井上浩二のブログ:現在(いま)を考える

株式会社ケーティーコンサルティング株式会社シンスター の代表取締役井上浩二が、ビジネスに関して日々考えていることを発信。

株式会社シンスターでは、人材育成に関するコラムを発信しています。是非こちらもご覧ください。

2015年01月

『原点』を見失っていませんか?

ケンタッキー・フライド・チキンが、2月5日に「ビストロ風ハンバーグサンド」を発売するそうです。ケンタと言えば、当然のことながら肉はチキン。そのケンタが、遂に牛肉と豚肉を使った新商品を投入するそうです。マックの異物混入事件が取りざたされて顧客離れが進む中、マックに取って代わってケンタがハンバーグを提供すれば、ビジネス面では大きな機会になるのかもしれません。しかし・・・チキンが看板のケンタがハンバーグを売るのはどうなのでしょう?市場は受け入れるでしょうか?皆さん、どう思われますか?

創業の思いとの一貫性
この話しを聞いて思い出したのが、スタバがフラペチーノを発売する時の議論。うろ覚えではあるのですが、確か「スターバックス成功物語」に書いてあったと思います。創業の思いである「美味しいコーヒーを提供する」という考えに照らしてどうか、CEOのハワード・シュルツも思い悩んだ結果、「お客様が望むのであれば、それに応える形でコーヒーを提供しよう」ということで、フラペチーノの販売に踏み切ったとの事でした。結果は、皆さんご存じの通り大成功ですよね。では、ケンタの場合はどうか?ケンタを創業したカーネル・サンダースが最初に飲食業に参入したのは、自分の経営するガソリンスタンドに併設した「サンダース・カフェ」。思いは、「おいしいもので人を幸せにしたい」だったそうです。それから幾度の苦難を乗り越え、フランチャイズ形式のケンタを作り上げて行くのですが(詳細はKFCのHPをご覧ください)、そもそもは「チキンだけ」に拘っていたわけではなく、「おいしいもの」の提供だったわけですよね。更に、ガソリンスタンドの経営を始めた頃のサンダースは、「他の人に一生懸命サービスする人が、最も利益を得る人間である」という信念を実践していたそうです。そんなサンダースが、フランチャイズで最も気にいっていたのが日本と言うのも有名な話ですよね。生前、サンダースは「日本だけが私の味を守っていてくれる」と仰っていたそうです。これを実践したのが、日本でケンタを立ち上げた創業メンバーの一人で、日本KFCの代表などを務めた大河原氏。大河原氏は、コストダウンのために原材料であるチキンをコストの安い海外から調達するように本部から迫られても、品質と味を守るために国内産に拘ったそうです。(その裏には、日本の養鶏業を守りたいと言う思いもあったようですが。)幾度となく繰り返された円高局面でも、この圧力には屈しなかった。素晴らしいですね!ここ数年の同社の業績はそんなに芳しくはないですが、海外の食肉問題に巻き込まれることなく、昨年は3年ぶりに来店者数も対前年比で増加に転じたようです。これも、ケンタの本当の味、品質に拘り続けたからでしょう。やはり、創業の思い、原点は大事ですよね。
一方、苦境に陥る様々な企業の中には、原点を忘れて会社の規模拡大やお金への執着に走ったところも多くあるように思います。人の暮らしを豊かにしたい、生活をもっと便利にしたい・・・創業理念はとても崇高で立派なのに、段々と成功に胡坐を書いて原点を見失う、そこに落とし穴があるようにも思います。では、今回のケンタの「ビストロ風ハンバーグサンド」はどうなるでしょう?まだ食べていないので分かりませんが、サンダース、大河原さんの思いを引き継いで、「おいしいもので人を幸せにする」ものになっていれば、想像以上の成功に繋がるかもしれませんよね。一方、原点を忘れて業績を追求するだけのものであれば・・・ま、食べてサービスも受けて見ないと分からないので、2月5日をちょっと楽しみに待ってみましょう。皆さんも、もし食べる機会があったあら、感想を聞かせて下さいね。

原点を大事にしてもらいたい
こんな事を書こうと思ったきっかけなのですが、土曜日にお昼を食べながら日テレでやっていた番組をたまたま見たからなんですけどね。そこでは、「日本の魔法使い 落合陽一氏」が紹介されていました。空中にものを浮かせたり、シャボンに世界で初めて画像を投影したりしている、若き研究者ですね。

番組で、何でこんな研究をしているのかと聞かれた際に、落合氏が言っている事が良いんですよね。(これも、うろ覚えですが

私は、コンピュータを無くしたいんです。今、コンピュータの中では、CGなどを使って色々なものが実現できる。それを、現実の世界に出したいんです。・・・日本の技術、物理世界での細やかさや精密さは物凄く秀でている。現実の成果でコンピュータの世界のものを実現できれば、匠の技を持つ日本の企業はもっと強くなり、日本が良くなると思うんです。

確か、こんな事を仰ってました。素晴らしい!流石、落合信彦氏の息子さん。しかし、これが偽りのない落合氏の原点であれば、本当にこれを忘れずに今後色々な事に取り組んでもらいたいですね。こういう若き優秀な研究者を見て勇気付けられるとともに、原点の大事さなんかを考えさせられた午後でした。

『性善説』を貫けますか?

IoTにウェアラブル端末、ITの進化により、これまでにはなかった様々なサービスや端末が今年は数多く世に出てくるのでしょうね。一昨年より、IT業界のある業界団体で、そこに所属する企業の方々とどんな端末やサービスを生むことができるかなんていう事を議論しているのですが、先日議論をしている最中にふとある記事を思い出しました。日経の元日の記事だったのですが、そこでこんな事例が紹介されていました。

 職場の人間関係をビッグデータ解析し、生産性を高める。日立製作所グループは「ビジネス顕微鏡」と呼ぶ技術を用いたサービスを手掛ける。赤外線と加速度のセンサーを内蔵した名札型装置を首から下げ、普段通りに仕事をこなしてもらう。誰がいつどこで誰と何分対面したかに加え、話しかけているのか、聞いているかも特定できる。


 コールセンター大手での活用例。営業担当部署では休憩時間の対話が活発なグループの受注率が、それ以外より4割高いことがわかった。そこでばらばらにとっていた休憩時間をグループでそろえ対話を促すと、全体の業務効率が高まった。上司がどの部下と話しているかも一目瞭然となり、公平なコミュニケーションが可能になる。


面白い事例ですねぇ。皆さんは、この事例を読んでどんな事を考えますか?

使う人次第
こんな事例を読むと、更に色々な使い方を考えちゃいますね。例えば、企画を上手く実行する人、あるいは面白い企画を出してくる人がどんな行動をしているかを分析したらどうでしょう。企画を出す前に、他部署の方や上司、部下とどれだけ議論しているか、巻き込んでいるか、具体的な行動を視える化できる。そういう行動を皆がとるように指導していけば、組織としてのアウトプットの質と量ばかりでなく、個人の知識とスキルも格段に向上して行くかもしれませんね。しかし、これはあくまでも『性善説』に基づいた使い方。このソリューションを違った使い方をしたら・・・いつ、誰が、誰と話す必要もないのに無駄話をしている、誰が周りに迷惑をかけている、なんて事もトラッキングできますよね。もしかしたら、既にそんなモニタリングもしているかも。そんな風に考えたら、日立の人達はさぞかし働きにくい職場で仕事をしているのかと同情の念さえ覚えてしまいます。
今は特殊な名札型装置ですが、直ぐにボタンぐらいのものに収まるようになるのだと思います。会社が支給するものにこれが仕込まれるようになる。複数の企業が、社員を監視するために同じものを社員に支給し、情報を共有して社員を監視するようになったら・・・GPSやカメラも加えると、社員がいつ、どこに行き、どれだけの時間を使い、誰と話をし・・・そんな事が全て監視でき、それに基づいて社員を管理できるようになる。「そんな事、起こらないよ」と楽観することなかれ。先日は、エディオンから上新電機に転職した部長が、パソコンに遠隔操作のソフトを仕込んで退職し、機密情報を盗んだ容疑で逮捕されましたよね。昨年1月には、アグリフーヅで会社の待遇を逆恨みした社員が農薬を食品に故意に混入するなんて事件もありましたよね。(覚えてますか?僅か1年前ですが。)更に、言うまでもなくベネッセの事件もあるし、最近はマクドナルドの異物混入に対しての企業側の情報隠しなんて問題も取りざたされている。こんな事やってると企業としては適わんわけで、そもそもその企業の文化や風土、経営者のあり方が悪いのかもしれませんが、予防のためには・・・監視ですよね。性善説に基づいて使うか、性悪説に基づいて使うか、同じソリューションでも使う人次第で変わってしまう。これは、これまでの様々な発明でも同じことなわけですが・・・歴史は繰り返すわけで、性悪説に基づいて使われることもあるのでしょうね。

大事なのは人間性

やっぱり、こういう文明の利器を如何に有効に活用し、発展させていくかは人間性の問題なんでしょうね。人を信じ、常にポジティブに考えて行くこともしないといけないのだと思います。しかし、結構それが難しい。先日、お客様先でこんな事がありました。基幹業務システムを刷新したお客様なのですが、更改当初はバグが多く、情報企画室の方も何かあると常にITベンダーを疑っていました。最近、やっとバグも出なくなり、トラブルも減ってくると・・・今度は何か問題が起こった時に、まずユーザーの操作ミスを疑われるようになったわけです。で、ある時、ユーザーに「こんな操作したんじゃないですか?」と最初から疑いの質問をすると、「私がそんな操作するわけないじゃないですか!」とピシャリ。「いやぁ、怒られちゃいましたよ。気をつけないと。」なんて頭を掻かれていたのですが、他人事じゃないですよね。私も、何かあった時に、結構安易に人を疑うことがある。まだまだ、人間が未熟なんですね。もっと自分を疑い、人を信じて考えられるようにならないといけないですね。これからの様々な進化を有効に活用するアイデアを出して行くためには、もっともっと人間として成長しなければ、なんて思います。

肌で感じていますか?

皆さん、あけましておめでとうございます。1週お休みしましたが、今日からブログを再開します。駄文でお恥ずかしい限りなのですが、今年も宜しくお願いします。
今回の年末年始ですが、ちょっと事情があって8年ぶりぐらいに日本で過ごしました。愛犬も連れて車で大阪まで行き、その後フェリーで家内の実家、姉夫婦の家がある佐賀、福岡に行って来ました。ぶらぶら歩いたり、車でちょっと出かけたりしたのですが、そうすると色々と感じる、考えることがありますね。新聞やテレビのニュースとは違う実感値が持てる。今回は、年末年始の帰省で感じ、考えたことを書きますね。

確実に変化して行く
帰省中だったのですが、一晩だけ地銀のお客様と博多で会食をしました。その席で、

「私は、今後の地銀にとっての本当の競合は銀行ではないと思うんですよ。」

と相手の方が仰ったのが引っ掛かりました。「異業種からの参入」なんて事が、ここ数年言われていますよね。製造業のサービス業化、例えば複写機メーカーが企業の複写機を統合管理して、ITサービスまで始める。飲食業が介護ビジネスに進出する。業界の垣根は、どんどん低くなるのでしょうね。その際、大きな顧客基盤を持つ企業は強いですよね。これを梃にして、従来のプレーヤーとは違ったコスト構造、サービスの品質や特徴を持って参入してくる。地銀さんにとっては、仮想通貨などを提供するネットプレーヤーももちろん大きな脅威となるかもしれませんが、眼前の脅威としては、やはり小売業なのでしょうね。IYやイオンといった小売り大手が、金融サービスをどんどん展開して勢力を伸ばしている。関東に住む私も、お金をおろすときにコンビニも良く使うのですが、電車で移動する我々にとっては駅前にある銀行も便利で、そちらも利用しますよね。しかし、今回行った福岡と大分の県境にある浮羽市や佐賀の小城市なんかに行ってみると・・・銀行の支店の数なんて本当に少ない。一方、コンビニは至る所にある。殆どの移動が車ですから、銀行よりずっと便利な小売の店舗をお金の出し入れに活用する人はどんどん増えるとしか言いようがないですね。1月3日に久留米にちょっと出かけたのですが、こんな日に車が込むところなんて神社周辺ぐらいだろうと思っていたら、違うところに思いもせぬ渋滞が・・・西の小売り大手であるイズミが運営しているSCのゆめタウンの駐車場に入るために、長蛇の列が出来ているではありませんか。義姉に聞いてみると、注意しないとここは時々ゆめタウン渋滞があるとのこと。多くの消費者が集まる小売、そこが金融サービスを始めたら、商品やサービスの差が余程なければ、銀行より小売を使いますね。こういう地方では、リテールバンキングの領域は地銀は小売りに席巻されてしまうかも知れない、そんな変化が着実に起こっている事を肌で実感しました。やっぱり、自分の目で見て、実感することは大事ですね。

そこまでの進化が本当に必要?
ゆっくり旅すると言うのは、良いですよね。今回は、往復とも途中で1泊しながら神戸まで車で行き、そこからはフェリーで大分に。車から、休憩しながら見る風景、ブラっと歩きながらふと気づく景色や建物、久しぶりに日本の良いところなどを堪能しました。(最後に、いくつか写真で紹介しますね。)のんびり移動するから、色々と実感できる事がある。一方、日経が新年から特集していた「イノベーション2015」で紹介されていたリニア中央新幹線は、品川-名古屋を40分、大阪を1時間7分で将来的には結ぶことができるようですね。確かに速いけど、ここまでの速さって必要なんでしょうかねぇ?ま、金額にもよりますが、ビジネスなど、兎に角移動だけを目的にするのであれば、良いのでしょうね。日本の開発する「超伝導」方式のリニアは、最高時速が500キロ出るそうです。一方、上海でドイツの技術で実用化されている「常電動」方式では、430キロだそうです。時速70キロの差、これを生むためにどれだけの投資が必要なのでしょうね?そこまで速くないといけないのかなぁ?今考えると、個人的には常電動方式で十分なような気がします。技術が進歩し、生活が変化する。こういう進化が不可欠なのでしょうが、そこまでは要らないものもあるのではないかという気もします。また、こういう変化が、古き良きものを消し去っているような気もします。(個人的には、地方の正月で昔の古き良き正月、出店の口上や子供が凧揚げや駒回しを楽しむ風景を久しぶりに見たいと期待していたのですが・・・そんな風景は、もうどこにもないのかもしれませんね。)しかし、今は70キロの差ですが、きっと将来的にはこの技術が進歩して、更に速くなるのでしょうね。だからこそ、僅かな差でも進歩し続ける取り組み、それが生み出す変化が生活を便利にして行くためには欠かせないのでしょうね。個人的には、もう十分な事、古き良きものを遺した方が良い事が沢山あるようにも思うのですが・・・皆さんは、どう思われますか?

さて、ま、こんな感じで、今年の新春は自分の目で見て肌で実感することの大事さを考えさせられ、今年は出来る限り多くの場に自分の足を運んで、実感しようなどと心に誓ったわけですが、携帯でとった写真で個人的に気にいったものをいくつか紹介しますね。

まずは、うちから車で1時間ほど走ったサービスエリアで撮った富士山です。こんなに綺麗な富士山を眺めながら朝食ができるのであれば、たまにはドライブしなきゃなんて思わずにいられませんでした。
富士山








続いて、別府湾に上る朝日。早起きは三文の得。本当に綺麗でした。
朝日











お元日の福岡県浮羽市の風景。福岡で雪が降るなんて・・・しかもこんなに積もる程。犬の散歩が、雪国のようでした。
雪景色











義姉の家の近所で見つけた「かっぱ橋」。何ともかわいらしく、ユーモラスなかっぱと蛙が迎えてくれる素敵な小橋です。
かっぱ橋1











かっぱ橋2かっぱ橋3

















最後は、佐賀県小城市の素敵な田園風景。良いですねぇ、って自分で言っちゃダメですね。小城の田園風景












では、皆さん今年も頑張って良い年にしましょう!
livedoor プロフィール

Koji

美味しい食べ物とお酒をこよなく愛すコンサルタントです。戦略立案とBPR、及びこれを実現するためのITなどに関するコンサルティングを提供しています。また、ビジネスリーダーを育成するシンスターで企業研修などの講師も務めています。
株式会社ケーティーコンサルティング、株式会社シンスター代表取締役

Blog Ranking
人気ブログランキングへ
amazon.com
記事検索
訪問者数
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

Archives
RSS
QRコード
QRコード