前回のブログで予告したように、今回から何回かシリーズで「巻き込み力」を皆さんと考えてみたいと思います。ビジネスの現場で実際に起こっている問題を、私なりに考えてちょっとしたケースにして書いていきますので、是非一緒に議論しましょう。「一緒に議論」と言うのは、皆さん参加型でお願いしたいと言う事です。ケースを読んで頂いて皆さんが考えたことをアップできるページを別途用意しますので、是非気軽に皆さんの考えを書き込んで下さい。今回のケースに対する皆さんの意見も踏まえ、私なりの考えや「まとめ」的なものを、週末にこのブログにアップするように進めて行きたいと考えています。皆さんの意見、楽しみにしていますので、宜しくお願いしますね。では、第1回目のケースです。(企業、個人など全て架空の話です。)
チームの仲間は、何故やってくれない?
新星堂(しんせいどう)株式会社は、都内に本社を置く玩具メーカー。社員は500人で、人形、模型、プラモデルや各種ゲーム類、カードなどを製造し、小売店・卸に販売している。星(ほし)新五(しんご)は、関東営業所営業2課に所属する営業マン。W大を卒業して8年、同社の営業マンとして頑張ってきた功績を認められ、今年主任に抜擢された若手のホープである。星の所属する関東営業所は、総勢35名。営業1課と2課があり、営業2課は、課長、係長、主任に加え、営業が10名(男性7名、女性3名)、営業事務(女性)が3名で構成されている。
新星堂の業績は、少子化のトレンドに加え、昨年からの経済不況の影響も受け、今期は減収減益となっている。市場ニーズにこたえる商品開発や売上向上のための様々な販売促進活動を行うなど、全社をあげて様々な取り組みがなされていたが、なかなか十分な成果には結びついていなかった。このような施策の効果を上げるためには、社員のモチベーションアップの取り組みが必要なのではないかと、星は常々考えていた。
ある日、このような状況下でも着実な業績アップを実現している小売りチェーンを訪問した星は、お客様の購買部の様子を見ていてある事に気がついた。どの机も綺麗に整頓されており、書類が山積みになっている机は一つもない。書類棚も整理されており、トイレも清掃が行き届いている。そこで、担当バイヤーの山下課長に「いやぁ、御社の皆さんは机の上をきちんと整理していて素晴らしいですね。どうやっているんですか?」と聞いてみた。「そうでしょ。これはうちの自慢なんだよね。数年前から製造業でよくやっている5S活動を取り入れたんですよ。気持ちよく元気に仕事をするには、まずは各自の身の回りからって事でね。やっぱり、身を正すと自然と”しゃきっ”として、仕事に身が入るんですよね。お陰で、みんなしっかり仕事に取り組んで、なんとか目標も達成できてるだと思ってるんですけどね。」この話を聞いた星は、営業2課でも是非この活動を取り入れて、各自のモラル・モチベーションアップにつなげたいと考え始めた。
数日後の課の全体会議で、星はこの話を課のメンバーに話し、自分たちもお客さまに見習ってこの活動を行うべきではないかと提案した。その話を聞いた近藤課長は、「星、良い事を言うなぁ。是非実践しよう。まずは、俺の机の上からだな。皆も、是非実践してくれ。」と話し、星をこの活動のリーダーとして課で取り組むこととなった。
会議が終了すると、数名のメンバーは早速机の上を整理し始めた。翌日の朝には、営業事務のメンバーが課の皆の机の上を拭いてくれていた。星は、皆が自分の考えを理解し、賛同して積極的に取り組んでもらえると思い、綺麗に片付いた事務所で皆のモチベーションが上がって仕事に取り組めるようになると嬉しく思っていた。
しかし、この会議から1週間も経つと、徐々に机の上を整理しないメンバーが出てきた。部下の吉田君(男性・28歳)の机が一番散らかっていたので、星は「吉田君、ちょっと机の上が散らかりすぎているよ。これじゃミスもしやすくなるから、毎日片付けるようにしないと。」と注意した。すると、「主任、今から外出なので、帰ったら片しますよ。すいません。」と苦笑いしながら答え、いそいそと出かけてしまった。課長の机に目をやると、課長の机も以前の状態に戻っていた。星は、「課長、お願いしますよ。課長から率先して片付けてくれなくちゃ。」と声をかけた。近藤課長は、「いやぁ、すまん、すまん。気をつけるから」と言って、一応その時は書類を簡単に整理して見せた。星は、自分の営業の仕事もあるので、その程度の声掛けをして、自分も外出した。
会議から2週間も経つと、課の机の上はほとんど以前の状態に戻ってしまった。最初に机拭きを協力してくれた営業事務で一番若手の田中さんに、「皆、ちっとも綺麗してくれないね。どうしてなんだろう?」と星は声を掛けた。「そうですね。綺麗にしていた方が、気持ち良いのに。私も、みんなに机の上を片付けてくれるように頼むように心がげますね。」と言ってくれた。その言動にも期待をかけて、星はもう1週間様子を見たが一向に改善の兆しは見えなかった。そこで、星はまた課の全体会議で話をした。「皆さん、5S活動はどうなっているんですか?皆さんが、この活動を実践しようと賛成したじゃないですか?」すると、星の3年先輩の高橋係長が「星君、そりゃ皆も努力してるんだよ。でも、なかなか思ったようにはねぇ。」と答えた。その話を受け、吉田君も「主任、申し訳ないですが、外回りが忙しくて。主任に時間があるんだったら、主任が片して下さいよ。」と付け加えた。「ふざけるな!」と心の中で思いながらも、星は黙ってしまった。
さて、この状況ですが、いったい何故、何が上手くいっていないのでしょうか?5S活動、企業では当たり前の実践すべき取り組みですよね。星さんは、この取り組みを成功させるために、どのように行動すべきだったのでしょうか?皆さんは、どう思われますか?
皆さんの意見をアップしてもらうためのページを用意しました。コメントを使ってもいいかと思ったのですが、皆さんの意見が一覧で見やすい方がいいと思ったので。皆さんの考えを、気軽にアップしてください。簡単なコメントでOKです。一緒に考えましょう。(意見交換ページへ)
チームの仲間は、何故やってくれない?
新星堂(しんせいどう)株式会社は、都内に本社を置く玩具メーカー。社員は500人で、人形、模型、プラモデルや各種ゲーム類、カードなどを製造し、小売店・卸に販売している。星(ほし)新五(しんご)は、関東営業所営業2課に所属する営業マン。W大を卒業して8年、同社の営業マンとして頑張ってきた功績を認められ、今年主任に抜擢された若手のホープである。星の所属する関東営業所は、総勢35名。営業1課と2課があり、営業2課は、課長、係長、主任に加え、営業が10名(男性7名、女性3名)、営業事務(女性)が3名で構成されている。
新星堂の業績は、少子化のトレンドに加え、昨年からの経済不況の影響も受け、今期は減収減益となっている。市場ニーズにこたえる商品開発や売上向上のための様々な販売促進活動を行うなど、全社をあげて様々な取り組みがなされていたが、なかなか十分な成果には結びついていなかった。このような施策の効果を上げるためには、社員のモチベーションアップの取り組みが必要なのではないかと、星は常々考えていた。
ある日、このような状況下でも着実な業績アップを実現している小売りチェーンを訪問した星は、お客様の購買部の様子を見ていてある事に気がついた。どの机も綺麗に整頓されており、書類が山積みになっている机は一つもない。書類棚も整理されており、トイレも清掃が行き届いている。そこで、担当バイヤーの山下課長に「いやぁ、御社の皆さんは机の上をきちんと整理していて素晴らしいですね。どうやっているんですか?」と聞いてみた。「そうでしょ。これはうちの自慢なんだよね。数年前から製造業でよくやっている5S活動を取り入れたんですよ。気持ちよく元気に仕事をするには、まずは各自の身の回りからって事でね。やっぱり、身を正すと自然と”しゃきっ”として、仕事に身が入るんですよね。お陰で、みんなしっかり仕事に取り組んで、なんとか目標も達成できてるだと思ってるんですけどね。」この話を聞いた星は、営業2課でも是非この活動を取り入れて、各自のモラル・モチベーションアップにつなげたいと考え始めた。
数日後の課の全体会議で、星はこの話を課のメンバーに話し、自分たちもお客さまに見習ってこの活動を行うべきではないかと提案した。その話を聞いた近藤課長は、「星、良い事を言うなぁ。是非実践しよう。まずは、俺の机の上からだな。皆も、是非実践してくれ。」と話し、星をこの活動のリーダーとして課で取り組むこととなった。
会議が終了すると、数名のメンバーは早速机の上を整理し始めた。翌日の朝には、営業事務のメンバーが課の皆の机の上を拭いてくれていた。星は、皆が自分の考えを理解し、賛同して積極的に取り組んでもらえると思い、綺麗に片付いた事務所で皆のモチベーションが上がって仕事に取り組めるようになると嬉しく思っていた。
しかし、この会議から1週間も経つと、徐々に机の上を整理しないメンバーが出てきた。部下の吉田君(男性・28歳)の机が一番散らかっていたので、星は「吉田君、ちょっと机の上が散らかりすぎているよ。これじゃミスもしやすくなるから、毎日片付けるようにしないと。」と注意した。すると、「主任、今から外出なので、帰ったら片しますよ。すいません。」と苦笑いしながら答え、いそいそと出かけてしまった。課長の机に目をやると、課長の机も以前の状態に戻っていた。星は、「課長、お願いしますよ。課長から率先して片付けてくれなくちゃ。」と声をかけた。近藤課長は、「いやぁ、すまん、すまん。気をつけるから」と言って、一応その時は書類を簡単に整理して見せた。星は、自分の営業の仕事もあるので、その程度の声掛けをして、自分も外出した。
会議から2週間も経つと、課の机の上はほとんど以前の状態に戻ってしまった。最初に机拭きを協力してくれた営業事務で一番若手の田中さんに、「皆、ちっとも綺麗してくれないね。どうしてなんだろう?」と星は声を掛けた。「そうですね。綺麗にしていた方が、気持ち良いのに。私も、みんなに机の上を片付けてくれるように頼むように心がげますね。」と言ってくれた。その言動にも期待をかけて、星はもう1週間様子を見たが一向に改善の兆しは見えなかった。そこで、星はまた課の全体会議で話をした。「皆さん、5S活動はどうなっているんですか?皆さんが、この活動を実践しようと賛成したじゃないですか?」すると、星の3年先輩の高橋係長が「星君、そりゃ皆も努力してるんだよ。でも、なかなか思ったようにはねぇ。」と答えた。その話を受け、吉田君も「主任、申し訳ないですが、外回りが忙しくて。主任に時間があるんだったら、主任が片して下さいよ。」と付け加えた。「ふざけるな!」と心の中で思いながらも、星は黙ってしまった。
さて、この状況ですが、いったい何故、何が上手くいっていないのでしょうか?5S活動、企業では当たり前の実践すべき取り組みですよね。星さんは、この取り組みを成功させるために、どのように行動すべきだったのでしょうか?皆さんは、どう思われますか?
皆さんの意見をアップしてもらうためのページを用意しました。コメントを使ってもいいかと思ったのですが、皆さんの意見が一覧で見やすい方がいいと思ったので。皆さんの考えを、気軽にアップしてください。簡単なコメントでOKです。一緒に考えましょう。(意見交換ページへ)