2023年10月02日

故ジャニー喜多川氏の性加害問題を巡り、ジャニーズ事務所は2日、東京都内で記者会見を開き、新会社を設立することなどを明らかにした。(朝日新聞)

9月にこの内容が発表できていたら、もうちょっと世論の反応も違ったかもしれないが、この1ヵ月のジャニーズ離れを受けてのことだから、ややインパクトには欠ける内容になった。離れたスポンサーがすぐ戻ってくるという話になるだろうか。

・ジャニーズ事務所は名称を「Smile-Up」に変更し、被害者への補償と救済のみ行う会社となる。補償が終わり次第廃業する。ジュリー氏が代表取締役にはとどまる。
・芸能事業については新会社を設立し、東山社長・井ノ原副社長体制。ジュリー氏は出資せず、役員にもならない。社員の共同出資として、名称はファンクラブを通じて公募。さらに、タレントは個別の事務所や会社を設立し、エージェント契約を新会社と結ぶ。少年の育成システムは残す。
・「ジャニーズ」を冠するグループや関連会社名はすべて変更。

ということで、60年以上続いたジャニーズ事務所はその看板を下ろすことになった。当たり前である。そして発表を信じるなら、ジャニーズタレントは個々の自由度が高まることになって、それぞれの実力で勝負していくことになるのだろうか。

また被害者の申告については実数が発表され、478人の申告があって325人が補償を求めていることが明らかにされた。150人は在籍が確認されているという。これだけでも大変な数であるし、最終的には4ケタもあり得そうだ。ただ、困難とはいえもう少し実態を主体的に解明する必要はあるのではないか。たしかに被害者に申告を無理強いすることはないとしても、ジャニー氏に限らずスタッフやタレントの加害はほんとうに一切なかったのか、協力者はいなかったのか、などである。ジャニー氏個人の性癖に基づく個人犯罪ではなく、やはりジャニーズという独特の組織による所業とみるべきではないのか。

そしてなぜ事件が明らかにならなかったかといえば、それは芸能界での権力をジャニーズ事務所が持っていたからである。タレントは芸能界での成功の道、マスメディアは視聴率や売上といったものを天秤にかけられて、結果的に長年隠蔽されるということになってしまった。退所などトラブったタレントやライバルになりそうなタレントは徹底的に干された。それをみていたら怖くで言い出せないというタレント側の心理はよくわかる。テレビ局やスポンサー企業が共犯関係にあったのも明らかだ。そこの解明もないといけない。テレビ局は追及者の側ではない。

新しい体制が固まるにはしばらく時間がかかる。11月から補償が開始されるという話も出てきたが、新会社はいつ発足するのか、各タレントがどう対応するかなどはまだわからない。すでに岡田准一の退所の話が出た。個人で活動しているタレントは、新体制ならもう完全に自由にやったほうがメリットがあるだろう。

芸能界のあり方がこれを機に変わらないと意味がない。性的搾取や各種の圧力・忖度は、ジャニーズが大々的にやっていただけではなく、芸能界の構造的問題であろう。たんに覇者が転落し、新たな覇者が生まれました、とならないように。



ktu2003 at 18:26コメント(0)芸能 
 レッドソックスは1日(日本時間2日)、ナックルボールを武器に通算200勝を挙げた球団OBのティム・ウェークフィールド氏が死去したと発表した。57歳。死因は未公表だが、元チームメイトの名投手カート・シリング氏によると、脳腫瘍を患っていたという。(スポーツニッポン)

突然闘病中であることが伝えられたばかりだった。

1992年にパイレーツでメジャーデビュー。入団当初は野手だったが、メジャーでは打撃が通用しないことをさとり、キャッチボールの際に投げたナックルを評価されて投手に転向した。この年はいきなり8勝をあげ、成功するかに思われた。しかし翌年以降低迷し、95年にレッドソックスに移籍。このときナックルの名手・ニークロ兄弟の指導を受け、シーズンで復活を果たす16勝をマーク。ここから主力選手として定着していった。

以後は先発・リリーフ双方をこなす選手として活躍。ほぼ全球ナックルのため肩の負担が軽かった。一方で防御率はそれほど良くなくて、コースが甘くなって痛打されるリスクもあった。2005年には16勝、07年には17勝と、40歳をこえてからもキャリアハイの成績を残し、11年限りで引退した。通算成績は27試合、200勝180敗22S12H、防御率は4.41。

女子プロ野球選手で男子選手ともプレーした吉田えりは、ウェークフィールドを参考にしてナックルボーラーになったといい、指導を受けたこともある。メジャーでは松坂大輔とチームメートとして交流があった。

今はメジャーでもナックルの使い手はほとんどいなくなっている。何しろ捕手が捕れないボールなので、捕手も苦労するのだ。しかし成功すれば、長い現役生活を送ることが可能である。成功した貴重な選手だけに、この早い死は誠に惜しい。

ktu2003 at 09:15コメント(0)プロ野球 

2023年09月29日

 プロ野球12球団は29日、都内でオーナー会議を行い、公募した来季からのファームリーグ戦新規参加球団として、BC・新潟とハヤテ223(ふじさん)に内定を出した。BC・新潟はイースタン・リーグ、静岡のハヤテ223はウエスタン・リーグに加わる。(日刊スポーツ)

12球団ではちょっと少ない。
最近そう思うようになってきている。サッカーやバスケが入れ替えもあるとはいえ、はるかに球団数が多い。また、やはりクライマックスシリーズが各リーグ6球団中3位まで出られるというのも、シーズンの価値が下がってなんともやりきれない。

とはいえ新球団というのはかなりのハードルである。選手70人と首脳陣、スタッフあわせて100人以上はいる。経費もそれなりにかかる。野球人気の低下、人口減少などもあり、球団増は無理だという人もいる。

そんな中でのまず2軍に参入してもらう、というのは一つのアイディアだった。2軍だけならまず人件費が抑えられる。もちろん儲けも少ないのだが・・・。用意する選手が少なくて済む。独立リーグに参入するよりは、NPBの2軍だから一定の集客も見込めるし、選手にとっても常にNPBと対戦できて、目に留めてもらいやすいメリットがある。

選手はどういう資格になるのだろうか。1軍がないのでいい成績を残すことがNPBに直結しないという意味では、独立リーグ球団と差はない。1軍に出るにはNPB球団のドラフトにかからねばならないのだろうか。外国人とかNPBOB組だったらシーズン途中で引き抜かれる、というのもありうるだろうか。そのあたりの整理は必要だろう。

そして将来的には、やはり1軍を含めた球団増にもっていってもらいたい。ゼロからスタートよりは、2軍でも形があったほうがその次のステップに行きやすいのは確かだ。静岡と新潟という拠点は、従来の球団がない地域だと考えると、そこは視野にあるのだと思う。

そしてさらに、NPB2軍、独立リーグ、強豪社会人、クラブ、大学を巻き込んで日本版マイナーリーグをつくっていってほしい。あるいはサッカー天皇杯のような対抗戦もいいだろう。すでに交流試合はいろいろ行われているので、ハードルはそれほど高くないはず。そういう器を作れば、まずそこに参入しようというプロ球団は増えるのではないか。

ktu2003 at 20:33コメント(0)プロ野球 

2023年09月27日

オリオールズが26日(日本時間27日)、野球殿堂入りのブルックス・ロビンソン氏が死去したと発表した。86歳だった。(スポーツ報知)

1955年にメジャーデビュー。60年、.294、18本塁打をマークするとともに、ゴールドグラブ賞を初受賞。そこから実に16年連続でゴールドグラブ賞に選ばれた。61年からは4年連続フル出場。守備が高く評価されていたとはいえ、64年には118打点で打点王とシーズンMVP、70年ワールドシリーズでは攻守に活躍してMVPを獲得するなど、打力でも十分に活躍した選手である。三塁手としては出場試合数、刺殺・補殺・併殺参加いずれも歴代最多を記録。77年限りで引退。オリオールズ一筋で、通算成績は2896試合、2848安打、268本塁打、1357打点、.267。殿堂入りした内・外野手の中では歴代2番目に低い打率だという。そのため守備の人ということになっているが、そこは日本とはだいぶ感覚は違うようだ。

71年には日米野球で来日して華麗なプレーを披露し、長嶋茂雄も手本にしたといわれる。

ktu2003 at 19:41コメント(0)プロ野球 

2023年09月17日

オリックス野球クラブ株式会社は17日、近鉄OBで外野手だった平野光泰(ひらの・みつやす)さんが9日午前5時20分に兵庫・姫路市内の病院で亡くなっていたと発表した。享年74歳で死因は非公表。通夜・告別式は家族葬にて執り行われた。(スポーツ報知)

近鉄初優勝からもう40年以上が過ぎている。そろそろそんな時期になっているのか。

高校時代はエースとして春夏甲子園出場。社会人を経て72年からプレー。主力となるのは少し時間がかかり、77年からである。そして79年には18本塁打を放ってチームの球団初優勝に貢献。キャリアハイとなったのは翌80年で、全試合に出場して23本塁打、.284、オールスター、プレーオフでMVPに日本シリーズでも優秀選手賞を獲得した。サイクルヒットもこの年記録している。ガッツあふれるプレーと堅守が持ち味で、ダイヤモンドグラブ賞も2度受賞している。おもに1番を打ちながらも長打力もあった。85年限りで引退。通算成績は1183試合、1055安打、107本塁打、423打点、.264。引退後は飲食店を経営するかたわら解説者として長年親しまれた。

ktu2003 at 18:52コメント(0)プロ野球 

2023年09月14日

昨年10月に、岡田監督が15年ぶり復帰するにあたって当ブログでは次のように書いた。

彼は優勝経験もあるし、「勝てる」監督だと思う。(中略)おそらく岡田新監督に求められるのは、一定の「厳しさ」を注入することだろう。とくに明確なのは守備力の向上である。これさえ何とかなれば優勝はふつうに狙えるチームだ。

まさしくその通りになった。
今年の岡田監督の戦略は実に明確だった。奇をてらった策はない。誠にオーソドックスであり、意図もインタビューで都度都度説明された。ファンの批判を封じ込んだのである。さらに優勝を「アレ」と表現し、好調になるとシーズン途中から「優勝」の文字が飛び交ってしまうマスコミをも封じた。過去の苦い経験も踏まえてである。

計算通りいったわけではない。投手陣でいえば、2年連続最多勝の青柳が不調。西も不調だった。抑えの湯浅もWBCの影響もあり不振。しかし先発では現役ドラフト組の大竹、実績のなかった村上が大活躍。左腕伊藤には安定感があり、若手の西純・才木もたびたび好投を見せた。そして中継ぎ以降はかつてを思わせる盤石ぶり。敗戦処理にあたる投手などおらず、誰もが信頼して送り出せる。打たれる試合が続けば2軍に落として休養させ、代わりの投手の力が落ちない。そして岩崎が連投に気を付ければ抜群の安定感を見せた。

打線は爆発力があったわけではないが、今年は四球を査定に加えるなどして出塁を重視。これにより近本・中野の出塁率が急増。そして大山に安定感があった。不調が続いた佐藤だが夏場以降は打ちだし、左打者史上初の新人から3年連続20本塁打を達成。打点はキャリアハイになった。同じく夏場になるとルーキー・森下も当たりだし、岡田監督以来の阪神ルーキー2ケタ本塁打に達している。このクリーンアップで1・2番を帰すというパターンができた。さらに下位打線では木浪が急成長。捕手は梅野に加え坂本が驚異の勝率で併用されるようになった。梅野が骨折してもその穴はまったく感じられなかった。代打では原口・糸原、代走では植田・熊谷と、役割が明確化されたのである。

今まで阪神をみてきて、こんなに安定したチームはなかった。過去に優勝したときは強さと勢いを感じることが多かったが、今年はとにかく安定していた。不調だった6月の傷が浅かったのがよかった。そして8月以降は驀進し、9月はまだ負けておらず、11連勝ですべて先発投手に勝ちがついている。驚異的である。このチームなら日本一を狙うにふさわしい。もちろんCSはあるわけだが、コンディションをしっかり整えて、そしておそらくやってくるであろう関西のもう1チームにして、ディフェンディングチャンピオンのオリックスに挑んでほしい。

ktu2003 at 22:40コメント(0)プロ野球 

2023年09月08日

故ジャニー喜多川氏の大規模な性加害問題は、取引先による人権侵害にどう対応するかの判断を企業に突きつけている。8日、ジャニーズ事務所のタレントを数多く起用するアサヒグループホールディングス(HD)が広告をとりやめると明らかにした。(朝日新聞)

4時間にわたる記者会見の中で、ジャニーズ事務所はついに喜多川氏の性加害を認めるとともに、
社長の交代、さらに被害者への謝罪と補償を明らかにした。ジャニー氏のことを明らかにしたら「芸能界がひっくりかえる」と言っていたのは明石家さんまだったか、今やそれが起きようとしている。

再発防止チームの提言に対して、ジャニーズ事務所が示したのはジュリー社長・白波瀬副社長の辞任と東山新社長の就任、そして事務所の名称の継続だった。ジュリー氏は代表取締役には残り、補償の具体的内容はこれからになるという。一週間間があったが、ジャニーズ事務所が変わっていく具体的な道筋は示されなかった。とはいえジャニーズ事務所始まって以来おそらくはじめて、記者会見で記者が容赦ない質問を浴びせたのである。性加害問題だけではなく、テレビ局やマスコミとの関係性、圧力にも及んだ。

テレビ局は引き続きジャニーズ事務所所属タレントの起用をする模様だが、企業はそうはいかない。ジャニーズ事務所所属のタレントを今後は起用しない、という意思を示すところが出てきた。今後も続くだろう。タレントには罪がない、というのは確かにそうなのだけれども、契約はジャニーズ事務所を通じてしているのであって、事務所に問題があるのなら取引は難しくなる。タレントが実態として個人事業主ではないという、日本の芸能界の構造なのである。

「噂としては知っていた」というのがジャニーズタレントの回答になるのだろうか。それは大きな疑問で、もっと積極的に加害の実態まで知っており、そういうものだ、と割り切っていたタレントも多かったのではないか。あるいはジャニー氏に加担したり、先輩として同じようなことをしていた者もいるかもしれない。とすると、少なくともベテラン勢は「罪がない」と言い切れないのではないか。

今やっている番組や決まっているドラマ・映画を降板する必要はないだろう。とはいえ、今後さらなる実態が明らかになったりすればわからない。まだ文春はネタを持っているかもしれないし、カミングアウトするタレントが出てこないとも限らない。こうした状況の中で、新規オファーは出しづらくなるだろう。数か月から1年ぐらいの間には、劇的にジャニーズ勢の露出が減る可能性もある。

今まではジャニーズを辞めたタレントが露出を減らし、あるいは消えた。逆の現象が起きるかもしれない。そうなると、タレントが個人として、あるいは他の事務所でやっていったほうがいいという選択をするかもしれない。トータルで、ジャニーズ事務所という枠組みの崩壊が進む。そしてそれは、芸能界における性加害問題を根絶するものでなければならない。日本版のMetoo運動ともいえる。



ktu2003 at 21:05コメント(0)芸能 

2023年09月03日

バスケットボール男子の日本代表(世界ランキング36位)は2日、沖縄アリーナでのワールドカップ(W杯)順位決定リーグ最終戦で、80―71でカボベルデ(同64位)を破った。アジア最上位が確定し、2024年のパリ五輪出場権を獲得した。(朝日新聞)

バスケットボールのW杯がここまで大きく報じられるようになった。それだけでも隔世の感がある。

バスケットボールは人気スポーツである。あくまで学生の部活レベルでは。現在、中学生の部員数は、男子がサッカー・野球につぐ第3位、女子はバレーボールにつぐ第2位である。しかし上のレベルにいくにしたがい、マスメディアの扱いも小さくなっていった。
1992年、漫画「SLAM DUNK」の連載がはじまり、大ヒット。しかし競技レベルはなかなか上がらなかった。2005年にはプロリーグ・bjリーグが発足したが、実業団主体のJBLと並立が続き、内紛に発展して国際的な問題となった。結局東京五輪開催や、元Jリーグチェアマンの川淵三郎氏らの介入によって内紛をおさめ、16年にBリーグが発足。
19年には八村塁が日本人として初めてNBAドラフト1位指名を受け、注目も高まっていったが、国際試合では勝てない時期が続いた。そこで東京五輪女子代表で銀メダルという結果を残したホーバスHCが男子のHCに就任。
そして今回の結果である。グループリーグではいずれもランキング格上の相手だったが、フィンランドに歴史的勝利をおさめるという結果を残した。

思い出すのはサッカーとの相似形である。サッカーもかつてはマイナースポーツだったが、漫画「キャプテン翼」が人気を呼び、93年にJリーグができ、96年に自力で五輪出場し、という過程を経た。そう考えると約30年くらい遅れてのことになるだろうか。もしサッカーと相似形だとすると、ここからどこまで強くなれるだろうか。

五輪やW杯の常連になれるか。決勝トーナメントまでいけるか。世界の上位に入れるようになるか。NBAで何人もプレーしたり、スター選手が次々と現れるだろうか。バスケットボールは試合数がある程度多く、室内競技で時間も決まっているため観戦や中継には向いているスポーツである。また、3on3など狭い空間でのプレーもできるので、現代のスポーツ環境にも適している。反面、日本人にとっては体格の壁がサッカーに比べてさえかなり厚い。サッカーがW杯ベスト16の壁をなかなか破れないことを考えると、ここからの躍進が相当難しいことが予想される。

ただ八村のような外国にルーツを持つ選手や帰化選手が珍しくなくなれば、体格差を克服することも考えられるだろうし、もともと学生人気は高いスポーツなので、才能がどんどん出てくることも期待できよう。

ktu2003 at 10:26コメント(0)スポーツ全般 

2023年08月30日

創業者のジャニー喜多川氏による性加害問題について、ジャニーズ事務所が設置した「再発防止特別チーム」の調査結果が29日、公表された。(朝日新聞)

加害者が死なないと明らかにならなかったのは残念ではあるけれども、明らかにしないよりはましであるし、こういう芸能事務所はもう存続してはならないと思う。

ジャニー氏は、少年達の集団をつくり、性的欲望を満たす手段としながら、同時に芸能界に出して生業とし、巨大な芸能事務所を作り上げた。それが50年続いたことになる。日本の芸能界のある部分がほぼ全否定されたといっていいと思う。芸能界もマスメディアも、ジャニー氏のことを知っていながら見てみぬふりをしてきた。あるいはファンさえも。

特別チームは思ったより踏み込んだ、と評価されている。会社自体の問題にふれ、ジュリー社長の辞任を求めるとともに被害者は時効であっても救済すべき、とした。当然だろう。これをうけて事務所がどうするか。被害者が何人いて、どのくらいの期間にわたっているか。その内容によっては、事務所の存続にかかわる賠償規模になるだろう。そして、ここまで言われた以上ジュリー氏の辞任も不可避と考えられる。

とにかく現在の体制のまま、ジャニーズ事務所が存続することはもはや無理だということだ。社長だけでなく、少なくともジャニー氏存命時以来の経営陣は総入れ替えしたほうがいい。そしてタレントたちもそれぞれ自分で考え、ジャニー氏が作り上げた「文化」を肯定するのか、新しい枠組みで芸能活動をするのか決めたほうがいい。後者にならざるをえないだろう。

ちゃんとした実力のある芸能人が評価される芸能界になってほしい。ジャニー氏が性的にお気に入りだった少年をスターにしてきた日本の芸能界って、何だったのですか?というのは深刻な事態だと思わないといけない。

ktu2003 at 21:46コメント(0)芸能 

2023年08月27日

さて、高校野球この1年を振り返る。
ようやくコロナからの正常化を果たした今回だが、この間に高校野球界をとりまく状況とともに、高校野球界自体も大きく変わろうとしている。その中で各地域ごとの情勢も変化していくことだろう。

・北海道、東北
北海道が長いトンネルから抜け出した。29年ぶりに南北代表がそろって勝利。エスコンでの予選実施という話題もあった。東北勢は夏初めての3校ベスト8進出、仙台育英の2年連続決勝と、今や東北は高校野球のレベルがもっとも高い地域といっても過言ではない。公立でも秋田・能代松陽が選抜では大阪桐蔭と接戦を演じている。

・関東
この2年、夏ベスト8に残れないという事態になっていたが、今年は春夏とも関東勢が全国制覇を果たした。山梨学院は県勢初めてで甲子園での低迷を打破。慶応は「エンジョイベースボール」を掲げ、高校野球のイメージ刷新に挑んだ。大型チームの専大松戸、快進撃の土浦日大、貫禄の作新学院と、春夏とも大活躍であった。

・東海
名電が今年の夏はどうか、とみたが勝てず。大垣日大は老将・阪口監督の様子が話題を集めた。全体としてはやや元気がないシーズンだったが、浜松開誠館の今後に期待。

・北信越
元気がないといえばこの地区は甲子園で今年1勝もできずだった。敦賀気比・日本文理・星稜といった強豪が軒並み不調に終わり、それを埋め合わせる新しい勢力が出てきていないというところである。

・近畿
選抜では報徳が久々存在感を見せたものの、夏は出られず。桐蔭も今年は一服感あり。両智弁もあまり元気なく、京都・滋賀勢は今年は不振。ここ2年は地の利を生かした戦いができたが、その意味でもコロナから正常化したということだろうか。

・中国
今年こそ、と優勝を狙った広陵だったが春夏とも優勝校の前に敗退。惜しいところだった。おかやま山陽が夏ベスト8に入り、久々に岡山勢が活躍。昨年の下関国際に続き、新興勢力の活躍によって弱体化した中国勢が盛り返している感がある。

・四国
もっとも印象的だったのは英明である。選抜は智弁和歌山を破り、夏も智弁学園を相手に健闘。徳島商が森の好投で名電に勝利したのも印象的。しかしトータルでいえば戦績は振るわず、全国のレベルからやや置いていかれている感は強い。

・九州
不振だった鹿児島・沖縄勢が盛り返してきた。ともに投打に力強さを見せたのである。逆に福岡勢が予選から波乱含みで、今一つ力強さに欠けた。公立初出場の鳥栖工が健闘したのが印象的だった。

地域ごとの情勢もさることながら、高校野球をめぐるまなざしが大きく変化しようとしていることを実感する。予選はついにバーチャル高校野球完全中継が実現。これによって予選から話題を全国で共有できるようになった。映像の共有は、全国大会を含めてリクエスト制度の是非論へと発展している。判定への疑問もまた共有されるようになったのである。
今年の猛暑は、さらに夏の高校野球の変革を促しそうだ。クーリングタイムが導入されて一定の効果はあったようだが、もはや対症療法では限界という気もする。暑い時間帯に試合を設定しないとか、ナイターの恒常化は近い将来ありそうだし、甲子園ドーム化や会期の大幅な変更なども俎上に上りそうである。
来年からの新バットが果たしてどう影響するだろうか。木製バット並の反発力ともいわれている。打撃戦が多い昨今の高校野球が、一昔前のあまり点が入らない高校野球に戻るのだろうか。強豪校はしっかり対応してくるのだろうか。
慶応がメディア戦略を使って示した「高校野球」イメージの変革は、もとより今年に始まったことではないわけだが、大きなうねりになっていくだろうか。競技人口の減少や人気の低下が指摘される中で、イメージ戦略にも力を入れないといけないのは確かだろう。とはいえやり方は一つではない。何より理不尽な決まりや暴力を廃絶したうえで、いろんな方法論が試みられる環境になることである。スポーツ科学も飛躍的に進展している。野球界もこれまでの常識が変わる話が多々あり、それがすぐに共有されるぐらい情報伝達も速い。そういった最新理論を含みこみながら、各学校がそれぞれの「野球」を追求してほしいものである。

ktu2003 at 21:42コメント(0)高校野球 
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