「今回の新型ウイルスは米国に雇用を戻すのを助けてくれるだろう。なぜならこれまで中国に工場を移転して操業していた米企業が新型ウイルス感染を恐れて、中国から撤退せざるを得なくなってきたからだ」
「新型ウイルスは中国で操業する米企業のサプライ・チェーンを直撃した。2003年のSARS(重症急性呼吸器症候群)の時と同じような状況がいずれ出てくる」
なんて語っちゃうんだから、こんな米国陰謀説が出てきてもおかしくはないかな。さて、皆さんはどう思われますか?何を信じます?
究極は自分が確かめられるファクトだけ
皆さんもそうだと思いますが、こんな情報にわかには信じられない。それより、こんなうわさ話は個人的には正直どうでもいいかな。今大事なことは、中国本土の死者が既に722人にも上り、感染者は3万7,500人を超え、日本でも感染が広がると同時にフェリーに閉じ込められている人も沢山いるという事実。これにどう対応するか、自分や身の回りの人の安全を守ることも大事だし、被害の拡大を阻止するために何ができるか、が皆が真剣に議論しないといけないことですよね。
信じられるファクトを押さえ、それを基に考えることが大事と思いつつも、信用あるメディアがそれっぽく報じていると、信じちゃいますよねぇ。と言うか、疑うのが難しい。そんな事を思いながらこの週末仕事をしていたら、ビジネスの世界でもこういうこと良くあるんだよなぁ、という好例に出くわしちゃいました。キャッシュレス決済のケース作りをしないとということで、昨年3月に日本経済出版社から出版されたMOOK本に目を通していたのですが・・・そこでは、今後の有力な決済手段としてOrigami Payが紹介されていました。「加盟店、ユーザー、地方経済の三方良し!」、今後加盟店もどんどん伸び、インバウンドだけでなく日本人が海外に行く際にも利用され、ユーザー数も順調に増える、そんな非常に好意的な内容で特集誌に紹介されています。しかし・・・先日の報道でメルカリ傘下のメルペイに「0円」で買収されたことをご存じの方も多いはず。この報道で、日経は
Origamiの18年12月期の売上高は2億2200万円に対し、営業損益は25億4400万円の赤字だった。赤字幅は17年12月期の13億600万円から2倍近くに膨らんだ。
と、Origamiの経営が非常に厳しかったことを伝えています。また、別の記事ではスマホ決済に多くのプレーヤーが参入してくる中、大手の打ち手に対してOrigamiが有効な策を打つことができず、大変苦戦してこの結果に陥ったと、正に「後付け論」を展開しています。MOOKで高評価をしていたのは昨年の3月なのに、よく恥かしげもなくこんな記事が書けますねぇ。
キャッシュレス決済の草分けというか、ベンチャーで最初目立ったOrigami。しかし、18年ごろからはその取り組みに関する報道もめっきり減り、個人的には「この会社、なんでやっていけるんだろう?」と疑問に思っていたのですが・・・こういう分野を追っかけていないと分からないですよね。別の日経の記事では、こんな事例も紹介されていました。
「レジの周りが寒々しくなるだけ」。東京・銀座の美容サロン経営者は19年末に導入したオリガミペイの機能を持て余している。取引先の信用金庫の強い勧めで取り入れたものの1カ月たっても利用客は現れず、買収の知らせを聞いた。
正直、本当にお気の毒としか言いようがありません。この信用金庫も、きっと良い事ばっかり言って導入させたのでしょうね。日経でもこんなレベルですから、やっぱり信じられるのは自分。そして、自分で新語を確かめられる純粋なファクトしかないのでしょうね。ちょっと広げると、身の回りにいる相応の識者。情報源も多く、情報流がどんどん太く早くなっていく今の時代、信じられる情報を識別する力が更に求められていくんだなぁ、なんて再認識しました。
信じられる純粋なファクトというと、やっぱり動画とか写真とかですかね。しかし、それも加工できるからなぁ。でも、自分が撮った写真や動画は絶対信じられる。先日も、またまた小田原までチャリで行ってみたのですが、もう10年も前に買ったα7000と今のスマホ(2年前に買ったXPEDIA SO04J)、ぱっと見はスマホの画質が良くなって差がないようにも見えたのですが、やっぱりまだαの方が上。夜景撮ったら、断然上ですね。良かった。