2006年12月21日

日経新聞と産経新聞が、そろって和食認定制度に突っかかったお話

まずは、久しぶりの更新にて失礼いたします。
本題に入って、この二紙の記事を読んで率直に思ったんだが・・・・
まるで、”奥歯に物が挟まった”様なこの違和感はなんだろう?
この記事を書いた記者って、一体何に遠慮しているのだろうか?
それくらい不思議な新聞記事のお話を。

まずは13日付けの日経新聞「春秋」から。

※元ソースはリンク切れの為、以下全文を引用。
===引用はじめ===
日本の企業がハリウッドの映画会社やニューヨークの超高層ビルを買い占める。
募る不満から広がる「日本異質論」に対して「NOと言える日本」の声が高まる。
そんな「摩擦」の時代を振り返れば近年の日米関係は至極安泰に見える。

そんな折、農水省が世界各地の「正しい和食」を提供する店を認証する制度を設ける動きに米国のメディアが「スシ・ポリス」と疑問符を投じている。
「カリフォルニア巻き」など多様な味覚に合わせた料理のありかたを紹介する一方、日本のナショナリズムと関連づける報道もある。
「すし摩擦」の兆しである。

とんでもない「和食」に海外で遭遇して閉口した経験を持つ人も少なくなかろう。
とはいっても料理がその風土や人によって変化するのは宿命である。
何よりカレーライスにてんぷらにトンカツと、日本の国民食の代表が外国から採り入れた料理を日本人の味に合わせて進化させてきた歴史がそのことを証明する。

「すし摩擦」は日本の味覚のグローバル化がもたらした一断面といえるが、そもそも国が旗を振って味覚や料理にお墨付きを与える必要があるのかどうか。
漫画やゲームやアニメと並んでいまや和食は「クール・ジャパン」を支える欠かせない柱である。
味と無縁のナショナリズムと結びつけられてはかなわない。
===引用おわり===

続いて、10日付けの産経新聞記事より、全文を引用。
===引用はじめ===
「正しい和食」認証制度に米メディア猛反発

日本の農水省が世界にある和食レストランを「正しい和食」と認証する新制度の導入を検討していることに、和食ブームが続く米国のメディアが次々に反応している。
ワシントン・ポスト紙が「国粋主義の復活」と報じれば、ボイス・オブ・アメリカ(VOA)は「日本がスシ・ポリスを派遣する」と揶揄(やゆ)、巻き寿司の「カリフォルニア・ロール」発祥の地ではロサンゼルス・タイムズ紙が「論争の火種になる恐れがある」などと警告し、さながら“日米食文化摩擦”の様相だ。

農水省は認証制度の検討について「食材や調理法が本来の日本食とかけ離れた料理を提供している日本食レストランが増えているため」と説明。 
現在全米に「日本食」を掲げるレストランは9000店あり、10年間で2.5倍に増加。
このうち日本人、日系人がオーナーの店は10%以下に過ぎず、経営者の多くが中国、韓国などアジア系の移民という。 

和食激戦地のニューヨーク市マンハッタン・ミッドタウンにある小さな和食店もそのひとつ。
オーナーをはじめスタッフは全員中国人で、顧客の9割以上は米国人という。

スタッフの一人は「日本政府の好みに味を合わせても意味はない。レストランは地元産業。地元の人が好む味に合わせ、創作するのは当然」と認証制度の意義に首をかしげる。

米最大の和食のメッカであるカリフォルニア州では、ロサンゼルス・タイムズ紙が伝統的な和食でない「カリフォルニア・ロール」などを挙げながら米国人が好む和食と農水省の判断に違いが生じる可能性を指摘。
「米政府がアフリカや香港や韓国でアメリカ料理の認証をやろうとするだろうか」という韓国系米国人の和食店オーナーの声を紹介している。
===引用おわり===
この制度にちょっと興味が湧いたもので、農林省のHPのプレスリリースを引っ張ってきました。
僕みたいな素人でも、ネットからお役所の資料が手に入るなんて良い時代ですよね(笑)。
===引用はじめ===
プレスリリース 平成18年11月2日 農林水産省

海外日本食レストラン認証有識者会議の設置について
1.趣旨
海外においては、日本食レストランと称しつつも、食材や調理方法など本来の日本食とかけ離れた食事を提供しているレストランも数多く見られる。
このため、海外日本食レストランへの信頼度を高め、農林水産物の輸出促進を図るとともに、日本の正しい食文化の普及や我が国食品産業の海外進出を後押しすること等を目的として、海外における日本食レストランの認証制度を創設するための有識者会議(以下、「会議」という。)を設置する。
(以下略)
===引用おわり===

思うに、日経新聞が例に挙げた「漫画」や「ゲーム」や「アニメ」にはオリジナルを保護する為に「著作権」を初めとした諸々の権利が厳然と存在しております。
その論理から言えば、農林省が”海外における正しい日本の食文化の普及”という大義名分の元に一定のガイドラインを設けることは何ら間違いではないはずですが?
その点には全く触れないまま、日経みたいに”ナショナリズム”を声高に言い立てたり、産経みたいに「アメリカの一部メディアの言い分を鵜呑みにした」だけの報道って、一体何なの?(笑)。

kumazou_no_kobeya at 13:46│Comments(1)TrackBack(0)マスメディアについて 

トラックバックURL

この記事へのコメント

1. Posted by しんしん   2006年12月22日 23:26
熊蔵さん、お久し振りです。
日本食は生もの(寿司など)を出しますので、店の形態によっては食中毒等によりマイナスイメージを持たれる危険性がありますから農水省の判断は正しいと思います。

奥歯に物が挟まったような言い方は韓国人、中国人が日本人に成りすましてやりたい放題やっていることを指摘していないということでしょうね…
http://blog.livedoor.jp/mumur/archives/50695676.html


>日本人観光客が米国の日本モールに来て、ずいぶん寂びれている、店員は全部韓国人、という状況を目の当たりにすると思います。
>もう、そこには日本人は1人も住んでいないのです。
http://messages.yahoo.co.jp/bbs?.mm=NW&action=m&board=1143582&tid=
a1za1zbadfjf4z9qbfma1a6bcboca1za1z&sid=1143582&mid=10

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔