2015年07月

2015年07月30日

前回7月分の東京都内調査紹介の続きです。
というか、久保川でも都市部でも見られる昆虫を紹介します。

その証拠(?)として、今回掲載する写真も前回と同様、
都内で撮影したもののみとします。

P7220399
久保川流域では30℃超えの暑い日々が続いていますが、
都内は、それに加えて湿度も高いような、ムシムシした感じですね。

上の写真のセミ(…セミなんです)は「ニイニイゼミ」。
今年は全国的に多いのでしょうか。久保川でも都内でもいっぱいです。

だいたい6月下旬頃から現れる初夏のセミです。
「ニィ~ニィ~」と。声に高低差をつけて鳴きます。

「サクラ」や「ケヤキ」の樹液を好みます。
幼虫は乾燥に弱いため、温暖化の影響で都市を中心に激減しました。

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上は、当流域で現在、最もよく見かける「ショウジョウトンボ」。
都市公園の池では、まぁまぁ見られるくらいです。

真っ赤なオスはよく目立ちます。

P7220299
「ショウジョウトンボ」のメスは薄い橙色のような色をしています。
子供達が遊ぶ公園の片隅で羽を休めていた所を撮影。

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公園の原っぱは一面の「シロツメクサ」。

本種は生態系を破壊する外来種として、
特定の地域では抜き取り作業が行われています。

しかし、日本在来の植物が少ない都市環境では、
「シロツメクサ」は多くの昆虫の糧となっています。

花の蜜も葉も大切な食糧となっているのです。
また、そこに集まる昆虫を食べる昆虫もやってきます。


「シロツメクサ」の花畑にて、見つけた昆虫は…⇩
・モンキチョウ ・モンシロチョウ ・ヤマトシジミ ・ベニシジミ 
・セイヨウミツバチ ・ハラナガツチバチの一種
・アオメアブ ・シオヤアブ ・シオカラトンボ   …etc

結構いるものなのです。

P7230355
昆虫を狙うといえば、やはりカマキリ!
上は「オオカマキリ」。花のそばで獲物を待つことも多いです。

寒冷な内陸の山地には本来少ない昆虫ですが、
久保川流域は夏が暑いせいか、そこそこ見られます。

…と、久保川、都市部でも見られる昆虫を紹介してきましたが、
恐らくは、皆様のお宅の近くでもひっそり暮らしているかもしれません。
機会があれば探してみては?どうでしょうね。


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2015年07月26日

常勤研究員は縁あって、
東京都都市部の生き物調査に関っています。

豊かな生物多様性が残されている久保川流域ですが、
当地域にはいない、または少なくても、都市部にはいる、という生き物も結構いるのです。

調査は月に数日。4月~11月まで行い、たまにここで紹介します。都市部で見られる生き物、というのも気になるところだと思います。

今回は7月分の調査からの写真です。

P7220252
久保川流域にはいなくても、低地では普通種の「ショウリョウバッタ」。
イネ科植物の葉にそっくりな姿。写真に写っているの、分りますか?

前回6月に紹介した時は幼虫でしたが、立派な成虫になりました。
写真はオス。体長は5㎝ほど。雌は最大で9㎝に。でかい。

お盆の頃に成虫が多いので「精霊飛蝗(ショウリョウバッタ)」の名が付きました。沢山いるのに「少量飛蝗」…ではありません。あくまで「精霊」ですよ。

P7230367

上のチョウは「ツマグロヒョウモン」のメス。

メスの羽の褄先(つまさき)は鮮やかな紫色。
種名の「褄黒」とは少々異なります。

久保川流域には全くいないチョウ、というか岩手県にいません。
現在の分布の北限は新潟県、福島県。

平地、暖地に生息するチョウですが温暖化の影響で分布を拡大中。
寒冷な内陸の山地でも出現し、分布の境界を北上させています。

P7230323

こちらは「ツマグロヒョウモン」の雄。
羽の表面、褄先は橙色の豹柄です。

都心にいる本種の幼虫はパンジーの葉を食べて生きてます。
在来のスミレの葉が主食ですが、うまく適応しましたね。

P7230332
この昆虫も久保川流域にはいません。平地には普通にいます。
名前は「アオメアブ」。目が緑色で角度を変えると違って見えます。

アブはアブでも人を刺さず、
虫を専門に狩る「ムシヒキアブ(虫引虻)」の仲間です。

P7230322
調査した2日間、東京の最高気温は34℃ありました。
そんな中の蝉時雨は暑さ倍増。。

と、上の写真は「ツクツクボウシ」というセミ。
晩夏に現れるセミなので、今の段階では珍しい。

「オーシンツクツク、オーシンツクツク…
ウイホー、ウイホー、ジぃぃぃぃぃぃ…」と鳴きます。

現在はアブラゼミ、ミンミンゼミ、ニイニイゼミが盛りですが、
9月頃は殆ど「ツクツクボウシ」になります。

それでも近年は気候の変動の影響で羽化が早まってます。

久保川流域にはもともといない種類でしたが、近年、鳴き声が聞こえるようになってきました。まだ1年に2ひきくらいしか声を聞かない状態ですが、今後どうなるでしょうか。

本来は低地の暖かい所に多いセミです。
冬が寒いと幼虫が死んでしまいます。


それでも仙台あたりでかなり増えているようですし、
岩手県の北上川流域では普通に見られます。。

普段、何げなく身近な昆虫ですが、
調べると色々なことがわかりますね。


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2015年07月22日

相変わらず雨が降らない久保川流域…
それでも季節は進んでいきます。

林の縁を歩いていると、そこから舞い降りた一匹の。。
P7140004
蛾?ですか?!↑
いえ、じつは上の昆虫は「アカシジミ」というチョウ。

初夏に現れる美しいシジミチョウの仲間です。
7月になると、もうボロボロ。

ちなみに生き残っていたのは雌。
雌は卵を産むために雄よりも寿命が長いのです。

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上のチョウが、6月上旬に見つけた「アカシジミ」。
全然違う種類に見えますね。夏はあっという間に通り過ぎます。

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立派な羽をもつ成虫になった「ヤブキリ」を発見。
夏、中盤過ぎの鳴く虫といえます。

木の上から「ジュリリリリリリリ…」
という鳴き声が聞こえたら本種のものです。

セミを捕獲して食べてしまうほどの獰猛な性格です。

P7190116
それでも須川岳(栗駒山)には、まだ残雪が見られます。
あと3か月後、10月中旬過ぎには初冠雪を迎える須川岳…

須川岳から雪が無くなるのは1~2か月しかないということです。

                    




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2015年07月16日

久保川流域の夏は中盤頃でしょうか?
まだ7月中旬、ちょっと気が早い気がしますが…

P7140002
所々で野菊が咲き始めています。秋の涼しい雰囲気がします。
花びらがやや紫がかった「ノコンギク」です。

P7150051
秋の七草の一つ、「キキョウ」も咲き始めました。
湿った所が好きなので、ため池の周りで見かけることがあります。

全国的には非常に少なくなっている植物です。

P7150070
こんなものもありました。その名も「ツチアケビ」。
葉を持たず、菌類に寄生して生きるラン科の植物です。

花期は6月~7月と…夏の花であります。

高さは1mほどになることもあるとか。
秋には真っ赤なアケビの様な房を実らせます。

今は夏の花も秋の花も楽しめますね。
「ツチアケビ」の再登場、お楽しみに。



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2015年07月15日

7月13日、ちょっと須川岳(栗駒山の別称)に登ってきました。
天気も景色も最高でしたよ。
P7130348
上の写真は山頂にて。標高は1627.7mです。

前回は昆虫の紹介。前々回は植物の紹介でした。
今回は確認した野鳥と登山ルートの紹介をします。

P7130423
登山は岩手県側、須川高原温泉方面からスタートしました。
須川温泉の宿の向こうに鳥海山が見えました。

宿の周りは「イワツバメ」が沢山飛んでいました。
また、かなり遠くの方で「カッコウ」や「ホトトギス」が鳴いていました。

「イワツバメ」は岩肌に巣を作りますが宿の柱に巣営していました。
普通のツバメと違って、首元や腰が赤くなく白色なので区別できます。

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上の名残ヶ原を抜けて昭和湖を目指しました。周辺では、
「オオルリ」「エゾムシクイ」「ビンズイ」がさえずっていました。

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上は昭和湖の手前の登山道。沢筋ですが、ガスが噴き出ています。

ダケカンバの梢では「ホオジロ」がさえずっていました。
「アオゲラ」が木を突く音も聞こえ、「カケス」もいました。

「ヤマガラ」「シジュウカラ」「ヒガラ」などのカラ類もいました。
昭和湖の周りにも数羽の「オオルリ」がさえずっていました。

P7130268
昭和湖を過ぎて長~い階段を登り、上の天狗平へたどり着きました。
ここに来てはじめて残雪を目撃。

昭和湖~天狗平間では低木とササ林が殆どでした。
沢筋では数羽の「ミソサザイ」がさえずっていました。

ササ林に巣を作る「ウグイス」は沢山いました。
他には「クロジ」のさえずりも聞こえました。

P7130361

天狗平~天狗岩を越えればすぐ山頂です。
上は天狗岩のちょっと先からの景色。

写真左側の湖は須川湖。中央部の下は昭和湖。
右側の赤い屋根は須川温泉です。見えますか?

P7130408
須川温泉~山頂まで、終始いたのは「ウグイス」と、
上の写真の中央部、雄の頬が赤い「ウソ」という野鳥でした。

久保川流域では冬に見られる「ウソ」ですが、
夏は高山ですごしているのです。

須川岳は全体的に、それほど鳥は多くない感じでした。
森林限界を越えると高い木はありませんし…
須川温泉~昭和湖周辺までは比較的色々な鳥がいるでしょうか。

野鳥観察する場合は、岩手県側の真湯温泉周辺や
秋田県側の秋田野鳥の森(須川湖の近く)のほうが良さそうです。


                        



夏・須川岳(今回分)はこれにて終了。
次回は8月中旬に登山予定なので、またその時に!


※全部ではありませんが、須川岳で確認した野鳥を、
  久保川流域で撮った写真で紹介しました。
  ご覧の場合は下記からどうぞ!!⇩

  2015年07月15日夏・須川岳 おまけ鳥


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