【合唱】4年分の感謝を込めて。

2009年02月04日

【合唱】関西WFうらばなし。そして今後の僕(ら)の野望。

(注:超超長文です)



ここでは関西フェアウェルの裏話的なエピソードと、今後の僕の野望を。
レセプションでひょっとしたら俺喋ることあるんかなあ・・・と思って暖めていた話を。
(もちろんここに書かれていたことを全て話すわけではないw)
・・・まあ結局そんなことなかったんですがw
まあ人前で喋るのはそんな好きじゃないし、こっちに書かせてもらいます。



【1.鴨川事件】
前々回の日記にも書いたけど、事の始まりは6/1の深夜の鴨川だった。
ここでの東(こまくさ)と石井(阪大男声)の出会いからこの企画は始まった。

1つ上(第1回ぶかうぇる)や2つ上(京都学生合唱団大感謝祭)の渉外の先輩に色々影響されていた僕は、
「自分たちの代でも卒業時に何か新しい大きな事をしたい」「せっかくだから大阪や兵庫も巻き込めないか」「やるとしたら演奏会形式でやりたい(できりゃ大学合同みたいなノリのやつで)」
といった漠然としたビジョンがあった。
とりあえず、京都府合唱祭の大学合同の練習の時から練習に来ていた4回生に片っ端から「卒業までに演奏会開かへん?」と誘っていたが、
鴨川で東と石井と意気投合してはじめてこの企画が実現できた。

そもそも東と石井と出会えたのも全くの偶然であった。彼らは大学合同に参加したわけではないのに、たまたまノリで鴨川に来た。

 東が最初から音楽作りの中心にいたこと、石井が京都の外から人を集めてくれたこと。
初期のこの2人の働きが無かったら、ここまでのものにはならなかった。

ちなみに、この6/1の会合の時点では、メインはフェアウェルコンサートでなく、「関西4回生で大学生100人集めて関西合唱コンクール大学Bを制覇しよう」というものであった。
後々東が浅井敬壷に直接問い合わせたところ、「連盟に団体を登録していないから今年は出れんよ」といわれ、コンクール計画は流れたが。

もし本当にコンクールに出ていたら、ラポールではなく我々が全国に行っていたかも・・・!
嘘です、調子乗りましたごめんなさい。

ちなみに、この夜は関西フェアウェルの決起の会合の横では、
「理想の女のケツとはどんなケツか」
についての熱いトークが3時間ぐらい繰り広げられていた。
小松(こまくさ)と山上(ラポール)が数々の名言を生み出していた。



【2.レパ決め】
 今となっては永訣の朝をやったことでメンバー一同良かったと思っているが、これに決まるまでもちょっとした物語があった。
 よく考えてみると、フェアウェルなのに永訣の朝ってちょっと不思議。

 6・7月は初期メンバーが何回も集まって、企画のブラッシュアップのため会議を重ねた。(場所は毎回京都三条マクド。笑)
 会議で一番話し合われたのは、演奏会のコンセプトと選曲だった。

 演奏会のコンセプトについてはここでは割愛。各人のビジョンが最初はバラバラで、険悪なムードが流れることも実はあった(笑)

 選曲については、とりあえず最終ステージを振ることになっていた東に、彼のステージのことは一任することに決定。

 数日後、東から電話がかかってきた。
僕「レパどーするん?」
東「今んとこはなー、鈴木憲夫の永訣の朝をやらしてもらいたいなーと思ってんねん。どう思う?」
僕「・・・永訣?最終ステージなんに暗すぎん?
  フェアウェルってやっぱりお世話になった人たちに感謝の思いを伝える演奏会だと俺は思ってるんだけど。
  なんでそんな演奏会でとし子が死ななあかんねん。」
東「んー・・・わかった、じゃあもうちょい考えさせて」
 
 正直僕は乗り気ではなかった。
 永訣の朝は当時僕の思い描いていた演奏会のビジョンとは程遠いものだった。

 数時間後、また東から電話。
僕「どうしたん?」
東「色々考えたんだけどなー。やっぱり俺は永訣しかないと思うねん。」
僕「うーん・・・。じゃあ何で?」
東「これって4回生だけが集まってやる演奏会じゃない?
  人が集まって皆が本気出したら、今までに無かった凄いものができると思うねん。
  僕は永訣の朝の、美しい兄妹愛や、賢治の祈り、苦悶、願いの、無類の尊さ・美しさに惹かれんねん。
  音楽でそういう感情・人間的なドラマを表現することを限界までやってみたいねん。
  最高のメンバーで最高の・・・、なんていうか『人間味のある音楽』っちゅうもんをやってみたいわ。」

・・・そうきたか。
ここで僕は、彼の尋常なまでの演奏会と永訣の朝に対する熱意、
そして彼が一度決めたら決して折れないバカだということを知った。

そしてこれは完全に私的なことであるが、
この『人間味のある音楽』というのは、僕が2年前京大合唱団で学生指揮者をさせて頂いていた時に、キャッチフレーズとして掲げていたものだった。
出会って数十日しか経たない彼の口から、この言葉をきいた時には、
もうこれは運命だと思い、彼の熱意に折れ、
演奏会のメインステージを『永訣の朝』にすることに承諾した。



【3.企画倒れの危機】
はっきり言って、この企画、12月くらいはもう無理じゃないかと思った。
MLに登録しているメンバーはそこそこいるのに、練習に人が集まらない。
メール送っても返信ない人が多い。
この4年間で実感していることだが、実際に顔を合わせない人とのコミュニケーションは難しい。
一度練習に顔を出して一緒に歌って、飲みにでも行けば、だいたいの人がリピーターになってくれるだろうという自信がこっちにはあったのだが、
一度練習に来てもらうまでがとにかく遠かった。

「何で皆練習に来ないねん」と東はブチ切れ、
出欠確認を取っていた相馬は、東のとばっちりを受け頭を悩ませ(笑)、
僕はこのままなら企画を流すことも考え出す、そんな状況。

12月までは各団の定演があったから、人集めが困難なのはしょうがないのだが・・・。
それでも、開いてる曜日に都合つけて練習来れる人に、練習に来るインセンティヴをメールだけで与えるのはほぼ不可能だった。
12/28の年内最終練習兼忘年会にはそこそこ人が集まって、いけるかな・・・と初めて思えた。

雰囲気が変わったのは、年が明けてから。
相馬がML参加者一人ひとりに個別で、参加の確認と残りの全日程の出欠確認をしてくれたのだ。
これを機に練習に常時人が来るようになった。

東をはじめ優秀な指揮者の皆や、意識の高いメンバーの頑張りによって、一度練習に来た人を離さなかった。
それくらいの練習レベル・雰囲気を維持していた。
ほんま彼らがいなかったら本当にどうなっていたか・・・、感謝したい。

・・・とまあそんな事を書いたけど、年内まで練習人が集まらなかったのは、運営側の配慮が足らなかったからと思っています。
初めて練習に顔出す人は、みんな不安だもんね。
僕みたいなバカばっか集まってるわけじゃないし。
メールでのコミュニケーションは、難しい。

それと、12月後半〜1月前半の一番大変な時期になんとかやってこれたのも、
相馬がメンバー管理や練習連絡をしっかりやってくれたからだと思っています。
11月・12月は彼しかML流してなかったようなもんだし(笑)
俺がもうあかんかもと意気消沈し出した時にも、
相馬が練習について色々相談の連絡をしてくれた時は、まだ頑張れると思ったもんです。

演奏会が終わってみると、僕や指揮者たちが大きな仕事をしたように思われがちだけど、
僕としてはこの演奏会のMVPは相馬に与えたい。
ピンチの時期を乗り越えられたのは、彼のお陰です。



【4.これからの話(1)】
関西FWとはちょっと話がズレるけど、ついでに。

「僕が指揮を振るのはこれで最後だ」とあれだけ言っていた東が、演奏会の次の日になって、
「今度はこのメンバーを中心にして11/1に演奏会開こうぜ!」
とか、ホザき出しました(笑)

この勢いなら11/1のこの演奏会は実現すると思います。
そんなわけで、皆さん、今すぐ手帳を開いて11/1は空けておいて下さい(笑)

「表舞台はこれで最後だ」とあれだけ言っていた僕も、
「このメンバーでやるなら乗ってもいいかな・・・」と、バカな事を考えています(笑)

まあ、来年前期は大学を休学してバックパックで世界を回りたいと考えているので、どーなるか分かりませんが。

東から「今度こそ演奏会で1ステージ振ってくれ。あと運営もしてくれるとすごく助かるw」
とか言われています。
バカかw

この演奏会は現4回生だけでなく、条件を満たした後輩でも参加可能になる予定です。
この企画が本当に立ち上がったなら、随時後輩をヘッドハンティングしていきます。
11/1というと大学合唱団の定演が近づいてきて忙しいだろうけど、
志のある後輩は、前向きに検討してみてください。

とりあえず東の家で鍋でもしながら考えよっかw>今回のメンバー



【5.これからの話(2)】
これは関西FWと全く関係ない話だけど。

昨年は活動を休止していた「京都府学生指揮者会」を復活させようと思います。

ここ数年での関西の合唱のレベルが落ちてきていることが自分としてはちょっと寂しいです。
その理由の一つが、学生指揮者の技術の低迷があるんじゃないかと自分は睨んでいます。

ヴォイストレーナーが充実している団は多い。
どの団も声楽的な面で基礎的な技術の基盤はしっかりある所が多いです。
しかし、演奏会を聴きに行くと、表現の面でもっともっと出来るんじゃないかと思うことが多いです。

「歌いだしのブレスが揃っていない、その声質が揃っていない。」
表現の面で一番基本的で致命的なコレが出来ていない団が少なからずある。
これの責任は学生指揮者の技量不足にあると、経験者として思っています。
基礎力はあるのに本当に勿体無いと思うのです!

声については、どの団も先生から直に教えてもらえるのに、
指揮については先生に直に教えてもらえる環境が整っていない団が多い。
各団の先輩から色々教えてもらったり、先輩の真似をしている指揮者が多いと思うけど、
指揮法の基礎たるものを教えられずに色々なものを真似していても、
歌いやすい指揮になるとは限りません。

一応、斉藤メソッド(世界で始めて確立された「体系的な指揮法」)を2年弱学んだ僕としては、これの基礎だけでも京都の全ての団の指揮者に浸透させたいなあと思っています。

(ちなみに斉藤の著した「指揮法教程」は音大でもスタンダードに使われている教科書ですし、関西ではハイマートの「伊吹新一」、神戸大の「斉田好男」が斉藤の弟子に当たります。
 僕は一応、斉田氏の指揮法ゼミで斉藤メソッドを学びました。まだまだ発展途上ですが・・・)

そんなわけで、今後不定期に京都・関西の学生指揮者間で「指揮法勉強会」を開きたいと思います。
「勉強会」としたのは、僕が講師として指揮法を教えるのではなく(そんなの無理だ)、斉藤・斉田のテキストを皆で読みながら、指揮法の基礎だけでも皆でシェアしようというものです。
一応基礎までなら、僕もみなさんとシェアできるくらいの技量はあると思うので・・・(^^;)

近々(っても春以降?)、東はじめ同期の学生指揮者や、後輩の指揮者たちに連絡回します。
まだ関西にいる京都府学生指揮者会の先代の先輩方にも連絡まわします。
(特に代表やってた橋爪さんとか。ぷ)
僕のヴィジョンに共感できた人は、忙しくてもちょいと話を聞いてもらえると嬉しいです!

ちなみに、指揮者会をやるとしたら、絶対に死守すべき事柄が1つ。
【関西・京都府合唱連盟から独立した組織であること】
ケイツボはじめとするお偉いさんたちの影響だけは受けません。
あくまで学生指揮者による自主的な組織にします。

それでも部会とは連携とっていきたいと思いますが(人集めとか)
まあ、近々はっしーとかやっこは打ち合わせしましょうw

・・・自重できない5回生ですまそ!!!w



【6.運命】
 先日、僕が1回生だったときの大学合同のオーダー表をふと見てみた。
 僕が渉外になろう、指揮者になろう、京都と関西を盛り上げようと思うキッカケになった、最高の思い出だ。
 オーダー表の僕の隣には奴がいた。

 「東徹(こまくさ)」

 ・・・これも何かの運命だろうか。
 ちなみに僕はこのとき彼と喋った覚えは全くない。


kuc_goshiko at 01:38│Comments(0)TrackBack(0)

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