食べ物のはなし

岐阜県中津川市のお肉屋さんが出会った食べ物の話です

2011年07月

あれは終戦間際の頃やから尋常小学校2年生の時だな。

 当時この家の裏山には陸軍の演習場があってなぁ。
 全国から兵隊さんが集まってきて、あの、ほれ、こっちからずぅっと行くと中央道渡る橋があるやろ。
あそこに兵舎があってあそこで兵隊さんたちが寝泊りしてたわけだ。 え?近い近い。すぐそこよ。起床ラッパの音とか聞こえてきたもんだ。

 そんで裏山の演習場に背嚢背負った兵隊さんがのぼって行ってな。8貫目っていうから32kgか?そんなリュックサックの上に毛布をこうきちっとたたんで括りつけて、さらに穴掘りのスコップも縛り付けて、手には銃も持って登って行く訳さ。
 重かったよなぁそりゃぁ。

 で、兵隊さんがそこで鉄砲を撃つ練習をしておったんだが、終戦間際になってくると鉄砲の弾も無くなってきたんやろな。タコつぼ掘りと言って地面にこんなくらい(両手を広げて1.5mくらいの幅をつくる)の穴を掘ってな。
 「塹壕」っていって、そこに隠れて敵の弾をよけて・・・というものなんだが、まぁ穴掘りの訓練をしていたんだろうな。

 そんでそれを兄貴と一緒に見に行ってな。 
見ておったらなんか気の毒になっちゃってな。
 兄貴にこう言ったのよ。

 カネ「オイ、ヘイタイサンニ、オハギヲモッテイコウ。」
 兄「ウン、ソウダソウダ、ソレガイイ。」

 そんで家に戻ってお袋に頼んでさ、

 カネ「オカサン、ヘイタイサンニオハギモッテイキタイ」

 って言ったら拵えてくれてな。
 まぁ当時は砂糖が無いんだが親父が獣医師だった関係でブドウ糖があったんで、それを使って当時としてはすごいゴチソウが作れたわけだ。(笑)
 そんでそれを持って兄弟二人で山を登っていってな。
 一番近くで穴掘りしてる兵隊さんに向かって小声で

 カネ「ヘイタイサン、ヘイタンサン、オハギモッテキタヨ。」

 木の陰にしゃがみながら、重箱に入ったおはぎをこう、見せてな。 
すると気付いた兵隊さんが周りの仲間に耳打ちしてな。
 コソコソッと4・5人が、見つからんようによつんばいで来てな。そんで食うわけさ。そりゃもう、 「むさぼり食う」っていうのはあのことだな。
 泥だらけの手で、両手に一個ずつ掴んでもう一心不乱にガツガツ食うのよ。 そんであっという間に平らげてな。 
泣きながら両手をあわせて拝むわけよ。「ありがとう。ありがとう。」って小声でな。
 涙ボロボロこぼしながらこんな子供に頭下げて拝むのよ。

 それっきり会わなかったから、あの時の兵隊さんはロクに訓練受けずに戦地に送られたんだろうな。 
遠くの国で死んじゃったんだろうな。

最後のおはぎになったと思うけどなぁ・・・

どんな気持ちだったろうなぁ・・・


(初出 2009年7月15日に掲載 )

いつも肉のくまざきをご利用いただきまして誠にありがとうございます。

先日の新聞報道にあった通り、弊社が5月〜6月に販売いたしました牛肉が放射性物質の調査対象になっております。

 お客様には大変ご心配をおかけいたしまして誠に申し訳ございませんが、該当する牛の個体識別番号の商品をお持ちのお客様は、是非お近くの「肉のくまざき」までご連絡ください。

尚、同じ農家から出荷された牛が検査された結果、放射性物質は検出されなかったこともここにご報告させていただきます。

対象になっている牛の個体識別番号は以下の通りです。

(1)12534―54978
(2)02477―46907
(3)02460―69007

以上、誠にご迷惑をおかけいたしますが、どうぞよろしくお願いいたします。

株式会社 熊崎畜産

スライド1
思い返せば今から8年前、日本で狂牛病が発生した時に偶然経営の勉強会に参加しました。

当時会社の状態が非常に良くなかったのですが、この勉強会をきっかけに随分自分の考え方が変わりました。

いつの間にか元に戻ってしまっていたんですね。 

反省。



 4年前の勉強会のノートに書いてありました。

『変化の違いを理屈が邪魔する』

『悩んだ時は力を抜く。思い詰めると良くない。』 

 『利害・損得⇔価値観』



相田みつをさんの本に書いてありました。

入力不力 ちからを入れてりきまない

これでいこうと思います。



先週から「危機管理」について大変考えさせられております。

「すでに起こってしまった事態にどう対処するか」

という事なんでしょうが、

「起こる可能性のある事態を未然に防ぐ」

というのが本来の「危機管理」であるような気がします。

たったこれだけのことを書くのに2時間かかっております。

この問題を扱うのはまだ時期が早いようです。

110717_1256~01中津川市の高級料亭『勝宗』さんで昼食をいただきました。

勝宗さんは冬はフグ、夏は飛騨牛などの高級食材を使用される高級料亭ですが、今年の夏からはお値打ちなランチも始めたようです。どんぶりらんち 850円。
ランチは

「しょうゆかつ丼」110717_1240~01「かきあげ丼」
などから選べ、ミニそばがついてきます。
 
この日私が選んだのは「桜エビのかき揚げ丼」。

丼いっぱいにかき揚げが広がり、ボリュームたっぷりの一品でした。

冷房の効いた畳の広間でいただく夏の丼めしに
「夏本番である」と何故か気持ちの引き締まる思いでした。


110715_2025~02今年も7月のお盆を家族で過ごしました。

地元中津川では7月にお盆を迎えます。

3年前からこのブログを始めて、毎年「きゅうりの馬とナスの牛」の画像を記録しています。
しかしはやいものですね。。。

090715_2046~01 ちなみにこちらは3年前の作品。

きゅうりはちょっと曲がっていた方が良いようです。

ナスもそうかな?

3年前につくった時が一番はりきっていたようで、牛にはちゃんとツノまで生えておりました。

今年はツノが生えていない。

「無角種」という品種になってしまいました。
110715_2025~03
なんとなく牛の毛づや(というのかな?)も良くない気がする。

昨今の様々な問題で牛さんもお疲れなんであろうか。

無事にご先祖様を送り届けてもらいたいものである。

110714_1808~01先日のブログでちょっと触れた本

「こんな人と組織が生き残る」
 仕事 楽しく してますか? 大久保寛司 著

最初は「部分と全体、表と裏」の話を読み返そうとしてパラパラと見ていたんですが、結局最初から読み直しました。

とてもタイムリーな内容でした。。。

あなたは毎日、仕事を楽しんでいますか?

「仕事は楽しくないけど、生きていくためには仕方がないでしょう。仕事が終わった時間で人生を楽しんでいます」

もったいないと思いませんか?



Scan0010「仕事を楽しむ」

「楽しい仕事をする」のではありません。あくまで「仕事を楽しくする」のです。

・・・・・・

「手法」そのものは、なんらの「価値」も生まないのです。

目に見えない部分に光を当て、そこをどうやったら良い方向に持っていけるのかという発想に立ってこそ、一人ひとりの能力を高め、ひいては組織力をアップさせていく力を発揮できるのです。

・・・忘れていました。

イヤ、忘れていたというよりもそもそも実践していなかったのではないか。

図の通り、見えない部分の方が大きいのですから。。。

『本当に大切なものは目には見えない。心で見るんだ』(有名なキツネの言葉)

こんな人(私)と組織では生き残れない。

今日からまた出直しです。反省。

110712_1231~01中津川市千旦林にあるうなぎ屋さん「かわせみ」でウナギを食べました。

お店は会社のすぐ近くにあるんですが、実は今まで行った事がありませんでした。

土用の丑というのを前倒しで開催?したのです。

しかも

うな重 上 2,100円

「今年はウナギが高い」という情報があちこちから聞こえていたので、

「せっかくウナギを食べに来たのにウナギが小さくて切ない思いをしたくない。」

「先日のスーパーのチラシでは1尾1,380円であった。」

「ということは「上」を頼まないとウナギが少ないのではないだろうか。」

こんな心配をしての決断でした。

出てきたうな重はなんとウナギが1尾半。1.5匹。

自分の人生で「ウナギ1尾半一気食い」はたぶん初めての体験。

しかも小さく切ってない。半身が3枚並んでます。

大きなウナギにかじりつき、ご飯をかき込む。これも初めての経験。

ご一緒した市内高級料亭の息子さんも「このウナギは非常に美味しい」と太鼓判を押しておりました。

ゴチソウ様でした。おススメです。

110710_1242~01中津川市の本町通り商店街にある「ときわ食堂」で昼食をいただきました。

中華そば 560円。

一部の熱狂的なファンから「中津川ソウルフード」に認定されているこのお店のラーメンですが、じつは今まで食べたことがありませんでした。

ちなみに「中津川ソウルフード」というのは私の知り合いが勝手に言っていることですのでもし公的にそういう制度があったらお知らせください。

さて、このお店の中華そばですが、「中華そばください」というとおばちゃんが

「ラーメンひとつ」とオーダーを通してくれるのでどちらで頼んでもいいようです。

110710_1235~01出てきたラーメンはとても優しい味で、小さめのチャーシューが3枚、カマボコ2枚、メンマ4~5本、ネギ。という内容。

スープが美味しい。

この暑いのにラーメン頼んでるお客さんが他にも多数いらっしゃいました。

やはり長く愛される商品なんですね。おいしかったです。

ゴチソウさまでした。

110712_0824~017月11日月曜日、岐阜県畜産公社にて飛騨牛を購買しました。

今回仕入れたのは中津川市加子母の三浦直元さんの肥育による4等級の雌牛と、

関市の小塩省三さんの肥育による5等級の去勢牛です。

110712_0823~01三浦さんの牛の格付けは「B4」というもので、歩留まりが「A4」のものと比べてよくないのですが、色が浅かった事と、大きさ、そしてモモまでサシが抜けていそうなところが決め手となりました。

小塩さんの牛はご覧の通り細かい霜降りの牛ですが、こちらは「A5」ですが、若干歩留まりは良くないかもしれませんが味がいいと思われます。

店頭には週末から並ぶ予定です。

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