井上浩二のブログ:現在(いま)を考える

株式会社ケーティーコンサルティング株式会社シンスター の代表取締役井上浩二が、ビジネスに関して日々考えていることを発信。

株式会社シンスターでは、人材育成に関するコラムを発信しています。是非こちらもご覧ください。

2012年11月

政治は変わるのだろうか?

皆さん、世の中年内選挙で騒がしくなってきましたね。週末のテレビでも、さんざん各党の方々がテレビに出演してご自身のお考えを話されています。色々なメディアで、直接色々な話が聞けるのは、良いですよね。以前は、街頭演説などは活発でしたが、こんなにテレビに出て他党の方と議論したりするようなことはなかった。(街頭演説でも、「1票をお願いします!」ばかりだったような記憶があるのですが。)しかも、他の方が感情も込めて議論を吹っかけてくると、時に本音が出たり。ま、こんな話を聞いていると個人的には・・・

投票したい党がない
私のブログを呼んで頂いている方は、私の言いそうなことはお分かりだと思いますが、色々な報道を聞きかじって私が思ったことをちょっと書いてみますね。
ま、民主党は政権交代後の稚拙な政治を見ていれば、私としては論外。自民党の安倍総裁、インフレ目標を設定し、金融緩和策を前面に押し出して日本の経済を立て直そうとしているようですね。日銀の役割含め、国家全体で経済立て直しを考えなければならないとするような考えは悪くはないと思うのですが・・・「日銀による無制限の金融緩和」、「建設国債を発行して日銀が買い取る」、こんな発想で良いのでしょうか?更に、「日銀は、輪転機をぐるぐる回して、無制限にお金を刷る」、これが日本の総理大臣に最も近いという人の発言でしょうか?
一方、日本維新の会を率いる橋本氏ですが、安倍総裁の考えに「何故建設国債なのか?支持基盤を利する策を考えているだけじゃないか。」と反論。パチパチ!良いですねぇ。この反論。しかし、その後の発言は・・・「不況不況と言っても高いものも売れている。東日本大震災の後には、太陽光発電の機能が付いた扇風機がどんどん売れた。7-8万もするルンバ(商品名は言いませんでしたが)もどんどん売れている。工夫次第で日本だって高くても売れるものがある。競争の原理を持ち込んで、競うことが必要なんです。」(お話になっていたことを私の記憶で書いています。)結局、要旨は、

「現在の日本経済の苦境⇒企業が競争で競う⇒日本経済の再興と競争力のある日本」

と言うことですね。さて、これは論理的でしょうか?ある部分、論理的なところもありますね。しかし、「現在の日本の苦境」と言うファクトをちゃんと見れば、かなり論理の飛躍がありますねぇ。また、それを補強するファクトが太陽光発電扇風機とルンバ。如何でしょう?例えが例えになっていない。橋本さんは、論理思考を勉強し直した方が良いのではないかと個人的には思ってしまったのですが・・・それから、もう少し広い意味での日本経済、各企業の血のにじむような努力を勉強した方が良いですね。
しかし、他の党も如何なものでしょうね。減税日本の河村氏はTPP反対にもかかわらず、政権を取りたいが故に維新の会と組もうとするし、太陽の党の石原氏はとにかく「日本を何とかしなければならない、しょうがないから俺がやる」的な発言しかいないし。

以前のブログにも書きましたが、個人的には石原さんが都知事をやって上手く行った経済政策はほとんどないように思うのですが。それよりも、どちらかと言うと大きな失敗が私としては目立つように思います。都の範囲であれだけ経済的失政が多い方が、国レベルで正しい経済政策が立てられるとは、私は思わないのですが。蛇足ですが、橋本氏は「これまで東京都知事と大阪府知事が組んで政治を行ったことはなかった。これは歴史的な物凄いことなんです」なんておっしゃっているようですが、So what?ですね。私には、何がすごいのか???です。

今回の選挙では、経済立て直し、TPP、震災復興とエネルギー問題、社会福祉・・・など、など色々とあるようですが、最初の2つだけ私なりの考えをコメントしますね。私は、現在の経済のグローバル化の観点からは、経済的に日本だけ孤立すると言う選択肢はないと思っています。2国間協定、TPPなど、日本経済の発展のために必要な施策は政治が主導して取っていくべきと思います。ただ、このような施策は、政策によって利する企業、業界と不利、もしくはビジネスが厳しくなる企業、業界が出てきますね。そこを調整し、全体をうまく回すのが政治と思います。競争の中で切磋琢磨しろ、と言うだけでは上手く行かない。長期的にはそうなるかもしれませんが、そこにはタイムラグが発生する。新たな政策により利益を上げる企業は、勿論雇用の拡大などで貢献してくれることと思いますが、国の政策が寄与した利益はしっかりと計算して、特別税のような形で国が徴収し、苦しい業界に競争力を付ける支援にフェアに回すのが国の仕事のように思います。エコカー減税、エコポイントなどの施策がこれまでにもありましたが、その恩恵にあずかった企業は全体の一部ですね。そこで、業績を上げて利益を大きく出している企業がある。一方で、そのような施策とは関係なく、苦しいビジネスを続け、中には倒産していっている企業も沢山ある。その血流、つまりお金の流れをフェアに作るのが政治だと思うのですが・・・皆さんは、どう思われますか?

政治とは関係なく、企業は切磋琢磨している
私から見ていると、日本の政治は対岸の火事、もとい、被害は受けるからそんなことを言ってはいけませんね。しかし、どうにもならないなぁ、としか思えないのが何とも情けなく感じます。ま、そういう自分は、自分から政治の世界に出て行って何かしようと言うわけではないですから、批判ばかりしていてはいけませんね。どんな政治になろうとも、ビジネスの世界で頑張って、日本を良い国にするための貢献をせねば。ビジネスの世界で頑張っている人は、皆一生懸命付加価値を出そうと頑張っているのですからね。
話はコロッと変わるのですが、そんな頑張っている私の仲間から素敵な知らせが届いたので、皆さんにシェアさせて下さい。6月にヴェトナムのハノイに行き、私の知り合いが日本の製鉄業の償却済みに近い設備を持って行って製造業の会社とその販社を立ち上げている事を書きました。(その際に撮った写真)
建設中ライン

その時は、「これで本当に稼働する工場になるのか?」と疑問に思ってしまうような状態だったのですが、遂に工場が完成し開所式を行ったとのことです。この工場がどう生まれ変わったかと言うと、
工場1

工場2

工場3

見違えますねぇ。本当に。そして、開所式は400人の招待客、ヴェトナムの外務副大臣も参加して下さり、とても盛大に行ったそうです。
開所式

ゲスト

ここまで来るには、現地スタッフの問題やご家族のご病気など大変なご苦労があったとのことです。こうやって日本のビジネスマンは、政治家が上手く動いてくれなくても必死に努力し、日本経済を良くするために頑張っているのですよね。吉岡さん、開所式まで本当にご苦労様でした。しかし、ビジネスは今がスタートライン。これからですね。頑張って下さい。

他人との『ご縁』を大事にしていますか?

今年もやってまいりました、ボジョレー解禁日!今年は、「史上最悪の不作」と言われていたので味の方はどうかと思っていたのですが・・・我が社では例年通りGeorges Duboeufを2樽(ボトル40本分)を用意し、お客様や友人を招いての親睦会を16日に行い、皆さんと楽しんでみました。味はちょっと酸味が強いかなと思いましたが、すっきりとして飲み易く、心配してたほど悪くはありませんでした。2樽とも綺麗に空になったので、皆さんにも楽しんで頂けたのだと思います。この会を我が社で始めてから早くも14回目となり、毎年とても素敵な場となっていると自負しています。今回も、私としてはとても嬉しいことが沢山あり、本当に他人との『ご縁』は人生においてとても大事なもの、人生の宝と再認識しました。そんな嬉しい体験から、2つほどエピソードを紹介させて頂きますね。

卒業生が集い、仲間としての想いを持ち続けてくれている
今回もとても沢山の方々がお立ち寄り下さったのですが、その中に当社を退職=卒業したメンバーが7名参加してくれました。会社を退職しても前の会社のこのような会に参加してくれただけで、私にとってはとても嬉しいことでした。「縁を大事に」と言うのは、私も会社のメンバーに常々話していることなので、卒業生がそれを実行してくれていることだけで、本当に嬉しい。しかし、更に嬉しかったことは、卒業生の中に現在在籍している企業の力を使って我が社との協業、協力を考えてくれていたり、実際に現在進行している提案を共同で行いたいと言うような話まで持ってきてくれたメンバーがいたことです。その内容がどうであれ、そんなことはどうでも良いことです。卒業生が、我が社を離れても我々に想いを持ってくれていること、コミュニティーとして我がグループに参加してくれていることが何よりも私にとっては嬉しかった。最近、日本でも離職率が高くなっていることが社会的な問題にもなってきています。勿論、明らかに良くない離職もあります。しかし、人はそれぞれ、その時々で長期的なキャリアプランややりたい事が変わり、前向きに異なる職場を選択することも多々あると思います。そういう仲間とは、在籍する企業が違っても、情報交換をしたり、ビジネスを共にしたりすれば良い。このような縁は、個々人にとっても、企業にとってもとても大事な『宝』なのではないかと私は思います。そんな『縁』を大事にするような仲間が増え、実際に色々なやり取りができていること、そういう卒業生がいることを誇りに、そして非常に嬉しく思いました。

プライベートでのご縁にも広がる
もう一つ、特筆すべき嬉しいことがありました。もうビジネスでの付き合いも10年以上になるYさんが私のところに来て、「井上さん、ちょっと二人で話せますか?」なんて声をかけてくれました。Yさんが何か周りに聞かれたくない話をこんな場でするなんて・・・と思いながら人の輪から離れてお話を聞くと・・・

「実は、来年の1月に結婚式をすることになりまして、井上さんに是非出席して頂きたいのですが。」

なるほど!皆さんがいるところで私にそんな話をしたらどういう事になるか。当然、周りの人に聞こえる大きな声で、「おめでとうございます、素晴らしい!皆さん、ちょっと良いですか・・・」なんて始めますからね。Yさんは、私の事を良く理解している。そんな、こっ恥ずかしいことは避けたかったのでしょうね。しかし、一生に一度の晴れの場に私なんかを呼んで下さるなんて、本当に嬉しく思いました。しかし、そこには続きがあり、

「そこでですねぇ、井上さんは私の側の主賓として一言挨拶をお願いしたいのですが・・・」

Yさんも、既に20年近く今のビジネスを行い、事業も成長させてきている方ですから、私なんかよりも適切な方がいらっしゃるのではと丁重にお断りしたのですが、是非にと言うことでしたのでお引き受けすることにしました。いやぁ、私はそういう場で喋るのはあまり得意ではないので、ちょっと気が引けますが、ご本人・ご家族様にとって本当に大事な日ですので、少しでも良いお話ができるように考えねば。しかし、ビジネスの縁からこのようなプライベートな縁にまで広がり、私としてはとても嬉しく思いました。人と人との縁が、こうやってどんどん広がれば素敵だなぁ、と心から思った一夜となりました。

私の会社も、KTが18年、シンスターが4年設立から経過しました。早いものです。その活動の中で、様々な人とのご縁が広がったことが、私にとって何よりの宝です。そういう縁を深め、広げていく中で、このボジョレーの会のような場もとても大事なのだと実感しました。特に、

・自ら行動する、場を作ること
・継続すること


の2つが、自分ができることとしては大事なのだと思います。縁を大事にするためには、まずそうできるように自分から行動しなくてはいけないのだと思います。また、周りから見たら大したことないこと、くだらないように見えることでも、継続することがとても大事。今では、毎年この会を楽しみにして頂き、「ボジョレーはKTで飲む」と決めていて下さる方もいらっしゃいます。こんな集いが、参加した方々皆様の縁を深め、広げることに少しでも役立ったら嬉しいですよね。これからも、こんな場を作り続けられるように頑張ろうと思います。

どんな人に囲まれていますか?

皆さん、自分の家の屋上がこんな風だったら如何でしょう?
屋上庭園
毎日、出来るだけ早く家に帰りたくなる?晴れた週末は、毎週屋上でバーベキュー?色々と考えちゃいますよね。更に、家にこんなプールまでついていたら・・・
プール
お子さんがいる方は、楽しく遊べますよね。しかし、こんな家を建てたら物凄く高い・・・と諦めてしまうことなかれ!これまでの住宅建設費用と同じ、あるいはそれよりも安くこんな素敵な家を提供している会社があります。株式会社Innovationです。以前のブログでも紹介したのですが、2年前に100万円を切る屋上庭園プラスワンリビングを始めたのですが、現在はそのコンセプトを家全t内に広げ、プラスワンリビングハウスと言う商品を開発して提供し始めています。(最近、多くのメディアで取り上げられているので、ご存知の方も多いと思いますが。)先日、この会社の代表の岡崎富夢さんと食事をしました。とても楽しく素敵な時間を過ごせたので、その時に感じたことを今回は書きますね。

素敵な人達に囲まれているから・・・
その日は、大阪の「しちさん」と言う鉄板焼きとワインのお店(締めのお好み焼きが最高です)で、岡崎さんの部下、友人であり「しちさん」のオーナーのYさん、私のパートナーの有江君の計5名で楽しく食事をしました。
Yさんは、バブル期から90年代に一世を風靡した有名な雑誌の関西版の元編集長で、廃刊と伴に独立されたそうです。何故鉄板焼きかの話も大変興味深かったのですが、アウトドアの話で盛り上がったのでその話を。Yさんは、キャンプ場も経営されているそうなのですが、そのコンセプトは「素人でも楽しめる手軽で素敵なアウトドア」のように私は思いました。キャンプ場でキャンプと言うと、結構お高いグッズを揃え、食事は飯盒などを使って本格的に楽しむ人も多く、素人には少しハードルが高いように思えることもあります。しかし、Yさんはそこを変えたいと言うことで、本格的な準備をしなくても誰もが簡単にアウトドアを楽しめるサービスを提供しているそうです。想いは、
『「アウトドアって楽しいんだよ」、「手軽に楽しめるんだよ」ということをより多くの人に知ってもらいたい、アウトドアを通じて生活をより豊かにしてもらいたい』
ということにあるようです。私の個人的な感覚では、日本はそもそも家中の文化の方が多く、外を楽しむのはそんなに上手ではないと思います。しかし、最近はこれが徐々に変わってきている。それは、経済的な要因もありますが、家族や友人との絆を深めたいという傾向が強まってきているトレンドもあると思います。そのような状況で、Yさんのような『想い』を持った方が、「キャンプって思っていたより簡単で楽しかった。こんなに美味しいものを食べても、ホテルに泊まる旅行よりずっと安かった。ありがとうございました。」なんて御礼をお客様から言ってもらえるようなビジネスをどんどん展開してもらえると、日本人の生活はもっともっと豊かなものになるかもしれませんね。そんなYさんの話をきっかけに、「こんなことやっても面白い、楽しい」なんて話題になっていったのですが、岡崎さんはYさんのような畑が違う、発想が違う方々とも付き合うことで、自分の発想も広げているのかな、なんて思いました。
こんな話もしつつ、岡崎さんの部下の方には、岡崎さんの良いところ、悪いところなんて事を聞いてみました。当然良いところから話されるのかな、と思っていたら、「まず、悪いところからですが・・・」と切り出されるじゃないですか。私としては、ちょっとびっくり。どんなところかと言うと・・・と、これは公に書くことではないですね。良いところは、皆を引っ張るリーダーシップだそうです。この話を聞いて素敵だなぁと思ったことは、「直して欲しいところ」を部下がストレートに話す環境を岡崎さんが作っているところでしょうか。そう言えば、岡崎さんを育ててくれた親会社の社長は、岡崎さんにこれまで色々なことにチャレンジする機会を与えて下さり、今は基本的には岡崎さんの考えでビジネスを進めさせてくれているそうです。
勿論、岡崎さんがリーダーシップを発揮しているから成長する新たなビジネスを創ってこれているのだと思いますが、こういう素敵な方々に囲まれ、刺激を受け、お叱りも受けているから岡崎さんは良い方向に向かって進めているのだなぁ、などと思いながらとても気持ちよく食事が出来た夜でした。

『想い』と『行動』が素敵な人の求心力
一方、このブログを書きながら、何故岡崎さんの周りに素敵な人が集まるのかなぁ、などと私なりに考えてみました。まず一つ目は、やはりこんなことを実現したい、こんな風になりたい、変えたいと言う強い『想い』を持っていることが大事なのではないかと思います。そういう想いがあるから、色々なことに好奇心が湧く。だから色々な人と積極的に交わる。困難があっても簡単に諦めない。岡崎さんのブログにも色々と綴られているのですが、現在のビジネスに関しては想いをビデオでも語っているので、是非ご覧になってみて下さい。

素敵な想いを持っていますよね。その想いを実現するために自ら積極的に動く、行動している。色々とお話を伺うと、やはり従来やっていなかった「戸建て」ビジネスに参入するには、数多くの苦労があったとのことです。それを、自ら先頭に立って行動して乗り越えてきている。ビジネスだけでなく、色々な世界の人と積極的に輪を広げてきている。その経験が、そもそも岡崎さんの持つパーソナリティーを更に魅力あるものにしているのでしょうね。(どんなに想いが強くても、行動が伴わなければ外には見えないですからね。)もう一つ付け加えておくと、先人、先人の達成したことに対しての敬意と、この資産を最大限に活用してより良いもの、世界を創ろうと言う志が素敵です。例えば、このプラスワンリビングですが、言うまでもなく親会社が脈々と創り上げてきた緑化事業の技術がなければ実現の難しいビジネスです。岡崎さんは、それを最大限に活用して、先人への恩返しとして新たなビジネスを創りだしている。先人の資産を活用させて頂いているからこそ今のビジネスがあることを意識している。この先人への敬意と意識、とても良いですね。

今回はとても楽しく美味しかった食事を題材に書いたので、ちょっと良く書きすぎたかな。でも、事実なんですよ。ただ、岡崎さんの創っている事業は、ビジネスとしてはまだまだスタート地点。岡崎さん、奢らず、焦らず、しかしスピーデーに。Innovationの皆様含め、素敵な仲間と一緒に素敵なビジネスを創って下さいね。

お金の『大事さ』を考えていますか?

会計監査院の報告によると、税金の無駄遣いが5290億円もあるそうです。いやぁ、随分と無駄に使いましたねぇ。ま、会計監査院の報告ですから、どこまでどう無駄なのかは本当にしっかりと見てみないと分かりませんが。それより、私が驚いたのは、これは2011年度決算に対する報告だと言うことです。もう今は11月ですよね。会計監査に何カ月かかっているのでしょう?こんなに時間が経ってしまって出された会計監査報告、有効に活用できるのでしょうか?

遅きに失する⇒スピードが大事
読売新聞の記事によると、今回の調査で次のような事例が報告されているようです。

厚木市のバイオ燃料製造会社「BIO ENERGIES JAPAN」は08、09年度、バイオディーゼル燃料を製造販売するため、秋田市と秋田県大潟村に建設する2施設の整備費や機器購入費などとして、農林水産省から計約1億6000万円の補助を受けた。

しかし、秋田市の施設は交付決定前に着工しており、検査院は不当な交付だったと指摘。さらに同省によると、事業は販売先が確保できないなどで行き 詰まり、同社は11年6月に2施設の製造設備を無断で都内の業者に7350万円で売却した。秋田市の施設の設備は同年12月に解体されたという。


何ともお粗末なお話ですね。気になったので厚木にあるバイオエナジーズジャパン株式会社を調べてみました。どうやらホームページは存在しないようですね。また、この会社は07年に設立されており、その際の従業員は2人だそうです。株主は2人で、個人が全株式を持っている。このような会社に、設立2年目、3年目で1億6000万円もの補助金を出しているようです。どのような審査があったのか分かりませんが、大事な税金をこんなにつぎ込むのに足るものだったのかどうか?更に、「販売が確保できない=事業存続の可能性がない」状態を見過ごし、補助金を交付した対象が1年以上も前に売却されてお金に換えられていることを今更報告しても・・・個人的な見解ですが、とても返ってくるとは思えない。資本金1000万円で設立して、国の補助金をうまく掠め取って大金を手にしているとしか思えないのですが・・・
そもそも、監査のスピード、タイミングとも話にならないですね。一般の私企業は、刻々と変化する外部環境に対応するために、不断の努力を積み重ねているわけです。以前ご紹介しましたが、日本の失われた20年で株価を最も向上させたユニ・チャームは、SAPS経営と言う手法を取り入れ、市場の動きに対応する行動を取るために全社を挙げて週次で状況をレビューし、各人が正しく行動を取ることで実績を上げています。これぐらいのスピードで状況の変化を掴み取らなければ事が上手く行かなくなるリスクがあると私企業の経営者は考え、行動しているのに、昨年の6月には既に売却されていたでは・・・まったくもって話にならないですね。しかし、この責任、誰が一体どのように取るのでしょうね?

お金の『大事さ』を認識することが重要
先日、ある大企業の部課長の方々と議論をしている時に、「当社は、なかなか投資をしない」などと言う話を聞きました。良く聞く話ですね。勿論、タイミングを逃さずにビジネスを行っていくためには、必要な時に必要な投資をしなければなりません。しかし、何でも100%成功する投資はないわけですから、当然成功の確率を『スピーディーに』見極める事が肝要となります。そのためにも、外部環境の変化に対してアンテナを高く持たなければならないのですが・・・その前に、その投資額がどれ程の意味を持っているのかも投資を申請する側、審査する側双方が理解している必要があるでしょう。先の事例では、補助金が1億6000万円でしたね。これが税金で納められているわけですから、実効税率を40.69%とすると3億9300万円ぐらいの利益がないとこの税金は納められない。07年度の製造業平均の利益率である4%を使って計算すると、98億2500万円の売り上げが必要になります。扱っている製品にもよりますが、これだけの売上を作るのは物凄く大変、現場の方々が必死になって作っているお金です。その実感のない方々が審査して税金を使っているのですから・・・タイムリーなチェックも何もしない。責任も取らない。これでは、国が良くなるはずがありませんね。

これから、多くの読者の方々も来期予算を組んでいく時期だと思います。その際には、是非使うお金の大事さを良く考えた上で、素敵な未来を創る確率が高いところに再投資するように気をつけて下さいね。そこでは、その投資金額を創るためにどれだけの苦労が必要かに思いを馳せることが大事だと思います。そして、その投資が必ず結果を生むように、PDCAをしっかり回す。しかも高速に。そのためには、計画段階からいつ、どのように進捗をチェックするか、上手く行ってない時に梃入れをどのように行うかを考えておくことが大事だと思います。一方では、市場機会をしっかり把握して、「これは面白い!」というビジネスを周囲を牽引してグイグイ創っていくと言いう力強さとワクワク感も大事ですけどね。
livedoor プロフィール

Koji

美味しい食べ物とお酒をこよなく愛すコンサルタントです。戦略立案とBPR、及びこれを実現するためのITなどに関するコンサルティングを提供しています。また、ビジネスリーダーを育成するシンスターで企業研修などの講師も務めています。
株式会社ケーティーコンサルティング、株式会社シンスター代表取締役

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