井上浩二のブログ:現在(いま)を考える

株式会社ケーティーコンサルティング、株式会社シンスター の代表取締役井上浩二が、ビジネスに関して日々考えていることを発信。

株式会社シンスターでは、人材育成に関するコラムを発信しています。是非こちらもご覧ください。

2013年01月

組織力になっていますか?

1日で約600億ドル(約5兆4000億円)の価値が吹っ飛ぶ。どこの企業の話かお分かりですよね。そうです。アップルです。先週、業績の伸び悩みから時価同額世界1位の座をエクソンモービルに譲り、多くのメディアに「アップル神話の陰り」などと報道されました。皆さんは、この一連の報道をご覧になってどのようなことを考えましたか?

「アップル」、それとも「 ジョブズのアップル」?
スティーブ・ジョブズの死後、アップルはどうなるかと色々と報道されましたが、ご存じの通り2012年はiPhone5も発表し、株式時価総額は世界1位となりました。しかし、昨年後半から徐々に株価が下落し、先日の決算発表で上述の結果となったわけです。この10-12月期決算が、四半期利益が過去最高の結果だったにも関わらず。市場の評価は、今後の成長予測の陰りと多くのメディアが報道していますが・・・厳しい評価ですね。(ま、これまでが少々バブルっぽかったので、致し方なしともいえますが。)
ジョブズの遺産、などと言う報道もジョブズの死後にはありましたね。ジョブズが4年間分の製品と設計コンセプトを遺していったと言う話です。ありそうな話ですよね。このような報道を考慮すると、画期的な新製品が発表されていない、その手の情報のリークが少なくなっているからと言って、ここまで評価を落とすことはないように思います。個人的には、市場は「ジョブズのアップル」を評価していたのであって、ジョブズの亡き後アップルはこれまでのアップルではなくなっていると言う評価をしているのではないかと思います。これも、個人的な経験値によるところ大なのですが、そもそも発売している新製品の完成度、アフターサービスの質が落ちていることで、アップルは以前の輝きを失っていると評価されているのではないでしょうか?皆さんご存じの通り、iPhone5では地図アプリを独自のものに変更して不具合が指摘されました。新型iPadでは、iBookが落ちて利用できず、これまでのようにPDFファイルをiPadと共有して使うことが出来なくなっています。iBook自体は、未だに落ち続けるのに、長期間にわたって何のサポートもありません。日経で報じられた電子書籍ビジネスへの参入とも関係しているのかもしれませんが、サービス停止などの説明も何もないのは・・・もし、ジョブズが生きていたらこのようなことは起こったでしょうか?「自分こそが最も評価の厳しいユーザー」を自認していたジョブズであれば、これほど不完全な状態で製品を上市しなかったのではないかと思います。また、上市後の対応も違ったのではないかと思います。上市する製品への対応、これは直感的とか天才的とか言われる能力がなくても、当たり前のことを当たり前にやればやり切れることですね。それが出来なくなっている。楽天だったら、Kobo発売時の不具合があっても許せる。(株価も急落などしませんでしたね。)なぜなら、楽天だから。しかし、アップルではそうはいかない。なぜなら、アップルのユーザーはアップルに高い完成度を期待しているから。そこにちゃんと応えられなくなっているとすると、やはり会社として変わってきてしまっていると評価されても仕方ないのでしょうね。そこに、新製品に関する情報の不足、人材流出、主要製品の販売単価の下落傾向などの情報が加わり、今回の評価に繋がっているのではないでしょうか?やはり、市場が評価していたのは「ジョブズのアップル」だったのでしょうね。

個人力を組織力に高めるのは難しい
「属人的な力に頼っていてはいけない、組織力に高めないと」などと言うことを、私も良く口にします。言うは易し、行うは難し、ですよね。特に小さな組織では難しいと思うのですが、アップルほどの人的資源があっても難しいと言うことですね。属人的な力が個人の感性などによる場合は尚更ですね。一方、合理的にやれる事、例えば先の上市前の製品を徹底的にテストする、上市後のサポートをしっかり行うといったことは、考えて計画的に組織力を高めれば対応できる事と思います。肝は、

・計画的に適切な期間をかけて取り組むこと

でしょうか。やはり、組織=人の集まりの考え方、行動を短期間で変えるのは難しいことですから、組織として

・どこまでの力を継続する組織力とするのかを明確にする
・これを仕組み化するための取り組みを計画して行う


ことが必要となります。理屈はそうなのですが、これも実行するのは難しい。何故かと言うと、組織の中でこの発想を持って計画を立てる、継続的な取り組みをする人が少ないからですね。皆さんの組織は如何でしょう?こんな取組はなされていますか?会社全体でも、自分の組織でも構わないので、一度このような観点から今後の取組を話し合うことも重要だと思いますよ。

最後に、ちょっと個人的な話なのですが、素敵なことがあったので皆さんに共有させて下さい。先日、ある方の結婚式に招待され、出席して来ました。この方とのお付き合いは10年以上前の一本のメールから。御父様が亡くなられ、大学を卒業したばかりのこの方がその仕事を引き継ぎたいので力になって欲しいとの事でした。それ以来、色々と出来る限りのことをサポートさせて頂いているのですが、この10年で事業規模は10倍になりました。小さな組織ですが、当然のことながら人も増え、正に個人力から組織力へ徐々に変わってきています。その方の人生の大事な節目、お祝いの席に加えて頂けたことをとても嬉しく思いました。(主賓挨拶は勘弁してもらいたかったのですが・・・)また、その席で一緒になった方とも良いご縁ができ、こうして人の輪が広がっていくのも素敵だなぁと実感した場でした。興一さん、これから公私とも頑張って、素敵な人生を切り開いて行って下さいね。

「ワイルドだろぉ」はどんな時代?

「巨人・大鵬・卵焼き」、私ぐらいの世代までなら誰でも知っている流行語ですね。日本の高度経済成長期の流行語にまでなり、日本の一時代を代表する第四十八代横綱大鵬が逝かれました。私は、相撲より野球、大鵬より長嶋、王だったので、あまり相撲は見なかったのですが、改めて見てみると格好良いですねぇ。

「柏鵬時代」と言われ、大鵬とともに一時代を作った柏戸も格好良い。筋肉質でがっしりしている。関取と言うと、私はどうしてもお腹も出てキレがない感じがするのですが、このお二方は違いますね。この系譜を日本人力士で継いだのは、千代の富士、貴乃花ぐらいかなぁ、なんて個人的には思います。こんな日本人力士が横綱になって毎場所優勝争いを繰り広げれば、日本の角界の人気も回復するのでしょうけど。
知っている方は知っていることと思いますが、大鵬は様々な困難を努力で克服してきた、人間性も非常に素晴らしい方でしたね。(知らない方は、ウィキペディア大鵬幸喜をご参照ください。)1967年から2009年まで、長年続けられた老人ホームや日本赤十字社に対する慈善活動は、とても素晴らしい、なかなか真似のできない活動だと思います。著書の序にもなっていますが、「人生は一つの時計が回っている」という言葉も素敵ですね。

「相撲で言えば入門した時からずっと努力と鍛錬を積み重ねて、最後の最後にいい結果を生む。普通の人は、今日やったことの結果をすぐ欲しがるけれども人生は生まれた時から”一つの時計”が回っているんだよ。」


時代背景、個人の環境によるかもしれません、努力しなければ食べていけなかった、頑張ってよりよい生活を送ろうと社会全体が努力するのが当たり前と思っていたということもあると思いますが、人生を時計に例え、長期的な視点を持って何かを達成するために継続的に努力し続けることはなかなか出来ないですよね。電車の中で遊びのメールとゲームに専心して、仕事がないことを他責にするような一部の若者に聞かせてあげたい言葉ですね。私自身も、日々の言動を戒める言葉として座右に置いておきたいと思います。こういう素晴らしい方が亡くなられてしまったのは非常に残念です。ご冥福をお祈りします。

流行語から世相を見ると
1960年代には、新語・流行語大賞なんてものはありませんでしたが、もしあったら「巨人・大鵬・卵焼き」はきっと対象に選ばれていたんじゃないかなぁ。この言葉、先に書いたような時代の世相を良く反映していますよね。そんなことを思いながら、ちょっと過去に選ばれた言葉を見返してみました。80年代後半から90年にかけては、日本がバブル一直線、成熟に向かっていく時代でしたね。「オシンドローム」(連続テレビ小説「おしん」から作られた言葉)で、古き良き時代、努力する時代を懐かしみつつ、「究極」、「ファジイ」なんてまさに成熟する社会だからこそ求められるようなこと、更に社会の退廃を象徴するような「イッキ!、イッキ!」、退廃していく社会を戒めるような「マルサ」、「懲りない〇〇」なんていう言葉が並んでいるように個人的には思います。そんな観点から、昨年の大賞である「ワイルドだろぉ」(個人的には「ワイルドだぜぃ」と思うのですが・・・)を考えてみると、この言葉はどんな時代、世相を反映しているのでしょうね?先に挙げた80年代の言葉のような、裏に色々な意味がある言葉とは違うような気がします。(ま、「イッキ!イッキ!」には近いかもしれませんが。)なんとなく、94年の「すったもんだありました」から始まり、政治の世界から出た言葉でも「ブッチホン」(99年)、「小泉語録」(01年)、「小泉劇場」(05年)なんて言葉が流行しているように、時代が加速度を増して「軽薄」になっていることを象徴している、その極みに達したことを告げているように私には思えるのですが。皆さんは、どう思われますか?
ビジネスの世界で言うと、ここ数年の流行語は「グローバル化」、「スマートXX」、「クラウド」などでしょうか。こういう言葉は、正確な定義をしないで(知らないで?)使う人や、流行言葉を使ってお金儲けをしようとする人達が出てくるので、だんだん物事の本質から外れて意味のない言葉になっていき、最後はバズワードとして葬り去られて行くことが多々ありますね。「スマートXX」や「クラウド」は、今や何か世にアピールしようとする時には意味のない枕詞のように使われていることが多いように思います。「グローバル化」も、本当に日本以外でやる必要があるかどうかも深く考えずに、「今の時代は・・・」と言うように使われていることも多いように思います。政治の世界では、今年頭の流行語は間違いなく「アベノミクス」なんでしょうね。こういう言葉が、来年、あるいは数年後に今の日本の苦境を脱する原点になった考え方、世界の安定・平和の実現に寄与した考え方や行動を反映した言葉となってくれると良いですね。そうするためには、私も含め国民、企業、国、それぞれが各々の役割を認識して「努力と鍛錬を積み重ね」なければいけないのだと思います。横綱大鵬の言葉を噛みしめ、回っている時計の一分一秒を大事にしたいものです。

オーストラリアから日本を考えるPart��

突然ですが、下の写真は何だか分かりますか?

問題1

よーく見れば分かりますよね。えっ、分からない?ヒントは、私が遊びに行ったオーストラリアのQueensland州の公園、景色を眺めらる絶景ポイントであるLook Outなど、公共の場には必ず2-3台、大きな公園では適当な距離ごとに数台設置されています。もうわかりますよね。全体像はこんな感じです。
問題2

もうお分かりですね。そうです。BBQコンロです。このコンロは、誰でも自由に使えます。勿論、お金はかかりません。タダです。最初、どう使うか分からなかったので、近くにいた人に聞いてみると「簡単だよ」と言って直ぐに使い方を教えてくれました。下の写真のようにコンロ手前にボタンがあります。これを3-5秒ぐらい押し続けているとガスが付きます。(ランプが点灯します。)「5分ぐらいたつとガスが自動的に止まるから、その時はもう一度ボタンを押すんだよ。」なるほど、自動的に消えるわけですね。それなら安全。
コンロ1スイッチ

炭火のBBQのような味は出せませんが、気軽に外でBBQを楽しめる。これは、良いですね。使っている現地の人を見ていると、実に準備、料理、後片付けの手際が良い。最初に表面を掃除するためのオイル?でさっとふくこと30秒。料理用の油、またはバターを乗せて、そこに手際よく肉や食材を並べると、「ジュージュー」と美味しそうな音と食材が焼ける匂い。10分もかからずに用意した食材を焼き上げると、また掃除用のオイル?で綺麗に鉄板をお掃除すること1分足らず。(最初の鉄板の写真は、まさに他の人が使用した直後です。)焼き上げた食材をお皿に乗せて、家族が待つテーブルに運んでいきます。BBQコンロを自分で買う必要もなく、面倒くさい準備もせず、本当に「気軽」にアウトドアを皆さん楽しんでいました。

ルールを守って皆でシェアすれば、コストレスで楽しめることが沢山あるのでは?
こんなBBQを日本の公園や行楽地に設置したらどうなるでしょうね?個人的な勝手な想像ですが、使う人が長時間独占する、きれいに掃除しない人がいる、いたずら書きする、壊す・・・なんて光景が目に浮かぶのですが。皆さんは、どう思いますか?導入当初に係りの人を付けて、定着化するまで指導すれば大丈夫でしょうか?もしそうなったら素敵ですが。
オーストラリアで感じたことの一つですが、多くの人が社会のルールをしっかり守っている気がします。ちょっと違った話では、多くのドライバーが制限速度を守って運転しています。一般道でも、高速道でも、時速制限が20、40、60、80、100キロと変わっていくと、殆どその速度で皆運転しています。高速道で、150キロも出して飛ばしたり、他の車を煽ったりするドライバーには私は遭遇しませんでした。皆が流れに乗って、運転している。公共の場でゴミを片付けない人もほとんどいない。公園も、ビーチもとても綺麗。(勿論、心無い人が捨てたゴミが多少はありますが。)ビーチでゴミ拾いをしている役所の人や清掃員もいない。(写真:良く遊んだビーチです。綺麗ですよね。)
ビーチ

何故、皆がきちんと綺麗にするのでしょうね?心がけも勿論あると思うのですが、ビーチの外の一般道にはしっかりと大きなゴミ箱が多数設置されている。素敵なのは、そのゴミ箱を汚く使う人がいない事かな。都心でも、リゾートでも、道のコーナーコーナーにはちゃんとゴミ箱が設置されている。そのゴミ箱には、灰皿が付いているものも多く、スモーカーはちゃんとそのゴミ箱の近くでタバコを吸って灰皿に捨てる人が多い。だから汚れない。皆が気持ちよく使える。つまり、州なのか国なのか分からないですが、公共機関がまずインフラをしっかりと整備している。そして、利用者はしっかりとルールを守って公共の場を使っている。その結果、皆が気持ちよく公共の場を使うことができる。近年、ITでクラウドと言う言葉が良く使われ、ともするとばずわーどのようにも聞こえることもあるのですが、その本質は皆で使う、つまり規模を出すことにより個々が負担するコストを少なくすることにありますよね。この考えは、ITだけでなく他の事にも通用する考えだと思います。皆で負担する税金でより多くの人が喜べる、つまり家族、友人とゆっくり気軽に楽しめる場を提供する。使う人は、皆がルールを守って他の人たちも気持ちよくその場を使えるようにする。そんな施策を日本でも考えれば、実はあまりコストをかけずにもっと豊かに感じることのできる生活をより多くの日本人が送ることができるようになるのではないでしょうか?自民党政権は、そんなことも考えてくれるといいなぁ、などと今回の旅行では考えました。

素敵な出会いも
今回の旅行では、とても素敵な出会いもありオーストラリアに友人が出来ました。GlassHouse MountainsではGlass on Glasshouseと言うコテージに宿泊したのですが、ご主人のビルの奥さんがみさおさんと仰る日本人だったのです。(写真:ビルとみさおさん)
ビルとみさおさん
このコテージを作って6年目だそうですが、日本人のお客様は我々で2組目だそうです。大変喜んでくださり、1晩はレストランで、1晩は我々の泊まったコテージのベランダで、2度も食事を共にし、色々と話をさせて頂きました。ビルもみさおさんもとても親切で、周囲の素敵なピクニックスポットや眺めの良いところなども教えて下さり、現地の人に聞かないと見つけられない素晴らしいところに行くことが出来ました。(写真:宿泊したコテージ)
glasshouse
(コテージの詳細を知りたい方は、こちらをご覧下さい。)
庭には、前回紹介したカンガルーがたくさん来るし、オームのようなカラフルな鳥も沢山来て素敵な歌声を聞かせてくれます。
鳥
Glasshouseからは、Sunshine Coastをはじめ、色々なビーチにも車で30分ぐらいで行けます。Aussie Zooへは10分、30分も行けば素敵なカフェや画廊、更にはワイナリーもあるかわいい街にも行けます。ブリスベンからは車で45分ぐらいかな。ブリスベン近辺に旅行を考える方は、是非Glasshouseを利用されることをお勧めします。英語が出来なくても、みさおさんが親切に何でも教えてくれるから、とっても安心ですよ。

さて、前回、今回とオーストラリアで非常に限られた体験ではありますが、そこから私なりに考えたことを書いてみました。皆さんは、どう思われましたか?感想でも何でも構いませんので、コメントをもらえると嬉しいな。
最後に、前回は朝日だったので、今回はGlasshouse Mountainsの夕日の写真を。これも、まぁまぁではないかと個人的には思っているのですが。
夕日

オーストラリアから日本を考える

皆さん、明けましておめでとうございます。新年、皆さんはいかがお過ごしですか?私は、夏休みなどを一切取らない代わり(取れない?)、年末年始には長期の休暇を取ることにしており、今年は家族とオーストラリアで新年を迎えました。前半は、Sunshine coastと言う海岸のリゾートで海とプール三昧(写真:近くのビーチ)、
ビーチ

後半はGlass House Mountainsという自然に囲まれた山のコテージでのんびり過ごしています。
glasshousemountains
(写真:近所のLook Outから撮った風景)

カンガルー1カンガルー2
(写真:庭に来る野生のカンガルー)

お客様から沢山冬休みの宿題を頂いてしまったので、完全休養といかないところが悲しいところですが、やはりいつもとは違った大自然に囲まれる環境で家族と時間を共にできるのはとても素敵です。
こんな素敵なところに来たので、素敵な風景などを紹介するだけでも良いかな・・・なんて思ったりもしたのですが、「現在を考える」がこのブログのタイトルですから、非常に限られた体験ですがそこから考えたことを2回に渡って書こうと思います。今回は、TPPの議論で大きく取り上げられる農業の話に関して考えたことを書きますね。

市場を実際に見て新たな戦い方を考えれば、戦い方はいくらでもあるのでは
今回の宿泊先はどちらもキッチンのあるコテージで、ベランダにはバーベキュー用品が完備されていたので、多くの食事を自分達で作っています。そうなると、やはりお米が食べたくなるので、こちらに来てすぐスーパーで日本のコメに近そうに見えるお米を購入しました。(普通のスーパーでも結構お米の品揃えも多いのにびっくり。タイ米などカレーに合わせる東南アジア系のお米が多いですが。)買ったのはSun Riceというお米で、価格は2�圓�6.5豪ドルですから600円ぐらいと言ったところでしょうか。10�圓�15豪ドル。日本のスーパーで買うと、安いお米と同じぐらいかな。
sunrise
はじめチョロチョロ、なかパッパッ・・・と言うことで、久しぶりにコンロで鍋を使ってお米を炊きました。吹きこぼれたら後は弱火で炊き上げて蒸らすだけ。蓋を開けてみると、つやつやして結構美味しそうなごはんに仕上がりました。で、早速食べてみると・・・結構弾力が強く、日本人にとってはふっくらと言うよりは固い。お米の旨味もほとんどない。じゃちょっと工夫しようと言うことで、次は炊く前に水にしばらく漬けてから炊いてみました。今度は結構ふっくら感は出たのですが、やはり旨味がほとんどない。これじゃ、日本のお米の美味しさを知っている人にとっては、とても美味しいお米とは言えないのですが、これが売れている。カレーなどで食べるのであれば、具の味で食べられるのでOKだと思いますが、日本式の食べ方には向かないと思いました。サラダとして食べるにしても、やはり旨味がないので日本のお米の方が圧倒的に良いですね。世界では日本食が至る所でかなり浸透し、今回の旅行でも至る所で日本食レストランを目にします。昨年行ったタイ、ベトナム、香港でもそうでした。そのような状況を目の当たりにすると、日本のお米の食べ方も紹介しながら美味しいお米を輸出すれば、海外でも日本のお米はいくらでも戦えるのではないかと個人的には思います。(簡単ではないと思いますが。)
野菜も、こちらで色々と買って食べてみました。トマト、パプリカ、キャベツ・・・多くのものが日本より安く、味も美味しいですね。そんな中、ちょっと気になったのがキノコ類。オーストラリアのキノコに交じって椎茸、シメジ、エノキなど、オーストラリア産日本種キノコも売られています。味は悪くないのですが、これが高い!日本のほぼ倍に近い値段です。アメリカのレストランなんかでも、結構日本のキノコは高級食材として使われていたりして、海外の食文化の中にも溶け込みつつありますね。ここでも、日本の食材を輸出して勝ち目があるなぁ、などと素人感覚では思いました。
一方、価格でとても太刀打ちできないなぁ、と思うのがフルーツですね。例えば、マンゴー。フルーツに特段の拘りのない私としては、とても美味しいマンゴーが100円ぐらいで買える。直売所では1��10豪ドル!これは、安いですね。ピーチ、アプリコット、マスカット・・・色々なフルーツがとても安い。しかし、味で比べるとピーチなんかは日本のピーチの方が圧倒的に美味しいですね。香港、ドバイなどでも先例が多いですが、日本のフルーツはやはり付加価値で勝負していくしかないのかな。そうなると、ターゲットの置き方、訴求の仕方がポイントになりますね。そこをうまく考えて行けば、フルーツも海外市場で戦い方は色々あるのではないかと思います。
これまで、輸出視点で書いてきましたが、日本にオーストラリアの農産物が仮に安く輸入されても戦い方は沢山あると思います。そもそも日本の消費者は安全性に対する志向が過度に高いこともありますし、先に書いたお米などは「味」で十分に太刀打ちできると思います。また、日本の農業にアジア市場全体を見て考えると言う思考が根付いて来れば、大きな市場の中で日本市場をどう捉えるか、そこでのビジネスの在り方をこれまでとどう変えるかと言う視点での新たなビジネスモデルが生まれてくるのではないかと思います。また、消費者視点から言えば、食文化が豊かになるのではないかと思います。マンゴーが100円ぐらいで買えたら・・・日本の消費者ももっと頻繁に食するようになりますよね。また、料理にも上手く使うようになる。フルーツ以外に安くて美味しいのに日本のスーパーにはあまり並んでいないと思うのが、ラム肉(ステーキ用)ですね。500グラムで6豪ドルぐらいですが、これが柔らかくて美味しい!臭みもない!(牛ステーキ肉は、やはり日本人の舌にはかなりイマイチだと思いますが。)こういう肉が日本市場でも安く売られたら、やはり日本の食文化を豊かにするのではないかなぁ、などと考えてしまいました。

こちらでの限られた経験で素人が書いているので的外れなこともあるかと思いますが、TPPをはじめとしたグローバル化の流れの中で日本の農業を考えてみると、

・グローバルの市場を実際に見て現状を理解すること
・広がる市場の中で、
 - 日本市場での戦い方
 - 海外マーケットでの戦い方


をしっかり考えることが大事なのではないかと思います。日本の農業の供給力が急に高まるわけではないですから、今の供給量を広くなる市場でどのように提供していくかを考え、議論していくことが必要なのではないかと思います。(言うまでもなく、食料自給率の向上など安全性の観点からは別の議論も必要ですが。)皆さんは、どう思われますか?

年末、年始をオーストラリアで迎えたので、そこで考えた話として今回は農業の話を取り留めもなく書いてしまったのですが、次回はもう少し柔らかい話を書きますね。最後に、今泊まっているコテージの軒先で素敵な朝の風景を取ったので掲載しますね。私なりには、まぁまぁいい写真かなぁと思っているのですが。
朝の風景
皆さん、今年も宜しくお願いしますね。
livedoor プロフィール

Koji

美味しい食べ物とお酒をこよなく愛すコンサルタントです。戦略立案とBPR、及びこれを実現するためのITなどに関するコンサルティングを提供しています。また、ビジネスリーダーを育成するシンスターで企業研修などの講師も務めています。
株式会社ケーティーコンサルティング、株式会社シンスター代表取締役

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