前提条件
ポケットモンスター ソード・シールドにおいては「ダイジェット」と言う行動がシステム上強い。
システム上強いということは「ダイジェット」を中心としたメタの循環が発生する。
従来の環境に存在したダイジェット三竦み(簡易紹介)
今までの環境ではダイジェットの使い手として以下の3匹が竦みを形成していた。
威嚇無効で不一致ながら高い実効火力を持つドラパルト。
ドラパルトに強く特殊であるがゆえに威嚇無効、特性と道具のシナジーでデバフを50%で無効化するトゲキッス。
リベロダイスチルでトゲキッスに強いが、デバフ無効を持たないためドラパルトに弱いエースーバーン。
この下にリザードンやギャラドス、ウォーグルと言ったダイジェット使いが存在しているが、彼らはそれぞれこの3匹を代替する性能且つ、異なる対策範囲を持つため環境に生存権を獲得していた。
ドラパルトとトゲキッスの持つ強さの共通点から、環境に存在するダイジェット使いに求める要素は「デバフ耐性(ダイジェットそのものが打点として機能すること)」であることと定義し、また三番手にはこの2匹に対する抵抗力を持つことを求める。
新環境で形成されるであろうダイジェット三竦み(簡易考察)
事実上威嚇無効で高火力を持つウォーグル。
ウォーグルに強く、特性効果により強烈なデバフ耐性を誇るアーマーガア。
キョダイゴクエンでアーマーガアーには強いが、デバフ耐性を持たず岩4倍で物理が低め故にウォーグルへの抵抗力に不安が残るリザードン。
環境が変われどダイジェットのエースが必要とする要素そのものに変わりはないため、この3匹は新環境でも安定した性能を発揮できるのは間違いないだろう。
そしてこの3匹が強いと感じているのは僕だけではないだろうし、この三竦みが形成されることに納得した人は多いと思う。
そこでここから新環境でも必要とされる要素をこのダイジェットの関係から逆算する。
大事なのはこの三竦みそのものではない。従来環境で強かったもののと、新環境で強いと予想されるものの共通点である。
逆算から導かれるデバフ役の必要性
従来の環境におけるドラパルトやトゲキッス、簡易考察による導かれたウォーグルやアーマーガアがデバフに強いポケモンとして採用される理由から、逆説的にパーティにはデバフ役が必要とされることが分かる。
デバフ役がパーティに必要無いのであれば、デバフに強いドラパルトよりも単純に突破力に優れるギャラドスなどが使用率で従来の3匹を上回っていなければおかしいからである。
故に従来環境に置けるガオガエンやコータスと同様にデバフをばら撒けるポケモンはシステム上新環境でも必要とされることは間違いない。
例えば特殊型であればガオガエンと似たような感覚で使えるニャヒートや、ウインディ。
その他の威嚇持ちであるワルビアルやズルズキンと言ったポケモンたち。
彼らの強さは流行の云々ではなく、ダイジェットが強いというシステムの前提。
そしてそのシステムの前提を活用することを求められる要素から約束されている。
結局はテンプレに帰結する
ここからはダイジェット役が強く、ダイジェット役にデバフ耐性が求められるからこそ構築内に置けるデバフ要因が必要であるという流れを利用し、ダイジェットの対策のためのトリックルームなどと言う形を追っていくと、使用ポケモンは変われど構築の組み方そのものは新環境では何も変わらないことが分かる。
そうすると以前ツイッターで話をしたが結局のところ構築の基本と言うのは「高速ダイマエース(ダイジェット)+サブエース+素早さ操作要因(トリックルーム約)+トリル対策+デバフ役(フェーダー)+スイーパー」という形に帰結する。
構築記事風に言うと「〇〇(ダイマエース)が強いと思ったので、〇〇と相性の良い××(S操作)を採用。〇〇が出せない相手に強く動ける△△(サブエース)と、ターンを稼げる□□(デバフ役/バトルフェーダー)を採用。またトリルへの対応力が不安だったので●●を加え、スイーパーとして◆◆にしました」といういつもの奴である。
使用率トップ10が禁止されるという試みで封じられるのはあくまでも流行だけでありシステムが変わるわけではない。
今一度テンプレートな構築の組み方を見直すと、新環境でも今までの通りにポケモン対戦を楽しめる可能性が高いため、不安に思っている人は基本を覚えなおすとよいだろう。
後は困ったら元日本三位でここまで9シーズン連続で最終2桁を取っている僕も適応できるかは分からないが力になろうと思えばなれるため……
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