2005年09月01日

朋也くんより聞かれました!!

 やっと感想書く暇ができましたので…。各感想はネタバレありです。
 騎士王円舞曲の方は次の機会に。
朋也くんより聞かれました!!
 実質唯一の18禁作品。渚でエロは難しいのではないだろうかという企画段階での私の疑問を見事に打ち破っている後ろとスパナの物語です。キャラクター愛の行き着く先こそ真っ直ぐな欲情であるという主張にも似たひたむきな作品でした。

少年幸福獲得理論
 古河家はアホの子一家である……もとい、若々しい柔らかさを感じるがままに描かれた一作。この手の作品はパステル調なやりとりになりがちなのですが、それぞれのキャラクターに一つ一つ苦味を混ぜることでただの緩い話にしていないところが良かったです。

I WiSH
 猫とは元々神秘性というか幻想的な存在としての一面があると言われていますが、その象徴を生かしたやや謎めいた渚アフターストーリー。渚に根付いた謎めいた生命の絆を受け継いだ汐の目を通した世界というものの見方を一面として感じる作品でした。

我が妻には性的魅力が無い
 身も蓋もない仮タイトル案そのままでした。内容よりもギャグセンスに古さを感じるのと、頁数を考えていない纏まりの悪さが余韻の悪さに繋がった感じがします。

渚のヒロインドリーム
 ゆきねえの渚弄りや智代がアホの子になっている展開にも笑わせてもらいましたが、その話の繋がりに朋也が介在していないところが目に付きました。渚の卒業時期の学校という舞台であるので不在は当然なのですが、各ヒロインの接着剤的役割の主人公を外しての話作りは難しい部分があるだけに。そして何よりおかしな二人以上に素で変な渚がこの話を渚SSとして成功させていると思いました。

スカートの中の密室
 序盤の占いからの冒頭から春原弄り話に繋がるのかと思えばそれはただの話のきっかけでしかなく、智代に繋がっていくまでの話の進め方は見事なまでにアホの子物語でした。こんな話を思いついて書ける人はそういないと思うのですが、この勢いと発想は物書きとしては一財産だと思います。

もっと、幸せ
 微妙な態度を取り始める汐とそれを気に病む朋也が慌てる部分が肝の話で、渚本としては彼女がメインと呼び辛いのですが、岡崎&古河家として渚の欲しがっていた世界を描ききったこの話は、まさしくこの本の締めくくりに相応しかったのではないでしょうか。

 西脇だっとさんの絵がとても良かったです。

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