九段新報

犯罪学オタク、新橋九段によるブログです。 日常の出来事から世間を騒がすニュースまで犯罪学のフィルターを通してみていきます。 (筆者は素人なのであまり内容は信用しないでください) 皆さんに少しでも話題を提供できたら幸い。

「計画中止でも処罰可能」は犯罪対策に逆効果

 政府は共謀罪の構成要件を改めて、テロ等準備罪を新設する法案について、重大な犯罪が計画され、準備行為が行われれば、その後、計画が中止になっても、処罰は可能だとする答弁書を決定しました。
 共謀罪の構成要件を改めて、テロ等準備罪を新設する法案は、テロ組織や暴力団などの組織的犯罪集団が重大な犯罪を計画し、メンバーのうちの誰かが、犯罪の準備行為を行った場合などに、計画した全員が処罰の対象になるとしています。
 この法案をめぐって、政府は18日の閣議で、民進党の階猛衆議院議員が提出した質問主意書への答弁書を決定しました。
 答弁書は重大な犯罪が計画され、準備行為が行われれば、その後、計画が中止になっても、すでにテロ等準備罪は成立しているので、未遂や中止による刑の減免を定めた刑法の規定は適用されず、処罰は可能だとしています。
 さらに準備行為のあとに計画から離脱したメンバーについても、同様の考えから処罰は可能だとしています。
 一方で、重大な犯罪の計画に合意しても、準備行為が行われる前に離脱した人は、処罰の対象にならないとしています。
 テロ等準備罪 計画中止でも処罰可能 政府が答弁書-NHKNewsWeb
 これの件です。
 いわゆる共謀罪に関しては、既に議論百出というか批判百出の様相を呈しているのですが、これでまた1つ批判の材料が増えました。
 そもそもどうやって合意はしたけど準備はしていないとか見分けるんだという話とか、この記事だけでも批判点は多く存在するのですが、今回は「計画中止でも処罰可能」の部分に絞って論じようと思います。

 なぜ未遂や中止は既遂よりも刑が軽いのか
 この問題を理解するには、まず未遂や中止、あるいは自首などの場合にそうでない場合よりも刑が軽くなる理由を知っておく必要があります。
 この理由は極めてシンプルで、刑が軽くならないと中止したり自首したりするインセンティブが無くなるからです。つまり、犯罪を計画したけれど実行したあとに逮捕されたり逃走に失敗したりしてがっつり刑罰を喰らうのが怖いから、自首して刑を軽くしてもらった方がましだと考えさせることがこのような量刑設定の目的なのです。
 仮に、未遂でも既遂と同等の量刑であれば、「どうせ同じ罰を喰らうのだから実行してしまえ」ということになるでしょう。犯罪というのは往々にして合理的な損得計算から逸脱するものですが、それでも最後のところで損得勘定をさせて思いとどまらせる余地は必要です。

 野蛮化という現象
 今回の事例のように、厳罰化したためにそれがかえって犯罪実行の動機になってしまうような現象を野蛮化と言ったりします。一番典型的な例は、殺人と窃盗を同じ量刑に設定したがために、窃盗犯が逮捕を恐れて目撃者を殺害してしまうといったものです。どうせ量刑が同じなら、目撃者を殺して逃走確率を上げた方が得だと考えさせてしまうわけです。
 また飲酒運転の厳罰化も、野蛮化を引き起こしていると言えるでしょう。事故直後に救急車を呼べば助かったのに、飲酒運転で捕まることを恐れて逃走、加害者は時間が経ったために飲酒運転の証拠が消失するが被害者は死亡してしまったといった事例が実際に起きています。

 もし本当に犯罪を減らそうと思うのであれば、思いとどまる口実はきちんと作っておくべきです。制度設計を気をつけてさえいれば減らせる犯罪もあるということです。 

『1984年』すり替えは産経コラムの方だ

 上空を飛び交うヘリコプターや室内のテレビが、人々の行動を常に見張っている。独裁体制にとって危険な人物と決めつけられると、「思考警察」に逮捕され、存在自体が抹消される。
 ▼英国の作家、ジョージ・オーウェルが1949年に発表した近未来小説『一九八四年』が、再びブームとなっている。オーウェルの頭の中には、スターリン体制下のソ連があった。もっとも今、国民を徹底的に監視する社会が実現しているのは、中国である。
 ▼昨日の石平さんのコラム「チャイナ ウオッチ」を読んで、背筋が寒くなった。今月10日に制定された規則は、一般市民によるスパイ行為の通報を奨励しているという。共産党政権が、すでに監視システムを使って全国民を見張っているのは、周知の事実である。
 ▼驚いたことに、『一九八四年』をもって現在の日本に警鐘を鳴らす人たちがいる。政府が今国会での成立を目指す「テロ等準備罪」の法案は、オーウェルが描いたような監視社会を招くというのだ。安倍晋三首相は、「実行準備行為があって初めて処罰の対象にする。内心を処罰することではない」と明言している。的外れの批判でしかない。
 ▼当然ながら昭和59(1984)年、『一九八四年』は大いにもてはやされた。ただ故渡部昇一さんは、ブームには冷ややかだった。オーウェルが描いたのは、共産主義体制である。にもかかわらず多くの文化人は、管理社会への警告にすり替えようとしていた。
 ▼渡部さんは当時の正論欄にこう書いた。「オーウェルが書いたのは当時の、そして今のソ連や、それと類似の体制の国家なのであって、今の日本などでは絶対にない」。「ソ連」を「中国」に置き換えれば、現在でも通用する。
 【産経抄】すり替えるな「1984年」の内容 4月21日-産経新聞
 この件です。これに関しては閲覧直後の呟き
 これが大体この問題をすべて言い表しているのですが、もう少し詳しく書いておきましょう。

 オーウェルは何を書いたのか
 オーウェルが『1984年』で書いたのは、共産主義国家による全体主義、管理社会です。確かに時代の背景として、オーウェルは共産主義への反発を前提にしているのは事実です。しかし、『1984年』が描いている社会の本質は、ビックブラザーという不明確な個人を崇拝し反発を排除する全体主義社会、テレスクリーンと思想警察による監視社会です。そこを無視して、共産主義への反発だけ取り出すのは誤読と言ってもいいでしょう。

 首相が言っていたから大丈夫?
 『安倍晋三首相は、「実行準備行為があって初めて処罰の対象にする。内心を処罰することではない」と明言している。的外れの批判でしかない』という部分にいたっては噴飯ものでしょう。何をもって実行準備なのか不明確な現状を批判されていることを理解していないとしか思えませんし、監視社会を招くという批判であれば準備段階を見つけ出そうとプライバシーを侵害される恐れがあることをもって妥当であるということもできます。

 イングゾックは自民党である
  『1984年』に登場する支配者集団「イングゾック」の統制方法は、監視だけではありませんでした。例えば過去の統計や歴史を改竄することで彼らは今が昔よりもよくなっていると主張しますが、これは統計を参照せずに成果を言いたて、歴史学の蓄積を無視する自民党の思想と類似しています。
 また『1984年』にはニュースピークという、極端に語彙を削り思考力を奪う試みも登場します。これは自発的か統制的かの違いはあれど、ネット上で極右がシンプルな語彙(マスゴミとか反日)ばかり使用して相手を表現することと本質的には変わりがありません。
 産経新聞はどちらかといえばイングゾックの側なので認めたくはないでしょうが、『1984年』で描かれた世界は残念ながら現在の日本に警鐘を鳴らしているとしか思えません。

シードクリアリングって何だよ……

 これが。
こんばんは
リリーです。
今日は新セッションをご紹介いたします。
「万能細胞DNAクリアリングセッション」(60分/20000円)
体の病を克服するためのセッションです。
数か月間このワークの検証をし、効果が着実に表れてきました。
一般の方にもこのワークを新セッションとして提供いたします。
ガン・認知症・けが・原因不明の病など様々な病に行えます。
身体的病を克服するためのエネルギーワークです。
薬を使わずに、ガンや病気を起こしている細胞自体にエネルギーを送り
活性化させ、DNAをクリアリングするワークです。
これまでに、ガンや膠原病、認知症といった治療が難しい病や
慢性疲労、アレルギー、虚弱体質、アトピー、重度の肩こり、腰痛
肉離れや骨折などの大けがの方にもセッションを行い
多くの方に「まるで魔法みたい!」と効果を実感していただいています。
また、このワークは1日から2日で変化が表れるのが特徴で、
体の病を克服するスピードが速いです。
また好転反応がありません。
 新セッション「万能細胞DNAクリアリングセッション」-☆リリーアルバの魔法のランプ☆
 こうなって。
スピリチュアルな魔法の世界へようこそ
 あなたもスピリチュアルカウンセラーになりませんか?
どんな悩みも解決できる
スピリチュアルカウンセラーの
プロを育成します。
 一般財団法人日本スピリチュアルカウンセリング協会
 どういうことだよという話です。書かなくてもいいとは思いますが、スピリチュアルカウンセリングはカウンセリングじゃないぞという話をします。

 シードクリアリングって?
 さて、この協会が実施しているシードクリアリングって何のことでしょうか。実はYouTubeに実践動画なるものが上がっているのですが……。

 まったくわからん。シードクリアリングの正体を知りたければ金を払ってセミナーを受けろということでしょうか。まあこちらとしては論文化されてもいない治療法なんて検討の必要もないと言えるから楽でいいんですけど。
 ただ、ポイントが7つあるようですが。
☑ポイント1!
 圧倒的な変化の早さとスピード!
☑ポイント2!
 一つのお悩みを解決するのに掛る時間は、わずか数十秒!
☑ポイント3!
 相手の「身体」に触れることなく、リーディングせずにセッションを行えます!
☑ポイント4!
 誰もが感情の変化を「すぐに」「その場で」体感できる!
☑ポイント5!
 うつ病・パニック障害など、心の病の方へもセッションができます!
☑ポイント6!
 医療行為ではないので副作用・好転反応が起りません。
☑ポイント7!
 心のケアだけでなく、身体の不調、霊的防御にも対応出来ます。
 いちいちおかしい。ツッコミを入れておくと……
 1と2→そんなに早く変化するカウンセリングはない。
 3→だいたいそう。
 4→多少楽になることはあっても、そんなにすぐに変化はしません。
 5→出所の怪しいカウンセリングで治そうとするのはまずいです。
 6→カウンセリングを医療行為というかは微妙なところですが、カウンセリングでも副作用めいたことは起こり得ます。もっとも、シードクリアリングが数十秒しか実施しないものなら確かに副作用は出ないでしょうが、それは効果もないという意味でしょうし。
 7→なんだよ霊的防御って。

 これが都民ファーストの会の候補者?
 なぜこの話題を取り上げたかと言うと、これが都民ファーストの会の候補者であるというツイートが出てきたからです。実際には小池百合子氏の主催の政治塾の生徒として合格した程度の話のようですが、このカウンセラー氏が政治へ色気を出しているのは間違いないでしょう。
 しかし、以前取り上げたマック赤坂にせよ親学にせよ(都知事候補たちのトンデモ心理学)、どうして頭のねじ切れた連中はいの一番に精神の問題を面白半分にいじくりまわそうとするんでしょうか……。ていうか過去記事で小池百合子が親学の信奉者だって書いてた……。 
「え―き様の3分犯罪解説」「えーき様と罪人どものCoC」シリーズ投稿中です。http://t.co/5M9KbypdQP 自称アマチュア犯罪学者。ブログで犯罪学についてあれこれ書いております。TRPGだけやってる垢だと思ってると痛い目にあう。
E-mailアドレス
kudan9newbridge@gmail.com
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