恐羅漢と書いておそらかんと読む。広島県最高峰で広島県最大級のスキー場だ。
「これで?」と思うなかれ。北西方面にはこれより高い山が無いので、大陸からの寒気をモロに受ける県内有数の豪雪地帯なのだ。
なんと、この地球温暖化の最中、オール天然雪で運営されているのだ。
実は、昨年まではこのゲレンデも魅力が半減していた。広島に来たばかりの頃は何回か来たが、その後は来なくなった。
理由は、不便な交通アクセス(細い峠道を長20〜30分走行しなくてはならない)のもあるが、何といってもこのエリアの中に二つのスキー場があって、その二つが仲たがいしていたからだ。
広島に来た10年前は全山共通スキー券があったのだが、それが無くなった。
最高峰の恐羅漢山を有するOSORA国設スキー場(株式会社三段峡ホテル)と、6本のリフトを有する民間の恐羅漢スキー場(三段峡観光株式会社)が仲たがいしていたのか、別々にリフト券が発売されていたのだ。なんともスキーヤーのことを考えない自分勝手な姿勢に「二度と行くもんか」と思っていた。まあ、色々と「オトナの事情」があるかもしれないのだけれど。
それが今年から共通券が復活したという。これはいいことだ。もちろん「商売」を考えた場合、これは当然のことなのだと思う。
下手したら共倒れになるのが広島のスキー場の現状だ。いくつかのスキー場の閉鎖や、昨年の遭難騒ぎを経て、ようやく危機感が芽生えたのかな。
↑の地図は、民間の恐羅漢スキー場サイドで作ったのだろう。恐羅漢スキー場がど真ん中に広々と書かれ、OSORA国設スキー場は左端に追いやられている。
しかし、OSORA国設スキー場へ行くと…、
ドカーン!
民間スキー場は地図の外だ。
あんたら、どこまで仲が悪かったら気が済むの??
さて、話を元に戻そう。今回はカネさんとhirakenさんと男3人で平日スキー。(おっとお二方はスノーボードであった)
客観的に見て、働き盛りの年齢の男子3名が平日同じ日に休みが取れる状況というのもどうかと思うが、それは置いておいて6時過ぎには市内を出発。
写真は内黒峠を爆走するhiraken号の助手席から。
これが恐羅漢名物の内黒峠だ。離合できる場所も少なく、除雪車も入りづらい。私めが広島に来たばかりのころにロードヒーティングシステムが導入されて、だいぶ安全になったらしいが。
覚えていることがある。最初に恐羅漢に行った時、この峠道はカルチャーショックだった。それを取引先の人に話したら、
「おお、あっこはよう落ちよるんよ」
(広島弁)
「なに〜〜」
「……そんな簡単に言うな〜〜」
「春んなると谷底からようけ車が出てきよる」
(広島弁)
こんな山の中の谷底に車が落ちたら、命だって危ないし、命が助かったとしてもどうやって帰ればいいのだろうか。
ああ、恐ろしや。
だから「恐羅漢」という名前がついたのか。
おっと、また脱線してしまった。
OSORA国設スキー場、ヒエ畑コース下の初級・中級ゲレンデ。平日だからガラガラだ。
せっかくだから最高峰恐羅漢山に行こうと思ったが、上のリフトがやっていなかったので、何本かここで気持ちよく足慣らし。
ここは休日は芋洗い状態になるが、平日は絶好のかっ飛び緩斜面だ。
気持ちよく何本か滑った。
その後、天気がいいうちに恐羅漢スキー場のカヤバタ山頂へ移動。
いやあ、気持ちいい。標高1250mだ。
中腹に通っている道が内黒峠の道だ。
昔のひとは良くこんな場所に道を通したもんだと思う。
この後、いったん下まで下りて休憩。そして最高峰の恐羅漢山を目指すことにした。
やはり一段高い。実は標高1346mの山頂はもう少し上なので、このポイントは1300m程度かな。
雲は掛かっていたが、遠くの山まで見渡すことができた。以前は登山をやっていなかったからこんな山の景色も漠然と「キレイだね」なんて見ていたが、今は「あれが何山だろう?」と探す楽しみがある。とはいえ、どれがどれだかは未だ未だ解らないのだけれども。
ここは「全日本公認コース」のスタート地点。詰所兼倉庫があった。
途中のブナ林。若いブナが多かった。
とりあえずここを何本か滑ってから昼食に。
昼食レポにも書いたが、昼はびっくりミックスフライカレー
実際にはそんなメニューはなくて、(びっくりジャンボエビカレー+カキフライカレーライス+びっくりチキンカツカレーライス)/3。
三人でトッピングをシェアした。一人スキーも楽しいけれど、複数で来るとこういう楽しみもできる。
ちなみに、この組み合わせはファミリーエリアにあるレストハウスで楽しめる。
午後からは雪がひどくなってきた。
先ほどの全日本公認コース。遠くの山々はまったく見えない。
雪もベチャベチャで、ウエアが濡れてしまうような質のもの。
なので、早めにあがることにした。
帰りは大規模林道を抜けて「いこいの村ひろしま」へ。ここでお風呂に入って帰ることにした。
大規模林道の方が距離は長いが、走行スピードが段違いなので巡航時間は短いと思う。内黒峠を通らないと恐羅漢に来た気がしないと言う方と、スリルとサスペンスを味わいたい方以外は、大規模林道経由がおススメだ。
いこいの村ひろしま裏のスキー場跡。結構斜面が急だ。この斜面では「いこい」にはならないだろう。スノーシューで登って滑るひとも結構多いようだけれど、この斜面を登っただけで滑る体力を失ってしまいそうだ。
雪が降って霧氷がキレイになった。
今回のスキーはとても楽しかった。ガリガリのコンディションで太ももが痛くなったけれど、既にシーズン後半になってきたから、これは仕方ないのだろう。
当初心配されていた天候も何とかなったし、一人でブリブリ滑るだけでなく、仲間と景色を楽しむこともできたし。
共通券が復活して、大規模林道でアクセスが向上した恐羅漢。そりゃ上信越のスキー場に比べれれば規模は小さいし、徒歩移動を余儀なくされるレイアウトに問題はあるけれど、広島エリアの中では魅力的なスキー場だと思う。
コメント
コメント一覧 (3)
いつか歩いて登りたいですね。
只今、筋肉痛が最高潮です(涙)
次回は女性陣も誘って。できれば平日で(笑)
カネさん>
シーズンはまだ終わりじゃないですよ(笑)
コメント遅くなってすいません。山は今最高潮ですよ。
今週の平日が一番いいかもしれません。私めはお腹いっぱいかな(笑)。
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