日々妄想 -書籍と家電の個人的記録-

一介のサラリーマンの日々の読書記録と家電レビューの覚え書きです。 文庫本を中心に、時々家電の衝動買い、さらにはへっぽこ登山まで?

2013年02月

小型ポータブルスピーカーに使われることの多いパッシブラジエターとは何でしょうか?

通常のスピーカーユニットには、スピーカーの振動板を駆動させ音を発生させるためにボイスコイル、磁石等が存在しこれらによって振動板を動かし音を発生させます。

これに対しパッシブラジエターは、スピーカーユニットの背面の振動(背圧)を駆動ユニットを持たないスピーカー振動板(ドローンコーン)に伝えることにより音を発生させます。要は自らは動かないスピーカーがもう1つついており、本来のスピーカーの背面の風圧で駆動させて追加の音を出そうというものです。

低音を発生させる手段としては低温専用のウーハーユニットを設ける、バスレフ型で背圧を利用して低音域にて共振させることにより(ヘルムホルツ共鳴)低音を増強する等ありますが小型ポータブルスピーカーではサイズの制限からバスレフ型では充分な低音を出せないのか、パッシブラジエターを使用していることが多いようです。

パッシブラジエター方式を採用した機種でも特に低音を売りにしている機種ではパッシブラジエターの数を増やしたり(JAMBOXでは2基搭載)等の工夫を行っています。

その他、SONY SRS-BTD70ではサブウーハーを搭載する等、小型スピーカーでは不足しがちな重低音の強化に工夫をこらしています。

個人的に思うのは確かに重低音がスカスカのスピーカーでは何か物足りなく感じることもあると思いますが、小さなスピーカー本体が振動するような強調した重低音は使い方次第では不要かなと感じます。

スピーカーを店頭で試聴する際には周りの騒音がありますので重低音はかき消されてしまうため、低音を強化したモデルのほうが好ましく感じるかもしれませんが、もし使用環境が静かな室内であれば重低音は程々のもので十分かなと思います。

所詮は小型スピーカー、重低音を頑張って出してもどこか無理があるように感じます。この点が評判の良いJAMBOXを購入しなかった大きな理由でした。ただし音の好みは人それぞれですので低音重視であれば重低音強化の方式に注目して機種選びを行って良いかと。


普通の家族がいちばん怖い―崩壊するお正月、暴走するクリスマス (新潮文庫)普通の家族がいちばん怖い―崩壊するお正月、暴走するクリスマス (新潮文庫)
著者:岩村 暢子
販売元:新潮社
(2010-03-29)
販売元:Amazon.co.jp

 以前読んだ"家族の勝手でしょ"が非常に興味深かったため、その前作を購入。本作品はいわゆる"ハレ"の食事であるクリスマスとお正月に焦点をあてたものになります。
まず、調査期間が1998年と2005年と古いことに留意する必要があります。その当時に30〜40代の主婦を持つ家庭が調査の主体であり、この結果から現時点(2013年)の姿を推察するとより本書を興味深く読み進めることが出来るかと思います。

また、"家族の勝手でしょ"に比べて定量的なデータが比較的多く(筆者は定性的に論じたかったようです)、本書に出てくるような極端な家庭は少数派であることも分かり安心出来ます。

本書の全体的な流れとしては"イベント"として楽しめるクリスマスと、伝統行事である"お正月"に対する(特に)主婦層の捉え方の対比を際立たせて現代家庭の食卓事情を描いています。個人的には極端な零細(元旦に菓子パン?)みたいな例を除けば、割合"あるある!"と思えるような内容かと感じました。

個人的な話ですが、何故か我が家のお正月にはキムチが出ます…。しかも本格的なキムチではなく、キムチの素をうす〜くかけたもの…。母親曰く、正月には欠かせないと…。(ちなみに普段は全くキムチは食べません。韓国キムチを買っていったら辛くて酸っぱいと誰も食べなかったり…)

しかしもはや我が家ではキムチの無いお正月は考えられない訳で…。家族の姿、カタチって様々ですし時代と共に少しづつ変わっていくのですからこれで良いと思います。それでも元旦の朝には全員揃って食卓を囲みますし、根幹では伝統を外れていないとは思っています。

そんな訳で本書には"家族の勝手でしょ"ほどのインパクトを感じませんでしたが、やはり本書も賛否両論のようで…。

ただ、おっと思ったのは本書の中に出てくる、アンケート回答内容と実際の行動が異なる主婦層の存在。"伝統行事は受け継いで行かなくては等々"回答しているのに実際には全くという例。賛否両論出てくるのはこの辺りの感覚というか、食卓の内容は時代と共に変わってもキモチは変わっていないから大丈夫と捉えるか、表面的に食卓が整っていれば"伝統でしょ!"と捉えるか…。うまむ表現出来ませんが、この部分をどう捉えるかで本作に対する印象は大きく変わるんだろうなあと感じます。そういった点で本書は読者を選ぶように思いますが、それだけ問題提起を含んだ良作かと。

ロード&ゴー (双葉文庫)ロード&ゴー (双葉文庫)
著者:日明 恩
販売元:双葉社
(2012-09-13)
販売元:Amazon.co.jp


元暴走族上がりの救急車の機関員(運転手)、生田は消防車(赤車)の機関員から救急車(白車)の機関員となってまだ2ヶ月。白車ならではの技量、知識が必要とされる中で日々勉強が続きます。

物語の出だしは、救急隊の日常の活動をディテール細かく、人間臭く丹念に描写して、そして昨今の救急事情の問題点も織り込んでおり一気に物語に引き込まれます。

そんな中、道端で見つけた喀血した男性を保護、緊急に病院に搬送する"ロード&ゴー"を行った時点から事件は始まります。保護したはずの男性の喀血はダミー、この男性によって救急車がジャックされます。

マスコミによる追走劇、消防無線の傍受を趣味とする女子高生の視点も絡まりつつ、犯人の指定した病院を制限時間内に回らないと救急車に積まれた爆弾がリモート操作により爆発するとの脅迫の中で、生田を始めとする3人の救急隊員の奮闘が始まります。

犯人とのルールは、救急車は通常のルール通り走ること。無茶なスピードは出せません。そんな中で、白車の経験は短くても救急車両の運転経験の長い生田の技が冴えます。そして1人の救急隊員に迫る危機…。

読んでいて思うのは、細かいディテールの確かさによる白熱感が高くて一気に集中して読み進めることが出来ること、生田を始めとする救急隊員の救急救命に対する意識の高さが物語に深みを与えてくれます。

そして、脇役陣の個性が光ります。通信室の鬼島、ハイパーレスキューの星野、そして生田の妻である冴子。特に冴子は非常に短い登場でしか無いのに強烈な印象を与えてくれます。この元暴走族の生田と元ミニパト夫人警官冴子の結婚までの物語、スピンオフとして読んでみたいくらい強烈です。警察物が得意な筆者ですから思わず期待してしまいます。

ストーリーは、中盤から犯人達は現代の救急救命の諸問題(病院のたらい回し等々)の犠牲者達であろうことが容易に予想が出来ますが、ラストは予想を上回る熱い展開に。これは是非読んでからのお楽しみということで。日明恩という筆者の作品は今回初めて読んだのですが、これはぜひ他の警察物も読まなくては。

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