2015年02月

2015年02月26日

  
  当協議会が行っている「野鳥定点観察」について、

 *最新の情報(結果と考察)を公開しました!*
 下記から、ご覧になりたい内容を選んでクリックして下さい。


観察の目的と場所の紹介→野鳥定点観察・目的と場所

「第一墓地」の結果→観察結果・第一墓地

「第二墓地」の結果→観察結果・第二墓地

「ブナ・イヌブナの森」の結果→観察結果・ブナ・イヌブナの森


※本調査の参考文献※
ピッキオ編著(1997)鳥のおもしろ私生活.主婦と生活社


因みに、現在、地域で確認されている野鳥は105種です。
野鳥



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「野鳥定点観察について」の最新版、
観察の目的と場所の詳細を紹介するページです。


①観察の目的
久保川イーハトーブ世界における野鳥の生息状況を把握し、
野鳥に配慮した自然再生事業の手法を模索すること。


②観察を行った場所。
それぞれ異なる特徴を持つ、3カ所の森林とその周辺。
河川の上流域に位置し、沢筋を有す森林である事が共通。

○知勝院樹木葬 第一墓地
P5150138
標高200~250m。久保川流域に位置する。
自然再生事業地で、ため池群と湿地草原に接する人里の雑木林。

○知勝院樹木葬 第二墓地
P9 1
標高300~350m。久保川流域に位置する。
自然再生事業地で、奥山の雑木林。元放牧地。

○ブナ・イヌブナの森
P8110030
標高150~270m。市野々川流域に位置する。 
人里の自然林で、開けた広い水田に接する。
(上記の自然再生地と比較するため、観察場所に選定した)
 


③観察の方法
観察は3年間継続する。
1年目は、2013年5月~2014年4月に実施。

午前7:30~午前8:30、
1つの観察場所につき、上旬、中旬、下旬の計3回、一定の速度で歩き、周囲25m以内で確認した野鳥の種類、個体数を記録する。

得られた野鳥の生息状況から、それに配慮した、
主に落葉広葉樹林、放棄水田における自然再生事業の手法を考える。


以下、ご覧になりたい結果のリンクをクリックしてお進み下さい!↓

「第一墓地」の結果→観察結果・第一墓地

「第二墓地」の結果→観察結果・第二墓地

「ブナ・イヌブナの森」の結果→観察結果・ブナ・イヌブナの森


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2015年02月22日

④野鳥定点観察の結果発表と考察です。
観察の目的や方法について、ご覧でない方は下記をどうぞ!↓

2015年02月26日野鳥定点観察・改訂版



それでは、知勝院 樹木葬第一墓地の結果、考察です。
知勝院 樹木葬第一墓地 (2013年5月~2014年4月)
観察された野鳥、51種の全個体数に対する割合(%)が大きい種類を、1位~10位まで、No1~No10の順で表示。

春と秋の渡りの季節を基準に、
「5月~10月」と「11月~4月」に分けて集計し、「一年平均」も求めた。

※は夏鳥  *は冬鳥  無印は留鳥


「5月~10月」について
○夏鳥である「コサメビタキ」が8位に。
 本種は平地の明るい林を好むため、第一墓地で多く見られた。
 この年は墓地内で繁殖も確認。

○1位は「ヒヨドリ」
 本種は一年中を日本で過ごすが、渡りの時期は群れで移動する。
 夏は低山に多く、秋には集団で平地に南下するため、
 第一墓地の開けた場所で、かなりの個体数が確認された。


「11月~4月」について
○この年の秋は、例年以上に多く、1位「マヒワ」、4位「イスカ」
 などの冬鳥が当地域に飛来した。 春の渡りの時期を迎えるまで、
 第一墓地内では、大規模の群れが何度も確認された。

○「ヒガラ」は、夏を高所ですごし、冬は人里に下りて来るため、
 第一墓地の林内で群れが確認され、9位に。
 冬は「ヒヨドリ」が平地へ移動するため、同順位に下がった。

PB100008

「一年平均」について
第一墓地の特徴は、手入れが行き届いた明るい樹林と、
ため池、湿地草原の開けた場所が一体となていること。(上の写真)

○そのため、林の縁から草地を好む「カシラダカ」が多く飛来した。
 本種は冬鳥。数百規模の群れが数度にわたり確認され、2位に。

○通年見られる「ヤマガラ」は6位。「シジュウカラ」は8位。

○上記を抑えて、「11月~4月」の期間同様に「マヒワ」が1位。
 特に渡りを控えた3月~4月に数十羽の群れが非常に多く見られた。


「結果と考察のまとめ」 
○今回の結果から、第一墓地は、特に群れで渡りを行う野鳥の、
 重要な中継地点になっていることがわかった。
 
 「カシラダカ」は開けた場所を利用し、群れの中には時に、
 東日本では珍しい「ミヤマホオジロ」を含んだ。
 「イスカ」は松かさを主食とするため、
 第一墓地内外のアカマツ林にかなり依存していると考えられる。
 
 このように、渡りを行う種類の中でも、第一墓地の、
 開けた場所や林内を利用するものなど、多種多様である。

○また、国の準絶滅危惧種に指定されている「ノジコ」が、
 久保川周辺から湿地草原を生息地として利用していた。
 本種は保全上、重要な種類である。 

 そこで、第一墓地の隣、新・再生事業地(第三墓地)にて、
 休耕田に繁茂した「ヨシ原」を残すことを検討したい。
 「ヨシ原」を残して、第一墓地との湿地草原の連結性を持たせば、
 本種の生息、繁殖できる範囲を拡大できる可能性がある。

 と、同時に、樹林の間伐の際には、「カラ類」の好む
 実をつける樹種、「エゴノキ」を優先的に残すことも視野に入れる。

P8240062
(第一墓地のため池と、奥はノスリのすむアカマツ林)

○ため池群の周りでは、カエルや昆虫類を狙って、
 アカマツを好んで巣をかける猛禽類の「ノスリ」
 農耕地を好む「ハシボソガラス」が集まる。
 また、小魚を狙って「カワセミ」もやってくる。

 そのため、カエル、昆虫類、魚類を保全再生するため、
 定期的な、ため池の水草の間引き、草丈を調整した草払い、
 侵略的外来種の防除を持続して行う事が重要であると分かった。


※以下、野鳥定点観察の関連ページ⇩

「目的と方法」に戻る↓
  野鳥定点観察・改訂版

「第二墓地の結果」を見る↓
  観察結果・第二墓地

「ブナ・イヌブナ」の森の結果を見る↓
  観察結果・ブナ・イヌブナの森 
 
 



kubokawablogkubokawablog at 12:00コメント(0) 

2015年02月21日

④野鳥定点観察、樹木葬第二墓地の結果と考察です。

※観察の目的や観察場所について、ご覧でない方は下記をどうぞ!↓

2015年02月26日
野鳥定点観察・改訂版


*「樹木葬第二墓地」の結果と考察です!↓

知勝院 樹木葬第二墓地 (2013年5月~2014年4月)
観察された野鳥、全個体数に対する割合(%)が大きい種類を、1位~10位まで、No1~No10の順で表示。

春と秋の渡りの季節を基準に、
「5月~10月」と「11月~4月」に分けて集計し、「一年平均」も求めた。

※は夏鳥  *は冬鳥  無印は留鳥

第二墓地の特徴は、山頂の標高が350mに達する奥山で、
牧草地跡と樹高10m前後の細い樹林で占められていること。
全体で49種の野鳥を確認。


「5月~10月」について
○「ヒヨドリ」が1位に。
 夏、本種は低山から奥山にかけて多く見られる。
 秋、群れをなして平地へ移動する。都市部でも定着している。

○10月の段階で冬鳥が第二墓地に飛来。
 開けた牧草地跡を「カシラダカ」(7位)の群れが利用。
 伐採の影響で、背が低く細い樹林を「マヒワ」(5位)が利用。


「11月~4月」について
○「マヒワ」が1位。50羽以上の群れを多数、確認。
 特に12月から2月は積雪が1m近くなり、他の野鳥は少ない。
 そのため、全体の27.7%と、驚異的な数値を記録。

○「カシラダカ」は2位。
 12月~2月は平地まで移動するため、あまり見られないが、
 渡りの季節が近づく3月は、数百羽規模の群れを確認できた。

PA180016
第二墓地に含まれる自然再生事業地

「一年平均」について
一部(上の写真、自然再生事業地)では、樹高15以上の木々と、
ため池が見られ、沢筋と管理放棄された雑木林に接している。

○そのため、上記の場所では「カラ類」などの、
 野鳥が好む実をつけるエゴノキなどの樹種が残されており、
 通年、「ヤマガラ」が多く見られ3位に記録された。
 同じく、「シジュウカラ」は7位に記録された。

○大きな特徴は、10位に「ウグイス」が記録されたこと。
 本種の繁殖期が含まれる「5月~10月」の区分では、
 3位に記録されている。

 本種は、斜面に発達したササ林を好んで巣を作る。
 第二墓地は、(一部を自然再生事業地として)2009年より、
 最初は牧草地跡に繁茂していたササの刈り払いから始めた。

 現在もササの見られる箇所は第一墓地より、圧倒的に多く、
 これが本種の貴重な繁殖地となっている。

PA180075
(第二墓地、観察範囲に多いクマイザサ)
 
「結果と考察のまとめ」
第二墓地で行われる自然再生事業は、
管理放棄され、ササや外来牧草が繁茂している牧草地跡を、
落葉広葉樹林に再生させることを目的としている。

2014年度は、外来牧草抜き取り中の牧草地跡に
植樹を行い、日陰を作って外来種が侵入しにくい環境を目指した。

○今後も継続して行う植樹作業、植樹された樹木の成長により、
 開けた環境を好む「カシラダカ」は減少傾向になると予想される。

○周囲の樹林も発達すれば、「ヤマガラ」などの「カラ類」
 も増加する可能性がある。
 
 第二墓地の植生を考慮した上で、
 野鳥が好む果実をつける樹種を選び、植樹することも、
 野鳥の種類、個体数の増加につながると考えられる。

○強度の高いササ刈りは、「ウグイス」や夏鳥の「ヤブサメ」
 生息環境を壊してしまう恐れがある。
 
 しかし、ササ林の拡大は植生の単一化につながるため、
 増えすぎた場合は刈り払いを行うことが必要となる。

P2180043
(第二墓地山頂の発達したアカマツ林)

○山頂の発達したアカマツ林から周辺では、
 針葉樹林を好む「アカゲラ」や、アカマツに好んで巣をかける
 「ノスリ」が見られることも特徴的。
 
 平地の明るい林を好む「コサメビタキ」
 農耕地を好む「ハシボソガラス」が少ないことは、
 第一墓地とは対照的。

 第一墓地とは、管理履歴や植生、
 寒さや雪の量、冬の厳しさが異なるため、
 野鳥の生息状況にも違いが見られた。

○今後の管理方法によって、野鳥の生息状況、
 昆虫や植物の生息状況が変化すと思われるが、
 
 まずは、牧草地を広葉樹林に再生させることを優先し、
 その中で、「ウグイス」をはじめ、
 できるだけ多くの野鳥に生息場所を提供したい。 


※以下、野鳥定点観察の関連記事。⇩

「目的と方法」に戻る↓
  野鳥定点観察・改訂版

「第一墓地」の結果を見る↓
  観察結果・第一墓地

「ブナ・イヌブナの森」の結果を見る↓
  観察結果・ブナ・イヌブナの森



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2015年02月20日

④野鳥定点観察、今回は、ブナ・イヌブナの森の結果と考察です。

※観察の目的や観察場所について、ご覧でない方は下記をどうぞ!↓

2015年02月26日野鳥定点観察・改訂版


*「ブナ・イヌブナの森」の結果と考察です!↓
 ブナ・イヌブナの森(2013年5月~2014年4月)
観察された野鳥、全個体数に対する割合(%)が大きい種類を、
1位~10位まで、No1~No10の順で表示。

春と秋の渡りの季節を基準に、
「5月~10月」と「11月~4月」に分けて集計し、「一年平均」も求めた。

ブナ・イヌブナの森
では53種の野鳥を確認。

※は夏鳥  *は冬鳥  無印は留鳥

RIMG0864

ブナ・イヌブナの森の特徴は、標高150m~270mと、
低山に位置するが、非常に植生が豊かな自然林であること。
周囲は人家と水田が広がっていることである。

「5月~10月」について
○1位に「ヤマガラ」を記録。一年中を日本で過ごし、
 平地の明るい林よりは、山地の深い森を好む野鳥。
 当地域でも、一年を通してよく見られる。

 当観察場所は、ブナやイヌブナに加え、好物の実をつける
 エゴノキなど、多種多様な樹種が生育するため、
 本種の生息地として最適。

○2位には「ヒヨドリ」を記録。
 夏は地域全体に多い野鳥で、
 10月には、渡りを行う群れを多数、確認できた。

○同じく10月に数十羽の群れで渡りを行う「イカル」を多数、確認。
 一年中を日本で過ごすが、秋は山地から平地へ下りて冬を過ごす。

 当地域では、やや珍しい野鳥であるが、夏のブナ・イヌブナの森
 では比較的見られ、3位に記録。(植生が豊かな森を好むため)

○5月~6月は多くの夏鳥が確認された。
 特に5月中、「センダイムシクイ」が多く、8位に記録。
 本種は低山の樹林を好むが、当地域周辺では、
 標高500m以上に位置する樹林を繁殖地に選んでいる。

P2190006
ブナ・イヌブナの森、北側斜面の一部には、
伐採後の若く細い木々が生える場所も見られる。

「11月~4月」について
○樹林を利用する冬鳥が多く飛来し、
 特に大規模な群れをつくる「アトリ」が1位に。

○似た性質を持つ「マヒワ」が2位に記録された。

○次いで3位に「ヤマガラ」。4位に「シジュウカラ」
 5位は「ヒガラ」となった。当地域の場合、
 夏、多くの「シジュウカラ」と殆どの「ヒガラ」は高所で過ごし、
 冬は平地ですごす。

 秋に平地へ向けて移動してきた「シジュウ」や「ヒガラ」が、
 そのままブナ・イヌブナの森で過ごす。エゴノキの実など、
 カラ類が好む食糧が豊富なためだと考えられる。

○冬の間、樹木の冬芽を食糧とする「ウソ」の群れも
 樹林を利用し、10位に記録された。


「一年平均」について
○2位の「アトリ」に大差をつけて、「ヤマガラ」が1位に。
 

○「キジバト」は春から秋にかけて見られ、9位に。
 現在は都心に進出しているが、本来は深い森を好む。

 秋に、集団で平地へ移動する本種も見られた。
 そのため、1月から4月にかけては1羽も見られなかった。

P2250150
ブナ・イヌブナの森に接する広大な水田。

「結果と考察のまとめ」

○第一墓地、第二墓地の開けた草地を利用していた
 「カシラダカ」や「ホオジロ」などは、
 あまり見られなかった。

 観察場所の殆どが樹林に占められ、
 それに接している水田地帯(上の写真)にも草地が少ないため、
 林縁から開けた草地を好む野鳥は貧弱である。


○その反面、No1~No10の野鳥は樹林を利用する種に
 占められた。「5月~10月」の結果で述べた通り、夏は、

 「オオルリ」、「キビタキ」、「サンコウチョウ」などの夏鳥が
 豊富。発達した植生が樹林を使用する多くの野鳥に生息場所を
 提供している。

○「5月~10月」の結果で「コゲラ」が7位に記録された事も特徴的。
 本種はキツツキの仲間で、枯れ木に穴を空け、虫をたべたり、
 巣穴を作ったりする。

 樹木葬墓地、自然再生事業地として管理される第一墓地、第二墓地
 とは対照的に、人の手があまり入らないブナ・イヌブナの森は、
 本種の生息に必要不可欠な枯れ木が多い。

 これが、本種の個体数が多い事に影響していると考えられる。

○3つの異なる観察場所の結果を比較すると、
 植生や樹林の占める割合、草地の占める割合などの違い、
 
 それに関わる、人為的な管理強度の違いが、
 野鳥の生息状況に影響していることが分る。


※以下、野鳥定点観察の関連記事。⇩

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  野鳥定点観察・改訂版

「第一墓地」の結果を見る↓
  観察結果・第一墓地 

「第二墓地」の結果を見る↓
  観察結果・第二墓地



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