[午後には関東平野部も雪転地点多数。明日以降、酷寒]
 みなさま、こんにちは。日本付近は暖気主導の主たる降水帯(50mm/h含む)、下層寒気主導の降水帯(北または北東風卓越とともに雪転)、両者が接した降水帯(東シナ海)があります。東日本では二番目の降水帯が今日のお天気の主役で、急速な地上気温低下を伴いながら、北陸や関東平野部の雨は雪へと変わっていきます。また、一番目の降水帯の影響が大きい伊豆諸島では短時間強雨(10時現在三宅島に大雨警報発表中)の恐れがあります。

<9時実況>信越北東部以北で雪転
●昨夜、東北北部で降り始めた雪は朝にかけて領域を南下させ、新潟県ほぼ全域や長野県北東部以東以北で雪に変わった。推定値850T−6度にほぼ相当する。
●深夜過ぎから長崎県南部、熊本県などで最大50mm/hの短時間強雨が降った。九州南部では夜通し実況に至るまで20度超の高温持続。強雨最大要因である卓越した下層暖湿気の存在を示している。
●オホーツク海の発達した低気圧は南西進し、バイカル湖付近のシベリア高気圧は1060hPaを示している。ロシアオホーツクから沿海州東軍の地上気圧経度はきわめて密。850T−30度以下の寒気がバイカル湖東方から沿海州北部にあり、北海道も同20度以下。
宗谷岬では過去72時間、15m/h超の風雪と−10度級の寒さが継続している。

<短期予想>執拗な上昇流場表現に注目
●下層暖気主導型の主たる降水域は太平洋岸から日本東海域にワープ状況も含めて超足早に到達する。これによる降水は午後始めまで伊豆諸島などに強雨をもたらすが、15時過ぎには陸上から離れる。
●下層寒気主導の降水帯は東日本主体に夜半にかけて南下残留傾向。弱い降水が深夜にかけて継続見込みで、甲信南部を最後尾到達地帯として、殆どの地点で雪転し、その過程として著しい地上気温低下を伴う。また、この降水帯は13日以降も東日本南海域から南部陸上、
西日本西海域に潜在し、お天気をぐずつかせる可能性大。500Z正渦極大域通過時を主に
局地的な収束性降雪(九州南部以外降水形態は雪)も。700Z上昇流場が継続する関東南部では、局地前線影響が長引き、13日、14日ともに小雪が舞う地点がある見込み。

<東京では>小雪が降りやすい連休
?12日(土):関東南岸部ではシアラインの微妙な南北動に対応して、南寄り移流と15度前後の高温が卓越した。羽田で断続的にその影響はあったが、東京地方は概ね内陸冷気側に終始した。気温は実況8度前後だが、12時6度、15時3度、18時1度前後へ。強い降水はないものの、夕刻以降は雨が雪に変わる見通し。夜半前後まで断続する。
?13日(日):すっきり冬晴れとなるのは群馬県南部平野部ぐらいで、関東内陸側でも埼玉県南部以南は雲がとれにくい。その分、Tnは−9度前後の850Tイメージほどには下がらないが、Txは多くの地点で5度を上回れない。局地的に降雪卓越と見られる関東西部から伊豆半島山間ではきわめて低いTxとなりやすい。東京地方では晴れ間は出ても午前中のわずかな時間で、午後は小雪が舞いやすいものと考えている。気温予想は山手でTn0〜−1度、Tx4度前後。
?14日(祝):シアのひとつが小擾乱にまで西日本で顕在化しそうな11日21時起算GSM予想。九州北東部から中国地方、近畿地方などで降雪の可能性。東京地方も曇りベースで
収束性の小雪は舞いやすいものと見ている。13日、14日に関しては気象庁予報とは大きな隔たりがあるものと思うが、北高型イメージ代の季節風型で、関東平野は移流のむ風上側であることにご注目を。半券、日本海側での突出した降雪はなく、超低温場なので晴天静穏地点では厳しい冷え込みとなりやすい。気温予想はTn都心側0度〜内陸側以西氷点下、Tvは全般に4〜6度と見る。