えっ、私の部屋にもポケモンがいる!?下の写真の真ん中が、私の書斎で見つけたポケモンです。正直、私はゲームはあまり好きではなく、満員電車の中でもスマホなどのゲームに興じる大人を見ると、「一体世の中どうなっているのやら」と思ってしまう側の人間です。しかし、ポケモンGOは社会現象と言えるまでの大ヒット!やっぱり、一度は自分で体験しておかなければと、早速昨日ダウンロードして触ってみました。皆さんは、もう試されましたか?

社会の要請にゲームでも貢献し得る
菅官房長官も、日本での配信前から「ゲームを楽しむ方が安全に行動できるように」と注意喚起を促すコメントをしていましたが、本当にこれは注意してもらいたいものですね。正直、歩きスマホを前提としたようなものですから。ただ、使った限り、そんなに歩きながら画面を食い入るように見なければいけないものでもないですね。道を歩いている時は、気になるならたまにチラッと見るだけで良いし、ポケモンを捕まえたり、戦ったりするのであれば、それは周知の通行を妨げない所に立ち止まってやれば良い。基本、個人のモラルの問題ですね。それよりも、このゲームの良さは、「外に出る」ことと「歩く」ことを前提としているところだと私は思いました。ゲームというと、どうしても室内で閉じこもって遊ぶというイメージを私は持っています。このゲームは、そうではなくて兎に角外に出なければ話にならない。更に、歩かない事には卵も孵らないし、レベルも上がらない、ポケモンも捕まえられない。医療費の高騰に悩む日本。日本以外の国でも、同様の問題を抱える国は多い。メタボ検診をやって、運動をするように促しても、なかなか実行できない人が多い。ポケモンGOは、ゲームがこのような社会問題を解決する一つのツールにもなり得るという事を示したのではないかと思います。そもそも、運動が好きでない、歩くのが好きでない方は、本当に健康をひどく害さない限り、「健康のため」という理由だけではなかなか動かないですよね。楽しみながら運動する。任天堂は、Wii以来これまでのゲーム機とは異なったコンセプトを世に問うて来ていますよね。DSでは、すれ違い通信を使ったりして、ゲーマーを外に引きずり出した。そして、今回はそれを上回るやり方で、外で歩くかせるところまで段階を進めた。単にゲームでお金儲けだけを考えているのではなく、社会の要請にも応えようとしているのかな、なんてところが素敵に思えました。

岩田社長はやっぱりすごい人だった

ポケモンGOの爆発的な広がりを見て、もう一つ思ったことは、昨年亡くなられた岩田社長の凄さです。任天堂の業績が厳しくなる中、かなり強気の発言を繰り返していた岩田社長を見て、「この方、本当に次があるのかなぁ?はったりだけ繰り返していると、取り返しのつかないことになるのでは・・・」なんて思っていたこともありました。しかし、やっぱりあれだけのヒット商品を生み出し続けた人だけの事はあるのですね。ポケモンGOは、岩田氏とポケモンの石原恒和社長が2年越しで温めてきたプロジェクトだったそうです。ゲーム人口拡大を、ゲームが社会や子どもの親から嫌われない形で実現する。その思いを、実現イメージをしっかりと持ってビジネスに取り組まれていたのですね。スマホへの対応に関しては、

『広く浅く』から課金していただけるようなゲームが作れた時、本当に社会に受け入れられたことになり、そして世界中に広がり得る娯楽になると思っているんです。そこにチャレンジしたい

と語っておられました。その思いが形になる前に、成功する姿を見る前にこの世を去られたことは、本当に悲しい事ですね。ポケモンGOは、岩田社長からの任天堂への置き土産。個人的には、Appleはスティーブ・ジョブズの置き土産をジョブズの思いの方向では生かし切れていないように思っています。任天堂は、是非岩田社長の思いの方向で、この置き土産を生かしてもらいたいなぁ、と個人的には切に思います。

さた、ポケモンGOをやってみての感想なのですが、私は何だか少し懐かしい気分になりました。子供の頃、友達と一生懸命カブト虫やクワガタを探して森を歩き回り、捕まえた虫を友達に見せて自慢し、時に友達と虫を戦わせたり・・・ポケモンGOは、この電子版ですね。夏休みに入った子供たちが、ゲームで遊ぶにしても、外に出て色々なところを歩き回って、ポケモンを捕まえ・・・そんな風に過ごしてもらえたら良いですね。ただ、気になるのはやはり安全。そこをどう担保するか。子供が遊ぶ場合には、周囲の大人も少し気を使って譲ってあげたり、危ない時には知らない子でもしっかり危ないと注意する、そういうことも大事ですね。(大人がモラルもわきまえずに遊ぶのは、言語道断ですが。)ただ、私はというと、個人的にはやはり面白い、続けてやりたいとは思いませんでした。やっぱり、こういうゲームはそんなに好きじゃないんですね。それから、歩く理由や歩いている時の楽しみ方は他にもありますからね。ゲームを続ける皆さんは、本当に事故や周囲への迷惑などに細心の注意を払って楽しんで下さいね。
ポケモンgo