気づけばオトバンクという会社にかかわって、10年を迎えることになりました。
まさか、10年もここにいるとは思いもしませんでした。

打ち合わせ後に戻ってきたら、みんなが並んでてお祝いしてくれました!
あんまり褒められたりお祝いされることがないので、喜び方のリアクションが下手で申し訳なかったですが、うれしかったです!ありがとう!

ふと10年前ってどんな時代だったかなと思って、思い返してみることにしました。
■10年前
- 世の中的なこと
・通信はADSLで光とかなかった気がする。スマホもなかった。ちなみにSuicaやPASMOもなかった(パスネットはあった)。クレジットカードとかも使うことがなかった。
・サイトが重くてもほかになかったりしたから遅い回線でも辛抱強く待ったりした。
・サイトが重くてもほかになかったりしたから遅い回線でも辛抱強く待ったりした。
・まだmixiとGREEがSNSでしのぎを削っていた。自分はマイノリティなGREE派だった。
・地図アプリとかもなかったから、はじめて行く場所とか結構入念な下調べと地図を持っていく必要があった。今ここにいるよとか、GPSでほいってのもできないし、当然メールで。
・FacebookもTwitterもLINEもまとめサイトもなかった。ブログとメール、2ちゃんくらいで、SNSのコミュニティの板とかMessengerでやりとりしていた。
- 自分のこと
・ニッポン放送とライブドアが闘っていた当時、ニッポン放送側についてる某社内の同フロアにて内定前提のインターンシップ期間中だった。多感な学生で、かつ保守的な家庭で育ってきた自分はなんとなく「ベンチャーは害悪なり」みたいなことを頭から植えつけられる。(が、1ヶ月後にベンチャーで働き出して家族涙目)
・ベンチャー害悪なりなのに、それを支援する側の外資系に一直線。外資系という言葉が躍り始めたころで、まさに自分も踊らされながら外資系就活ファイターの皆さんを相手に戦い、ちょいちょいいい話をいただいた。(ちなみにこの当時の戦で何度も相見えた皆さんとは、今も比較的仲良くさせていただいてたりする)
・就活ってなんで初対面の人間に面白くもない話すんだろうってずっともやもやしながら、それでもお祈りされたりすると結構落ち込んで鬱になる直前みたいになってた。先の人生がぼんやりしてて不安で、就職決まったはずなのに就活続けて、なのにいろんな会社行っても、来年から働きたくないとしか思えなくてNEETになろうかなとか真剣に考えてた。でも手元にお金がないと不安だったから死ぬほど働いてて、バイトとインターン並行して4つくらい常にやってた。
・とにかく感情的だった。もうめちゃくちゃ。考えてることを日本語で伝えることがとにかく下手くそだった。
・運動音痴だったし、キャンパスも変わっちゃったのでこれといった運動もせずにゼミのソフトボール大会とかに参加する程度だった。
・細く長く生きたいと思っていた。
■いま
- 世の中的なこと
・ネットの通信速度が遅いとかありえない。ADSL、なにそれ。
・サイトが重いとこから競争できなくなってる。
・ケータイでデータの送受信とかするのが当たり前。
・「ガラケーがむしろいいですよね」みたいに遠吠えする時代。
・SuicaとかPASMOしか持たないで現金持ってないですって人が結構増えてきた。
・いちいち今ここにいるとか連絡しない。
・コミュニケーションのスピードが劇的に上がった。反応鈍いと返した時には誘われた飲み会が終わってたり場所が全然違うとこになってたりすることもしばしば、既読スルーとか前はわかんなかった。(から、好きな人がいたりすると「メール見てくれたかなー」とかで無駄にドキドキとかしてた)
・突然亡くなる方とかが近しい世代とかでも出てきた。
・周りは既に子持ちの家庭ばかりで、そろそろ同窓会が悲惨な状況になってきた。
- 自分のこと
・気づいたら社長になってた。
・足がすごく速くなってた。
・すごく太ってたのにやせた。
・ベンチャーは害悪だとは思わなくなった。大きかろうが新しかろうが害悪みたいな存在はいるし、新しいことをどちらにしろやってかないと世の中は廃れていくんだから、大きいところも頑張ってほしいけど、ベンチャーが正しい成長をしてドカンといく、みたいなことはもっと増えないといけないんだろうな、くらいの理解は進んだような気がする。
・感情が制御できるようになった。
・ある程度は整理して、うまいこと話をすることができるようになった。(気がする)
・あんまり人生が不安とか思わなくなった。不安に思ってもその時間が無駄だし、時間も限られてるしいつ死ぬかわかんないし、やれる限り頑張ろうみたいな気持ちになった。
・太く短く生きて心ゆくまでやりきったら、とっとと死ねばいいと思っている。
そんなこんなで、10年も経つと、人間は変わります。
私がスタートアップ時に特にお世話になった瀧本さんには、よく「今あなたが想像している3年後・5年後とは全く違うことになっている」と言われていましたが、世の中も、会社も、人間としても、本当に自分が想像していなかった姿になりました。
ただ、10年も日になおせば3650日で、1日1日の積み重ねで10年となります。
1日をどれだけ濃く生きるか、自分で納得のいく日にできているか、それがどれだけ変わるか、成長するかのバロメーターになるのではないかと思います。
オトバンクという「場」が、自分自身と向き合いながら研鑽していくことで、自分の想像する3年後、5年後の姿をはるかに上回ることができる場所で常にあり続けられるように、自分は環境を作っていきたいと思いますし、一緒に働いているメンバーにもそうあってほしいと願っています。
個人としても、あんまり昔のことは覚えていないですが、いいことも悪いことも「やりきってから後悔する」ことを、これからも心掛けたいと思います。
というわけで自由度がかなり高い分、いくらでもストイックになることができる場であるオトバンクでは、一緒にサービスを成長させていくメンバーを募集しています。