
農畜産物流コンサルタントの肩書きを持つ「やまけん」こと山本謙治氏の書いた本「炎の牛肉教室」。
「牛肉は混乱期にある」
という書き出しで始まるこの本には、最近の「熟成ブーム」や「赤身肉ブーム」和牛の種類「黒毛和種」「褐毛和種」「日本短角種」「無角和種」などの解説もあり、牛肉が高騰している傍で牛肉生産者の離農が続いている現実も書いている。
特に面白かったのが第3章「牛肉のおねだんー体験ルポ 僕は牛を飼ってみた」で、実際に筆者が岩手県の「短角牛」の母牛を飼って子牛を肉用として出荷する体験を綴ったもの。
実際にかかった餌代や人件費(世話代)なども記録してあり、
「そりゃみんな黒毛のA5を目指すわけだよ」
と納得してしまった。
他にも「くまもと赤牛」と「土佐あかうし」の見た目や味の違いなども興味深い。
専門的な話もわかりやすく書いてあるので畜産関係者以外の方も楽しく読めるんじゃないかな。
久々に一気に読み終えてしまいました。オススメです。