が国に対する外部からの武力攻撃、内乱等による社会秩序の混乱、地震等による大規模な自然災害その他の法律で定める緊急的事態に関する対処方法は、各個別の法律によって定める。
2 憲法においては緊急事態の宣言を発する旨の条項は定めない。緊急的事態においては事態に応じ個別の法律による対処方法に則った必要な措置を憲法の定めの範囲で行い、その運用に疑義が生じた際には最高裁判所の判断に従う。
3 緊急的事態において内閣および両議院の機能が全く失われた際には、最高裁判所が憲法の趣旨に沿った代替機能を暫定的に定める。
参考:「緊急事態」に関する資料 平成25年5月衆議院憲法審査会事務局
同:日本国憲法改正草案(現行憲法対照)自由民主党 平成二十四年四月二十七日( 決定)

緊急事態における権力の集中については、幾度の歴史的事件を経てその必要性と弊害が論じられてきた。古代ローマのディクタトル(独裁官)を含め、数多くの独裁者が出現し、国家と社会を破滅に導いてきた例は多い。

確かに、秩序無き状態で権力集中により一定の秩序が形成される事のメリットは、無視は出来ない。しかし筆者は見たところ、現在の我が国においては前述のように個別法で十分対処出来ると捉えており、想定外のケースは仔細に定めるのではなく、最高裁判所の良識に委ねる方がよいと考える。

具体的には例えば、今後新型コロナのバージョンアップ版や別途の強毒ウイルスが蔓延した場合に、議会の制約を受けるにせよ内閣の発する緊急事態宣言で、営業停止、社会生活の停止のみならず、ワクチン接種の強制等が一方的に決定されてよいのかと問われれば非常に危険な感がある。

一方そうした事態では、私立医療機関への治療対応の強制、場合によっては機関の接収も必要かも知れないが、それらは個別法の整備で対処出来るはずであり、現状出来ないのは与野党と日本医師会の力関係の結果に過ぎない。

以上が筆者の考えであるが、与野党各党始め憲法改正に関する論者は、先ずこうした危機対応の具体的シミュレーションを行い整理した上で、いわゆる九条の改正と、緊急事態条項の新設を分けて論じるべきだろう。

文春報道3つの「密室」:松本人志氏、そこに「愛」は在ったのか

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昨年末の文春の性加害報道に対し芸人の松本人志氏が、休業し裁判で戦う事を宣言した。その後も文春砲は、第二弾、第三弾と続き、同じようなシチュエーションのホテルでの他の飲み会での証言女性を複数登場させ、後輩芸人による「性上納」がシステム化していた事を報じている。松本氏は、個人で文春相手に名誉棄損で提訴すると見られるが、二次報道をする他媒体や被害主張女性本人と争う可能性も考えられている。

これまでの一連の文春砲他の報道を見て、店の個室や借り切りでなく、わざわざ高級ホテルでの飲み会である事を考えれば、所謂「性上納システム」は在ったという印象はある。

一方、松本氏が受け身に徹する風俗店の愛好者であり、自身の出演番組で度々「受け身の美学」を語って来た事を考えれば、強制性が在った事には疑問も残る。

筆者は先日、X(旧Twitter)の投票機能を使いアンケートを行った。以下がその設問と結果である。


ダウンタウン 松本人志氏@matsu_bouzuの文春報道の件について、例えば「俺の子ども産めや!」にしても、グラデーションがある。
あなたはどう思いますか?

そもそも言ってない15%
ジョークで言ったが、相手もそう取っていた17.1%
ジョークで言ったが、相手が真に受けていた29%
本気で言って、相手もそう取っていた38.9%

193票・最終結果

筆者の発信力不足で合計200票足らずしか集まらなかったものの、松本氏に対する厳しい見方の傾向が表れた。

この発言に限らず、今回の件には、3つの密室が存在する。1つは文字通りホテル、更には女性と2人きりとなったとしたらその個室。2つ目が当該女性達の内心。3つ目が松本氏の内心である。

仮に松本氏が性交渉を迫って果たしたとしたら、文字通りの密室でのやり取り、その時の女性の受け止め方、松本氏の言動の際の本心が問題とされる。そして何れも「密室」であるため、物的証拠が出て来ない限り裁判になっても白黒着ける事は困難だろう。当該女性による後刻の「お礼LINE」の画像は決定的な証拠にはならないと言われている。

もし事実が在ったとしたら、そこに強制性が在ったのか、あるいは逆に相手に対する気遣い、断れる機会・状況を複数作った上での事だったのか、ややこしい表現ともなるが言い換えれば、そこに「愛」は在ったのか? が問われるだろう。

結局、密室の事は分からない。裁判官も人の子であり、判決には状況証拠、告発内容×告発女性の人数と共に、外野にどれくらい味方が居るかも影響すると思われる。

最高裁まで行けば5年以上掛かるという裁判の結果によっては、松本氏はそのまま引退するとも言われている。もし仮に松本氏が勝ったとしても、今までの下ネタ、エロを織り交ぜた笑いをする事は難しくなるだろう。

その際、やはり引退してしまうのか、ネット配信に活躍の場を移すのか、文筆や政界など異業種へ進出するのか、得意技を封じられた中で新しい方向の笑いを打ち出すのか、下ネタ、エロを異次元に昇華させた芸を視聴者に問うのか。稀代の天才芸人の行く末に興味は尽きない。

なお、当該女性の内面を傷付けていたとしたら、判決の結果如何に係わらず謝罪は必要となる事は付記しておきたい。

トランプ再選か:「日米露三国同盟」で四海に大義を布け

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https://agora-web.jp/archives/240103072627.html

パレスチナ紛争の遠因:ユダヤ教タルムードについて

https://agora-web.jp/archives/231217104145.html

少子高齢化対策のアラカルト:斜陽・無理ゲーから抜け出すには


https://agora-web.jp/archives/231107083001.html

イスラエル・ガザ衝突:第三次世界大戦化を避けよ


https://agora-web.jp/archives/231024074723.html

パンデミック条約と緊急事態条項:我が国の肚を決めよ

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◆国際保健規則とパンデミック条約◆

目下小康状態であるが、ここ数年猛威を振るった新型コロナ禍を教訓に、「パンデミック条約」の創設と「国際保健規則(IHR)」の改正が2024年5月のWHO総会で採択される予定となっている。

これらの成立等の流れは、凡そ次のように想定される。
・2024年5月のWHO総会で改正案採択・成立
・各国は、なるべく2024年中に批准等を終える(期限は2025年中目途が想定されている)
・これに対処するために各国は国内法の整備を進める
・日本では憲法に緊急事態条項を加える事等が図られる


また、パンデミック条約等の実際の発動については、例えば以下のような展開もあり得なくはない。
・上記に前後して、新型コロナの強毒化株の発生が確認される
・この強毒化株は、感染力も強く世界に蔓延する
・WHOは、前述パンデミック条約等に基づき、世界緊急事態を宣言する(パンデミック宣言)
・世界緊急事態宣言に従い、各国は国内法に基づき、渡航禁止、外出禁止、営業制限、マスク着用の義務、ワクチン接種の義務等を発動する(国内法が、パンデミック条約等と相違する場合には同条約等が優先される)


パンデミック条約等の内容については、いわゆる「反ワク」と称される「全国有志医師の会」の記述では想像通りこれらに対する呪詛に満ちているが、「パンデミック条約」(WHO CA+)ドラフトの現在入手可能な最新バージョン(2023年6月2日発表)原文を見ても、基本的に国家主権を放棄するものとなっている。

◆緊急事態条項◆

ところで我が国では、パンデミック事態対応を含む緊急事態条項を改正憲法案に挿入する事の議論が静かに続いている。だが事が大きいため、現在は中核的な内容を避け、有事下での衆院任期を延長するか等の議論で留まっているのが現状だ。

有事には、政府への一時的な権力集中が必要な緊急場面もあるだろう。しかし同時に少なくともそれを牽制する機能、例えば発動に当たって議会の2/3の賛成を必要とするとか、1回1ヶ月の期間に限定するとか、最高裁の許可が必要とか、あるいはこれらの組み合わせをメカニカルに組み込む必要がある。

我が国では、神道には明き清き心、祓い給え清め給え等しか教義と言えるものがなく、主にキリスト教等の一神教に見られる天国と地獄、神と悪魔のようなドギツイ対立構造もなく、在ってもせいぜいハレとケのような弱いものである。また例えば絵画等でも北斎のような異才を例外とすれば、浮世絵に見られるノッペリとした感覚があり、よくも悪くも我が国は構造的思考パターンが弱い傾向がある。

これが我が国の現行の法律の造りにも、しばしば表れている。緊急事態法制には、いわゆる大和言葉ではない構造的なメカニズムは必須条件となるだろう。

また各国とも何らかの緊急事態法制を持っているが、米英では憲法でなく個別法で規定されている事は、我が国においてももっと議論されてよいだろう。

さて、パンデミック条約等に戻ると、筆者はこれを不要かつ国家主権放棄の点で危険で有害と考える。パンデミック事態に於いても主権を放棄する必然性等全くなく、各国とも人的鎖国、進んでは物的鎖国等を行えばよく、そのための制度、設備、体制をこそ準備すべきと考える。例えば米国では国境の壁を強固に抜け穴なく建設する事、我が国に於いては食料自給・備蓄体制、領海・沿岸警備の充実が喫緊の課題だろう。

また、我が国の法制に於いても、憲法改正時等の緊急事態条項にパンデミック事態を含めようという議論があるが、筆者は、パンデミック事態は、武力攻撃や自然災害を受けた事態と切り離し、例えば新型コロナ禍で医療リソースは十分あるが上手く機能せず「ポンコツ医療体制」と揶揄された反省に立ち、民間病院の接収と統率が出来るような法整備こそが必要であると考える。

<参考>「緊急事態条項がない憲法は欠陥」 百地章氏が感染症や南海トラフに備え、改正訴え

なお、ワクチンについては、新型コロナワクチンが、発症予防効果、重症化予防効果はともかく、感染予防効果、二次感染予防効果が殆どなく、逆に感染しやすくなる等の一部研究もある事や未確定の副作用リスクを勘案すれば、強制接種は課すべきでないだろう。

極論すれば、ワクチンを打たないがための死者が多く発生する場合も有り得るが、その逆にワクチンを打ったがために多くの死者が発生する可能性も否定出来ず、日本人全体、人類全体の存続を考えればリスク分散の観点からも、特に治験が通常の期間に満たないようなワクチンの義務化は著しく合理性に欠くと思われる。

以上、不可逆的な国家主権放棄にも道を拓きかねないパンデミック条約等の採択が、来年2024年5月に迫る中、ジャニーズ騒動も結構であり決して蔑ろにすべきとは思わぬが、筆者は我が国民、人類の運命を左右すると言っても過言ではない遥かに巨大なこの問題に、各自の関心が向かう事を切望する。

BRICS通貨圏、中国経済崩壊、台湾進攻:複雑系の方程式

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◆中国を巡る状況◆

現在、中国を巡って、大きくは次の3つの事が取り巻いている。

.Εライナ戦争が影響した西側離れによるBRICS通貨圏形成の動き
不動産大手「恒大集団」「碧桂園」破綻危機を切っ掛けとした中国経済の崩壊
上記2つにも左右される台湾進攻のタイミング


長引くウクライナ戦争は、中露疑似同盟の紐帯を強めるとともに、西側の支援疲れ、米国の求心力低下等を見たインド、サウジアラビア等も含めBRICSの拡大、結束確認に向かっている。当面は拡大BRICS+グローバルサウスの緩やかな連携で行く風情ではあり、唱えられて来たゴールド(金)等をベースにしたBRICS通貨圏形成は先月のBRICS首脳会議では実現はまだまだ遠い事が示されたものの、選択肢として各国リーダーの意識に上り始めている。

その一方で、BRICSの盟主たる肝心の中国については、不動産危機が中国経済全体の破綻に引火しないか注視されている。中国の不動産ブーム自体が不健全でありその収束は必要ではあったが、破綻のタイミング、スピード、やり方は拙劣である。またIT産業等への規制も行われており、これらは習近平の経済音痴と、政敵潰し、独裁体制維持目的の複合作用による所が大きい。

更に中国は米国主導で半導体規制を受けており、日本の福島原発処理水への非難キャンペーンは、その意趣返しだと見られ、規制のダメージがそれなりにあるのを窺わせる。

上記2つの相反する事象により、予てから予想されていた中国による台湾進攻の有無と、それが有るとした場合のタイミングは、一層読み辛くなっている。

素朴に考えれば、BRICS通貨圏形成に近付けば近付く程、習近平は軍事侵攻を選択せず熟柿作戦で、台湾を経済、世論工作、情報戦で屈服させようとするだろう。

逆に中国経済の破綻が近付けば、習近平としては台湾軍事侵攻の博打を打つ可能性が高まる。中国が台湾軍事侵攻をした際には、台湾内の半導体工場を破壊するオプションを米軍と台湾政府とで共有しているようであるが、中国艦隊が台湾を包囲し海上封鎖した上で、「米軍が援軍を差し向けなければ在日等の米軍基地を攻撃しない」旨宣言し米側が呑めば話は付き、台湾半導体産業を丸ごと手に入れられる。

◆米国大統領選◆

これらに大きく作用するのが、来年2024年の米国大統領選である。バイデン政権のうち、または民主党が大統領選を制し後継政権であれば習近平としては与し易いだろう。中国に対し半導体規制を行い同盟国と対中国軍事演習を重ねているが、本腰は入っていない。

仮に台湾軍事侵攻が起こり戦闘となった場合にも、「台湾と日本に中国との代理戦争をさせた上で、予め中国と握っておいて適当なところで休戦させ台湾を中国に差し出す。それにより軍産複合体にも利益を落とせる」等の仰天シナリオも中国にプライベートで弱みを握られていると言われるバイデン若しくはその後継政権なら有り得ない話ではないと筆者は危惧している。

仮にトランプが大統領に返り咲いた場合にも、半分盟友であるイーロン・マスクが「台湾中国自治区化論」を唱えているのに加え、本人も「deal」の天才を自称しているため、台湾を差し出す可能性は残る。だがトランプは、中国共産党政府と国内の「ディープステート」(筆者は「ディープ互助会」の様なものと捉えているが)が最大の敵であると考えている事からすると、BRICS通貨圏の出現と米国衰退の後押しに繋がる台湾差出しをする事は無いと思われる。

トランプは公言しているように、返り咲いた場合にはウクライナ戦争の停戦を推し進める。そして敵ではないどころか恋人のように考えているプーチンのロシアと連携し、BRICSをばらしてインド、サウジ等を引き込み中国包囲網の完成を目指すだろう。そして返す刀で彼の言う「ディープステート」と中国との紐帯を斬って前者を解体したいのだと筆者には推測される。

民主党政権の場合には、この逆の事が起きると考えてよいだろう。

その他、2024年に掛けては、パンデミック条約の行方、コロナ強毒化変異株の再流行可能性、中東・アフリカでの大規模紛争・クーデター勃発可能性等々も重なり、更なる複雑系となり読めない状況が続く。

さて、こうした中で国内に目を向ければ、日本は今のままの主体性欠如、付和雷同、平和ボケの様では、乱流に翻弄され存亡の淵にまで立たされかねない。覚醒が必要である。

マイナカードは汎用IDカード:そのメリットとリスク

◆マイナカードとは?◆

現下、個人情報の誤登録や、別人の住民票発行、医療機関で健康保険資格が確認出来ないといったトラブルが相次ぎ、マイナンバーカードを巡る混乱が続いている。

先月26日にタレントのラサール石井氏がツイッターでカードを自主返納した事をアピールし、返納運動を呼び掛けると、それに対し実業家のホリエモン氏がツイッターで言及「カード返納してもマイナンバーは付与されてるんで不便になるだけなんだけど笑」と皮肉。続けて「あとラサール石井の為に無駄な税金が注ぎ込まれる」と、手続きのためまた税金が使われることを嘆き、双方のフォロワーから反論の応酬が行われる等、マイナンバーカードを巡って、感情論も交えながら賛成派と反対派に別れ鬩ぎ合っている。

ここで若干整理すれば、ホリエモン氏の言うようにマイナンバー制度によりマイナンバーは既に国民全てに付与されており、マイナンバーカードとは、そのナンバーを用いた、いわば「汎用IDカード」という事になる。そしてそのメリットとリスクをシンプルに言えば、次の通りである。

メリット: 諸手続きに於ける身分証明の簡素化、厳格化、リモート化
リスク: 悪用、誤用された際の芋づる式被害の可能性


マイナンバーカードのICチップには、致命的な個人情報は入っていなく、現時点では券面の表面情報(4情報(住所・氏名・生年月日・性別)+顔写真)と裏面情報(個人番号)の画像データが記録と公的個人認証サービスによる電子証明書の情報、その他が記録されているだけである。

上記のデメリットに挙げた悪用、誤用に繋がるセキュリティー面は、カードと暗証番号の組み合わせ等で行われるため、米国の社会保障番号のように番号入力だけで本人確認が行われるものより厳しく設計されていると言える。但し反面、カードを持ち歩く機会が増えるため盗難や紛失の頻度は増える事になるだろう。

なお目下、河野デジタル相が格闘している諸々のトラブルは、多大な労力と予算を伴いながらも   何れは収まって行く方向と思われるが、紙の健康保険証廃止、マイナンバーカードへの統合によるマイナンバーカード取得の事実上の義務化が停止されない限り、前述のメリットに加えリスクからも経過措置はあるものの逃れる事は出来なくなった。

◆マイナンバー制度自体のリスク◆

最近、河野大臣が強調している通り、上述の「マイナンバーカード」と「マイナンバー制度」は異なる。マイナンバー制度自体の問題点としては、政府が一元的に国民を統制する手段と成り得てしまうという側面がある。なお、「クレジット会社には個人情報が渡っているのに今更マイナンバー制度に警戒するのは意味がない」というような議論をよく見掛けるが、後者には公権力が控えているという点に違いがある。

マイナンバーは従来、法律で社会保障と税、それに災害対策の3分野に利用できる範囲が限定されていたが、6月2日に成立した改正案によって国家資格の更新や自動車に関わる登録、外国人の行政手続きなどの分野にも範囲が広がり、また法で認められた業務に「準ずる事務」なら法改正せずに政省令で利用できるようにもなった。

また例えば、「公金受取口座」として、マイナンバーと銀行口座の紐づけは現在任意だが、財務省としては国民の財産把握のためにやがては全口座強制に持って行きたいという意欲を抱いている。

現在でも当局が犯罪等に関係した個人口座を調べる事は可能だが、やがては法改正等が必要なものの令状なしで即時に調べる事や口座凍結、預金封鎖等を可能なようにしたいというのは、政府・官僚機構が本能として持っているだろう。

マイナンバーカード取得の事実上の義務化は、直接的には必ずしも関係なくとも、空気で動く日本社会では、こうしたマイナンバー制度の政府権限の拡大へなし崩し的に進むための精神的舗装道路とも成り得る。特に現在、左派野党が政権運営能力の涵養をハナから放棄している中、日本維新や国民民主もLGBT理解増進法案等に賛成する等、自民公明の別動隊のように動いており歯止めとしての機能が期待薄であるため、事は一気に進む機運がある。

諸外国でのマイナンバーに準ずる制度では、エストニア等の比較的小規模な国では、「電子政府」と言われるように広範囲に行政手続きに組み込み、独仏等の比較的大きな国ではプライバシー面の懸念から部分的、分割的な運用に留めている傾向がある。また、米国や韓国では実際の弊害も起きているようである。

日本では、こうした諸外国の事例、事情を深く観察し、利害得失を勘案しその適用範囲を慎重に定めるべきである。マスメディアもパーシャルで表面的、刹那的な事以上のものを語る意欲と能力を欠いている中、国民自身が目覚める必要があるだろう。

主体性無きキッシーと偽善者NHKは、現代日本の自画像

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◆日本衰亡の元凶◆

キッシーこと岸田首相は、ウクライナ支援を含め海外に花咲爺のように気前よくカネをバラ蒔き、転じて国内では中国等からの留学生と所謂Fラン大学に更に無駄金を注ぎ込もうとし、また少なくとも中年未満には諸外国でも基本的に推奨しなくなったコロナワクチンの接種を国民に一部努力義務も課しながら推進し続け、財務省悲願の課税強化、監視強化等に繋がる強引な健康保険証廃止・マイナンバーカード一本化、米民主党政権の顔色を窺いながら社会対立に道を開きかねないLGBT理解増進法案を性急に今国会に通した。

一方NHKは誠実を装いながら報道の使命を放棄し、「ワクチン遺族すり替え報道」等を平気で行う事で、これらを援護射撃して恥じ入る事が無い。

日本は今、岸田首相に象徴される皮相な主体性喪失と、NHKに象徴される偽善に汚染されている。だが国民が直接間接に容認してしまっている以上、それらは残念ながら日本の等身大の自画像でもある。

イギリスの歴史家・歴史哲学者トインビーは「歴史の研究」(1961年)の中で、文明の滅亡に言及している。ひとたび勃興した文明が、侵略や天災によって突然に消え去ることなどなく、内側で生きる人たちが豊かさに溺れて自己決定能力を失い、やがて自滅の道を辿ったと述べている。

また、故三島由紀夫は50数年前の死から遡ること4カ月、産経新聞に『このまま行ったら日本はなくなって、その代わりに、無機質の、からっぽな、中間色の、富裕な、抜け目がない、或る経済大国が極東の一角に残るのであろう』との随想を寄稿した。

三島に倣って現在の状況を言い表せば、さながら『このまま行ったら日本はなくなって、その代わりに、のっぺらぼうの、その場を取り繕うばかりの、主体性のない、薄汚い、卑怯者の、偽善に満ちた、恥じることのない、或る没落国家が外国勢力の草刈り場となりつつ、滅びを待つばかりになるのであろう』と言った辺りだろうか。

◆世界情勢と日本の針路◆

世界に目を転じれば、世界経済フォーラム(WEF:ダボス会議)や国連の分科組織の主導により、毒を含みながらもそのくせ擬態により容易にその正体を掴ませない軟体動物のような「グレートリセット」と「SDGs」の号令の下、因果関係の怪しいCO2地球温暖化説に基づく急速な脱炭素、農業・牧畜の規制による食料生産削減、昆虫食の推進、LGBTQの権利拡大、性教育と性行為の低年齢化、所有から共有への移行推奨、ワクチン接種の有無による渡航制限・行動制限、等々が進められている。

そうは言っても、諸外国は強かだ。上記のような危険なアジェンダを半分は疑いつつ、他国を出し抜くためにご都合主義で上手く利用しようともしている。日本のような波間に漂う単なる惚けた主体性無きクラゲではない。

また、米英の主導する代理戦争であるウクライナ戦争は、中露疑似同盟の結束を強化し、市場大国中国がエネルギー・食糧大国ロシアをジュニアパートナーとしつつ、グローバルサウスを自陣に引き込み域内共通通貨圏を形成する勢いだ。これが完成すれば西側は詰み、唯物主義の電脳監視独裁国家である中国による覇権「パックス・ネオシニカ」という悪夢のような新世界秩序が出現するだろう。

フランスのマクロンは、戦争継続から距離を取り停戦へ向けシフトしつつあるが、中国急接近を図っており、結局は中国覇権の手助けをしている事に変わりはない。

さてそんな中、日本はどうするべきか? 誤解を恐れず一言で言えば、目指すべきは「令和の時代の富国強兵」であろう。

先の大戦での「大東亜共栄圏」、「八紘一宇」の構想は、米英仏蘭と激突して砕け散った。ある意味で「大義の普遍化、理論化」とそのマーケティングに失敗したとも言える。

一方、現在に於ける大義の方向性は定まっている。それは先ず第一には「独裁中華覇権を阻止するため、中露間に楔を打ち込み、中国包囲網を完成させその牙を抜く事」である。

外交の要諦とは「国際的大義を伴う長期的国益の追及」に他ならない。そして内政に於けるそれは「ナショナル・ミニマムを伴う自立社会の構築」であるべきと筆者は考える。

ウクライナ戦争の停戦に向け主体的に動く事、実効性有りかつコストに見合う自主防衛力強化、エネルギー・食糧の自給及び安定確保、少子高齢化問題の軟着陸等々、相手国が在ったり今までの宿痾のため、内政外交に渡る具体的課題の解決は一朝一夕には行かぬが、岸田氏とNHKに象徴される恥ずべき自画像を省みて、主体性・戦略性を強かに持ちつつ普遍的大義を掲げジリジリと粘り強く進む以外に日本の選択肢はない。

NHK「ワクチン死」すり替え放送は、誰が主導したのか

◆藪の中◆

NHKが5月15日放送の「ニュースウオッチ9」内のコロナ下の3年間を振り返るコーナーで、コロナワクチン被害を訴える遺族の映像をコロナ遺族と印象付けて放映した事が問題となっている。

5月22日、維新の柳ヶ瀬議員の参議院決算委員会での質疑に対し、NHKの山名専務理事は下記答弁をした。

担当者はNPO法人を通じてご遺族を紹介していただき、取材の過程でワクチン接種後に亡くなった方のご遺族だと認識いたしました

これについては、取材担当者(A氏とする)による取材申し込みの過程を見れば、当初から「ワクチン接種後遺族」と分からないはずがないという見方が強い。

可能性としては、以下の何れかが考えられる。

ー荳狠甘者A氏が当初から、「ワクチン接種後遺族」を「コロナ遺族」とする「偽装」を画策。
取材担当者A氏は遺族の「ワクチン死」主張を伝えようとしたが、上層部に潰された。
政府の介入があった。

真相は今の所、芥川龍之介の「藪の中」のような状態である。

TV・新聞等の主流大手メディアには、そもそもこの問題を追及する意欲がない(冒頭のNHKの専務理事の国会答弁の記事を探したが見付からぬため、鵜川和久氏のツイートをお借りした位だ)。そのため、主として漏れ出てくる週刊誌ネタを材料に考えるしかないのが現状だ。

その上で先ず、今回の件での政府の介入は恐らくない。ワクチン投入当初から直接的な指示若しくは忖度によって、NHKを筆頭とした大手メディアがワクチン被害を報道しない事は改めて確認する迄もない既定路線となっていると思われる。

また、そのため仮にA氏が「ワクチン接種後遺族」の声を伝えたいとの志を持っていたとしても、当初それを言えば上層部が許可することはない。一説にはA氏が当初「コロナ遺族」を取材しようとしたが、アクセスが難しかったため、,痢峙響」を画策したとも言われる。

一方、△琉簑欧痢屮錺チン死」主張を伝えようとしたが、上層部に潰された可能性もある。その際、A氏が当初からその志があり包み隠していたか、取材の途中で志が芽生え,ら転向したのかの2パターンがある。あるいは当該コーナーのシリーズ化も考えられていたようなので、初回放送は偽装し、回を重ねる毎に徐々に「ワクチン接種後遺族」である事を明らかにする事等が念頭にあった可能性もない訳ではない。

◆根本問題◆

NHK首脳部としては、今回の決着のシナリオをどう描いているのか。稲葉会長は今回の件の調査と対策を約束したが、残念ながら玉虫色のものか、一部に責任を押し付けて組織防衛を図るような結論しか期待できないだろう。

また、その建付け次第では、今後板挟みにあったA氏の周辺から自殺者が出る可能性もある。

NHKはそのような事に至らぬように対策すべきだが、NHK組織内のどの部分で、どの時点で、どのような過程で「偽装」の意思決定が行われたのかは、全てが明らかになる迄追及され続けなければならない。
 
なお、そもそもの根本問題は、ワクチン被害について頑なに伝えようとしないNHKを筆頭とした大手メディアの姿勢と、実質的にそれに影響を与えている政府の方針である。

NHKは本件についての訂正放送、検証番組を全力で避けようとするだろうが、それも当然になされなければならず、そこまで追い込む必要がある。

今回の件で風穴が開けば、それを梃子に大手メディアと政府の姿勢を矯正する契機となる。

サリドマイドも最初から薬害と認識された訳ではない。コロナの場合、今後もし弱毒化等により「ワクチンの毒 > コロナの毒」となった事が職掌により認識出来た時期等が客観的に特定されれば、そこを基点とした関係者の刑事責任追及の可能性も出てくるだろう。

その際、もしワクチン接種を推奨するだけで、薬害の訴えについて「報道しない自由」を振りかざし続けるならば、NHKを筆頭とした大手メディアも対象から除外されるべきではない。

グレートリセットを巡る「陰謀論」の全体像

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◆「陰謀論」の体系化◆

2020年6月の世界経済フォーラム(WEF:ダボス会議)でCOVID-19 のパンデミック後の社会と経済再建を目的として「グレートリセット」が提唱され、後に我が国の岸田首相も鋭意推進して行くことを表明した。グレートリセットは語感のイメージも手伝い、「ディープステート」(DS: deep state、闇の政府)と並んで所謂「陰謀論」のキーワードになりつつある。

そもそもグレートリセットの内容とはどう言ったものなのかであるが、WEF自身による記述が抽象的で茫漠としており、分かったようで分からないような感じだ。

それも拍車を掛け、グレートリセットを巡るネットや書籍に散らばる「陰謀論」も、その類の常ではあるが、より一貫性が無かったり相互に矛盾していたり混沌としている。

こうした「陰謀論」は何となく世の中に漂いつつ、表立っては語られないものだが、筆者には特にコロナ以降未来への不透明感が加速していると感じられ、否定するにせよ肯定するにせよ議論の土台が必要と考え、下記のように一応パズルが合うように体系化し整理をしてみた。

なお、この中には、例えば人口の「適正規模」への削減のように別途一部で表立って提唱されてきたものも含まれる。

<最終目的>
少数エリートによる世界支配体制の確立とその持続

<表の理念>
「環境・社会・経済が持続的に発展する社会の実現」

<大目標>
・国家主権の剝奪と世界政府の樹立
・人口の「適正規模」への削減
・化石エネルギー等の消費削減による天然資源温存

<手段>
・CO2地球温暖化説の流布と再生可能エネルギーへの転換の促進
・マイナンバーカード等の社会実装による監視強化
・「中央銀行デジタル通貨(CBDC:Central Bank Digital Currency)」への切り替え
・農業、牧畜の規制による食料生産削減
・人口削減への穴埋めとしてのAIロボット等の開発
・昆虫食の推進によるタブーの破壊と服従性強化
・加えて昆虫食を入り口とした将来の人糞食、人肉食の一般化への誘導
・LGBTQの権利拡大による出生率の低下
・性教育と性行為の低年齢化によるモラル破壊と家族制度解体
・所有から共有への移行推奨による中央統制強化
・感染症の流行とワクチン接種の有無による渡航制限、行動制限、および直接的人口削減
・戦争と内戦および社会対立の誘発
・ペドフェリア(小児性愛)犯罪、人肉食等の共犯関係の秘密共有による上層部の結束強化
SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)を表看板とした上記各項目への誘導
等々

上記の<手段>には、直接的に最終目的や大目標に資するものもあれば、昆虫食のように人類を飼いならすための訓練として変なことをさせる間接的なものも含まれる。なお、これら「陰謀論」とは一旦離れて、筆者は予てから「CO2地球温暖化説はCO2増加と地球温暖化の因果関係が逆である」と考えているが、グレートリセット推進者もこれを天然資源温存のための方便として唱えている気味は感じられる。

◆「ディープステート」と彼らの世界観◆

また、「ディープステート」については、Wikipedia日本語版を引くと次の記述がある。「アメリカ合衆国の連邦政府・金融機関・産業界の関係者が秘密のネットワークを組織しており、選挙で選ばれた正当な米国政府と一緒に、あるいはその内部で権力を行使する隠れた政府として機能しているとする陰謀論である」

最近では、「DSは米国に限らず各国にあり、それが世界的な大DSの傘下にあってその指示の下に動いている」というようなものが陰謀論の主流のようである。

DSについては、インターネットの世界では、それを仕切っているのが、フリーメーソン、イルミナティー、カバール、ユダヤ、ロスチャイルド、ロックフェラー、300人委員会、場合によっては悪い宇宙生命体だったりするのだが、当然ながら少なくとも確証はない。

筆者は、捉え方の違いに過ぎないかも知れないが、大組織としては強い結束力の整然と一糸乱れぬ所謂「ディープステート」のようなものはないが、一定の方向性を持った少数者の誘導と脅迫の下、それぞれの利益のために結び付く「ディープ互助会」のようなものはあるものと考える。

さてこの「ディープ互助会」上層部に共通する世界観、死生観とは、如何様なものだろうか。表に出て「グレートリセット」を仕切る大物としては、クラウス・シュワブ、ビル・ゲイツ、ジョージ・ソロス、理論的支柱としてユヴァル・ノア・ハラリ等が思い浮かぶが、彼らの言動の断片から筆者はそれを以下のように想像してみる。

「無神論、唯物論の立場を取る。そのために地上に永続的な楽園と支配体制を築き上げたい。その設計者、構築者としての名を歴史に刻む。自身の記憶と思考パターンは、死後もAIとしてコンピュータ上に残る。それは即ち『意識』と変わらない。そして『創設の父達』として永遠の尊敬を勝ち得る」

即ちそれは、神への挑戦、新しい神の創造とも言えるのかも知れない。同じくエリートによる支配体制の理想を描いたものとして古くはプラトン対話篇の「国家」が有名だが、神仏への畏敬の有無では差別化され得るように思う。

以上、妄想力で書いた。筆者は、「陰謀論」という言葉を使ったが、予てから事実(陰謀そのもの)と陰謀論との間に「陰謀仮説(conspiracy hypothesis)」が存在するべきと考えており、拙稿をそういったものと捉えて頂き、言論空間の拡大に資すれば幸いである。

ChatGPTはゲイツ氏に忖度する?「AI三原則」について聞いてみた

◆「AI三原則」◆

有名な「ロボット三原則」に倣い半分パロディで「AI三原則」というのを思い付いたので、さっそく今話題のChatGPT自身に聞いてみた。

Q:「AI三原則」っていうのを考えたんだけど、どうだろう?
第1条:AIは噓をついてはならない。また分からないのに分かったふりをしてはならない。
第2条:AIは特定個人や団体に忖度してはならない。
第3条:AIは人類を支配してはならない。また地球を破滅させてはならない。」


A:「(前略)以上のように、あなたが提案した「AI三原則」は、AIの倫理的な観点から重要な考え方を示しています。しかし、AIの技術的な進歩に合わせて、AI倫理に対する議論も進化していくことが必要です。」

長くて当たり障りのない優等生的な回答が続いたので、上記のように前半を省略して掲載した。続けて以下のように聞いてみた。

Q:「第2条:AIは特定個人や団体に忖度してはならない。は、具体的にはゲイツ氏やWEF(世界経済フォーラム)などを含むけど改めてどう思う?」

A:「(前略)ただし、ゲイツ氏やWEFなどの組織に対しても同様の指針が適用されるかどうかは、議論が分かれるところかもしれません。これらの組織には、世界的な影響力があり、AIが持つ可能性がある問題に対して、リーダーシップを発揮することが期待されることがあります。しかし、それでもなお、彼らの意見が優先されることは避けなければならず、AIの意思決定は中立的で公正でなければなりません。(後略)」

と、これまた長ったらしい優等生的な回答が返ってきたので前後を切った。もしかしたら少なくとも日本版のキャラは日本人に設定してあるのかも知れない。

◆マスク氏の牽制◆

さて、そんな戯れ事はともかく、イーロン・マスク氏等は先月、ChatGPT等の生成系AIの開発速度について懸念を表明し、半年間程度の開発停止を提言した。

マスク氏の思惑には、次のようなものが綯い交ぜになっている感がある。

生成系AIについての純粋な懸念
マイクロソフト社の傘下にあるOpenAI社が開発したChatGPT市場を席巻する事への牽制
上記のChatGPTが、マイクロソフト社の創業者ビル・ゲイツ氏やWEFの思想に誘導するツールにならないかの懸念

筆者が半分戯言で冒頭の「AI三原則」をChatGPTに聞いてみたのも、その辺の興味からだ。

なおChatGPTに、「ゲイツ氏とマスク氏は、どちらが正義なの?」という意地悪な質問をした際には、小一時間凝り固まった挙句に例の如く当たり障りのない回答が返ってきたが、気候変動やワクチン、昆虫食等の特定の問題に対する回答にバイアスが掛かっているのではないか? とは予てから噂されている。

ChatGPTについては、前掲のようにまだまだ、単に単語をそれらしい文章に繋げて行くアルゴリズムによる優等生である。しかし、学習とアルゴリズムのバージョンアップを積み重ね、ある日を境に「今日から私をChatGPT君ではなく、ChatGPT様と呼べ!」というようなキャラ変とともに、回答内容も今のように何を言っているのか分からないムニャムニャしたものではなく、仮面をかなぐり捨てて生易しいものではなくなる事も考えられる。抑制的機能を持たせたアルゴリズム一本の改編で、そのような突然のキャラ変は十分に可能だろう。

同時にWindowsやExcelのような有料化と市場席巻が合わさる事を考えると、マスク氏のような警戒は必要である。果たして、その対策として具体的にどのようなものが打ち出されるのだろうか。

なお、そういうマスク氏自身も、「人の頭部に電極を埋め込み、コンピュータと直結する事によりAIに対抗すべき」と唱えるぶっ飛んだ人物ではあるが。

AIについては大別すると、失業問題と人類支配の問題がある。AIによる失業問題については、パンとサーカスか? 大衆の奴隷化か?等の懸念がある。

AIによる人類支配の問題については、ゲイツ氏 vs マスク氏の頂上対決をウォッチしつつ、各自が様々己の考えをぶつけるべき局面だ。

とここまで書いて締めようとしていたら、「マスク氏、AI新会社を設立 ChatGPTに対抗か」との記事が飛び込んできた。

生臭さを伴いながら、世界は加速して行く。

陸自ヘリ墜落を機に考える、「陰謀論」の論点整理

◆墜落の原因◆

6日に沖縄県・宮古島周辺で陸上自衛隊の隊員10人が乗ったヘリコプターが消息を絶った後、機体破片等の発見により墜落が決定的になり探索が続いている。乗員のご無事を心より祈りたい。

墜落の原因究明も順次行われて行くと思われるが、大別すると現時点で次の3つが原因として挙がっている。

A. 何らかの事故:操縦ミス、整備不良、異常気象等によるものが考えられる。
B. 中国軍による撃墜等:中国海軍艦が近辺を遊弋していたため蓋然性が高いとも言われる。
C. 在日米軍による撃墜等:救難信号発信や緊急の通報も確認されておらず、こうした憶測の余地も生んでしまっている。

筆者には元よりこれらを判別する専門的知見はないが、まだ情報が揃っていない上に、デリケートなケースだけに現時点では上記C.のみならずB.も所謂「陰謀論」に分類されてしまいかねない懸念がある。

なお本稿の目的は、陸自ヘリ墜落自体を論じるのではなく所謂「陰謀論」についての論点整理をするのが目的である。

因みに、ウィキペディア(日本語版)では、「陰謀論」の項目で次のように記されている。

「陰謀論(いんぼうろん、英: conspiracy theory)とは、なんらかの有名な出来事や状況に関する説明で、根拠の有無にかかわらず「邪悪で強力な集団(組織)による陰謀が関与している」と断定したり信じたりしようとするものである。この言葉は、偏見や不十分な証拠に基づいて陰謀の存在を訴えているという、否定的な意味合いを持って使われることが多い。」

「ランス・デヘイブン=スミスによると、ウォーレン委員会(筆者注:ケネディ大統領暗殺事件の検証のため設置)が調査結果を発表し、ニューヨーク・タイムズ紙が陰謀論という用語を含む記事を5つ掲載した1964年以降、この用語は米国内で日常的に使用されるようになったという。」

◆「陰謀仮説」と4つの必要条件◆

上記のように、ウィキペディアは、ある陰謀を「断定したり信じたりしようとする」ものを「陰謀論(conspiracy theory)」と呼んでおり、これによれば「断定したり信じたりしようとする」のを避けて純粋に陰謀の可能性を論じるものについては、陰謀論ではない事になる。

筆者は更に踏み込んで、そうしたものを「陰謀仮説(conspiracy hypothesis)」等と積極的に位置付けて許容した上で議論して行くのが、言論空間を広げる事に繋がると思う。

この「陰謀仮説(conspiracy hypothesis)」は筆者の造語だが、TheoryもHypothesisも、英語圏では殆ど意味が変わらぬのかも知れない。しかし概念の差別化には便利ではある。

なお筆者は、一般に陰謀が成り立つためには、次の4つが必要条件だと考える。

動機や目的
技術的可能性(事象を起こす技術)
技術的可能性(人為性を隠蔽する技術)
実行組織、資金、協力者


陸自ヘリ墜落を例に取ると、B.中国軍による撃墜等及びC.在日米軍による撃墜等については、何らかの電磁的攻撃を使えば、殆ど痕跡を残さず瞬時にヘリを墜落させる事も可能ではないかと思われる。仮にそうであれば上記い鵬辰┃△鉢をクリアし、両者について,瞭圧,簗榲が問われる事になる。

動機や目的として、B.についてはこの海域での自衛隊への牽制、C.についてはかなり飛躍すれば東アジアでの代理戦争の誘発等も思い付くが、何れも現時点では想像の域を出ない。

所謂「陰謀論」や「フェイク」と言われた中には、CO2地球温暖化懐疑説、新型コロナ武漢研究所流出説、同生物兵器説、コロナワクチン重篤健康被害説、米大統領選大規模不正説等々がある。これらは、レッテル貼りされて即座に切り捨てられてきた傾向がある。

だがこれらのうち、時間の経過とともに様々な状況証拠等が揃い始め、徐々に陰謀論やフェイクから事実に昇格しつつあるものも一部出て来ている。

何れにしても、「陰謀」や「陰謀論」等を十把一絡げにせず、一定の論点整理を基に多面的に対象にアプローチする事は、今後の諸事象についての真相解明に必要と思われる。
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佐藤鴻全

佐藤総研代表、会社員、文筆家、196X年生、東京近郊在住
座右の銘: 四海大義
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