2020年02月10日

アカデミー賞、「パラサイト」が作品賞〜初の外国語映画〜

米映画界の祭典、第92回アカデミー賞の授賞式が9日、ハリウッドで開かれた。注目されている韓国映画「パラサイト 半地下の家族」が、最高の栄誉である作品賞を受賞し、史上初めて、英語以外の外国語映画が同賞を受賞した(朝日新聞)。

近年はアカデミー賞受賞の映画といっても、なかなか日本ではヒットしないし、何年かすると忘れてしまう作品が多かった。しかし今年はノミネート段階からかなり話題になっていたと思う。そして、画期的な結果がもたらされた。作品はまだ観ていないので、論評は避ける。
韓国の発信するエンタメのレベルの高さは、韓国への感情はどうあれはっきりわかる。それは90年代以降韓国からいろんなエンタメが入ってくるようになって、日本でも広く知れ渡った。韓国という国とはいろんなことがあるが、映画・ドラマ・音楽と、もはやブームの段階はすぎて定着しているようである。
韓国が国家的なレベルで文化戦略を実行しているのもよく知られている。とくに映画については、あえて保護政策的なことをとってやっている。その良し悪しはあれど、一つの成果ではあろう。アメリカとの合作とか、アメリカ人が関わった映画ではなく、韓国の単独作品である。そしてそういう作品を自国の映画賞の最高賞に選出できる、アカデミー賞の懐の深さは、やはりアメリカが「世界」を意識していることの表れなのだ。今の日本のエンタメに、こういう枠組みは期待できない。

ひるがえって日本は、と考えて安易に卑下することはない。「万引き家族」がカンヌを制したのは一昨年のことだ。いい作品を作れる人たちはいる。しかし、彼らへの後押しは官民とも、どうであろうか。あるいは評判はどうであろうか。補助金やら政権への姿勢やら、随分批判的な声もあったようである。さらに、今ちまたで話題になったりはやっている作品をみて、その中に世界まで視野に入った作品がどれくらいあるだろうか。アニメや漫画・テレビドラマの延長のような作品が量産され、俳優のレベルも、求められる演技のレベルも下がっているのではあるまいか。

今回アカデミー賞で2度目のメーキャップ賞を受賞したカズ・ヒロ氏の発言である。
「こう言うのは申し訳ないのだが、私は日本を去って、米国人になった。(日本の)文化が嫌になってしまい、夢をかなえるのが難しいからだ。それで(今は)ここに住んでいる。ごめんなさい」
そう思ったら脱出できる自由があるのは、いいことだ。個人個人はそうしたらいい。ただ、社会としてならこういう発言が出てしまうことを、どう考えるかちゃんと受け止めないといけないだろう。これはエンタメだけでなく、学問の世界でもよくあるようだ。ほんとうに今の日本が、創造的な芸術や学問、才能ある人々をちゃんと評価できる社会なのかどうか。それは韓国がどうこう、という前に考えるべき問題である。

ktu2003 at 15:56コメント(0)芸能  

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