29日土曜日「沈黙の朗読」のコラボを観に来て下さった方にまずお礼を申しあげます。気にして下さっていた方にも勿論、ありがとうを言います。32名ほどの方が、「ステージあうん」で聞いて下さいました。ピアノとクラリネットと照明と私の朗読が交錯する空間に立ち会われました。どんな感想が出ているのか解りませんが、話を聞かせていただいた方は、本人を前にしていますから「悪かった」とは言えないでしょうが、「楽しめたわ」なんて言葉が飛び出していました。まあ、まずまずといったところでしょうか?観客を100%満足させられませんから、その半分、いや三分の一でも、「おっ」と思って下されば良しというところです。そう思うと出演者も照明方も楽しかったのですから、その気持ちが伝播したと思う事にいます。
 クラリネットの坂野さんは、「リハーサルで頑張りすぎたからちょっとね」なんていいながら、それでもしっかりと羽目を外していました。ピアノの水城さんも弾きながら、私の台詞に笑っていましたから、まんざらでもなかったのでしょう。照明も、自分で作った暗がりの中、自分にチェックを入れながら試行錯誤照明を楽しんでいたのですから、「迷子のほえたにちゃん」は、健在だったのでしょうね。私も汗を掻きながら、どこへ最後は着地していこうかと考え考えやっていました。コラボの醍醐味も味わいました。
 言葉の洪水から、思考の中で言葉を失っていく、つまり沈黙していくラストへは、身体から生まれる時間を意識してはいたのですが、それでも実際は倍の長さの時間を使いたかったのです。しかし、観客が1時間を越えて感じる時間は、やはり頭で考える時間とは大きくかけ離れています。その時の空間に誕生する時間が、その時のナマの時間ですから、それを踏まえていわゆる「間』となる時間作りをしていかなければならないんですね。ところが、観客を意識するとそれが半分になってしまったのです。妥協しないで観客を意識しないで作り上げる事で、そこに生まれる「ホントの沈黙」が生じたのかも知れません。次回、挑戦する時はこの辺りをテーマにしていこうと考えています。
 でも、楽しいスリリングな時間を過ごせました。制作の橋本優美さんと「ステージあうん」の有馬鈴子さんに改めてお礼を申しあげます。ありがとうございました。