常識的に行動したい〜赤城農相辞任＆朝青龍〜

地位も名誉もある人、というのは一般人より抜きん出ているはずだが、
常識的に行動できるかどうか、とは別問題らしい。

参院選自民大敗の戦犯ともいわれている赤城農水相は、今日官邸に呼ばれ、その場で辞表を提出した。昨日、安倍首相が「赤城氏を含め人心一新jする」と名指しされては、やめるしかなかった。与党からは、「なぜもっと早く辞めてくれなかったのか」と嘆き節も聞こえている。領収書も今頃になって公開したようだ。今できるならなぜ前にできないのか、といいたくなる。

とにかく問題発覚以来の対応は、政治家というより人間として常識を疑うものであった。おまけに絆創膏を顔に貼っている理由まで口を閉ざす始末。こんなのでも大臣になれる、というのは日本も随分レベルが下がったものだ。
これで安倍内閣の閣僚辞任は４人目。発足１０ヶ月でこれは、記録じゃないか？
もとより、選挙で史上に残る惨敗をしてまだ「政策は間違っていない」とのたまう首相だから、この常識はずれの政権が今度は何をやらかすか、見ものである。それは日本にとって一つ一つダメージになるから困る。

相撲界にも激震が走った。
この夏場所にも優勝を飾ったばかりの横綱朝青龍。腰の疲労骨折、ということで巡業をキャンセルしたのだが、母国モンゴルでサッカーに興じていたことが発覚した。映像にも残っているが楽しそうだ。その代償は大きかった。
相撲協会は、朝青龍に３０％の減俸と２場所の出場停止の処分を下した。したがって、年内は本場所で朝青龍の姿をみることはできない。

かつて１９４９年、当時の横綱前田山が本場所休場中に野球観戦に行って引退に追い込まれたが、レベルとしてはほぼ、ないしはそれ以上かもしれない。
もはや外国人横綱だから、という問題ではないだろう。巡業というのはいうまでもなく相撲界にとってはファンサービス、個々の力士のレベルアップにとってきわめて大きな役割を果たしており、それを軽視した行動は許されるものではない。ただでさえ相撲人気の低下が叫ばれているときに、最高峰の横綱がこんな常識を欠いた行動をしていたのでは、先々思いやられる、というものである。もっとも巡業に関しては、近年は相撲界全体がやや軽視気味だから、一概に横綱だけを責められない部分もあるが。
朝青龍に関してはいろいろ問題行動があったが、その一種の荒々しさは私は嫌いではなかった。ただ今回はレベルが少し違う問題、であろう。
白鵬とともに、横綱２人がきちんと並び立つ時代が果たしてちゃんと成立するのかどうか。早くも心配がよぎる。

なんにしろ、常識的な行動をしてもらいたいのである。

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