井上浩二のブログ:現在(いま)を考える

株式会社ケーティーコンサルティング株式会社シンスター の代表取締役井上浩二が、ビジネスに関して日々考えていることを発信。

株式会社シンスターでは、人材育成に関するコラムを発信しています。是非こちらもご覧ください。

2012年02月

既存の枠組みを壊して考えよう!

日本マクドナルドの協力のもとITSを利用したドライブスルーでのキャッシュレス実証実験」、先週こんな記事を目にしました。私のブログでは、「車社会の未来は?」と題して2009年の5月にITSを利用したテレマティックスの今後の話を書いたのですが、それが漸く実証実験と言う形で実現に向けて動き出したようです。車のカーナビを利用して最寄りのマクドナルドに注文、これをドライブスルーで受け取った時にETCの仕組みを活用してカード決済すると言う仕組みの実証実験のようです。主催は財団法人道路新産業開発機構、参加企業は自動車メーカー、カーナビゲーション会社、決済金融機関など27社だそうです。折角の実験ですから、車の位置情報、渋滞情報も活用して到着時刻を正確に捕捉し、到着した時に出来たてのハンバーガーをマイクから何かを伝える手間も省いて(車から取得する情報でこれは可能なのではないかと思います)受け取れるようにして欲しいなぁ、などと個人的には思いました。しかし、この時期にこの枠組みでの実証実験、皆さんはどう思われますか?

このスピードで良いか?
もし、このようなサービスを開始するのに電波の割り当てが必要だったのだとしたら、テレビの地デジ移行が昨年の7月ですからある程度止むを得ないかもしれません。しかし、既存のテレマティックスを利用したサービスであれば、地デジ移行前にこの仕組みを構築し、地デジ全面移行後もっと早くこのような実証実験が出来たのではないかなぁと個人的には思います。ITも含めたパラダイムシフトのスピードが非常に早くなっているのは、周知の事実。国(国土交通省)が音頭をとってやるのであれば、世界に先駆けて新たなビジネスモデルを作り、それを海外に競争力を持って出して行くためにも、もっとスピーディーに取り組んで欲しいものです。今の日本政府では、やはり難しいのですかねぇ。

この枠組みで良いか?
スピードもさることながら、私個人としてはもっと気になっている事があります。それは、参加している企業群です。勿論、これまでの取り組みに対する参加度合い、更には利権などもあるとは思うのですが・・・カーナビですが、勿論これまでのカーナビを利用した場合にどうなるかは必ず検討すべきですが、今は代替するものがありますよね。そうです、スマホやタブレットPCです。最近のNTTドコモのCMでは、Walk with Youのシリーズでスマホに扮した渡辺謙がカーナビになるストーリーがありますよね。(本当は、動画を張りたかったのですが、流石にon air中のCMはYou Tubeにはアップされないのですね。)ネットの仕組みを利用して様々なコンテンツやソフトが揃っているスマホカーナビを利用したらどうなるかは、今回実験されないのでしょうか?カーナビのクローズドな世界で今回のような取り組みを実験するだけでは、物凄くもったいないと思います。既存の様々なサービスを使えたら、クーポンの仕組みや広告宣伝のやり方もスピーディーにバリエーションを持たす事が出来ると思います。現在サービスを提供しているプレーヤーが車ならではのサービスを競って開発したら、短期間で面白い事が沢山起こるように思うのですが。更に、私個人的としては、最近のITを活用すればiPadやGalaxyタブレットを着脱式にしてカーナビとして利用するオプションがあって良いのではないかと思っています。車のインパネにそのまま着脱出来たら素敵だと思いませんか?(保有者がまだ少なすぎるかもしれませんが。)もっともっと広く参加者をオープンに募り、色々なアイデアをぶつけられる取り組みにどうしてできないのでしょうね。(参加企業の利権が多いに絡んでいるのでしょうが、国が音頭を取ってやる取り組みなのですからねぇ。ちなみに、道路新産業開発機構の賛助会員には、NTTもKDDIも入っているのですが。)

既存の枠組みに囚われない発想が必要
私は、利権は置いておいて、国交省が意図的に色々な企業を排除してこの取り組みをしているとは余り思っていません。(そんなに皆さん腹黒くないと信じたいのですが。)恐らく、これまでの取り組みでは今回の参加企業が実施するのが自然、今までの流れから今回の枠組みにしようと言う事になったではないかと思っています。これは、既存の枠組みに縛られた発想ですね。世の中は変わる、技術は進歩する。この発想から、既存の枠組みを取っ払って考えれば、もっと違った発想が出てくると思うのですが・・・実は、日本企業の多くもこう言う発想は結構苦手だと思います。どうしても、これまでの枠組みや自前で何かをやろうとする。世の中の変化にアンテナを張り、常に現状の考え方に疑問を持ち、もっと違うアプローチがないかを常に考えるようにすると、これまでとはパラダイムの違うクリエイティブな発想が生まれる事も多々あるのではないでしょうか?私も、常にこのような考え方を持ってビジネスに取り組まねば。皆さんも、ちょっと意識してみては如何ですか?「この枠組みで考えていていいのかなぁ?他に取り得るアプローチはないのかなぁ?」なんて、自問するだけでも違うと思いますよ。

自分の「強み」・「良い所」を意識していますか?

先週、GMが2011年通期で過去最高益を記録したと報じられました。世界新車販売台数も、世界一に返り咲いたとのこと。09年6月に法的整理を申請してから、僅か2年半。物凄いスピードでのV字回復ですね。そう言えば、10年1月に更生法を適用した日航も、11年3月期に過去最高益を記録し、12年3月期はこれを更新する見通しとか。こちらも物凄いスピードですよね。両社とも公的資金をつぎ込んで(良いですよねぇ。国を代表するような大きな会社は。一般の企業では、破綻したら通常終わりですからね。)の再出発となったわけですが、何故こんなにもスピィーディーに復活する事が出来たのでしょう?皆さんは、どう思われますか?

「強み」・「良い所」を見極める
両者の再建を請け負った稲盛和夫氏、ダン・アカーソン氏は、ともに素晴らしい経営者なのでしょうね。無駄を止め、不採算部分を切り離す。そして、内部の改革を行って社員の意識から行動まで変えて行く。日航、GMという大企業でこのような事を短期間に断行するには、物凄いエネルギーがいると思います。当然のことながら、そこに企業経営の基本的な知識や実際の経験があって、初めてこの舵取りが可能になるのだと思います。そう言う意味では、両社の復活において両氏の貢献は非常に大きいと思います。但し、如何に経営者が素晴らしかったとしても、それだけでこの結果を出せるはずはありません。両社とも、破綻したのですから相応の悪い部分があった事は明白です。また、過去の経営者はこれを変える事が出来なかった。しかし、一方で両者とも他社にはない強みや良い部分があったのも事実。顧客基盤やネットワーク、そして設備、人・・・。業界の盟主として長い歴史を積み上げて来たのですから、当然です。両氏は、破綻当時の現状分析を行った際に、この「強み」をまず見極めたのではないかと思います。そして、その「強み」を活かしてこの企業を復活させるためには何をしたら良いか、何をこれまで以上のスピードで推進し、何を止め、どこをどうそぎ落せば良いか、総合的にはこの企業をどう言う方向で変えれば良いかを考え、優先順位をつけて変革を行ったのだと思います。(当然のことながら、最初の止血は迅速に断行しましたが。)そもそもの強みがあったからこそ、これだけの短期間で復活を遂げる事が出来た。両氏の最大の功績は、それを正確に見極め、これを活かすためにどう変革を行うかのプランを立てた事にあるのではないかと私は思うのですが、皆さんはどう思いますか?

「強み」・「良い所」を伸ばす
上記事例は国を代表する大企業ですが、どのような企業、また個人でも同じ事が言えます。企業変革では、コア・コンピタンスを見極め、それを梃子にして実行して行く事が非常に重要ですね。しかし、何かを良くしようと思うと、悪い所にばかり目が行ってしまいがち。勿論、悪い所を見てどう変えるかを考えなければなりませんが、そのためには「強み」・「良い所」が何かを押さえ、これをどう活用すれば現在の課題を克服できるかといった発想が必要です。このようなやり方をするためには、常日頃から「強み」を磨いておく必要がある。これは、個人ベースでも一緒ですね。やはり、自分の「強み」・「良い所」を磨いておく事で、更なる成長のための取り組みを行う事ができる。どうでしょう?皆さんは、ご自身の長所・良い所はどういうところだと思っていますか?これを、意識していますか?伸ばすための努力をしていますか?自分に振り返ってみると、私もなかなか出来ていないのではないかと思います。でも、こう言う考えは重要ですよね。随分と前に自分の長所を書いた記憶はありますが、最近はそう言う事を改まって書く機会もない。そうすると、意識する機会も少なくなる。これでは、いけませんね。皆さんも、一度自分の「強み」・「良い所」を振り返り、これを伸ばすためにどんな取り組みが必要か考えてみては如何でしょう?

ところで、最近公的資金がつぎ込まれている日本を代表する会社がもう1社ありますよね。そう、そう、東電です。先週の報道によると、現在で投入額はなんと1.6兆円になるそうです。(我々の血税が・・・)この企業と言うか、この業界は、どうやら企業として果たすべき最低限の条件、つまり「安全」に対しての責任を果たしていないようですね。事故調査委員会での原子力安全委員会の斑目委員長の答弁を聞くと、国と一緒になって果たすべき役割を「やらなくても良い言い訳」を作るのに時間を掛けていたようです。福島の問題が起こる前から、電力業界に関わる方から電力会社は「当事者意識がない」とか「危機意識がない」などのお話を色々と聞いていました。東電も設備などの資産はありますが・・・抱えている問題の大きさと組織全体の姿勢を見ていると、復活はなかなか難しそうですね。困ったものです。

「批判」するのは悪い事?

ちょっと前になりますが、新聞である新興企業の若手社長のインタビュー記事を読んだのですが、その時からちょっと引っかかっていた事があります。その記事には、次のような発言が書かれていました。

「僕は『政治にリーダーシップがない』という人は、自分でやったらいいと思う。そうでなければ、すさまじい責任逃れでしかない。人を批判するからには、自分が代わりにやるという姿勢でないと。行動しない人に批判する権利はない。そういう考え方でないと幸せになれないと思う。頑張りもせず、あきらめて、文句だけ言っていて幸せなのか」

若手で自分で会社を立ち上げて成功してきた人だけあって、かなり尖った発言ですね。皆さんは、この方の考えをどう思いますか?
確かに、単なる誹謗中傷をするのであれば、それは良くない。また、単に批判だけでなく、本当はどうすべきだと言う自分なりの考えがないと、ちょっとイマイチ。それでも、何かに対して「それは良くないのでは?」と意見するだけでもとても良い事だと私は思います。多くの人がそうすべきだと思います。何故かって?それは、批判をするだけでも物凄くメリットがあると思っているからです。

他人に言われて気づく
何かをやっている人、行動を起こしている人は、多くの場合とても一生懸命です。時に、周りが見えていない事もあります。そんな時、他人から行動を批判されると、時にカチンと来る事もあるでしょう。しかし、同じような批判が多ければ、多くの人から見て現在の行動はどこか問題があるという事です。また、たった一つの批判でも、冷静に考えてみると自分の行動に大きな誤りや欠陥があると気づく事もあります。そこに気がつく事ができれば、自分の行動が変わる、あるいは変える事が出来るかもしれません。その結果、より良い成果を生み出す事が出来ればそんなに良い事はない。年を重ねるごとに、人はあまり他人から批判されなくなります。それは、周りの遠慮もあるのでしょうね。そんな状況になると、誰かが批判してくれる事は何事にも代えられないくらいありがたい事です。受け取る側にもよりますが、また言い方にもよりますが、批判される立場の人のためにもどんどん意見してあげる事は私は「是」だと思います。

自分の考えを見直す機会になる
また、批判をする事は自分の考えを見直すいい機会にもなります。出来る事なら、誰かの行為を批判する際に自分の考えをメモに書いてみる、文書にしてみると良いですね。自分が何を良くないと思っているのか、その論点は何かを見てみると、実は自分の考えにも多くの「抜け・漏れ」がある事に気づくことがあります。そこに対して、批判の対象の方はどう考えているのか、何を、何故やっているのかもう一度考え直してみると、自分の配慮や思考が足りなかった部分が見えてくる事があります。すると、時には恥ずかしくて批判する事を止める場合もありますよね。いつも文章を書くまでの事は出来ないと思いますが、メモに簡単に自分の論点を各ぐらいの事は簡単にできます。それは、自分の考えを見直す非常に良い機会です。是非、皆さんも実践してみて下さいね。

先々の行動に生きる
最後に、他人の行為を批判する事は、先々の自分の行動に活かす事ができます。批判の対象の方と全く同じ立場にはならないかもしれませんが、自分もいつか同じような立場になるかもしれません。その時、自分が以前していた批判を「思い起こす」ことが大事です。自分も同じような過ちを犯していないか、考えの足りないところはないかと言う事を、「自分の(過去の)意見」に照らし合わせて考える。(別に、先々でなくても、今どうかを考える事も重要ですね。)そうする事で、より良い行動をとれるのであれば、色々な場面で様々な方を批判するのは自分のためになります。ただ、ここで1点忘れてはならない非常に重要なポイントは、自分の「言葉に責任をもつ」ことですね。批判と言うと、単に言いっ放しの人がいます。それではいけない。そうだったら、批判などあまりしない方が良いかもしれない。自分の言葉に責任を持ち、自分のやっている事、将来やるであろうことには、同じ批判を受けるような事をやらないようにする事がとても大事ですね。

今回の話しは、上記のような事に加え、そもそも「みんなが意見を言わなかったら、暗い世の中になってしまう」のではないかなぁと個人的に思っていたので書いてみました。現在のネット社会では、誰もが自由に自分の意見を言える。世の中に発言できる。これを前向きな力に変えて行くからこそ、社会は良くなるのではないでしょうか?意見を言う事を余り大仰に考えず、躊躇し過ぎず、批判も含めて皆さんもどんどん意見して行きましょう!

「成長」してますか?

今、ある企業でハーバード・ビジネス・スクールののケースを使った研修をやって欲しいと頼まれており、この週末3つのケースのteaching noteを作っていました。ちょっと疲れました。そのうちの1冊は、Apple Inc. in 2010と言うタイトルで、iPadを出した時までのAppleのケースです。皆さんご存知のSteve Jobsの話で、メインはJobsがAppleのCEOに返り咲いてから、iMac,iPod,IPhone,iPadとヒットを続けて行く時のDigital Hub戦略がどのようなものだったかと言うものです。このケースを如何に捌くかを考えながら、あらためてSteve Jobsは凄いなぁと思いながら、何故Jobsは成功したのだろう?人は、どうやって成長するのだろう?などと考えました。

「思い続ける」事の大事さ
Jobsのやって来た事の奇跡を見ると、首尾一貫しているのが、
・個人がコンピューターを使って、快適な/楽しい/便利な生活が送れるようになる
と思い続けていると言う事でしょうか。そのために、まずPCを作った。IBM互換機が出て、市場では個人よりもビジネスユーザーを相手にした方が儲かる流れになっても、基本的な考えは変えていないように私には思えます。その結果、80年代前半に会社の業績を落とし、自ら作った会社を追われる事になる。そんな悲哀を見ても、97年にCEOに返り咲いて見事にAppleを復活させたのは凄いと言うか、執念と言うか・・・別に他の企業でやっても良かったのでしょうが、本人がスタンフォード大の講演で話していたようにAppleを愛し、そこで成功を収めたかったのでしょうね。しかし、一度は経営に失敗したJobsが何故2度目は上手く経営出来たのでしょうか?皆さんは、どう思われますか?
私なりに色々考えてみたのですが、時代がJobsに追いつき、正に最適な時にAppleに戻った事が一つの理由ではないかと思います。97年、USではネットワーク環境もコストも個人が自由にInternetを活用できる状況が出来つつあった。ハードは既に十分にコストが落ち、多くの人が手軽にPCなどを買える環境になっていた。そんな状況だったからこそ、Jobsがかねてから考えていた事が実現できたのではないでしょうか?昨年末、NHKだったと思うのですが、Jobsのドキュメンタリーを観た際に「将来の電話はこうなる」とJobsが70年代に絵を描いて知人に説明した逸話が紹介されていました。その絵には、ボタンも何もないタッチパネルの電話、つまりiPhoneそのものが書かれていたそうです。Jobsが常に意識していた事は、
・使いやすさ、ユーザービリティー
・それを実現する新たな技術
のような気がします。こう言うものがあったら良い、自分も使いたい、と言うものをコンピューターを通じて提供したいと「思い続けて」いた。その思いがあるからこそ、考え続け、失敗しないビジネスモデルを考える事が出来たのかもしれません。一つの事を思い続けるのも大事ですね。

常に何かを「意識」して行動する
一方、Jobsの場合、一度外に出て冷静に外部からAppleを観たのも良かったのでしょうね。思いは強くても、また一時は成功しても、何故上手く行かなかったのか?きっと、それも考えた上で復帰後は同じ轍を踏まないようにビジネスを作って行ったのだと思います。そこには、恐らく事あるごとに「意識」できるものが幾つかあったのだと思います。たまに、成長する人としない人はどう違うのかと聞かれる事があるのですが、私は成長する人は行動する際に何か「意識」している事があると話しています。過去に上手くいったやり方、失敗した事、あるいは人から習った事、盗んだ事。色々ある中で、これは「意識」して行動しようと思っていると、実際の行動が伴っても伴わなくても後から成功要因・失敗要因を自分なりに考える事ができます。すると、次の行動の改善に活かす事ができる。きっと、Jobsもそうだったのだろうと思うのですが、皆さんはどう思われますか?

成長するために、
・執念のように何かを思い続ける
・常に何かを「意識」して行動する

の2つが大事なのではないかと私は思います。(勿論、勉強も大事ですけどね。)皆さんも、ちょっと気にしてみては如何でしょう?
livedoor プロフィール

Koji

美味しい食べ物とお酒をこよなく愛すコンサルタントです。戦略立案とBPR、及びこれを実現するためのITなどに関するコンサルティングを提供しています。また、ビジネスリーダーを育成するシンスターで企業研修などの講師も務めています。
株式会社ケーティーコンサルティング、株式会社シンスター代表取締役

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