TDKと言えば、コストパフォーマンスに優れて音質ソコソコなBluetoothスピーカーを連発してくれる良メーカーですが、TDKの新製品(って言っても大分経ってるけど…)が今回紹介するTrekFlex A28です。このA28、TDKらしくギミック満載で相変わらずの魅力的なスピーカーなのでした。それでは詳しく見ていきたいと思います。
本機の特徴は、何と言っても円筒形の形状に、デフューザー(スピーカーの音を拡散させる板)を取り付けた、360°無指向性のステレオスピーカーであるということです。無指向性のスピーカーというと、Sony X1が挙げられ、確かに音の広がりという面では非常に効果的なのですが音の伸びが(特に指向性のある高音部の)抑えられてしまうという欠点が出てきてしまいます。本機ではどのような音作りをしてくれるのでしょうか。

形状等の紹介は置いておいて、早速試聴です。おっ、低音の量感が豊かですねえ。パッと聴くと、低音がよく出ているように感じます。が、実際の所は本当の重低音はあまり出ていません。もう少し高い周波数の低音が前面に出てきている感じで、これが低音豊かに感じさせてくれる味付けなのでしょう。これは新機能の1つで、実際の低音お倍の周波数の音を強調することにより、錯覚で低音が出ているように感じさせるというものらしいです(MaxxBass、原理は良く分からん)。まずまず効果があると思いますが、ウーハーのついた機種には敵わないと思います。TDKで言えばA33には劣り、A26よりは良いかな、といったレベル。

対して中高音は、無指向性の割には頑張っているなあと感じます。A33に近い、決して気持ちが良い伸びがある訳では無いですが不満では無い、といった感じです。音の広がりは非常に良く、リスニングポイントを選びません。その代わりステレオ感は相当低めです。本体を縦置きでも、横置きでもどちらでも使えるのも良いです。どちらかと言うと縦置きのほうが使用感が良いです。

本体形状は、円柱の側面を2面、スパッと切った形状。質感はややプラスチッキーではあるのですがTDKの他機種同等レベルです。大きさは、UE BOOMより一回り大きく、Mega BOOMよりも小さいサイズ。500mlペットボトルよりは少し大きいかな。TDKらしく、防水防塵仕様です。IP65ということで、防水性は他機種より上がってますのでよりアウトドア指向が高いと言えます。さらに耐衝撃性も確保(IK07)。完全なアウトドア仕様ですね。

スイッチ類も例によってラバー仕様。使いやすいですが、メインの電源スイッチが防水カバーの中にあるのも相変わらずです。充電池がニッケル水素電池で使い勝手が良くないのも相変わらずの欠点ですね。連続再生時間が8時間と、こちらもアウトドアには充分。

こうして見てくると、アウトドアを強く指向したBluetoothスピーカーとしてはレベルが高く、欠点が少ないと感じます。直接的なライバルとしては、UE BOOMになるかと思いますが円安効果もあって価格が高く、比較になり辛いかと。本格的なアウトドアスピーカーとしては大本命と言えるでしょう。

ただし、音のレベルで考えれば、TDK A26プラスα相当でしか無いとも言えます。TDKらしい、音に対するコストパフォーマンスの良さというのはあまり感じにくいのも確かです。A28という品番からも言えるかと思いますが、A26のアウトドア仕様、くらいに考えておくと良いかもしれません。

(Amazon) Trek Flex A28