製菓会社の広報宣伝部に異動となった山田が突然言われた一言、「お前は今日から当社のゆるキャラだ!」。あまりに突然のことに戸惑いつつも一生懸命職務を全うしようとする山田。縦割り冷たい視線、宣伝の失敗等の苦難を乗り越えて…。

いや、これは掴み一発勝負ですね。何だよ、一介の社員がそのままゆるキャラだなんて。そう感じてしまった時点で完全に作者の思うツボですねw。こんな感じで突拍子の無い話が突き進んでいくかと思っていたら、中身はある意味全うなお仕事系小説でした。どちらかと言えばもう青臭いくらいの。

良いなあと思ったのは、所々に山田の名言(?)が有るんですね。幾つか挙げていきます。"人生フルスイング"、"半径5メートルの範囲で変えていければ良い"等々。どうです、何か良くないですか?。何となく、部長が山田をゆるキャラに選んだ理由が分かるような気さえしてきましたよw。

無論、この手の小説につきものな個性豊かな同僚、恋愛話も盛り込まれていますので不足無し、お仕事小説の王道路線ですので文句無くオススメできるかと。

さて、現実の世界に戻って山田のような存在が周りにいるかと言うと…、うーん、難しいですね。山田のような発言の裏には打算が隠れていたりするし。今時、あまりに保守的な役員等はすぐに外されるし。現実の世界はやっぱり小説より厳しいや。