2007年11月09日

会社ではちらほらと忘年会の話なんぞが出てまいりまして。
今の職場は(も)シフト制で、俺は午後番なもんで、飲み会っつっても終電までの小一時間くらいなもんなんですが、今の職場の人達とは比較的良好な人間関係を気づいている(つもり)なんで、そんなに苦って感じでもなく。早くも今月末にあるらしいです。そろそろ仲間内のも考えなきゃね。

年末に向けて激化する音楽メディア戦線ですが。ビートルズ「ヘルプ」やポール・マッカートニーDVDセットの前に、まずはこのDVDでしょう。届きたてホヤホヤのうちにエントリいたします。

dylan newportボブ・ディラン「Live At The Newport Folk Festival 1963-1965」です。

ディランと言えば先にベスト盤が出て、世間はそちらを盛り上げようとしていらっしゃるようですが、あいにく当方はそんなに銭がないもんで。未発表モノもないベストだから、ほぼ全曲持ってるしね。フォーマット的には欲しい、かも。程度です。

でもこれはインフォが届いてから待ち遠しくて待ち遠しくて。皆さんも、そうでしょ?
過去ディランのためだけにニューポートのビデオを買った方々には、お気の毒と言うしかありませんけどね。こんな素敵なブツが2000円ちょいで手に入る幸せ。

内容は言わずもがな。神がかりとはこのことですね。見れば分かる。
激動の2年間と言うか、たった2年でこの変貌ぶり。63年の「純」フォーク・シンガーとしてのたたずまいから、いわくつき65年「エレクトリック」ロック・シンガーへの加速的変化。周りがついて来れなくてもしかたなかったかもって思っちゃいますね。

ニューポートの映像自体はそれまでも断片的に見たことはあったんですが。
やっぱりこうしてまとめて見ると、恐ろしいほどの勢いで時代を駆け抜けていった、60年代ディランの「特別さ」がリアルに伝わってくるし(←和久井調)、彼がロックだとかフォークだとかいうくくりで測れない存在なんだということを改めて実感できるっつーか。はぁ。タメイキの連続です。かっこいいものはかっこいいとしか言えないですからね。。

その、ぶれない圧倒的存在感はしかし皮肉なことに電化以前の姿の方に強く感じてしまうのは(「Chimes Of Freedom」の素晴らしさ!)やはりこのエレクトリックセットの未完成っぷりというか、こなれてないっぷり、実験的な要素を強く感じてしまうからなのかも知れません(それでもマイク・ブルームフィールドのギターのかっこよさったらない)

件の「伝説」の真意は、如何に?
確かにものすごいブーイングにディラン本人もとまどっているようですが、「It's All Over Now,Baby Blue」の前にちょうどバーズのバージョンが1位になったばかりの「Mr.Tambourine Man」を歌っているあたり、あてつけといいますか、苛立ちみたいなもんを感じずにはいられません。

これがあっての66年英国ツアーでの「悪意にすら満ちた」確信犯的演奏に繋がっていくのですから、つくづくロックなお人だなぁと思ってしまいます。

60年代ディランの映像はこれで大分揃ってきましたね。さあ、次は70年代ものをひとつ。期待しておりますよ。


kura_mokura_mo at 02:54│コメント(5)トラックバック(0)DVD | ROCK 60'S

トラックバックURL

この記事へのコメント

1. Posted by BYRD   2007年11月09日 22:27
『No Direction Home』、『Don't Look Back』に続いてニューポートのディラン出演シーンのみのDVDとは!本当にここ最近の60年代のディランの映像の充実ぶりはすごいですね!(^^)

ビートルズの『ヘルプ』もまだ買ってないのですが(さすがにあのデラックス・エディションは値段的に買えそうにないので、スタンダード・エディションにしようと思ってますが・・・^^;)、3年分まとめて観れるのと値段を考えるとこっちもGETしたいところです。(^^)
2. Posted by デフレおじさん   2007年11月10日 00:19
聖地NewPortFolkFestivalの63’-65’ですか… そいつは凄い
60'sの一年つうのは何であんなに劇的に変化してゆくんでしょうか?
四国の片田舎の中学生にとって63’-65'ってえのは小6から中2ですけどねえ
B・ディランの存在も知らず、theByrdsのイントロ12弦ギターに痺れた静かな毎日ですが、後にそれがG・キャンベルのギターだったとか、G・ルイス&プレイボーイズはL・ラッセルが仕切ってたとか、この時すでにBassはC・ラドルであったりハリウッドのTVショーでデラニー・ブラムレットとボニーが恋に落ちていたり、マークベノは失意の中でタルサに戻ったとか後で復習したってしょうがないんだろうけど、やっぱりここらヘンが一番興味深々な60'sDaysなワケで…
今日の退社時、車の中でA・クーパーのCDR NYおまえは女”を聞いたもんだから、うっとりしたりしてたんです。ま、例の映像も判らないディラン音痴なヤツですが勘弁してね、kura-moさん
3. Posted by nyarome007   2007年11月10日 00:23
あ、もうご覧になりましたか!
発売のアナウンスがあった当初、輸入盤のリージョン・コードがよくわからなかったので、
私は国内盤を予約してしまって。だから12月まで見れないのですよ。残念・・・。
まぁ、60年代のディランが図抜けて「カッコイイ」のは、和久井氏が得意げに指摘するまでもなく、
「Dont Look Back」を80年代に見てしびれまくった私の世代のロック好きなら自明の理なのですが・・・。
4. Posted by kura_mo   2007年11月11日 02:05
>BYRDさん
ホント、いい時代になったもんですよね。(我々が言うのも気が引けますが)
「Help」は今日レコ屋で見てきました。デラックスエディッションの豪華さにはビビリましたが、高すぎですね。。通常ものでも高いと思っているのに。ホント、悔しいけれどビートルズものは商売になりますね。
その点こちらは歴史的に見ても同格の素晴らしさながら低価格。素晴らしいことです。「Don't Look Back」といい、映画ものはなぜ高いんででしょうね。

>デフレおじさん
頭でっかちなロックオタクな我々にとっても60年代は聖域といいますか、そういった裏情報も一緒くたに知ったもんで、その凄さとかはおじさんほどリアルに伝わらなかったとは思います。
それでも有無を言わさないかっこよさってのは理屈抜きに伝わるものなんだな、と、このディランをみて思いました。ホレボレ。
5. Posted by kura_mo   2007年11月11日 02:06
>Nyarome007さん
俺はレコファンで買ったんですが、見事にリージョンフリーかつ2080円という低価格で、正に棚ぼたです。笑
映画ものは流石に字幕がないとツライんで日本盤で入手しましたが、これはライブ映像なんで、字幕カンケーねぇだろと思って輸入盤で買っちゃいました。お先に失礼。
ホント、かっこよさってもんは誰かが発見するもんでなく、みんなが共有するもんだと思うんですけどね。言われなくても分かるって!ねぇ。

コメントする

名前
 
  絵文字