
◆統計上のマジックか◆
新型コロナワクチンは、そもそも効果があるのか?
超過死亡数増加により新型コロナワクチン接種に戸惑いも起きており、これが副作用によるものではないかとの懸念も高まっている。万が一そうだとしてもある意味、毒を以て毒を制していると思えば、ある程度許容しなければならないものかも知れない。
だが、ここでそもそも効果があるのか、本当に毒を制していると言えるのかという冒頭の疑問も湧いて来る。
内外の諸研究により、感染予防効果は不明だが重症化予防効果はあるという事になっている。
(厚生労働省 新型コロナワクチンQ&A)
それらの比較データは、抗体が作られるまでの間、接種後1週間程度を「非接種」としてカウントしているようである。しかし接種後の一定期間は、重い副反応で寝込んでしまう人も出る程であるので、そういう体が弱っている時期というのは一般的に言って、一番感染症に罹り易くかつ重症化し易い時期と思われる。
それが、もし新型コロナワクチンにも当てはまるなら、非接種者の感染率と重症化率を上振れさせ、接種者のそれらを下振れさせる働きをするだろう。筆者はこうした統計上のマジックが潜むのではないかと素朴に思っている。
これについて、即ち接種直後の一定期間の感染率と重症化率の治験や臨床データが無いかネットで内外の情報を調べてみたが、少なくとも筆者の力では見つけられなかった。なお日本では今年の夏以降、コロナ陽性者のワクチン接種歴のデータ収集自体を辞めてしまっている。
◆知人の迷い◆
筆者がこうした事を調べようと思ったのは、最近知人から80代後半のご母堂にワクチンの追加接種を受けさせるかどうか相談を受けたからだ。ご母堂は既にファイザー中心に3回摂取しており、コロナには感染していない。しかし、回を重ねるごとに日常生活でフラ付き等が見られ、何回か打撲や骨折もしたそうだ。また、既往症の緑内障が進行し、脳腫瘍が1つから2つに増えたのが発見されたとの事。
これらが、加齢等ワクチン以外の原因によるものかどうかは、今のところ専門家でもはっきり分からないだろう。
ご母堂の比較的近くに住んでいる知人の姉は、医療関係ではないが研究職に就いており、これらはワクチン接種とは関係ないと言い切っており、4回目の接種を勧めているとの事。
これに対して、読書人でもある知人は、「どうも姉は証明されていないものは無いものとするという考えで凝り固まっており、デカルトが便宜的に【証明されていないものは無いと仮定】した地点から演繹法を始めようとしたのを誤読している。一部の理科系にありがちなデカルトの不肖の弟子だ」とボヤいていた。
欧米諸国の多くでは、リスク・ベネフィットを勘案し、若年層を中心にこれ以上ワクチンを打たない流れになってきている。しかし日本はこれに逆行して、幼児に対しても接種の努力義務を課した。
若年層と違い、感染率や重症化率が高い高齢者にワクチンの追加接種をさせるかは確かに悩ましい問題だ。
ワクチンが重症化を防ぐ機序は、Tキラー細胞等による細胞性免疫によるものと言われる一方、免疫抑制効果によるサイトカインストームの防止とも聞くが、何れにしても素人が判断出来ることではない。
ワクチンについては、少なくともベネフィット側の統計面だけでも、より透明化して行って欲しいと願う。
(追記)
なお、その後ネットを更に調べると発症に関しては「魔の一週間」の逆転を否定する情報は、下記のように在る事は在るようではある。(だが筆者は、十分には得心していない)

新型コロナワクチン “接種から一定効果までに10日から2週間” | NHKニュース
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210406/k10012959791000.html