鳥取県、JR因美線の郡家駅から若桜駅まで19.2kmの第3セクター鉄道である若桜鉄道。この途中にあるうぐいす駅の駅舎が、取り壊し解体か撤回かで揺れている。この駅舎、著名な建築家であるフランク・ロイド・ライト氏(帝国ホテルを設計した人)の設計であるとのこと。解体推進派である村長の芹沢豪造と、反対派である京大名誉教授の三ノ輪重次郎。この二人は幼馴染でもあり、そして二人とも関わりの深い豪造の孫である涼太。涼太はこの二人からそれぞれお互いに有利になる証拠を出すために駅舎について調べるように命じられたのだが…。


どうです、ここまでのあらすじを見るとすごく面白そうじゃありません?建築ミステリーか、はたまた鉄道ものなのか、とにかく期待いっぱいで読み進めたのでしたが…。


結論としては、期待していたほどで無かったというか、どちらかと言えば期待外れと言っても良いと思います。それでも最後まで読み切れたのは、平易な文章おかげでしょうか。基本的にはギャグミステリーに近い分類で良い気がします。しかしギャグミステリーには、ミステリーものとしての根幹がしっかりしていることが前提となり、そこに各種ギャグが散りばめられて面白さが倍増するように思います。本作は、肝心のストーリー展開が甘いというか、ややご都合主義で簡単に人が死んだり、話が急展開する場面が多く、読んでいても? と思うことが多々ありました。


肝心の駅舎の謎についても、やけにあっさりと謎解きが終わっていますし、結末についても選挙終盤の討論会の場面でほぼ先が読めてしまっていますし…(この場面についても話を強引に変えすぎなのでは?という気がしますし)。


とにかく、あまり読後感が良く無かったとしか言えません。最初の期待値が大きかっただけに尚更です。私はあまりこのブログで否定的な見解は書かないように心がけているのですが、今回に関してはちょっと…、ま、私とこの作家さんとの相性があまり良く無かったということなのでしょう。