日本海500T−40度
みなさま、こんにちは。厳しい寒気のもと、大晦日を迎えました。未明前まで断続した関東南部から北東部のエコー通過(30日午前宇都宮、夜東京初雪観測)は海上へ南下し、関東平野部は概ね冬晴れとなっています。南部三官署Tnは2度台でしたが、9時東京地方平地の平均的な気温も2度台。23区外周部以遠では冬日となりました。昨夜21時高層観測では500Tまたはおよそ550Tが−40度以下地点が輪島と韓国数ヵ所。上層寒冷渦は北陸沖⇒三陸沖へと元日にかけて東進しますが、その西側は早い速度で南下する東西走向の寒気トラフ(500T−43度)があって、対応するJPCZ(日本海寒帯気団収束帯)主体は今夜は山陰沖⇒近畿、明日元日は次のものが西日本南海上まで南下予想です。
西風卓越⇒北風卓越、山雪型へ
12月としては記録的積雪を見た長崎など九州日本海側から東シナ海側と内陸部では、今日後半は幾分小康状態ですが、明日は北九州主体に再び大雪発現の懸念があります。東北太平洋側では上層および地上低気圧前面に位置する関係から湿った下層風が流入し、沿岸で雨や霙、平野や内陸で湿った大雪(最大降雪量100cm/24h)の累加が予想されています。
雪のメッカである上越国境のスキー場では今のところ雪不足状態。しかし、今日後半以降は北西または北寄りの季節風卓越山雪型へと変化し、明後日2日まで上層寒気コア軸でもあることから、相当のドカ雪が想定されます。
関東平野部では北陸以西でのJPCZ南下の潜在的通過による若干の不安定、今夜以降は三陸沖低気圧周回エコーの南下、とくに2日は季節風走向に幾分かの東分が加わる可能性があって、茨城県、千葉県主体に日本海側仕様の雪時雨発現の若干の可能性はあります。局地特性として正月三が日のTxは予報値を大きく下回ることも考えられ、厳しい寒さにご用心ください。
寒さ続く正月明け
週間予報資料、一カ月予報資料ともに、厳しい寒さが続きやすいことを示唆しています。目先の寒気動向を探ると、今般の鍋底型西回りタイプの寒波は正月3日まで。4〜5日に少々緩んで気圧の谷通過(低気圧コース次第で太平洋側降雪可能性あり)。その間にオホーツク海北のブロッキング高気圧は波動をバイカル湖西方で顕在化するリッジセンスへ受け渡して消滅。その隙間を140Eラインに沿って強い寒気南下が予想されます。バイカル湖東方から南東進する寒気との合流懸念もあって、今般と異なり、北・東日本主導の「北極直行便寒波」となるかも知れません。
その後1月8日〜14日の一週間に関しても、北半球高緯度帯三波型、中緯度帯は北米大陸で負偏差域が大西洋と太平洋に分かれて四波型で安定。極東アジアは寒気南下先としてそれまでとの変化は小さく、厳しい寒さがほぼ全国的に続く見通しです。続きを読む »