日々妄想 -書籍と家電の個人的記録-

一介のサラリーマンの日々の読書記録と家電レビューの覚え書きです。 文庫本を中心に、時々家電の衝動買い、さらにはへっぽこ登山まで?

2014年05月

さて、夏が近づいてくると我々ガジェットマニアが気になる物と言えば、ポータブル扇風機ですww。そんな私もソーラー発電のものであったり、色々と手を出してきましたが、基本的にはどれも音が煩い割には風量が足らずイマイチのものが殆どでした。特に音が煩いというのは、あわよくばオフィスで使用出来れば、と考えている場合には致命的なのです…。


どうしても小型扇風機は羽根のサイズが小さく、風量を稼ぐためには回転数上げざるを得ず、風切り音が気になってしまう訳でして。元々小型扇風機を物色し始めたのは、夏場の停電対策というか、災害対策用品としても使用出来れば良いな、という考えがありました。そこで最近では少し発想を変えて、ポータブル機でなくても良いので、バッテリー内蔵、あるいはUSB給電による駆動が可能なものでそこそこ性能が確保されているものを物色していました。

 

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この条件にピッタリなのがこの無印良品のUSBデスクファン(低騒音ファン)なのです。実は昨シーズンに1台購入し、さらに今シーズンに新色のブラックが登場したので追加購入してしまったwwほどのお気に入りなのです。それでは詳しく見て行きます。

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パッケージは無印良品らしくシンプルなもの。内容も本体と説明書のみです。

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こちらが本体。好みもあるでしょうが、こちらもシンプルで好感が持てます。樹脂製ですが、安っぽさは感じません。何と無く扇風機というより、超小型サーキュレーターみたいですね。USBケーブルの長さは大体1mくらいでしょうか。

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大きさとしては高さはiPhone5とほぼ同じ高さでしょうか。幅はもう少しあります。

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本体後部のカバーは簡単に外すことが出来、清掃が行いやすいです。前部ガードはちょっと清掃しづらいかな。


写真を見てもらうと分かる通り、羽根が2枚あります。そうです、本機最大の特徴が、ファンの羽根にあります。何と二重反転羽根を採用しているのです!。


二重反転プロペラといえば、航空機やヘリコプター、魚雷等にて反対方向に回転する相対するプロペラを組み合わせて、後方気流の乱れを抑えたり、小径のプロペラで大出力を生み出す方式であり、機構が複雑になるもののその見た目は漢のロマンですww。カモフ社のKa-50(ロシアのヘリコプターのことです)、子供心にグッときたものです。それがまさかの扇風機で、しかもUSBファンというお手軽機種で登場するとは…。

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とは言え、機構的には複雑な歯車機構を持つようなことは無く、相対するモーターを2つ使用しているだけなので、耐久性も十分だ思われます。また感心するのが、羽根の仕上がりの良さです。扇風機とは思えない、キリッとエッジの立った羽根の仕上がり精度はかなり高いと思います。いや、私自身この種の成型物に関わったことがあるのですが、ここまでやるか、という高品質だと感じます。


そして肝心の風量ですが、カタログスペック上の風量としては大したことないのですが、風の直進性が高いように感じます。そのため、例えばデスク上に本体を置いて顔に向けて風を当てても(距離にして60〜70cm)充分に風を感じることが出来ます。体感的には、同じような10〜12cm径のAC電源の小型扇風機に近い感覚を持ちました。

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風量調整は2段階で可能ですが、常時風を当てるのであれば弱の"1"で充分に思います。強である"2"は風の直進性が高いこともあって長時間当て続けると疲れを感じるくらいです。

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特筆すべきは、(小型機にしては)驚くほどの静粛性の高さです。カタログスペックにあるように特に風量"弱"の状態では騒音が20dB台と小型機としては驚異的な静かさです。かといって全くの無音か、というとそんなことはなく、それなりに音を感じるレベル。風量"強"ではかなり音量が増加しますが、風量の強さを考慮すれば静かな部類です。少なくとも一般的なUSBファンよりも依然として静かです。二重反転羽根の効果がキッチリ出ています。

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左右への首振り機構は上位機種に搭載されていますが、本体が大型化するのと価格が上がりますので個人的には不要です。上下への角度調整は写真の範囲内で可能です。


また真面目というか、モーターの耐用時間が書かれたタグがケーブルに取り付けられています。目安として1,400時間。一般的な使用方法で1〜3シーズンといったところでしょうか。消費電流は210mA。500mA出力のUSB端子を使用と説明書にあるため、ポータブルUSBバッテリーに接続しての使用も問題ありませんでした。消費電力が少ないため、本機+ポータブルバッテリーの組み合わせにて屋外での長時間使用も可能です。私は災害対策(停電時の暑さ対策)としても本機を導入しています。


難点としては、価格の高さでしょうか。定価で¥2,500。たかがUSBファンにこの価格を出せるかどうかは人それぞれだと思いますが、個人的には充分に価値があると思います。と言いつつ、無印週間やシーズン終盤の割引がある際に購入している訳ですがww。


確かに高価格ですが、その他のUSBファンとは桁違いの性能、そしてに二重反転プロペラのギミック、各部の仕上がりの高さ。これだけ買っておけば他のUSBファンは不要と思えるくらいの完成度。非常にオススメの製品です。なお、製造元のリズム時計からも同等品が出ていますので、あとはお好みのデザインでどうぞ。無印品に比べて少し安価です。


(無印良品)USBデスクファン(低騒音ファン)(ホワイト)

(無印良品)USBデスクファン(低騒音ファン)(ブラック)

(Amazon) リズム時計 パソコンで使える USB接続ファン Silky_Wind(シルキー・ウインド) 9ZF002RH03 カラー ホワイト

(Amazon) リズム時計 Silky_Wind(シルキー・ウインド)USB接続ファン ブラック 9ZF002RH03

限界集落株式会社 (小学館文庫)
黒野 伸一
小学館
2013-10-08



 都心から中央高速道で2時間、さらに下道で1時間以上。仕事を辞め、都心から逃れるため祖父の家にやってきた主人公の多岐川優。そこは殆どが老人の、まさに限界集落と呼ぶにふさわしいド田舎…。田舎の風習と現実に戸惑いつつも、ふとしたことから集落存続のために動き出すことに…。


限界集落とは、65歳以上の高齢者が50%以上となり、冠婚葬祭等の社会的共同生活の維持が困難である状態(Wikipediaより)。


こんな環境の中、集落生き残りのために集落営農を掲げ、効率化と収益の改善を始めた優。当然のように変化を受け入れない抵抗勢力、自治体との確執、そして恋愛…。やがて経営は軌道に乗るが、とんでもない事件が待っていて…。


と、読み物としてはいろいろな要素が盛り込まれ、ストーリー展開も良く大変楽しめる内容になっていると思います。個人的には中央道で2時間、そこからさらに1時間ということで山梨県、しかも南部のほうか! と勝手に舞台を具体的に決めて一人盛り上がって読み進めておりましたw。


舞台設定の巧さもさることながら、本書の一番の魅力は、個性豊かな登場人物にあるように感じます。主人公の優は実は優秀なファンドマネージャー、どことなく影のある正登、あかねに代表される農業研修生の面々、そして頑固な正登の娘、美穂。あれっ、限界集落たるべき(?)ご老人があまり出てきませんねw。そうです、主役はあくまで若年世代です。限界集落の存続には、継続的な若年世代の流入が不可欠なのですから、納得出来る話です。


しかし老人達も、集落に活気が出てきたことで活き活きと変化していく様子が随所に描かれ、地域活性化には経済的な面のみならず、精神面での充実が必要であることを認識させられます。


私自身、市町村合併により広大な面積となった自治体の(どちらかと言えば)中心部に住んでおり、この辺りの事情は何と無く分かるのですが、実経験から考えるとここまで都合良く農作物が売れるか?、とか、優の完全無欠な完璧さが鼻につくよな?、等ケチをつけたくなる部分も有るわけですが、まあ小説ですからw。あくまで読み物として考えれば、コンパクトシティ構想、ゆるキャラ(?)によるイメージ戦略等、トレンドもきっちりと押さえられており総じて良く出来た小説であるように感じました。




 29歳の誕生日。何の取り柄もない派遣社員の私。定職も彼も失い、生きる勇気も、そして死ぬ勇気も無い。そんな時、テレビに映ったラスベガスの風景。1年後の30歳の誕生日の前日、人生を賭けてカジノで勝負をし、30歳で死のうと決意した私。そこから人生最後の1年が始まる…。


いや、これ無茶苦茶面白かった。というより、最後は感動して泣きそうになってしまった。正直言って、やや薄っぺらい本です(1時間くらいで読み終わってしまった)。ヒマつぶしの感覚で、書店店頭でフラッと購入したものです。内容についても、決して文章がうまいとか、ストーリー構成が良い、ということも一切無いのです。しかし一気に心を掴まれます。


ラスベガスに行くためにはお金が必要、という訳で夜の仕事を始めることに。いきなり銀座のホステスに、って、私は体重70kgの小太り体形なのに…。しかし良いママとの出会い、ホステス達との絆。徐々に私の人生が前向きに回転し始めます。さらにお金を稼ぐためにヌードモデルにまで…。そして更なる仲間達との出会い。人生が段々と豊かになっていくのが手に取る様に分かります。


遂にラスベガスへ乗り込み、カジノ勝負へ。結末は読んでのお楽しみなのですが、私個人的にはラスベガスへ行こう、と決意し、行動に出た時点で勝負に勝っていたように思います。大事なのは何かを変えようと決意し、そして一歩前に踏み出すことであることを教えてもらったように感じました。"私"は銀座のホステスの面接を受けに行った時点で既に全てが始まっていたのでは、と強く想います。


そして決してうまい文章ではなく、と冒頭で述べましたが、一気にスラっと読み込めるのには理由があったと後から感じました。それは素直であるということです。決して文章のみならず、"私"自身の素直で、何事にも積極的に学び取ろうという姿勢が、全編を通じて伝わってくることが最後の感動に繋がっているように感じます。


何か新しいことを始めるための一歩踏み出す勇気、そして謙虚に、素直であること。こうやって言うのは簡単なことですけど、なかなか実践出来ません。ラスベガスに行き死ぬという大きな目標を立てた"私"が、気負うことなくゴールに向かって突き進む姿。読んでいる途中では、面白さが勝るのですが、最後のラスベガスの下りまで来ると全てが感動へと結びつくのです。


こちらの書籍は、第1回日本感動大賞受賞作(何だこの賞は?)とのことですが、確かに受賞もうなづける、とにかく何気無いんだけど読む人に感動とパワーを与えてくれる、そんな不思議な魅力があると思います。とにかく一度読んで頂くことを強くオススメします。


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