No Emotion

あちらこちらでボックスセットやら紙ジャケやらリマスターやらDXエディッションやらがワサワサ出始めておりますが。
すわ年末商戦？なんだかそんな気分。市井の小市民には選択権が限られておりますですので云々。最近は数が限られていたりするブツもあるわけで、ど・れ・に・し・よ・う・か・な♪などと悠長な事も言ってられんのです。悩みますなあ。

同時に激安に値下げされた数々の名盤や出たてホヤホヤの新譜も同時にチェックしなければならないので困ったものです。ああ、ジャズだけ聴いてた頃が懐かしい（と、かっこつけ

さて本日のエントリは今更ながらはまっているこちらの1枚。
Idlewild「Scottish Fiction: Best Of 1997-2007」です。

アイドルワイルド、実はあまりちゃんと聴いた事なかったんですよね。。
結構最近になってこのベスト盤を聴きまして、いたく感動した次第です。こんないいバンド、なんで今まで無視してたんだろうってね。

今作はタイトルどおりデビューから2007年までのベスト盤なのですが、俺が知っている初期の荒々しいパンク色の強い楽曲はほとんど入っておらず、歌メロがしっかりとしたナンバーが中心となっていて、聴いていて自然な流れで実にしっくりきたんですよね。

所謂ハードコア的な荒々しいパンクバンドからメロディ重視のスケールの大きなロックバンドへと変化、っていうといかにもって感じがしちゃうじゃないですか？俺もそこにひっかかってねー、ハスカー・ドゥやリプレイスメンツなんかが引き合いに出されてましたし、ああ、ありがちな感じなんだろうな、と。
今思えば非常に失礼な物言いなんですが、まあボクも若かったって事でお許し願いたいｗ

実際彼らは昨年にはアルバムを発表して現役バリバリで頑張っていますし、このベスト盤に初期の荒々しいナンバーがほとんど含まれていない事からも、回顧的な意味のベスト盤でなく、今の彼らに繋がる内容である事を提示したかったのだと思いますね（すんげえ推測でスンマセン）

それからほどなくオリジナルアルバムを数枚買ったんですが、やっぱこのベスト盤ばかり聴いてしまって。まあ昔からのファンには1stが人気あるみたいですけど（再現ライブとかもやったそうですね）
そのせいもあって曲順とかもこれで覚えちゃって。そういうベスト盤ってありますよね？俺は最初に買ったバーズのベスト盤とか、あとトム・ペティとか、ラヴィン・スプーンフルとか、あ、ボブ・マーリィのもいいベスト盤でしたよね。オリジナルアルバムと同等扱い、もしくはそれ以上、みたいな。
もちろんオリジナルアルバムを聴く事で違う面も見えてくるわけで（って逆なんすけどね）それはそれで重要なんですけど。ただやっぱ遅れてきたファンとしてはこのアルバムを繰り返し聴く事によって少しでも彼らの全貌に触れたいと思うわけで。ベスト盤の功罪ってのもあると思うんですけど、俺にはもう少しこのアルバムを聴かせてほしいな。と。

ベスト盤しか聴いた事がないなんてファンじゃない、なんて若い頃は知ったような口をきいていたけど、そのベスト盤をオリジナルアルバムと同じくらい愛せたらそれは立派なファンなんじゃないかと、今ではそう思えるわけです（半分言い訳ですがｗ

百聞は一見、いや、一聴にしかず。今までの分も含めて彼らを支持していきたいと思います。今年度再発見No.1バンド。

Comments

1. Posted by スワン   2010年11月24日 11:49

アイドルワイルドは全然知らないんですけど、ベスト盤は自分もかなりお世話になってますね。
というかベストしか出ていないアーティストなんかも多いですし。
そもそもアルバムがきちんとオリジナルで埋められるようになったのは「ラバーソウル」以降の時代あたりからで、
それ以前はオリジナルアルバムがあったとしても本人の意向と関係なしに編集されていたり
それまで出したシングルを集めただけだったり、スタンダードのカバーだったり。

とにかく、編集の良いベスト盤って必ずあると思います。
少ない資金で出来るだけいい曲を多く聴きたいですからね。

2. Posted by kura_mo   2010年11月28日 22:31

>スワンさん
そうなんですよねー。最近は目いっぱい詰め込んだベスト盤が普通になってますけど、昔はそれこそ40分位でオリジナルアルバムと同じノリで出てるのとかもありますしね。そりゃあいい曲しか入ってないだろ、みたいなｗ
シングルのAB面集とか、ディスコグラフィ的な管理の意味でも編集盤、ベスト盤って結構重要なんですよね〜