2013年01月24日

☆1月25日(金)士別市議会臨時会に 「市営住宅入居希望者が暴力団関係者であると疑われる場合に警察に照会する」という内容を含む条例が提案予定。以下は反対意見の草稿。

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士別市営住宅にかんする条例の一部を改正する条例案に、私は反対いたします。理由はこの間若干述べてまいりましたが、ほかでもない、暴力団排除に関連する改正部分に反対だからであります。

 この部分の根拠法となっている「暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律」、いわゆる暴対法は昨年夏、国会にてより厳しく改正されましたが、その際、8項目にわたる附帯決議が付けられました。その中にはこのような項目があります。すなわち「本法の規定に基づく職権を運用するに当たっては、恣意的にならないよう十分留意すること。」

 つまり、この法律を筆頭に、さまざまな暴力団排除関係の法や条例は、司法警察員による恣意的な運用の懸念が大きいということなのであります。
 恣意的な運用によって何が失われるのかを言わせていただくならば、それは地域の共同体であり市民の共同性に他ならないと私は考えます。つまり、いま広範な住民が求めている安全で安心できる住環境、あるいは便利で快適な地域生活といったものを住民の自治によっていわば下から築き上げていくのでなく、それらを警察権力に任せ、不審人物を予め地域から追い出してもらえば安心なのだ、という流れに本市も乗っかってしまうのか否かという問題なのであります。

 確かに私も、暴力団などは映画館のスクリーンの中だけに存在していればいいとしか思わず、現実にはまっぴらごめんです。しかしそれ以上に、警察も具体的な不法行為の摘発に邁進するのが本務なのであり、民事不介入の原則をかなぐり捨て市民生活の各局面にあれこれと口を出し、誰それが暴力団員だ、何党の支持者だ、こういう宗教の信者だからつき合うななどと、エスカレートしていく事態だけは、もっと受け入れることができません。

 そもそも、一連の暴力団対策法や条例は、「罪刑法定主義」などの近代的な法の概念に反しており、また、どんな団体に所属するかをもって罪とすることに道を開くものであります。やがては、ときの政府に反対する政治団体や、特定の宗教や思想などの排除に行き着くものでないかと懸念する次第です。

 さて本条例改正案にあっては、私がかくの如く述べてきた懸念に対し何らの担保も付帯条項も盛り込まれなきまま提案されています。市営住宅入居を希望する人物が暴力団関係者がどうか警察に照会しても、認定が恣意的なものになる可能性はじゅうぶんあります。なぜならば、暴力団員、暴力団準構成員、元暴力団員といった定義や、認定の基準、審査方法、不服申立てなどを内容とする法律すら存在していないからです。

 士別市としては、入居希望者から暴力団員でない、暴力団に関わらないことなどを宣誓してもらうなどの方法が最も望ましいと私は考えます。安全安心便利快適な市民生活は、市民と行政とが協働と信頼に基づく努力によって日々作り上げるものでこそあれ、いやしくも権力に認定を丸投げし、そのお墨付きで誰かを排除したことで得られるものでは決してないことをもう一度強調し、本条例改正への反対意見といたします。

Sahocchi-marubo




(21:13)

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