2007年02月08日

「少子化対策」でいいのかな?

昨日から国会が正常化して、柳沢厚労相をまるで「つるし上げ」するかのような、
集中審議が行われた。

問題になっていることはいっぱいあって、そのことについては政府側の答弁も、「改善していかねばならない」という趣旨のことは言っている。そこに与野党の対立は関係がない。問題は、何をやるべきか、ではなくていつ、どういう規模でやるのか、である。

今回の柳沢氏をめぐる一連の騒動の中で、もう一回考えてみないといけないのは、果たして「少子化対策」という言葉の中に入れられている意味って何なのだろうか?ということだろう。どこかに、「少子化対策」=「産めよ増やせよ」という発想が残っちゃいないだろうか?

数字の問題でいえば、一般に言われているように人口の再生産が可能な出生率、2・1程度を目指す、ということになるのだろう。「夫婦に子供2人以上」を希望する男女が「健全」という厚労相発言も、この観点からいえば意味はわかる。
ただし現代では、子供を産む・産まない、あるいは子供を何人、というのは個々の家庭なり男女のライフスタイルの問題であったり、身体的・経済的事情の問題であるから、それを何等かのモデル(たとえば夫婦に子供2人)をもとに批評してしまうと、反発を買うのは当然のことである。

子供が少なくなる、というのは程度の差こそあれ、日本に限った話ではない。ある程度豊かな社会になれば、子供が少なくなることは世界的な現象である。
となると、また「子供の数を増やそう!」というよりも、少なくなった子供をどう大切に育てていくか、あるいは子供を育てている親をどう支援するのか、という発想から考えていくほうが、より建設的ではないだろうか。

子供の数が少なくなったのは、中国のように「減らそう」とした結果ではない、ということを逆に考えれば、子供を「増やそう」という発想を前面に出すのではなく、政策を実行して結果的に「増えていた」という感じでどうだろうか。
「少子化対策」とは、その実やっぱり「子育て支援」なんだろうと思う。そこを間違うと、「女性が頑張らないと」などというレベルに落ち込んでしまうのだ。

なお、人口の減少はすでに確定しているし、結婚・出産のピークにさしかかっている団塊ジュニア層も、あと数年でそれを過ぎるから、国の対策はこんな調子では恐らく間に合わないだろう。この点からみてもやはり、少ない人材を大切に育てる方向のほうが現実的、かな。

http://plaza.rakuten.co.jp/ryujisato/diary/200702060000/
http://plaza.rakuten.co.jp/susan55/diary/200702070003/

 



ktu2003 at 10:40コメント(3)トラックバック(9)国内ニュース  

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■「産め産め節」を唱える「産め産め族」  どうもです。都筑てんがです。  体調不良で、ここしばらくダウンしてました。  で、今回は、柳沢発言関連…ていうか、少子化問題の続きなんですが…。 出産を「生産性」と発言した菅氏 http://www.komei.or.jp/news/d...

コメント一覧

1. Posted by 都筑てんが   2007年03月07日 10:35
どうもこんにちは。都筑てんがと申します。

 まず、「産む」ことにハードルがある。
 その後の「育てる」ことにもハードルがある。
 そもそも、自分達が生活するのが精一杯。
(三食カップ麺、下手すると「一杯のかけそば」状態…みたいな)

 そんな状態では、とても「産む」なんて出来ない訳で…。

 だから「少子化問題」というのは、正しくは「出産難・育児難・生活難問題」なんじゃないか…。と思う自分がいます。
2. Posted by 都筑てんが   2007年03月07日 10:38
 今のお偉いさんたちは「産む」ことばかりに偏りすぎて、その後の「育てる」こと、あと、そもそもの「生きる」ことを蔑ろにしている…という感じがします。

 「産む」環境は改善しました、「育てる」「生きる」環境は悪化しました…では、とても「産む」なんて出来ない訳で…。

 そんな状態で「産め産め」と強制して出生率を上げたところで、「出生率は増えました、赤ちゃんポスト行きの子供が増えました」なオチが待ってると思うのですが、それでいいのかなぁ…?…と思う自分がいます。

 自殺者を増やさない為にメンタルケアを充実する、不法なサービス残業を取り締まる、事故や病気で障害を負っても生活出来る様にバリアフリー環境を整える…など、「生きる」環境を充実させる事も、ある意味「少子化対策」ではないか…と思う今日この頃です。
3. Posted by 虎哲   2007年03月07日 18:53
コメントありがとうございます。
>出産難・育児難・生活難問題
記事でも申し上げましたように、ある程度豊かな社会になると子供は減ります。これは事実。ただ日本の場合はその段階を超えて、子供を産み、育てにくい社会になっていますね。
年金対策とか、経済対策、という意味では、すでに人口減少が確定しているので「もう遅い」のです。問題はおっしゃるとおり、その中でどう幸せに人々が生きられるか、を考えることですね。

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