固化材の固化原理の重要なものとして
石灰系の固化材の場合

石灰水和反応  
生石灰が水和反応する時の熱で土中水分を蒸発させ含水比を低下させる。

ポゾラン硬化反応  
土中成分であるシリカ、アルミナ成分と石灰成分(消石灰など)が反応してケイ酸カルシウム水和物やアルミン酸カルシウム水和物を生成して土粒子を固結させる。

炭酸化反応   
消石灰が土中及び空気中の炭酸ガスと反応して炭酸化して処理土が緻密化する。

エトリンガイト生成反応  
改良材中の石灰成分(消石灰)と土中及び改良材中のアルミナ、石膏、水とが反応して針状のエトリンガイトを生成して、土粒子を架橋する。

セメント系の場合

セメント水和硬化反応
セメントの主成分であるケイ酸3カルシウム、ケイ酸2カルシウム等が水和硬化反応を起す。

ですからセメント系にも石灰系にも組合せ配合量はいろいろありますが、フライアッシュ、スラグ、石膏が含まれています。

この中で石膏が必ず必要な反応がエトリンガイト生成反応です。
エトリンガイトは多量の水を結合水として取り込み含水比を低下させるとともに土粒子の移動を拘束してセメンティングが容易な状態を作ります。

前回の半水石膏の1.5分子の水を取り込むのに比べて、3分子の硫酸カルシウムで29分子の水を取り込み結晶化します。
つまり重量で換算すると100キロの二水石膏で100キロ以上水を結晶水として取り込むわけです。
まあこれも他の反応物質が必要ですし100パーセント反応したとしてですが土壌の強度の1つの尺度にもなる含水比の低下のは全体を見れば半水でも二水でも大きな違いはないと言う事になります。短期的には半水が早いですが、石灰やセメントがあれば大差ないと思われます。

あとは価格の問題です。
つづく・・・