先週、ある方が今月末よりベトナムのハノイに転勤されるので、その壮行会をしました。昨年より、知人が何人も中国、シンガポール、タイ・・・と新興国へ転勤されているのですが、皆さん現地法人設立に際してその代表などの重要な役割で出て行かれるので、是非頑張って日本企業再成長の一翼を担って頂きたいと勝手に期待しています。そのような気持ちも込めて先日も色々とお話ししたのですが、非常に素敵なお話を聞けたので皆さんとも共有しますね。

現地の方(相手)の喜び、成功なくして自分の成功はない
ベトナムの昨年の実質経済成長率は5.75%で、マイナス成長の日本に比べるとずっと活気があるのだと思います。しかし、その方によるとベトナムは南に比べハノイの位置する北側はまだまだ遅れているそうです。治安は悪くないとの事ですが、社会インフラの整備はまだまだこれから。その方は、ベトナムとの合弁で設立する生産財メーカーとその販社を設立し、メーカーの経営陣の一角、そして販社のトップになると言う役割で現地に赴かれます。そこでは、現地の方々も採用して会社を作り上げて行くわけですが、会社として社員をまとめ、ビジネスを軌道に乗せるのは当然のことながら一朝一夕ではいきません。皆で、他社の事例なども話しながら、その方にどんな風に進めて行くつもりなのかと言った話を聞たのですが、その際に素晴らしい話を聞かせて頂きました。

「まずは、現地の方々の考え方を理解する努力をし、その方々がこの会社で働いて楽しい、喜んでくれるような状態にする。そして、この会社の活動がベトナムの発展に貢献し、ベトナム社会に受け入れてもらえるようにする。それが、延いては自社の、そして日本経済の成長に貢献する。こう言う考え方でやらなければだめだと思うんですよね。」

素晴らしい!自分の利益を先に考えていては、相手はついて来てくれない。Win-Winの関係を作る最も基本的な考え方ですが、それを実践しようとしている。何故、このような考え方を基本ポリシーとしてやっていこうと考えたのか聞いてみると、

「若い頃(10年以上前)、タイに出向してビジネスをしていた時には、どうして現地の方々は我々の考え方を理解してくれないのだろう?言った通りにやってくれれば上手く行くのに。上手く行かないのは、働いているタイの人のせいだ。こんな風に考えていたから上手く行かないことが多かったんだと思うんですよね。むしろ、責任は自分にったんだと思います。だから、今度は自分のどこが足りていないのか、特にどうしたら現地の方が喜んで一緒にやってくれるかを考えて行動して行こうと思ったんですよね。」

良い事言いますねぇ!物事の失敗を他責にし、自分の利益を優先して考えていては上手く行かない。このような考え方を基本とし、日本の優れた技術や手法も駆使してビジネスを進めて行けば、きっと上手く行くと思います。是非、この考えを忘れずにビジネスを進めて行って欲しいと、皆で盛り上がりました。

過去の経験を活かす
この方のもう一つ素晴らしい所は、過去の経験を活かそうとしているところですね。言うまでもなく、過去の経験の活かし方としては、

・同じ失敗は繰り返さない
 =何故上手く行かなかったかを考え、そこに新たな工夫を加える。
・上手く行った事を再現する
 =上手くいった要因を考え、新たな場面でその考えを応用する。

の2つがあります。前回のブログでも紹介したB(ブライト)世代は、これまでに『良い感じ』で色々な経験を積んできている方が多いですね。一方、当然のことながら一世代上の方よりは少ない。上手く経験を活かして成功の確率を上げると同時に、まだ経験を積んでいない部分は過去の慣例に囚われずに思い切って新しいやり方を試みる。このようなやり方をバランスを持って実行できるのが、まさにB世代だと思います。新たなビジネス機会を掴むのには、当然新しい考え方がなければいけませんが、それだけでは上手く行かない事が多々あります。一方で、あまりにも多くを経験し過ぎるとそれにとらわれ過ぎてしまう場合もあり、掴みうる果実を取り逃してしまう事もあります。大事なのは、バランスです。皆さんも、今一度自分の経験を棚卸し、今後の活動に最大限に活かせる工夫をしてみては如何でしょうか?

このような話をしながら大いに飲み、食べ、壮行会は非常に楽しく素敵な場となりました。そして、前述のような考えでビジネスをした結果「どのような事が起こせるかの目標も持とう」などと言う話に発展し、一つの象徴としてハノイ市から名誉市民の表彰を受けられるぐらいの事はやろう!と言う事になりました。是非、実現してもらいたものです。吉岡さん、頑張って下さいね!