国内ニュース

2020年12月03日

安倍晋三前首相の後援会が「桜を見る会」の前日に開いた夕食会の費用を安倍氏側が補塡(ほてん)していた問題で、東京地検特捜部は安倍氏に対する任意での事情聴取を要請した。(朝日新聞)

ここにきて急に、動かなかった話が動いているようである。
秘書を立件する方向とも伝えられている。前首相はおそらく秘書に責任を押し付け、本人に累が及ばないようにするのだろう。しかし桜を見る会についてはさんざん国会で追及され、ホテルの領収書を見ればわかる、というのにかたくなに拒んでいた。まずい話だというのは知っていたとしか思えない。再々登板などというふざけた話が出ていて、本人も体調不良でやめたはずなのにやけに公の発言を繰り返していたが、秘書がやったから自分に責任がありません、では通らない。国会で虚偽の答弁をしていたのは結果としてそうなのだから、責任を明らかにすべきだろう。

一方、こんな話も出てきた。
鶏卵生産・販売大手「アキタフーズ」(広島県福山市)の前代表(87)が自民党衆院議員の吉川貴盛・元農林水産相(70)=北海道2区=に対し、大臣在任中の2018〜19年に3回にわたって現金計500万円を提供した疑いがあることが、複数のアキタ社関係者らへの取材でわかった。(朝日新聞)

これは河井元法相夫妻の選挙違反事件から出てきた話だそうだが、現職時代に利害関係者から現金を受け取っているのだから、賄賂でなくてなんだというのだろうか。吉川氏は入院したというが、弁解もできないのだろうか。国会は間もなく会期延長のないまま閉じる。逮捕もありうる案件だろう。

やはり一つの政権が終わると、いろんな話が出てくるようだ。長期政権の弊害だろう。検察人事のあの騒ぎは、こういった事態を恐れていたのだろうか。あるいはうがった見方をすれば、菅首相が安倍離れを試みる動きといえるかもしれない。いずれにしろ菅氏も長期政権の一員であり、到底無関係ではありえない。政権から滑り落ちても復帰すれば体質は何ら変わらないし、またそれを許してきたのが日本社会である。そしてこういう私利私欲で動く政治家が、いざとなったら国家・国民のために真摯にやってくれるなんて、あるわけがない。まさにそれが今現在の惨状を招いているのである。

ktu2003 at 19:32コメント(0) 

2020年11月20日

新型コロナウイルスの国内の感染者は20日午後7時時点で2415人が新たに確認され、過去最多を更新した。2千人を超えたのは3日連続となる。(朝日新聞)

今週に入ってから連日のように各地で過去最多を更新し続けている。東京では500人をこえ、北海道と大阪でも300人をこえた。最後まで感染者の出なかった岩手県でも今日は15人と最多を更新している。都市部も地方も問わずの状況となってきた。

GoToトラベルに続き、GoToイートと旅行や外食を促す政策を打ち出してきた政府だが、いかにもタイミングが悪い。すっかり国民も緩んでしまった。しかしながら連日のこの報道に、行動の変化も起こってくるだろうし、医師会からは強めの警告が出ている。

春先に比べると、政治家の緊迫感が薄すぎる。専門家の言うことを聞いて、のはずがいつの間にか政治主導になっている。感染予防と経済を両立する、と言っているのだが、感染者が増え続けている状態で両立を叫んでも、説得力がない。単に国民の健康よりも経済だというように見える。
4月の緊急事態宣言で受けた大きな経済的ダメージを、もう一度となっては困る。これが政府の思惑だろうが、かといってわざわざ感染のリスクを高めるような政策を打つことはない。どうもちぐはぐなのである。感染者をできるだけ増やさないことは、どんな政策を打つにしても大前提のはずだ。最大の景気対策は感染を抑え込むことである。しかるに政治家・専門家・国民それぞれが何となく意識のずれがあって、かみ合わない。

コロナ流行後初めて迎える冬だ。これから寒くなる。忘年会や新年会も行わない企業が多いという。帰省や初詣もどうするか。この調子だと難しそうだ。

ktu2003 at 19:48コメント(0) 

2020年11月02日

1日、投開票された住民投票で、大阪都構想案の反対多数が確実となった(朝日新聞)。

2度目も僅差になったが、今回は出口調査でほぼ反対のほうがわずかに有利と出ていた点が、前回とは違っていた。
前回反対した公明が賛成に回ったのが最大の相違点。公明の提案を維新がのんだためである。さらに、一部の自民党府議も賛成に回るなど、今度は賛成多数になりそうな雲行きになった。ところが今年になってコロナの発生である。吉村府知事の対応は称賛されたものの、今この時期に住民投票をやるのはどうか、とかコロナを踏まえた経済効果予測でないなど、新たな論点が生まれてしまった。
最終盤までいろんな情報が飛びかったが、やはり私はこのコロナという非常事態の中での「大阪市廃止」という方向について、現状への不満よりも、将来への不安が勝ったのだと考えている。

調査をみると、地域別での傾向は前回と変わっていない。豊かな人が多いと考えられる地域は賛成が多く、経済的にしんどい地域は反対が多い。さらにいうと、住民の流動性が高い地域は賛成が多く、古い住民が多い地域は反対が多い。これは若年層と高齢者層との関係にも重なる。若年層は賛成が多く、高齢者層は反対が多い。しかし、この5年のあいだに加わった人が多い10代〜20代は賛成の度合いが低かった。また、若い世代はやはり投票率が低い。

維新の会は、またも市長と知事を入れ替えるアクロバティックなことをやって、「民意」として都構想を進めたが、一言で言ってこの政治勢力は強引すぎる。これだけ賛否が分かれるテーマを2度も投票にかけるということ自体、社会を分断する危険性が高いのに、明確なメリットをついに説明できなかった。大阪市が特別区に変わるというのは、要は格下げなのである。そしておそらくそういう区分けをしたとき、区の間の格差は広がるだろう。東京ほど大きくなく、財政力もないとおのずからそうなるではないかという不安に、勝てなかった。

府市の対立が、維新の両輪で結果的になくなってしまったのも、あるいは裏目だったかもしれない。府市が協調していればOKなのだから。いや今後であっても、府市の対立があったとしたら選挙をやって適切な人物にすればいいだけである。制度を変えるまでのことはない。

さて国政勢力としての維新の会はどうなるだろうか。最大の目玉政策が実現しない以上、影響力は次第に低下せざるを得ない。推進してきたIRも不透明である。万博だけは何とか、というところだがコロナでどうなるかわからない。ともかくコロナについては、大阪は今日は東京を上回る感染者を出している。再び急増中だ。大阪の保健行政がかなり削られたことが問題とも指摘されている。しっかりまずは対策を取らないといけない。

ktu2003 at 00:06コメント(0) 

2020年10月23日

車庫証明や道路使用許可の申請など警察関係の行政手続きで、押印がすべて廃止される。申請者らに押印を求めている行政手続きは315あるが、遅くとも2021年初めには廃止する方針。政府全体で取り組んでいる「脱ハンコ」の一環。警察庁が22日発表した。(朝日新聞)

大臣が旗を振れば一気に進む。日本は改革がまことに遅いが、流れができると速いという特徴もある。となると、今までいかに何もしていなかったかがわかるのだが、問題はほんとうに必要性を吟味してきた、あるいはいるのかどうかだ。とにかく流れに乗っているところを見せるために脱ハンコというのでは、何も考えていないだけである。

もともと今回の議論の出発点になっているのは、コロナ禍の中でリモートワークが進められる中、押印のために出勤や外出を求められたりする、という問題からだった。であれば、これを機に押印をなくして電子決済できるようにするか、そもそも手続きから省けばよい、という文脈である。以前から感じていた無駄を排するという流れ自体は、大いに歓迎したい。

なぜハンコを押すのか?本人ないしや組織、あるいは権限者が文書の内容に対して、その責任を負うということであろう。それが他の手段で構わないというのなら、確かに必要はない。ただ、一夜にしてすべてが切り替わることに対応できない場合もあるから、手間がそれによって増えてしまったり、やるべき手続きまで省いてしまっては話にならない。なくすときも「ちゃんと」なくしてほしいのである。

たとえば大量の書類を処理する場合だったら、サインよりハンコが便利である。あるいは字を書くことに難渋する人もいるだろう。そんな人のためにはハンコがあったほうがいい。それから、事務的な速度よりも書類の真実性や重要性が求められるならば、そういうものにはハンコがあったほうが、書類を作成する側の真剣さも担保できるだろう。

あとは意思決定のシステム自体が硬直化していたら、ハンコがなくなっても意味がない。責任を明確にすることが必要だが、それがどうもあいまいになってしまうのが日本の組織。単にハンコ業界を苦しめるだけの「改革」ならこれまでのあまたの「改革」という名の切り捨てと変わらない。

ktu2003 at 09:37コメント(0) 

2020年10月06日

小泉進次郎環境相は6日の閣議後会見で、政府による日本学術会議の任命拒否問題に対する認識を問われ「(菅義偉)総理は就任前後から、さかんに『前例踏襲の打破』と言っている。今まで、当たり前に続いてきたことを1度立ち止まり、今のままでいいのか、見直す点があるのか、問題提起をされる姿勢について、否定されるべきものではないと思う」と指摘した。(日刊スポーツ)

この人物の底もとっくに割れているのだが、またどっちつかずな意見である。
どうも「日本学術会議」のあり方論にもっていこうとする姿勢が、政治家や政権擁護論者からみえる。「形式的でいいのか」とか日本学術会議に10億円の予算がかかっているとか。しかし少なくとも、今回の6人についての場合でも、明らかになった17年の人事の場合でも、日本学術会議のあり方に突っ込む議論はやっていない。だいたい任命のあり方を問題にするのなら、105人中の6人だけをやり玉にする意味はほとんどないはずだ。みんな同じように推薦しているのだから。

政権が人事の正当性を主張したいのなら、推薦に基づいて任命しなかった理由を表明すればいいだけだ。それで、国民に判断をゆだねればよい。「総合的に、俯瞰的に」という言い草は何の説明にもなっておらず、判断材料がない以上、6人がやっていた社会的活動や思想が原因だという推論を結論とせざるをえない。

フジテレビの解説委員が、テレビで明らかに事実に反する発言をして世論をあおっている。少なくとも事実に基づいて議論しなければならないのを、あえてフェイクを流すというのはトランプとどこが違うのか。しかも訂正のときに謝罪すらしない。橋下徹氏なんかも同じ手合いだが、「学者や評論家」は徹底批判する方が世間の受けが良い、と思っているのだろう。

日本学術会議に関する金銭的な事実をなぜか官房長官が発言している。そもそも年々大学の研究費を減らし続けているのが国の政策だというのを、よもやほとんどの人は知らないと思っているのか。少なくとも学界はよく知っている。それで、軍事研究には金を出す、ということで撒き餌をしてみたがあまり乗ってこないので政府が業を煮やしている。こんな感じの構図である。

学者はおとなしく黙らない。歴史学の話でいえば、加藤陽子氏がこういう状況に屈服することはまずありえないだろう。学界が政治に屈服した時代のありようを、しつこいぐらいに叙述してきたのが彼女だからだ。同じことを繰り返さないために。

ktu2003 at 19:22コメント(0) 

2020年10月01日

1日付で菅義偉首相に任命された日本学術会議の新しい会員について、同会議が推薦した候補者6人が含まれていないことが、会議関係者への取材で分かった。(朝日新聞)

早くも新政権の地金が現れてきたようだ。
日本学術会議の活動は、政府から独立して行われる。と法律に書いてある。だから、確かに内閣総理大臣に人事権はあるとはいうものの、よほどのことがない限り人事に介入するような性質のものではない。政府の言う通りに行動する組織ではまったくないのであって、その構成員ももちろん政府に従う必要はない。政府の政策を実行するための官僚とはわけが違うのである。

任命されなかった6人の名前が出ているが、加藤陽子氏が含まれていることに驚いた。歴史学界にももちろん様々な思想・信条の人間がいるが、氏の業績に文句をつける人はいない。思想はどうあれ、非常に抑制された文章で研究書を書く人物だ。彼女がはじかれるような状況は相当深刻である。もちろん公式には政府は理由を表明しないが、6人がいずれも文系の人間で、政府に批判的な主張をしている人物として一致するなら、それが理由とみるしかない。

ふと思い出したのは、かの安保法制が議論されていたとき、憲法審査会で与党が推薦した長谷部恭男氏が、はっきりと集団的自衛権の違憲性を述べた。保守政党が推薦した学者であって、思想的には保守に属するであろう長谷部氏すら、それを言うしかなかったのである。そういった、従来「保守」に分類されていた人々が厳しく政権を批判する傾向が、安倍政権以来目立ってきている。着々と、「保守」が「保守」でなくなりつつある。

支持層はともかく国会議員はかつてよりも明らかに「右」よりになった自民党だが、実際に連立を組む公明党との乖離はどんどん大きくなっているとみる。公明党議員も引きずられる傾向に最近はあるようだが、支持母体の創価学会はそこまで「右」には寄らない。その矛盾はやがて政権・国家にダメージを与えていくだろう。


ktu2003 at 20:08コメント(0) 

2020年09月16日

 衆参両院は16日午後の本会議で、菅義偉前官房長官(自民党総裁)を第99代首相に選出した。菅新首相は同日、自民、公明両党による連立内閣を発足させ、就任記者会見を行う。(朝日新聞)

安倍政権を引き継ぐ、という意思が明確な人事である。
記者会見で随分威勢のいいことを言ったが、要するに自分のよくわからない人物は起用しない、という点が貫かれている。

留任が8人。さらに3人がポスト移動、以前と同じポストでの起用が4人いる。自然、初入閣は少なくなって5人。これを加藤勝信官房長官が発表したわけだが、加藤氏は厚労相としてコロナ対策を担いながら、事実上司令塔を西村経済再生相に奪われてしまった。明らかに評価を下げたので、このポストで巻き返してもらうということか。
主要閣僚は留任。注目された河野防衛相は行革担当相へ。所管省庁がなくなるのは、形式的には降格ということになるだろう。もっとも、仕事はたくさんありそうな担当で、首相の政策で一番具体的な行政改革をうまくこなせば、後継者最有力となってこよう。

あまり人気を取りにいかず、抜擢人事もないのは、野党の弱い余裕でもあるだろうし、いろんなところに気を遣った結果ともいえる。万博担当大臣というのを置いたが、まだ5年ある。あまり割り振れるポストがない中、大阪へのサービスともみえる。

ktu2003 at 19:01コメント(0) 

2020年09月14日

 自民党総裁選は14日午後、東京都内のホテルで投開票が行われ、菅義偉官房長官(71)が、岸田文雄政調会長(63)、石破茂元幹事長(63)を破り、第26代総裁に選出された。(朝日新聞)

すんなり決まった。
菅義偉 377
岸田文雄 89
石破茂  68

事前に派閥の力学で勝敗は決まり、あとは2位争いが注目されていたが、国会議員票の一部が菅氏から岸田氏に回された、ともいわれ、岸田氏がなんとか2位を確保した。

勝敗は明らかだったので盛り上がりには欠けたが、菅氏について指摘されたのは発言の修正や感情が露わになることが目立った点である。裏方的仕事をしてきた彼が、トップに立った時にどのように見えるかは、未知数といわざるを得ない。岸田氏は、意欲は前から示していたのだからもっと前から人柄や政策をアピールしておくべきだった。外相を長年務めていたのに不思議なものである。次回はかろうじてありそうだが、より若い世代に勝つ力を蓄えられるだろうか。
石破氏は反主流を貫いていたが、これは安倍氏がボロボロになって自民党自体が危機的状況になればよかったのだろうが、そこまで行く前に辞任となり、また野党も弱い。それから国会議員の支持も広がらず、今回の敗退で自民党にいる限りトップに立つのは難しくなったと考えられる。かといってもう一度離党して勝負をかける、というのも現実的ではない。

すぐに解散という説が浮上している。政治空白を作らない、という今回の大義名分と明らかに矛盾する。コロナ収束の見通しもない中で、国会も3ヵ月以上開かない。その上選挙となれば5ヵ月くらいの空白になる。それでも国が回ってしまうのなら国会は一体何なのか、ということになろう。そうはいっても野党の弱い今、早く選挙をやる方が得策だという党利党略で決まってしまうのだろう。それで選挙をやって勝利したところで、国民がしらけ切った状況ではそれなりの政治力しか持ち得ない。

もっとも支持が伸びなければ1年後にほかに譲ればいいだけだ。菅氏としては総理の座までたどりつけただけでももうけもの、とまで腹をくくれれば、思い切ったことができるかもしれない。それで悪しき政策を決定されればたまらないが。

ktu2003 at 18:29コメント(0) 

2020年09月11日

立憲民主党と国民民主党などでつくる合流新党の代表選が10日に行われ、立憲の枝野幸男代表(56)が国民の泉健太政調会長(46)を破り、代表に選出された。(朝日新聞)

自民党総裁選と重なってしまい、影が薄くなったのは仕方がないが、新党というよりは立憲民主党による国民民主党の吸収に近い形になった。代表選の得票はほぼ両党の比率を反映しており、党名は若干変動があったが、立憲側の強さが目立った。民進党の分裂後3年にして、元さやということになるだろうが、有力労組が支持母体として参加しないなど、最大の支持母体・連合の弱体化も目立つ。

立憲と国民で争ってきた結果、存在感を示せなかった国民が白旗をあげたというところだが、立憲のほうも勢いがない。政権交代というよりも、急速に支持をのばす維新の会との争いになってしまいそうである。

総選挙が近いと噂される中、どのように展望を開いていくのか。まずは野党共闘が、引き続き維持されるかどうか。これまでに比べると規模からいって立憲が軸になる度合いが増した。れいわ新選組との関係をどうするかがカギになるだろうし、国民民主党との距離がどうなるか。ただ、これらの党と組んだとしても政権を担えるかどうか、となると考え方に差があってなかなか難しい。

新しい政治家がなかなか出てこないのも気になる。旧民主党時代の幹部ばかりが発信しており、今回代表選に出てきた泉健太氏も知名度が高いとはいえない。それどころか軽率な行動や言動で批判される議員がいたりして、若手の教育も不安だ。議員の構成からいって、民主党時代からのベテランと経験の浅い若手に分断されており、中堅クラスがいなかった。幹部とそれ以外との風通しも悪いという指摘がある。

ともあれ自民党に対抗できる野党が必要、というのは国民の多くが感じていること。今存在するのがこの党である以上、力量をつけてもらわないと仕方ない。

ktu2003 at 07:36コメント(0) 

2020年08月30日

さて、次の首相は誰になるか。
今にして思えば、今月に入ってから政治家の動きは激しくなっていた。

臨時代理なら引き受ける準備があったという麻生副総理だが、総裁選への立候補はしないことを表明した。やはり年齢的なことを考えたのだろう。そして二階幹事長は、総裁選での党員投票は実施しない方針を固めたという。石破茂氏との接近も伝えられていたが、この方針ということなら石破氏を推すことはなさそうだ。

候補として急浮上しているのが菅官房長官である。病気辞任という事態なので、政権の継続性を担保する上ではもっとも適任といえる。それから任期が残り1年ということを考えたとき、暫定的な性格の政権になる可能性も加味すれば、案外すんなり決まるかもしれない。東北から出てきたたたき上げの経歴でもあり、それだけみれば昔の自民党的な雰囲気を有する人物だ。ただ、世の中で好感を持たれているかというとそんな感じはせず、むしろ影の番頭というイメージがある。

首相が意中の後継者としていたとされるのが、岸田政調会長である。長年にわたり外相を務めた。名門・宏池会を率いており、保守本流ということでむしろ首相とは政治的スタンスは遠かったはずだが、あえて後継ポジションを得るためにすり寄った感がある。首相は岸田氏を推すことによって、一見ソフトな看板のもとで悲願の憲法改正を進めようと考えたのかもしれない。しかし、表舞台にいたわりには発信力が低く、首相もあきれていたようだ。そしてコロナ対策でも自らのアイディアをひっくり返されるなど、政治力にも疑問符がついた。

首相とずっと距離をとっている石破茂氏は、今回も意欲を示している。世論調査では次期首相としてトップに立ち続けているが、国会議員の支持が広がらない。政権に批判的だったこともあるし、過去の離党経験も響いているという。「危機管理」ということなら彼の適性はありそうな目下の情勢だが、継続性が重視される現今での次は難しそうだ。もっとも本人も、任期1年の今よりも次の次まで考えているかもしれない。

ネット上で保守層まで含めて期待を集めているのが河野太郎防衛相である。もともとは野党に近いとすら言われたようなリベラルな発言をしていたが、外交・防衛問題での強硬姿勢は意外性をもって受け取られ、ツイッターでの積極的な情報発信もネットでは好感されている。すでに総裁選への立候補経験もあり、重要閣僚も経験したので狙えるポジションにはいる。しかしこれまでの政治姿勢は、党内のベテランには非常に受けが悪く、党内基盤は石破氏とは逆の意味で弱い。選挙、ということを考えれば他の候補よりもすこし世代が若く、新鮮な印象を持たれそうだ。

おおむね上記の4人が次の候補ということになるだろう。今のところの筋としては、菅暫定政権で来年までやって、その後選挙の顔として河野太郎氏、後見麻生、という流れだろうか。

ほかにも意欲を示している人々がいる。茂木敏充外相は、イメージは薄いが能力は高く評価されている。しかし後継者として有力とされているわけではない。下村博文元文科相は首相に近いという意味では有利だったが、身辺に芳しくない噂があるのと、言動に軽率なところがある。稲田朋美元防衛相も同じく首相に近いが、防衛相時代に大きく評判を落とし、保守層の覚えが悪くなったのが痛い。女性政策ではむしろリベラルな姿勢を見せているのも、党内ではどう受け取られているか。野田聖子氏も意欲はずっと示しているが仲間がおらず、石破氏ほどはっきり立場を明らかにもしなかったので反安倍層の支持もない。

長期政権のあとは誰がやっても難しい。ましてや、コロナ対策に忙殺される可能性が大きく、任期も1年、選挙も1年後までには必ず、という制約の大きい政権になる。前政権の後始末で何が起こるかわからない。


ktu2003 at 07:57コメント(0) 

2020年08月28日

 安倍晋三首相は28日、持病の悪化で辞任する意向を固めた。同日夕、首相官邸で記者会見を開き、辞任を正式に表明する見通しだ。2012年末から約7年8カ月続き、憲政史上最長となっていた第2次安倍政権は突然の幕引きとなった。(朝日新聞)

長くやればいいというものではない。
この政権はまさに、そう形容するのが当たっていると思う。

第1次政権の失敗を教訓にして、経済政策を第一に据えた。「アベノミクス」と名付けたこの路線は当たり、経済指標は回復していった。しかし、長くやったわりにはこの政策・事業が世の中を大きく動かしたり、変えたというものが思い浮かばない。もちろん細かくいえばいろいろあるかもしれないが、大きな「レガシー」と呼ばれる実績はない。

というのは、「改革」を叫びながらも結局従来の自民党、日本の路線からはみ出ることがなかったからである。大きな改革はやらない、という姿勢がそれなりに支持を得たのも事実なのだが。その間に、日本は世界のトップランナーとはいえなくなってしまった。産業構造の変化に十分対応できなかったり、家族や性をめぐる認識の変化にも対応できていない。もちろんそれは首相だけの責任とはいえないのだが。

「戦後レジーム」といえば最大の戦後レジームは、対米従属である。それは一層強まった。沖縄の基地問題に象徴的に表れているが、その強権的な姿勢はこれまでの政権に比べても際立っていた。それはかえって「オール沖縄」の形成を招き、混迷を深めているといえよう。確かに長く続けたことによって外交的な存在感は強まったのだが、核問題への姿勢も含め国際的なリーダーシップをとれたとはとてもいえない。近隣外交に至っては、韓国との関係がどんどん悪化し、拉致問題は目に見える進展がなく、ロシアとの北方領土問題も結局大きな変化はなかった。中国とはつかず離れずの姿勢だが、コロナ対応が中途半端になって保守派からも批判を浴びた。

不祥事が絶えなかった政権でもある。失言・暴言・汚職。公文書改ざんなど、官僚の不祥事も多かった。首相が真摯に向き合って、説明してきたとはとてもいえない。それどころか不規則発言でたびたび注意される始末。それはとりもなおさず、自分に近い人々を優遇することに権力を使ってきた結果だった。持論の憲法改正を実現するのが大きな政治的目標だったはずだが、「法治」をどこまで理解していたのか、疑わしい言動や行動が目立った。何より憲法改正への機運が盛り上がらなかったのは、首相自身の姿勢にも問題があったからである。

そして「危機に強い政権」と思われていたが、コロナ対応では大きな批判を浴びることになった。これは首相にとってもショックだっただろう。経済が落ち込み、外交も封じられ、自民党議員が相次いで逮捕されたこともあり、もちろん体調不良も事実だろうが、政策全般に行き詰りがきていたのも間違いない。行き詰った末の辞任という印象がある。

しいて言えば、今の日本社会は何が問題なのか、というのを、いろんなスローガンを挙げて焦点化するのはうまかったともいえる。2020年代はその課題をどう解決するか。後継者に託されることになるが、その後継者育成という面でもこの政権は取組みが弱かった。首相意中とされる岸田政調会長は、存在感が弱く人気がない。政権内にいる候補者という菅・麻生氏らは年上である。このへんの後継者候補については別稿で述べたい。

何にしても、失敗に学んで長期政権を維持したという点では、政治家として評価に値する。あくまで政治家としては、である。世のため人のためにどんな政策や結果を残したか。それは歴史が判断するだろうが、最長政権だった佐藤栄作、あるいは近年の中曽根康弘・小泉純一郎と比べればおのずから明らかだろう。

ktu2003 at 20:03コメント(0) 

2020年08月23日

国民民主党は19日の両院議員総会で、党を解党して立憲民主党との合流新党を結成することを決めた。国民所属の衆参62人の国会議員の多くが合流新党に参加し、無所属議員と合わせ、「150人前後」(立憲の福山哲郎幹事長)の勢力となる見通しだ。(朝日新聞)

結局存在感を示すことができないままに、党の歴史を終えることになった。
経緯を考えれば、3年前の総選挙を控えて突如民進党が解党し、小池東京都知事を担いだ新党が発足することになったのだが、小池氏の排除発言から潮目が変わって、自公政権の延命に手を貸しただけに終わった。そして希望の党が残されたが、何らの理念もない政党であったから存在感もなく、参議院に残った民進党とともに後始末が必要になった。

国民民主党は結局、小池新党に走った連中の後始末をする政党に過ぎなかった。立憲民主党が左より過ぎるというのは確かだとしても、ではどういう路線を進むのかという点では、中途半端なままだった。そのうち立憲民主党の勢いも落ち着いて、参院選では伸び悩んだことから、19年には統一会派の結成へと進んでいく。

今年に入ってからは本格的に合流の動きが出てきたが、コロナ対応もあって停滞。そして理念や政策のすり合わせも難航した。8月に入って投票での新党名決定を受け入れる方針に立憲が譲歩し、合流に大きく前進したように思われたが、突然玉木代表が分党を提案。代表自身は合流新党に参加しない意向を示した。

まあいろいろあったが、結局大半は立憲と合流の道を選ぶという。まったく空費された3年だったような気もするが、ともかく自民党に対抗する大きなまとまりはできる。加わらない議員がどれくらいいるかはわからないが、多くても10人内外と言われる。維新の会と連携するか、あるいは自民党との連携で連立入りを狙う可能性もあるだろう。また、可能性はちょっと低いが合流新党と連携を続けるという選択肢もある。

それにしても立ち位置が中途半端だと伸びない、という典型だった。安倍政権への批判が強まる中ではむしろ勢いをそいでしまう効果があった。

今のところ合流新党に加わらない名前としてあがっているのは、玉木代表のほかに、前原元外相、山尾志桜里氏、古川元国家戦略相ぐらいである。彼らは選挙に強いという共通点がある。なんだかんだで生き残っていくのだろうが、どこへ行くのやら。

ktu2003 at 18:49コメント(0) 

2020年08月20日

将棋の高校生棋士、藤井聡太棋聖(18)が20日、福岡市中央区の大濠公園能楽堂で行われた第61期王位戦七番勝負(新聞三社連合主催)の第4局で、木村一基王位(47)に勝ち、シリーズ4連勝でタイトルを奪取した。(朝日新聞)

高校生棋士はフィクションの世界で先行して描かれていた。「3月のライオン」「りゅうおうのおしごと」いずれもヒットを記録しているが、フィクションをも超える快進撃が続く。先日ついに悲願の名人位についた渡辺明三冠から奪ったのが最初のタイトル。ということはすでに、将棋界の最高峰に立つ名人と実力的にそん色ないといってもいい。

その強さはAIとの対局や研究で養われたものともいわれるが、詰め将棋を得意にしていることや序盤から局面を優位に持っていく力、さらに終盤の強さもあって、弱点がすでに見当たらないともいう。時にはAIの予測をも上回る手を打って、驚かせることもある。

ここまでのところ大きなスランプもないし、むしろ順調に強くなっている。ここのところ学校が休校になったことも、将棋の研究に時間を充てることができ、タイトル戦のタイミングとうまく合った。

例年、「スポーツだけが明るいニュースを・・・」なんて一年を振り返るとき言われたりするが、今年はスポーツ界もコロナで大打撃を受けてしまった。藤井二冠の活躍だけが、ほんとに明るい話題といえるのかもしれない。

こうなってくると、いつ名人までたどりつくのか。そして羽生永世七冠の記録にどこまで迫れるのか。その前にタイトル独占などを成し遂げるか。限りなく可能性はひろがるし、それは誰も歩んだことのない道になるだろう。

ktu2003 at 19:01コメント(0) 

2020年08月16日

新型コロナウイルス流行は今どうなっているのか。連日の猛暑のほうが直接的には体がしんどくなるが、今年はさらにウイルス対策もあってマスクの負担もある。

感染者数の増加傾向については、ようやく第二波のピークアウトか、とうかがえる推移が見え始めた。とはいえ第一波のピークよりはまだはるかに多い。また、過去最多を更新する地域も毎日のように見受けられ、全国的な増加傾向は収まっていない。

中でも急激なのが沖縄県である。人口当たりの感染者数は東京を大きく上回っており、数値基準でいえば緊急事態宣言を国が出してもおかしくないレベルに達している。県ではすでに独自の宣言を出していて、今月末まで延長されている。そのほか、九州地方の数字が全体的には悪い傾向にある。大都市が中心だった第一波とは違うところである。

吉村知事の露出が大きくてもてはやされた大阪だが、重症者の数が第一波を上回ったと伝えられた。知事のいささか勇み足なうがい薬の呼びかけがあったり、経済優先のスタンスに切り替わったりということで、ひところよりは評価する声が少なくなってきている。

感染者数よりも、重症者や死者の推移に注目すべきだという声がある。それをみると、重症者も死者も増加傾向にある。若い世代の感染者が依然として多数を占める一方、中高年以上への広がりもみられ、やはり感染者数の増加に遅れて増加がはじまったようだ。第一波ではピーク時には1日で31人の死者が出たことがある。一方で対症療法についてはノウハウが蓄積されたため、症状が悪化する前で食い止められたケースも増えているという。

芸能人の感染報道が増えた印象はある。気をつけていても、芸能人の場合は多くの人と接するため回避が難しい。重症に陥ったケースはないが、後遺症などが残った場合はその後の活動に影響するだろう。業界として厳重な対応が必要だ。スポーツ選手についても、Jリーグ鳥栖がクラスターによって活動休止に追い込まれた。サッカー界の感染の多さは世界的である。どう対処すべきか。学生の部活動でのクラスターはさらに多い。もちろん今は試行錯誤の段階かもしれないが、競技によっては試合はもちろん練習すらままならなくなる。今の状況の中でどこまでできるか、早急にラインを見極めたい。

季節があまり関係ないとすると病気予防にとっては悪い知らせだ。インフルエンザよりも厄介になる。しかし秋冬になれば一般的に人々の抵抗力は落ちるので、今回の流行を低減できないと秋冬は非常に懸念される。コロナに関しては日本はまだ「冬」をあまり経験していない。

とりあえずイベントの動員については9月以降も制限続行が決まった。収益が見込めなかったり、対策が困難な場合は実施を見送ったほうがこの際いいだろう。配信やグッズ販売など、他の収益手段がある場合にはそちらに力を入れるビジネスモデルに転換していったほうがいいかもしれない。

ktu2003 at 09:44コメント(0) 

2020年08月15日

毎年恒例の行事で変わり映えしない、と思っていても、突然変わってしまうことがある。
コロナである。
全国戦没者追悼式は、規模を大幅に縮小。出席者は500人程度だった。例年は確か6000人以上だったと思う。参列者には高齢者が例年多い。これからコロナの影響が続くとすれば、もう規模を元通りにすることはないかもしれない。
今年は75年目ということと、コロナの影響で世の中の動きが少ないこともあるだろうか、戦争関連の報道が多いような気がする。そして、いよいよ戦争体験者が語れる時間が限られつつあるという背景もある。

遺族会の会員が減少していることが伝えられた。戦後75年ということは、その時代を明確に記憶しているのは80歳以上ということになる。日本の平均寿命である。次の10年くらいで、大幅に当事者は減っていくことになるだろう。近年の記憶媒体の発達で、映像やデータという形で証言や資料を残していこうという動きも大きくなっている。時間との闘いになる。

多発する自然災害、コロナで世の中がギスギスする中、戦時中とどこか似ているとか、日常が失われることのつらさを実感する人も多くなった。戦争の記憶が風化する一方で、戦争観も微妙に変化していくのではないかと思われる。

心配なのは政治家の認識が年々戦争に対して甘くなっていくところである。コロナの危機管理能力の有様をみても、新たな戦争や危機に対して的確な判断ができるかあやしい。であるならば、国民自身が判断力を持つしかない。あの頃と一番違うのは、情報がたくさんあることである。正しいものとそうでないものを見極める力が必要だ。

ktu2003 at 19:30コメント(0) 

2020年07月29日

全国でのコロナ感染者が1000人を突破した日、ただ1県感染者が確認されていなかった岩手県でも、2人の感染が確認されたと伝えられた。

第2波が来た、といっていいのだが、今回は大都市部に限らない広がりがみられる。特に心配なのが九州だ。宮崎の高鍋町、鹿児島の与論島といったところでもクラスターが発生して、数十人の感染が明らかになっている。沖縄県も米軍基地での感染が広がった関係もあるだろうが、一気に感染者が増えてきた。
東京は検査結果の反映が遅いようで、週の後半に感染確認が増える傾向にある。となると明日以降激増する可能性がある。大阪、愛知、福岡といったところが過去最多の感染者数に達しているところをみると、東京だけ抑えられるという感じにはならないだろう。

感染力が第1波より上がったという説がある。同時に弱毒化したのでは、といわれるが、これだけ感染が広がると重症者の実数はやはり増えてくる。結局は、何らかの形での緊急事態宣言的なものを、出す方向に追い込まれるだろう。しかし経済を動かしながらとなれば、減少スピードが遅くなる。そのうち秋冬がやってきて・・・、というシナリオが現実味を帯びてきた。

海外でも第2波ではないかと思われる事態が相次いでいるという。ワクチンか効果的な薬が開発されるまで、締めたり緩めたり、それを繰り返すことになると言われていた。日本社会も覚悟を持って相対するしかない。

ktu2003 at 19:28コメント(0) 

2020年07月24日

新型コロナウイルスの国内の感染者数は23日、新たに全国で981人に上り、2日連続で過去最多を更新した。東京都では同日、新たに366人の感染を確認し、1日あたりの感染者が初めて300人を超えた。愛知県で97人、福岡県で66人と両県とも過去最多を3日連続で更新したほか、大阪府でも104人と2日連続で100人を超えた(朝日新聞)。

いろんな議論が飛び交うが、未知の感染症であるということと、感染確認者の数や現在の医療体制というところから、すべては判断しなければならない。

感染確認者は減る気配がない。もはや、個々のクラスターをつぶすだけでは対応できない段階に来ているとみていい。飲み会だけではなく、普通の会食や接触での感染もみられている。年齢層も広くなってきた。東京に限らず、各地で過去最多の感染者数を更新している。これが、懸念されない事態のはずがない。
重症者や死者は、3月・4月よりはまだまだ少ない。これは、前回の流行が比較的年配者中心だったのに対し、20〜30代の若い世代が中心のためだ。前回は海外旅行やジム、ライブハウスなど活動的な高齢者から広がった。今回は夜の街と呼ばれるところにいる若い店員や客からである。その差は当初あったが、今はもう違う。いずれ、時間差をおいて重症者や死者も増えてくるだろう。

医療体制の問題としては、患者を受け入れることによって他の疾患の治療に支障が出る。これが最も問題なのである。コロナ患者が軽症だからいい、というものではない。医療スタッフや他の患者にうつさせない。この対策が負担になる。だからやはり、3月・4月にとったような制限を検討する段階にきている。

とはいえこれまでの経験から学んだこともある。何がリスクの高い行動・業種なのか。これはある程度わかってきているのだから、それを踏まえた対策がとられるべきだが行政の動きは鈍い。やはり飲酒や接待を伴う飲食店や、換気が十分でない空間、人々が密集する場はリスクが高い。少なくともこういうリスクへの対策がとれないのであれば、活動を自粛してもらうしかない。また、人々の意識としてもなるべく避けるのが無難だ。

今から対策を取ったとしても、減ってくるまでには2ヵ月以上かかる。となると夏をこえて秋になる。秋冬は風邪の活動期で、人々の抵抗力も弱る。ワクチンや特効薬の見通しが立たない以上、「経済優先」ではなくしっかり感染防止対策をとることだ。それが結果的には経済対策にもなる。しかし今の日本のやり方では、「経済」の名のもとに事態を悪化させる道を歩むように見えてならない。

ktu2003 at 09:14コメント(0) 

2020年07月20日

観光支援策「Go To トラベル」の対象から東京を外したことをめぐり、政府は旅行のキャンセル料を補償する方向で調整に入った。政府は当初補償しないことを表明していたが、批判が続出したことで急きょ方針転換した。(朝日新聞)

東京は対象外にするなど例外を作ったため、ややこしくなりそうだ。本来東京五輪のためにつくった連休を入れないと、ということで前倒ししたらしいが、それを目前に感染状況が急激に悪化している。地方の声はキャンペーンに否定的だ。

むつ市長が口火をきった。地方は医療体制がただでさえ不十分である。ましてや感染症に対応した病院やベッドも少ない。高齢者も多く、都会とは事情が違う。当然の懸念だろう。一方、旅行となればどうしても遊びたくなる。単純に行って宿泊して帰ってくるだけならリスクは低いかもしれないが、飲食もするしイベントにも参加したい。それを含めて旅行だろう。すでに地方では独自に県内だけのキャンペーンをやっていたところもあった。それでよかったのだ。近場の観光地や名所を楽しみ、お金を落とせばよい。

未知の感染症が相手なのに、なぜ楽観論が支配するのかわからない。若い世代は死亡率が低い、というが後遺症が残る説もある。ウイルスは年齢に関係ない。若い世代から上の世代に広がることも当然あるだろう。それでうるさく言っているのである。日本の感染者数は先進国の中では少なく抑えられているが、死亡率は世界平均とそれほど差があるわけではない。そんな中で、感染者数が1日あたり過去最多を更新する地域が続出しているのである。

感染者数を一定程度におさえながら、経済活動と両立する。これがシナリオのはずだった。しかしコントロールできないままに、決定事項を覆せない、というメンツが優先されている。非常に危険な判断だ。何のために専門家がいるのか。諸外国をみてもわかるように、後戻りすることも当然ありうるのであって、それは面倒くさくても状況をみながら判断していかないといけないのだ。常に前進し続ければいいというものではない。

ktu2003 at 19:23コメント(0) 

2020年07月05日

熊本県南部の球磨川流域に大雨が襲った。

いわゆる線状降水帯と呼ばれる、断続的に雨が降り続く現象である。そして流域各所で氾濫が起きた。深夜のうちに、あっという間の被害だったようで、避難行動を適切にとれる状況ではなかったようだ。
球磨村の老人ホームでは14人が犠牲になった。川沿いの施設ということで、比較的建物は高いところにあったという。しかしこうした施設は、やはり立地については考えていかねばならないだろう。これも含め、40人以上の人的被害があった。

もう毎年のことなのだが、今年は新型コロナウイルス対策も同時に考えていかねばならない。避難所もソーシャルディスタンスを考慮したあり方になっているというが、この際、避難所の環境面も大幅に見直し、より日常の生活に近い形にしていくことが必要だろう。また、民間の宿泊施設などを臨時に借り上げる形も進めて、「避難」している状況であっても生活レベルが大きく下がらないようにする方策が求められる。災害関連での体調不良や死を防ぐことになる。

日本の災害対策は何よりもまず風水害対策だったし、それは長年の取り組みによって実りつつあった。しかし近年の気候変化はそれを打ち破りつつある。風水害は人々の生活基盤をあっという間に壊し、長く影響を与える。社会の活力に、すでに大きく影響していることを考えると、今までの対策をもう一度洗いなおすしかないだろう。また、気候変動が影響しているというなら、それに対する長期的な対策もやっていかねばならない。生活様式の変更を迫ることになって、簡単ではないのかもしれないが、人類の存続にかかわるという認識を持たねばならないだろう。

ktu2003 at 19:27コメント(0) 

2020年07月03日

東京都の小池百合子知事は3日の定例会見で、新型コロナウイルスの感染者が都内で新たに124人確認されたと明らかにした。2日の107人に続き、2日連続で100人を上回った。124人は20代、30代が7割を占めているという。(朝日新聞)

急激な増加である。おそらく県をまたぐ行き来が始まり、東京で感染したと思われる事例が他県でも相次いでいる。東京は他地域に比べても感染リスクが高い模様だ。「夜の街」を強調するのはいかがなものかと思う。「夜の街」にいる人たちはずっとそこにとどまるわけではない。

もう一回緊急事態宣言は、経済への影響を考えるとやりたくないのは当たり前。しかし感染が広がれば結局経済活動に支障が出てしまうのだから、対策をとって人々の不安をやわらげるのがやるべきことである。たしかに今現在、重症者や死亡者はかなり減ったが、これは感染者をかなり抑え込んだ結果なのであり、また感染者が増加してくれば、当然また増えることになる。

不思議なのは、パチンコ店であれだけ休業要請をめぐって騒いだのに、「夜の街」いわゆる風俗店に関してはなんと静かなことだろうか。業態として「密」が避けられず、対策も難しいのなら現状営業すべきではないのである。若くて感染しても死ぬことがないから、と営業を続けていたら、どこまで広がってしまうかわからない。リスクの高い業種や地域はわかっているのだから、そこに重点的に対策を打ってほしいし、それをアナウンスしなければならない。

暑くなってきたがそれで感染は鎮まることはなく、むしろぶり返してきたとすれば悪い知らせだろう。生活が自粛期間と比べ通常に近くなり、仕事や学校も以前に近いやり方で進めていたら、感染者は4月よりもはるかに増加してしまう。そうなってからだとまた自粛し、一定の期間を要する。とくに東京がしっかり取り組んでほしい。そうしないと全国に広がってしまうし、地方は医療崩壊の危険性はより高いのである。

ktu2003 at 18:46コメント(0) 

2020年06月18日

昨年7月の参院選をめぐり、票の取りまとめを依頼する趣旨で約2570万円の現金を地元議員らのべ96人に渡したとして、東京地検特捜部は18日、前法相の衆院議員・河井克行容疑者(57)=広島3区、17日に自民党を離党=と、参院選で初当選した妻の参院議員・案里容疑者(46)=広島選挙区、同=を公職選挙法違反(買収)容疑で逮捕した。特捜部は認否を明らかにしていない。(朝日新聞)

国会議員夫婦がそろって逮捕という、史上初めての出来事である。しかもその夫は法をつかさどる法務大臣になっていたのである。きっかけはこれも文春砲だった。芸能スキャンダルでも騒がせるが、政局をも動かす。

最初は選挙違反だった。ウグイス嬢への違法な報酬。これだけだったら、違法とはいっても額はたいしたことがない。法相の辞任という事態にはなったが。ところが捜査の中で大規模な金のばらまきが発覚した。こうなってくると様相が変わる。昨年の参院選では党本部から1億5千万円が案里氏側にわたっている。それをあるいは使ったのかもしれないのである。

やはり昨年参院選の広島選挙区から始まっている。地元は2人擁立は無謀だと再三言ったが、官邸主導で2人擁立になった。そして参院の大物議員が落選の憂き目にあい、案里氏が当選する。落選した側は恨みを持つ。おそらく文春側への情報は、リークだろう。河井夫妻は評判が地元でもあまりよくなかったわけだが、それにしても100人近くにばらまくとは、今時まだこんなことをやっているのかとあきれたものである。よほど自信がなかったのだろうか。

そして疑惑が発覚してからは「説明責任」とは口では言うものの、捜査だ弁護士が止めるだなどと言って一度もまともに説明しない。露骨すぎて言い訳もできないのだろう。克行氏は首相補佐官まで務めた首相側近ともいえる人物。首相へのダメージも当然大きい。どんな人間が周りにいるかで、その人を判断することができる。

ktu2003 at 20:48コメント(0) 

2020年06月03日

新型コロナウイルスの感染拡大の兆しが見られるとして、東京都は2日、警戒を呼びかける「東京アラート」を発動した。この日、新たに34人の感染が確認されたことなどを踏まえ、小池百合子知事が同日夜の対策会議で表明した。(朝日新聞)

一直線で状態が良くなることはない。北九州の状況をみてもわかる。時には後戻りすることもある。長く途絶えていた著名人の感染だが、元サッカー日本代表の金崎に続き、プロ野球読売の坂本・大城といった主力選手の感染が明らかになった。もっとも、坂本と大城は症状はなく、ウイルス自体も治りかけの量だったという。とはいえサッカーも野球も、開幕に向けて不安なニュース。かりに感染者が出たとしても、それが広がってシーズン再中断とならないような措置が必要だ。

東京は先々週を底にして、先週は感染者が増え、今週はさらに増えそうな雲行きである。ほとんどゼロ近くまで抑え込んだ大阪など関西圏とは、東京はじめ首都圏は明らかに差がある。キャバレーでの感染が伝えられている。もちろんこうした業種も死活問題には違いないが、明らかに感染リスクが高いとみられるのだから、業界にきちんと対策を取らせ、それが無理なら休業してもらうしかない。日常に近い形で接したり動いたりしていいところと、そうでないところのメリハリをきかせてほしいところだ。どのみち感染者が発覚したら関連施設は休業に追い込まれるのだから。

ktu2003 at 21:30コメント(0) 

2020年05月26日

緊急事態宣言が1か月半ぶりに全国で解除された。
東京でも感染者数が1ケタにとどまることも多くなり、北海道や神奈川といったところではまだ市中感染や院内感染があるものの、対策は十分とれるという判断である。また、治療中の患者も全国で2000人台まで減った。確かに第1波を乗り切ったことがうかがえる。ただし連休明けの行動活発化の数字が反映されてくる今週は注目されるところ。

確かに客観的データもあったものの、結論ありきなようにも感じられた。5月いっぱいは、と思っていたら前倒しである。しかし県境を越えた移動は今月末までは避けてほしい、という話もある。要するに科学的知見なのか経済的判断なのか、後者なんだろうけれど、すべてがあいまいなのだ。明快さがない。吉村大阪府知事が目立つ関西は、ほぼ数字がゼロに近くなっている。それとくらべると関東や北海道はコンスタントに感染者は発生しており、人口規模など考えたとしても状況に差がある。

これとは別に、北九州市では4日連続で感染者が確認されたことから再び公共施設の閉鎖を決断した。福岡県も一時はかなり落ち着いていたが、こういうことも起きる。府県ではなく、市レベルでの判断が出ることもありうるだろう。また、第2波は必ずやってくるということも表明されている。日本の対策を評価する声は上がっているが、答え合わせはまだ早いというべきだ。

安倍政権の評価が、日本の感染状況は世界的に見て抑えられているにもかかわらず、なぜ下がっているのか。それは、政権があまりにも指示や決断があいまいで、地方自治体の首長の存在感のほうが大きいからだ。首相の言葉は響かず、マスク、10万円などで失点を重ね、最近は検察庁法改正案でみそをつけた。加藤厚労相や西村担当相も官僚臭が強く、国民の支持が低い。9月入学も大騒ぎになったものの冷静になってくるとコストの大きさから、トーンダウン。要するに、感染状況そのものは悪くないものの、社会的影響に対する手当てが弱すぎるのである。休業補償もいち早く「やらない」といいきってしまったのもマイナスだ。芸能界が冷たくなったのもこれと無関係ではない。

一方、ついにプロ野球が開幕日を6月19日と設定した。これに合わせて国も緩和措置をとるようだから、プロ野球は一つの指標になるんだろう。無観客とはいえ、国民的娯楽が戻ってくるのは雰囲気を変えるのにいい。

ktu2003 at 23:03コメント(0) 

2020年05月23日

京都・大阪・兵庫の関西3府県で緊急事態宣言が解除された。
京都は1週間感染者が確認されず、大阪・兵庫もごく少数となっている。すでに大阪が独自に自粛の緩和に踏み出していたが、京都・兵庫が追随するという形だ。

首都圏や北海道とは差がある。東京も減少傾向は明確になってきたが、北海道は札幌を中心に、神奈川は院内感染が多く、宣言解除基準の一つとされる人口10万人あたりの感染者数がまだ高い。ただ政府は、週明けにも再度評価するとされていて、全面解除を早くやりたいと願っているようである。

これから季節も暑くなる。コロナウイルスの性質や、人の免疫力からみて夏になれば感染の広がりは落ち着くことが期待できる。「人々の接触を8割減らせば1ヵ月」というのが4月の時点での説だった。8割までは達成できていなかったので、2ヵ月かかったと考えればこの結果は合理性があるだろう。

これからは感染者数や医療現場の動向に注意しながら、対策をとりつつ活動を再開していく方向になるだろう。仕事や学校、買い物や外食など、日常の延長である活動についてはマスク着用や消毒などの対策を取りながらやっていく。ただ、県をまたぐ移動や大人数での行事はまだだめだ。さらに濃厚接触のリスクが高い業種などもまだ難しいという。

まだ感染者がいなくなったわけではない。1人からあっという間に広がることがあるから、そういう意味ではクラスターに警戒しつつ、医療体制を整えながら次の流行に備えるということになろうか。

世界的には流行のピークは過ぎたとみられるものの、拡大のペースは落ちているとはいいがたい。アメリカはなかなか死者や重症者が減らないし、ブラジルなど南米や途上国での流行が拡大中である。欧米は経済活動再開に踏み出しているが、果たして大丈夫だろうか。ワクチン開発のニュースは次々と伝えられるが、世界中にいきわたるには一体どれくらいかかるだろう。

何ができるのか?どの世界であれ、今はそれを真剣に検討せねばならない。できない理由をつけるのは簡単。しかしそれではいつまでたっても動けない。可能な方策をできるだけ考えるべきである。そこから新しい考え方が生まれ、定着していくかもしれない。

ktu2003 at 07:21コメント(0) 

2020年05月21日

東京高検の黒川弘務検事長(63)が新型コロナウイルスの感染拡大を受けた緊急事態宣言中に新聞記者らとマージャンをしていたと報じられた問題で、森雅子法相は21日夕、黒川氏が法務省の調査に賭けマージャンをしたことを認め、辞表が提出されたことを明らかにした(朝日新聞)。

この報道がされることを察知して、政府は法案を断念したのかもしれない。
産経記者と朝日社員とだから、どっちらけである。社論とは別に、マスコミと検察の馴れ合いの構図が見える。どうやらこのことを問題視した別の産経記者からのリークだという。それにしても文春が最も国の政治や芸能界を動かす報道ができる、というのはいいのだろうか。

ともあれこの人物が定年を延長してまでも残すべき人物だったのかどうか、結果論だとしても政府の責任は重大だろう。あるいはこの種の、または他の弱みを握って政権よりの人間に仕立てたのかもしれない。とはいえ、まずいことになったらからさっさと切ったともいえ、政権よりの他の人間を、今回の混乱を利用して新たに地位につけるかもしれない。だからこそ、法的にそれができる枠組みを与えてはならないのである。

ktu2003 at 18:59コメント(0) 

2020年05月18日

幹部ポストを退く「役職定年」の年齢を過ぎても政府の判断で検察幹部にとどめられるようにする検察庁法改正案について、安倍晋三首相は18日、今国会での成立を断念した。(朝日新聞)

新型コロナの影に隠れて、というところだったが世論の関心や反発が大きかった。一人のツイッターの投稿に著名人含め数百万の反応があり、加えて検察OBからの意見書が出てくるに及んで、さすがに政府もたじろいだようだ。十万円給付に続き、世論の圧力が相当なものとなっている中で、政権の体力が低下していることも背景にあろう。

ツイッターで反応した著名人、特に芸能人に対する反発が話題になった。ちゃんと法案の中身を知って反応しているのか、というものである。芸能人が政治的発言をするのは今後間違いなく増える、と数年前から当ブログでは指摘している。それは、個人が意見を発信しやすくなった時代ということもあるし、同時にとくに日本は芸能人だからといって政治を忌避していられない時代状況になっている、ということもある。危機的状況なのである。

芸能人でも誰でも、自由に発言してよい。勉強していなければならないということもない。ファンがそれで離れてしまうならその程度の存在だし、逆にファンになる人もいるかもしれない。ただ発言した内容については責任を負うし、批判も覚悟しなければならない。それは当たり前のことである。歌手や俳優は黙っていろ、というのは何の批判にもなっていない。

新型コロナの影響で、芸能人も暇になっている。日頃ニュースをそれほどみることができない多忙な身であっても、社会的関心を持ってニュースをみている人も多いかもしれない。「ひまになった」から、と指摘した人物もいたが、それは一面当たっている。しかもそれは芸能人に限らず、仕事をしている多くの人もそうではあるまいか。この未曾有の事態に、政府がしっかりしてもらわないと社会が潰れてしまう。そういう危機感は強い。

法案は撤回されたわけではない。秋の成立を狙うかもしれない。もちろんコロナ対策も含め、強い関心を持って政治を見つめる。それが政府の暴走を止める最善のやり方である。



ktu2003 at 19:33コメント(0) 

2020年05月14日

確かに「自粛」の効果が出ているとはみていいだろう。
3月末の流行拡大以前の状況に、戻りつつあるようにみえる。あくまでも「感染確認者」数に過ぎないとしても、重症者数や入院者数も減少している。

つまり、最初に流行が拡大した北海道と、首都圏、関西圏の地域に宣言の対象が狭められた。愛知や福岡といった大都市を抱えるところも感染者0になる日があるし、東北や四国など地域的に感染者が少なくなったところもある。
とはいえ今日も愛媛県で病院クラスターの発生が明らかになったように、1人からあっという間に感染が広がる恐れはある。また、元通りの日常に戻るというわけではない。

今は、「万全の感染対策をとったうえで」外出や店舗営業の自粛などは求められない、という段階である。小さいところではマスクの着用や手洗い・うがいの励行といった個人対策をやり、人との間隔をしっかりとるようにするというところである。またイベントやその他の人の集まりも、小規模なものにとどめられ、大規模なものはいまだ難しい。もちろん、接客を伴う夜の飲食業などはまだ控えるよう求められている。

潜伏期間を考えるといまはGW時のもの。商店街や近所の公園などで人出はあったものの、やはり繁華街に出るよりは感染リスクは低かったとみるべきなのだろうか。とすると、連休明けから人出が戻ってきているとすれば、来週以降感染者が再び増加に転じることが予想される。その波を、なるべく小さなものにとどめることができるだろうか。

もちろん、いまだ患者は数千人にのぼり、医療関係者の努力は続く。病院は通常の状態ではない。その一方で経済活動をどういう風に進めていくか。何度も繰り返しになるが、一つ一つの行動、事業についてリスク評価を下し、ガイドラインをつくって対策していく。治療法がわかるまではこうするよりほかないのである。

ktu2003 at 18:45コメント(0) 

2020年05月11日

国会で審議が始まった検察庁法改正案への抗議が、ネット上で急速に広がっている。政府の判断で検察幹部の定年を延長できる規定が「人事や捜査への政治介入を招く」と問題視され、ツイッター上では9日夜から10日朝にかけ「#(ハッシュタグ)検察庁法改正案に抗議します」という投稿が相次いだ(朝日新聞)。

安倍政権の特徴は、以前にも指摘したことがあるが、首相に、あるいは政権に近い人物のために露骨に権力を使うことである。森友問題も、加計問題も、桜を見る会もすべてそうだ。そして人事も自分に近い人物が勢ぞろいする。だが多くは能力が伴わないので失敗する。コロナ対応では加藤厚労相の惨状が目立つ。自分の説明不足を「国民の誤解」と言うに至っては全く恐れ入る。素直に過ちを認めることすらできないのだ。

この検察庁法改正については、黒川東京高検検事長の定年を延長したつじつま合わせといっていい。今年1月のことである。この説明につき、国家公務員法の解釈を変更した。8月まで定年を延ばしたことにより、政権に近いという黒川氏の検事総長就任に道を開いたという。本来定年規定に問題があるのなら、その問題を提起してから法改正をやるべきなのである。ところが政権に近い人物への配慮が先に立つので、そこに疑念が生まれる。

一般的に公務員の定年を65歳に変更していくというのは、高齢化社会に伴う方向性としては理解できる。その一方で役職定年を作り、特定のポストでは63歳を定年とする。ただ、内閣や法相の意向次第で例外がありうる、というのは「恣意的」以外の何物でもない。黒川氏はこの法改正の直接的な対象ではないようだが、なぜ彼の定年が延長されたかの明快な説明はない。よもやこの日本に、優れた検察官が彼一人ということもなかろう。

この法案に反対するツイッターの投稿が、あっという間に膨れ上がった。芸能人や文化人が相次いで賛同投稿をしている。安保法制のとき以上に、思想的にも幅広くなっている。コロナの影響は、言うまでもなく芸能人にも大きかった。ほぼ仕事が停止状態になっているタレントが大半だが、彼らへの支援はない。私たちの知っているような芸能人は、明日の生活に困るほどのことはないだろうが、周辺の人達の窮状は見聞きしているはずである。

支援を求める芸能人・文化人を批判する人達は、彼ら本人が生活に困らないのにという反発があるようだが、そうではない。一つの作品やエンタメを作り上げるには、大勢のスタッフが必要で、彼らの生活まで含めての「芸能界」なのだ。安倍政権のあまりの冷たさをみて、従来は政治に無関心だった人や、政権に好意的な姿勢だった人さえ反発を強めている。そこに、まさに国を私する法改正が露骨に見えたので、こうした現象が現れたといえよう。

その上、「国難」に立ち至ったときの、日ごろ威勢のよかった政権のていたらくぶりは、芸能人にとっても日本という国への失望を深めるに十分だっただろう。芸能人であれ誰であれ、政治に物申すことはまったく自由である。その思いの集積でしか、世の中は動いていかないのである。

ktu2003 at 18:08コメント(0) 

2020年04月28日

 東京都内で28日、新型コロナウイルスの感染者が新たに112人確認されたことが関係者への取材でわかった。(朝日新聞)

感染者数の数字にあまり意味がないことが、この間明らかになってきた。検査数を絞りすぎているため、実態を把握しきれていない。確かに患者数が増えすぎることによる医療崩壊は防げたのかもしれないが、実態がわからない以上安心できない。一方で基準が変わらない中での数量として、極端な増加ではなく減少に転じているという点は好材料かもしれない。とはいえ減り方はそれほどでもない。

「人との接触を8割減らすことができれば1ヵ月で収束が見える」という話だった。緊急事態宣言から3週間経過しているが、顕著な減少傾向には至っていない。それどころか北海道など、地域によっては増加傾向を示しているところすらある。データに示されたり、報道されたりしているように、現状の「自粛」だと数か月程度の時間を要するだろう。そうなると「自粛」による経済的な影響が深刻になるし、上積みされていく患者数によって結局は医療がパンクすることになる。「8割減」を達成するのは至難の業らしい。

海外をみると、ロックダウンという形で強硬なやり方をしていても、いまだ1日数百人の死者を出している。確かに減少傾向は出てきたようだが。ただ、これは海外があまりに感染が急拡大しすぎて効果もそれだけ薄いのであって、日本ぐらいの状況ならロックダウンをやれば早期によくなるのではないか、という見方もできる。

おそらく連休明けで事態は好転せず、宣言は延長されるだろう。その際、全国一律を続けるか、部分的にでも解除するか。すでに学校については、5月末まで休校を決定するところも出てきている。国としての対応は、今月末には決めねばならないだろう。それでもう1ヵ月なのか2週間なのか、あるいは1週間なのか。そういう小延長は社会を間違いなく疲弊させる。

「8割減」を求めるのなら、やはりもう一段措置を取るしかないだろう。すなわち、企業への休業要請である。動かさないといけない業種以外は止める。厳しい決断になるが、それしかないのかもしれない。

ktu2003 at 18:08コメント(0) 

2020年04月21日

2週間がたった。
今日あたりからの、感染者数の推移がおそらく判断材料になる。
首相肝いりのマスクが配られはじめ、10万円の一律給付も決まり、当面の目に見える対策が出そろってきたようである。これまでのところ、はっきりした感染者の減少傾向は見られず、都市部よりも地方での増加傾向が出てきた。さらに、死者は昨日が25人で最高となるなど、今後、闘病を続けてきた感染者が力尽きていくことが懸念される。

変死者のうち感染が判明したものが伝えられている。生きているうちには発見できなかったケースだ。果たして最初に示された受診基準が正しいのか、また適切な検査は実施されているか。容体が急変する症例があることが明らかになっているとすれば、せめて検査にいくまでの日数は少なくならないものか。

筆者も今週から在宅勤務になっている。連休まで、ということになっているのだが、そこで区切りがつくだろうか。これはしっかりと政治家がアナウンスするべきだが、連休明けからすべてが平常に戻ることをおそらく意味しない。確かに繁華街ではかなりの人出の減少はみられたが、7割から8割減という目標には届いていない場所もある。さらに、近くの商店街やスーパー、公園など近場に混雑が発生していたり、湘南などの観光地に押し寄せている様子も伝えられた。これでは、人出が移動しただけで意味がない。

事業継続をあきらめる店舗や企業が相次いでいる。地域の老舗や、しっかりした基盤を築いていたところであっても厳しい。1月の中国から始まったと考えれば、影響はすでに3ヵ月に及んでいる。優良企業だってなかなか持ちこたえられるものではない。連休明けも平常に戻らなければ、さらにこういうケースは増える。

世界的には感染者数の「拡大」こそ食い止めつつあるものの、はっきりした減少まではいっていない。欧米では1日数百人が死亡するという状況に変化はない。そんな中でどの程度規制を緩和できるのか。また、感染の波も何度もぶり返すという話もある。各国とも長期戦の備えはあるのだろうか。

たとえば抗体検査が主張されているように、免疫の有無で社会活動の是非を判断することもささやかれる。リスクの高い人には制限を加え、元気な人にはできるだけ活動してもらう。そんな選択も考えられるという。だがそういう策には裏付けがないといけない。大勢の人を集めたイベントができるようになるのは、まだ当分先だろう。そういう世界で食べている人に対して、どんな処置ができるのか。ビジネスモデルの変更を迫るのか。

完全に元に戻るのはかなり先の話になる。この認識を、日本社会は共有できているのか。どうもそんな感じはしないのである。

ktu2003 at 18:02コメント(0) 
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